キャスター(9331)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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キャスター(9331)の株価チャート キャスター(9331)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3 【事業の内容】 キャスターグループは、当連結会計年度末時点でキャスター及び連結子会社3社により構成されており、リモートワーカーのリソースを活用し、企業のバックオフィス業務を代行・支援する「BPaaS事業」と、人材派遣・紹介、EC企業向けの業務効率化ツールの開発・提供、生成AIを活用したプロダクト開発及びサービス運用などを行う「その他事業」の2事業を展開しております。 なお、当連結会計年度より、従来「WaaS事業」としていた報告セグメントの名称を「BPaaS事業」に変更しております。この変更は、報告セグメント名称の変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。 (BPaaS事業)BPaaS事業の「BPaaS」とは、Business Process as a Serviceの略称です。キャスターは自らフルリモートワークによる企業経営を実践し、その中で培ったノウハウとリモートワーカーの活用により、固定的な人員配置をせずとも、全国各地に所在するリモートワーカーがその場にいるかのような御用聞きのサービスを提供しております。創業当初は、人的リソースの提供に重点を置いていましたが、現在はSaaS型業務ツールやAI技術を組み合わせることで、業務設計から実行・改善までを包括的に支援するBPaaS型のサービス体系へと進化しました。これにより、単なる人材供給にとどまらず、業務プロセス全体の最適化を担うサービスとして、提供価値を拡大しております。特に、人的リソースの不足に悩む中小企業を中心に、独自の自動マッチングシステムを活用し、顧客企業の希望に応じた必要なスキルや業務プロセスを、必要なタイミングで提供する柔軟な体制を構築しております。具体的には、オフィスワークのリソースを月額2.5万円~の小ロットから提供し、業務量やスキル要件に応じた柔軟な設計により、従来の大規模なBPOやクラウドソーシング、人材紹介や派遣とは異なる、スモールスタートかつ継続可能な事業を展開しております。例えば、従来のBPO企業においては、案件別に要件定義を行い、固定の人員を確保して人数単位の見積もりが実施されることが慣例でありました。派遣や人材紹介においてもBPOと同様、人数単位で人員を確保することから、数時間単位などのタスクへの対応が難しく、大企業の利用が中心となっている実情がございました。クラウドソーシングにおいては、タスク単位で依頼が可能であるものの、顧客企業が要件定義から、作業者の確保、ディレクション、成果物の品質管理等、全般を管理する必要があり、顧客企業の負担が重く、リソースが不足している中小企業にとっては、引き続き利用しづらい状況でありました。このような従来型のサービスが未だに多く提供されている中、キャスターにおいては、人数単位ではなく時間単位でのサービス提供が可能で、キャスターのオンラインアシスタントが依頼に応じて稼働し、分単位から年単位で様々なタスクに対応したサービスを提供しております。「オンラインアシスタント」とは、キャスター従業員で構成するフロント(ディレクター)と、従業員及び業務委託者で構成するキャスト(作業者)を指し、フロントは顧客企業からの仕事依頼を確認し、実際に作業を行うキャストのアサイン及び作業完了後の成果物の確認・納品を行っております。固定の人員に限った対応ではなくキャスターに参画する「リモートワーカー」のリソースの中から必要かつ有用なスキル・工数分だけ柔軟に利用が可能であること、顧客企業は依頼ごとの個別のマネジメントや契約管理が不要であることが、BPaaS事業の主な特徴であります。従来型のサービスは、中小企業にとって利用しづらく、顧客企業の負担が重い状況があったものの、リモートワークを駆使したBPaaS事業という新たなビジネスモデルの構築により、従来型のサービスの利用が進んでいなかった中小企業を中心に、顧客開拓を進めております。BPaaS事業では、「CASTER BIZシリーズ」「My Assistant」を主に展開しております。「CASTER BIZシリーズ」は、秘書、経理、人事、採用、カスタマーサポートなどバックオフィス業務代行を中心としたサービスであります。顧客企業とキャスターが時間単位で契約し、顧客企業からキャスターが受注した仕事を、全国に所在するキャスターのオンラインアシスタントが代行して、役務提供を行っております。創業時から提供している「CASTER BIZ assistant」では、1ヶ月契約から手軽に導入可能なプランに加え、6ヶ月契約・12ヶ月契約の2プラン(いずれも月30時間、6ヶ月契約は月額約13万円)を用意しております。顧客企業はフロントに対して仕事の依頼を行うだけでよく、工数の大きい作業者への指示や品質確認についても全てフロントに任せ、納品を待つだけの手間のないオペレーションが大きな特徴であります。フロントは顧客企業から依頼された仕事の工程を整理し、タスクとして細分化した上で、作業に適したキャストをアサインして一斉に振り分け、それぞれ完了した成果物を一式として検品し、顧客企業へ納品しております。キャストのアサインにおいては、自社で開発したシステムを活用しており、キャストのスキル、過去の仕事の対応情報など、膨大なデータを蓄積し、独自のアルゴリズムを用いて、顧客企業からの仕事の依頼に適したキャストを自動検出するものであります。顧客企業からの仕事の依頼は幅広いものの、フロントによる仕事の細分化、自社システムによる自動マッチングによって高効率なオペレーションを確立することで、時間・成果物のクオリティの担保を実現しております。 (サービスの流れ) 「My Assistant」は、既存サービスである「CASTER BIZ assistant」の最低契約時間である30時間/月を、10時間/月まで短くしたマイクロロット(注)サービスであり、主な依頼業務は、軽微なルーティン業務や文字起こし、情報調査等となります。「CASTER BIZ assistant」においては、顧客企業からの依頼をフロントが整理した上でキャストをアサインしておりますが、「My Assistant」では、仕事依頼の際に顧客から対応方法の指示を添えてもらい、その指示をキャストが直接確認及び対応して、そのまま納品を実施しております。顧客からの案件受付、担当キャストや案件の進捗管理をするための独自システムを開発し、品質維持・納品漏れの防止を目的とした専属チームを設置することで、他サービスに設置されているフロントの役割に替えております。顧客はシステムから業務依頼をするだけでよく、以降は専属チームの管理のもと、システムを介して適したキャストの選定、契約時間の調整、契約管理が行われ、顧客からキャストへ直接の業務指示の発生はありません。システムの活用と専属チームのサポートにより、円滑な事業運営を実現し、工数を最大限排除していることがビジネスモデルの大きな特徴であり、少額利用企業の拡大に大きく寄与しております。「CASTER BIZ assistant」においては、通常プランでは月額10万円以上の価格設定で、個人での利用検討が難しい実情がありますが、「My Assistant」においては、販売価格を月額2.5万円と提供価格を最大限小さくすることで、企業のみならず個人事業主のような個人利用でも契約検討しやすい価格帯を実現しております。軽微な作業やルーティン業務、情報調査などを安価に依頼できることにより、個人との契約も増加しております。 (注)「マイクロロット」は、月額4万円以下の市場とキャスターが定義しているものであります。 BPaaS事業において展開しているサービスは以下のとおりであります。 (株式会社キャスター)名称内容CASTER BIZ assistant(CASTER BIZ シリーズ)秘書・人事・経理・Webサイト運用など、日常雑務から専門分野まで幅広い業務をトータルにサポートするアシスタントサービスであります。CASTER BIZ recruiting(CASTER BIZ シリーズ)スタートアップにおける採用経験者を中心とした採用のプロが、顧客の専任担当としてプランニングからスカウト・日程調整まであらゆる採用業務を一括代行しております。CASTER BIZ accounting(CASTER BIZ シリーズ)日商簿記2級以上の資格保持者や実務経験5年以上など経験豊富なプロが経理部門のオンライン化やクラウドツール導入をサポートしております。CASTER BIZ HR(CASTER BIZ シリーズ)入社から退職、給与計算、勤怠管理に至るまで一気通貫した業務に対し、実務経験5年以上の経験豊富なアシスタントがサポートしております。また、クラウドツール導入のサポートも提供しております。My Assistant全てのビジネスマン向けの、ルーティン業務をメインとしたオンライン業務発注サービスであります。NEO assistantヒト×AIによるハイブリッド型業務支援サービスであります。専任AIディレクターが24時間365日体制で、AIワークフローの構築から実行、運用・改善までを一貫して支援しております。 (その他事業)その他事業では、「在宅派遣」「Reworker」などを展開しているほか、子会社3社を含んでおります。各事業の内容については以下のとおりであります。 (株式会社キャスター)名称内容在宅派遣求職者へ在宅勤務を前提とした働き方を提供することで多様な実務経験をもつスタッフを全国から集め、企業とマッチングするリモート派遣サービスであります。場所に制約のないリモートワークをベースとしているため、全国各地の豊富な人材の中から、企業のニーズに合ったスキル・経験を持った人員を派遣することが可能であります。Reworkerリモート・在宅OK、時短で週3、副業・複業OKなど、職種を問わず新しい働き方ができる求人のみを掲載する求人サイトであります。子育てと仕事の両立や海外・田舎での生活、求職者にあったライフスタイルの実現が可能であります。EC-ConsultingEC事業者向けにAmazonのアカウント運用代行及びコンサルティングを提供するサービスであります。経験豊富な人材による戦略立案とチーム体制、厳選されたアシスタントのサポートを通じて、クライアントの売上向上を支援しております。Remotteリモート環境で活躍できる経理人材を育成するオンラインキャリアスクールであります。経理業務のDX化が進む中で浮き彫りとなる人材課題に対応し、実践的な課題演習や講師との対話を通じて、即戦力となるスキル人材を養成しております。 (グラムス株式会社)名称内容ZenFotomatic、heroshot、SASAGE.APP、SASAGE.BPO、DevLabEC企業向けの業務効率化ツールの開発・提供(ZenFotomatic、heroshot、SASAGE.APP)、各種業務の代行サービス(SASAGE.BPO)、リユース企業向けの各種システム開発(DevLab)を行っております。 (株式会社LUVO)※内容生成AIを活用したプロダクト開発及びサービス運用を行っております。 ※ 2025年9月1日付で株式会社キャスターテックジャパンに商号変更しております。 (CASTER TECH VIETNAM CO., LTD.)内容キャスターグループで運営する事業に関するシステム開発を行っております。 [事業系統図]以上に述べたキャスターグループの事業を、事業系統図によって示すと以下のとおりとなります。

有価証券報告書(2025年8月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてキャスターグループが判断したものであります。 (1) 経営方針キャスターグループは、創業以来「リモートワークを当たり前にする」というミッションに基づき、リモートワークの普及と、多様な人材がリモートで柔軟に働ける環境づくりに注力してまいりました。自らもフルリモートワークを実践し、取締役会、監査役会、内部監査等を含むあらゆる会議体や業務をオンラインで運営することで、次世代の働き方を体現しております。また、国内外のリモート人材によるマーケティングから商談・契約・サービス提供までの全てをオンラインで完結する体制を構築し、地理的・時間的な制約を超えた24時間365日の対応や、分単位でのサービス提供を実現することで、顧客企業に対してこれまでにない柔軟で高効率な業務支援を提供してまいりました。こうした取り組みを基盤としつつ、キャスターグループは2025年9月にミッションを「創り変える。働くの全てを。」に刷新しました。生成AIの劇的な進化により「働く」の概念が根本から変わりつつある今、リモートワークという働き方の選択肢にとどまらず、働き方そのものを再定義し、社会全体の労働構造のアップデートに貢献してまいります。あわせて、新たに掲げたビジョン「自然体で合理的な世界」は、社会がこれから向かう未来の景色を示すものであります。新しいミッションは、こうした未来を自らの手で創り出していくというキャスターの意思表示であり、全ての事業・サービスにおいてAI駆動開発を基本とする「AI FIRST」のストラテジーを通じ、働く仕組みを一段と合理化し、持続的な成長に繋げてまいります。 ビジョン  :自然体で合理的な世界ミッション :創り変える。働くの全てを。       Work. Created Anewストラテジー:AI FIRST (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等キャスターグループの持続的な成長と企業価値向上を示す指標として、売上高、事業セグメント別売上高、売上総利益、売上総利益率、販管費、販管費比率、営業利益、営業利益率を経営上重要な指標として位置付けております。また、売上高の拡大には、顧客企業稼働社数、解約率・継続期間、ARPU、MRR、広告費、CAC、LTV、獲得コスト(CAC)の回収期間、LTV/CAC(ユニットエコノミクス)の拡大・改善が必要であると考えております。以下では、キャスターグループの全社及び事業セグメント別の売上高、売上総利益、販管費、営業利益及び各KPIの推移を掲載しており、収益性を維持、向上しつつ、成長性が拡大していることを示しているとキャスターグループでは考えております。 財務指標の推移(単位:千円) 2021年8月期(単体)2022年8月期(単体)2023年8月期(単体)2024年8月期(連結)2025年8月期(連結)売上高2,235,4783,338,0014,179,3854,440,2484,588,129BPaaS事業1,783,6272,653,3153,320,5053,597,1323,571,367その他事業451,851684,685858,879843,1151,016,761売上総利益(売上総利益率)922,669(41.3%)1,281,953(38.4%)1,618,564(38.7%)1,776,734(40.0%)1,680,506(36.6%)販管費(販管費比率)1,284,802(57.5%)1,444,715(43.3%)1,615,639(38.7%) 1,927,993(43.4%)2,063,488(45.0%)営業利益(営業利益率)△362,132(△16.2%)△162,762(△4.9%)2,925(0.1%)△151,258(△3.4%)△382,982(△8.3%) (注) 当連結会計年度より、「WaaS事業」としていた報告セグメントの名称を「BPaaS事業」に変更しております。 KPIの推移 2023年8月期2024年8月期2025年8月期顧客企業稼働社数 (注)1、21,168社1,192社1,316社解約率 (注)1、34.0%3.7%3.6%ARPU (注)4299千円313千円280千円MRR (注)1、2、53.3億円3.5億円3.3億円広告費及び販促費 (注)1、6253百万円389百万円230百万円CAC (注)1、740万円71万円39万円LTV (注)1、8287万円328万円276万円獲得コスト(CAC)の回収期間(注)1、93.6ヶ月5.8ヶ月3.9ヶ月LTV /CAC (注)1、10703%461%700% (注) 1.各数値はBPaaS事業・在宅派遣サービスにおいて、契約が3ヶ月以内に終了する顧客を除いた数値で算出しております。2.各期8月末時点の数値であります。3.解約率は、当期解約社数を各月の月初時点稼働社数の和と当期開始社数の和で除した数値であります。4.ARPUは、BPaaS事業・在宅派遣サービスの年間売上を、前期末時点稼働社数に期中の開始社数の二分の一(月途中開始案件を鑑み概算値として算出)を加え解約社数を減じた数で除した数値であります。5.MRRは、継続案件の月額売上であります。6.広告費及び販促費は、会計上の広告宣伝費と販売促進費の和であります。7.CACは、広告費及び販促費と顧客獲得に要した営業人員の人件費の和を、当期の受注数で除した数値であります。8.LTVは、ARPUを粗利率で乗じた数値を、解約率で除したものであります。9.獲得コスト(CAC)の回収期間は、CACを、ARPUと売上総利益率を乗じた数値で、除したものであります。10.LTV/CACは、LTVをCACで除した数値であります。 なお、子会社の連結化や新規事業の拡大により事業構造が多様化するなか、従来開示していた一部のKPIについて、グループ全体の業績や成長性を代表するものとして受け取られる可能性があり、現状の事業実態との乖離が懸念される状況となっております。このため、情報の正確性及び投資家の皆さまへの公平な情報提供の観点から、第12期よりKPIの開示指標を見直し、主要事業であるBPaaS事業における顧客企業稼働社数及びARPU(顧客平均単価)のみを開示する方針といたしました。これにより、事業の成長性をより適切かつ明確に示してまいります。 (3) 経営環境少子高齢化が進行し、生産年齢人口が減少している昨今、中小企業の人材不足は継続して発生しております。スキルや経験があるにもかかわらず、労働時間や居住地などを理由に活躍できる機会を制約されている人材もいることから、リソース不足を課題とする顧客企業とワーカーとの間に立ち、それぞれに「労働機会」「リソース」を提供することで、双方の課題解決に寄与していきたいと考えております。 従来のBPO企業においては、オフィスや支店を構えることによる地代家賃や維持費用、出社や支店間移動に伴う通勤移動費用、ワーカーが作業をしていないアイドルタイムの給与等が生じるため、これらの費用を回収可能な価格設定とする必要があり、販売ロットが大きくなる傾向がございました。その結果として、顧客企業の資金事情によっては導入ハードルが高く、利用しにくいという側面があったものの、これらの課題をリモートワークの利点を活かし、最大限の費用排除を可能といたしました。この結果、販売ロットの小ロット化を実現し、資金事情によりBPO利用が難しかった中小企業や個人事業主などを中心にサービス導入が広がり、2025年8月末時点でサービス導入企業数累計は約5,800社となっております。実際に、顧客企業の8割以上が従業員数300人以下の中小企業になっており、幅広い顧客企業が利用できるビジネスモデルを実現しているといえます。 フルリモートワーク(注)を駆使することによる従前の企業との差別化要因は以下の3点であります。  (注) フルリモートワークとは1日も出社しない完全なリモートワーク形態のことであり、キャスターにおいては、重要書類・備品管理等に必要な人員を除き、2025年8月末日時点において従業員(臨時従業員含む)の98.5%がフルリモートで勤務しております。 ① フルリモートワークは就業者にとって魅力があり、高い採用力を維持できているコロナウイルスの蔓延を契機に多くの会社・職種でリモートワークの導入・活用が進みましたが、現在では社会状況や業務特性に応じて、対面でのコミュニケーションを重視し、出社を推奨する動きが見られています。一方で、テレワークに関する定量調査(注)によれば、今後もテレワークを継続したいという回答は全体の82%に上り、出社に戻したいという風潮とリモートワークを継続したいという風潮に大きなギャップが生まれているものと思われます。キャスターは、創業時からフルリモートで勤務する体制を維持しており、居住地やライフスタイルに制約されない柔軟な働き方を提供しております。こうした環境は多様な人材にとって高い魅力を有しており、全国各地から応募が寄せられるなど、高い採用力を維持しております。 (注) 株式会社パーソル総合研究所による「第10回・テレワークに関する定量調査」(2025年8月発表) ② フルリモート環境においては適した専門性を持つメンバーをすぐに見つけ登用できる新規事業やプロジェクトの立ち上がりの際は、必要な人員を固定で求人・採用する必要があり、且つ案件の開始までに一定の時間が必要となります。キャスターにおいては、フルリモートにより、時間的・地理的な制約を最小限にすることで、多くのリモートワーカーがキャスターグループ事業に参画しております。キャスターに登録のあるリモートワーカーの中から専門性の高いスキルを有する登録者を、案件ごとにスピーディーかつ柔軟に活用することが可能であります。その結果、新たな取り組みの際、適した専門性を持つメンバーを早期に調査・アサインするなど、チームの組成がしやすく、スピード感をもった事業の推進を可能にしております。 ③ 大規模組織におけるフルリモートワーク運営を実現するインフラ・運用を独自に構築キャスターは2014年の創業以来、フルリモートによる企業経営を自ら実践し、事業面でも各種サービスをリモートで提供しております。その実現のため、採用メディア運営による人材集客をはじめ、ワーカー管理、セキュリティ管理フロー、業務マッチングプラットフォーム、ディレクションシステムなど、独自のインフラと運用を確立しております。さらに現在は、これらの運用基盤にAI技術を組み込み、ビジネス業務の大半を占めるコミュニケーションやディレクション領域の自動化を実装することで、従業員・顧客双方の業務生産性向上と、「AIプロダクトによる業務構造改革」を中核とした次世代のリモートワーク・BPaaSモデルの実現を目指しております。リモートワークを前提とした柔軟な組織運営とAI開発力を融合させることで、大規模組織におけるフルリモートワーク運営を可能とする独自のインフラと運用を確立しております。 (4) 経営戦略キャスターは創業から今日に至るまで、既存事業からの独立、新しいサービスの立案をはじめとした新規事業の開発、M&Aを実施し、リモートワークを基盤とした各種サービスを展開してまいりました。「リモートワークを当たり前にする」というミッションの実現に向け、セグメント拡大による事業・サービスの多角化を進めてまいりましたが、生成AIの進展など急速な環境変化を踏まえ、2025年9月にミッションを「創り変える。働くの全てを。」へ刷新いたしました。新たなミッションの実現に向け、キャスターグループは2026年8月期から2028年8月期までの3年間を対象とする中期経営計画を策定し、収益性を高めながら経営基盤を固め、更なる成長を目指してまいります。最終年度にあたる2028年8月期に、親会社株主に帰属する当期純利益2億円の達成を目標としております。本計画のもと、2026年8月期より、事業の成長段階と役割に応じてセグメントを再編し、「BPaaS事業」「HR事業」「AI Tech事業」の3区分に報告セグメントを変更いたします。BPaaS事業はキャスターグループのコア事業として、業務プロセスの標準化とAI活用による生産性向上を通じ、安定した収益基盤の拡大を図ります。AI Tech事業は、グループ横断で培ったAI技術を基盤としたプロダクト群によって、BPaaSの付加価値向上と新たな市場創出を担います。一方、HR事業については、既存アセットを活かしつつ、利益確保を重視した運営を行い、必要に応じて再編を検討いたします。これらの施策を通じて、ノンコア事業であるHR事業で安定的な利益を確保しつつ、コア事業であるBPaaS及びAI Tech領域へ重点的に投資を行い、AIファースト経営のもとで持続的な成長と企業価値の最大化を目指してまいります。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 成長領域への戦略的投資と収益性の改善キャスターグループが展開する事業は、少子高齢化による人手不足や働き方の多様化を背景に、業務のアウトソーシングや効率化に対する企業の関心が高まっている環境下にあります。特にマイクロロット市場におけるサービスは、個人による利用の広がりとともにキャスターの顧客基盤拡大に寄与しております。こうした市場環境を踏まえ、引き続きサービスラインナップや提供体制の最適化を図りつつ、マーケティング投資の効率化や広告アロケーションの見直しによって、収益性の改善に取り組んでまいります。 ② 生産性の向上と適正利益の確保組織として統一した品質を提供するとともに、適正な営業利益を獲得する体制を整備していく方針であります。キャスターでは、独自システムを活用したキャスティング業務の自動化により業務を効率化することでフロントの生産性を向上してまいりました。今後は、特に事業の中核を占めるコミュニケーション・ディレクション領域において、AI駆動開発による業務構造改革を推進し、適正な営業利益の確保に努めてまいります。また、専門性の高い領域における体制強化や、生成AI等の活用による業務効率化を通じて、利益率の改善と持続的な事業成長を目指します。 ③ 情報管理の徹底キャスターグループは、顧客から受託した業務に資する情報を取得し、キャスターグループ正社員及び業務委託先間で必要に応じて共有しながら業務を行うため、データ保護責任者(DPO)として専門家の登用、ISMSの取得などのオペレーションを確立するとともに、個人情報については、プライバシーマークを取得するなど、個人情報や機密情報の徹底した管理体制の構築・運用に努めております。キャスターグループは、これらの対策の重要性を認識した上で、今後も継続的に情報管理の徹底に努めてまいります。 ④ 社内管理体制の強化キャスターグループは成長段階にあるため、継続的な成長をしていくために、組織的な管理体制を整備・運用していくことが重要であり、経営の公正性や透明性を確保するために、内部統制システム強化に取り組んでおります。キャスターグループでは、業務における属人性を排除し、組織規模の拡大に対応した社内管理体制の充実やシステム化が必要不可欠であると考えております。

事業等のリスク

3 【事業等のリスク】キャスターグループの事業の状況、経理の状況等に関する事項等に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項は以下のとおりであります。また、必ずしも事業展開上のリスクに該当しない事項についても、投資者の投資判断において重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。キャスターグループはこれらのリスクの発生可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、キャスター株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容を慎重に判断した上で行われる必要があると考えております。なお、以下の記載事項は、本書提出日現在の事項であり、将来に関する事項は本書提出日現在においてキャスターが判断したものであります。また、以下の事業等のリスクは、全ての事業活動上又は投資判断上のリスクを網羅しているものではありませんのでご留意下さい。 (1) インフラ・システムの障害発生について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)キャスターグループは、通信ネットワーク、コンピューターシステム及びチャットツール等を使用し、自社内における経営・業務管理のほか、顧客との連絡やサイトの運営等、多岐にわたるオペレーションを実施しております。安定的な運用のためのシステムの強化や、セキュリティ強化を実施しており、システムの運用・管理には万全を期しておりますが、リモートワークが主たる運営基盤であることから各種システムへの依存度が高いため、想定外の自然災害や事故等により設備に甚大な被害があった場合や、システム障害、ネットワーク障害、ウイルス感染、ソフトウエアやハードウエアの欠陥、サイバー攻撃等が発生した場合は、業務に支障をきたし、キャスターグループの事業及び業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。 (2) 法的規制について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)キャスターグループの事業は、下請法、労働者派遣法、職業安定法等、様々な法的規制を受けております。キャスターグループでは関係者の不正行為等が発生しないよう、国内外の法令及び社内規程、ルール等の遵守に努めておりますが、法令等に抵触する事態や関係者による不正行為が発生した場合には、キャスターグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、キャスターは事業活動に際して、厚生労働大臣より下記の許可を受けております。 許認可名称監督官庁許可番号許可年月日有効期限労働者派遣事業厚生労働省派45-3001492015年11月1日2028年10月31日有料職業紹介事業厚生労働省45-ユ-3000882015年11月1日2028年10月31日 キャスターは関係法令を遵守して事業を運営しておりますが、労働者派遣法に定める派遣元事業主又は職業安定法に定める有料職業紹介事業者としての欠格事由に該当若しくは法令に違反する事項が発生した場合、事業の停止や派遣元事業主又は有料職業紹介事業者の許可の取り消しをされる可能性があり、その場合には事業を営むことが出来なくなる可能性があります。 また、将来これらの法令並びにその他の関係法令が、労働市場をとりまく社会情勢の変化などに伴って、改正若しくは解釈の変更などがあり、それがキャスターグループの営む事業に不利な影響を及ぼすものであった場合、キャスターグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 優秀な人材の確保について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)キャスターグループは、多様な専門性を持った人材を日本及び海外からも確保しております。キャスターグループでは、フルリモートワークの勤務形態を提供することで、優秀な人材を厳選して採用することに努めております。また、従業員やキャストとして登録のある業務委託者の働きやすさを重視したリモートワークが前提の業務環境の整備を積極的に行うことで、人材の外部流出防止にも努めております。しかしながら、今後の人材市場の変化により、フロントやキャストをはじめとした事業運営に関わるポジションにおいて、計画どおりの採用が困難になった場合や、採用コストや人件費が増加した場合は、キャスターグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 技術革新について(発生可能性:大、発生時期:中期、影響度:大)キャスターグループでは、オフィスワークを中心として顧客企業の多種多様な業務を受託しておりますが、生成AIをはじめとする新技術の進歩により業務の自動化・省力化が急速に進むことで、従来キャスターグループが請け負っていた業務の一部が代替・減少する可能性があります。一方で、キャスターグループはこうした技術革新を成長機会と捉え、「AIファースト経営」を掲げ、生成AIや機械学習を活用したプロダクト開発・業務自動化の実装を通じて、既存事業の効率化と新規収益源の創出を図っております。しかしながら、技術革新への対応が十分に図れない場合は、キャスターグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 情報漏洩リスクについて(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)キャスターグループは、顧客から受託した業務に資する情報を取得し、キャスターグループ正社員及び業務委託先間で必要に応じて共有しながら業務を行うため、データ保護責任者(DPO)を設置し、ISMSの取得などのオペレーションを確立するとともに、個人情報については、プライバシーマークを取得するなど、個人情報や機密情報の徹底した管理体制の構築・運用に努めております。しかしながら、こうした対策にもかかわらず、不測の事態により情報漏洩事故が発生した場合には、損害賠償請求や、解約率の上昇、二次対応コストの増加などによりキャスターグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 重要な訴訟について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)キャスターグループは、現在、損害賠償を請求されている事実や重大な影響を及ぼす訴訟等は提起されていませんが、システムダウンによるサービス停止や外部侵入等による機密情報の漏洩等、予期せぬトラブルが発生した場合、又は取引先との関係に何かしらの問題が生じた場合等、これらに起因した損害賠償の請求、訴訟を提起される可能性があります。その場合、損害賠償の金額、訴訟内容及び結果によっては、キャスターグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 継続的な投資について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)キャスターグループは、継続的な成長のため、セグメント拡大による事業・サービスの多角化が必要であると考えており、新規事業の企画立案を積極的に実施してまいります。また、認知度、信頼度を向上させることにより、より多くのリード(見込み顧客)を獲得し、また既存の顧客を維持していくことも必要であると考え、積極的に広告宣伝費等にコストを投下してきており、今後も継続して広告宣伝等を行っていく方針であります。広告宣伝費の支出にあたっては、費用対効果(LTV/CAC)を検証し、最適化に努めますが、CACの回収には数ヶ月単位の期間を要するため、支出の期間においては利益率が低下し、一時的に営業損失を計上する可能性があります。また、新規事業への投資が計画どおりの収益に結びつかない場合、広告宣伝等が十分な成果が得られなかった場合やコストの上昇等が生じた場合等には、キャスターグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) M&A等について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)キャスターグループは、2024年6月に株式取得を行ったグラムス株式会社について、のれんを計上し、一定期間で償却を行っております。当該のれんについては将来の超過収益力を適切に反映しているものと判断しておりますが、事業環境の変化等により期待する成果が得られなかった場合には、のれんや関係会社株式の減損処理を行う必要が生じる等、キャスターグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (9) 特定の人物への依存について(発生可能性:低、発生時期:短期、影響度:中)キャスターの創業者であり代表取締役である中川祥太は、キャスター設立以来の代表者であり、経営方針や事業戦略、サービスコンセプト等についてリーダーシップを発揮しております。各事業部門の部門長及びリーダーへの権限委譲や人材育成を進めることで、同氏に過度に依存しない経営体制の構築を進めておりますが、何らかの理由により、同氏がキャスターグループの業務を遂行することが困難になった場合には、キャスターグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 競合について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)現在、キャスターグループと類似するサービスとして、国内でBPO事業を展開する企業やクラウドソーシング事業を展開する企業、人材派遣・紹介事業を展開する企業は多数存在しますが、キャスターは、創業からフルリモートワークを導入・実践することにより、効率的なリモートワークによる企業経営を実現しております。事業においても、オフィスワークの人材を月10時間からの契約時間の範囲内で、1案件ごとに分~時間単位の小ロットで顧客企業が活用できるBPaaSサービスの提供や、独自システムを活用した効率的なタスク×スキルの自動マッチング、リモートワーカーを活用することによる適した人材の早期アサインにより事業優位性を見出していると考えております。キャスターグループでは、新たな付加価値を継続的に生み出すことにより、その優位性を強固なものにしようとしておりますが、競合他社の動向によってはキャスターグループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (11) 内部管理体制の強化について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)キャスターグループでは、企業価値の継続的な増大を図るにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であると認識しております。業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保のための内部統制システムの適切な運用、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守を徹底してまいりますが、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制の構築が追いつかない状況が生じる場合、適切な業務運営が困難となり、キャスターグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (12) 事業環境の変化について(発生可能性:低、発生時期:長期、影響度:中)キャスターグループが提供するBPaaS事業、その他事業は、中小企業における利用者促進やリモートワーク実施企業の増加などにより今後もニーズが拡大していくものと考えております。また、キャスターグループは、特定のクライアントに売上が依存していないことから、特定の業種や顧客の業況による影響は受けづらいという特徴があります。しかしながら、業種や特定の顧客を問わず影響を受けるような長期的な経済環境の悪化が発生した場合に、コスト削減の対象として解約率が上昇し、キャスターグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (13) 株主構成について(発生可能性:中、発生時期:短期、影響度:小)当連結会計年度末現在におけるキャスターの発行済株式総数1,960,460株のうち、計522,412株は、ベンチャーキャピタル及びベンチャーキャピタルが組成した投資事業有限責任組合(以下、「VC等」という。)が所有しており、VC等が保有するキャスター株式の発行済株式総数に対する割合は26.6%という水準となっております。一般にVC等による株式所有目的は、株式公開後に売却を行い、キャピタルゲインを得ることであります。今後、VC等が所有するキャスター株式を市場にて売却した場合には、キャスター株式の売却圧力が顕在化し、市場価格に影響を及ぼす可能性があります。 (14) 税務上の繰越欠損金について(発生可能性:低、発生時期:中期、影響度:小)当連結会計年度末には、キャスターグループには、税務上の繰越欠損金が存在しております。今後、キャスターグループの業績が順調に推移し、繰越欠損金が解消した場合には、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が計上されることとなり、親会社株主に帰属する当期純損益及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 (15) 社歴が浅いことについて(発生可能性:低、発生時期:短期、影響度:小)キャスターは2014年9月に設立されており、設立後10年ほどの社歴の浅い会社であります。また、キャスターグループは現在成長過程にあると認識しており、キャスターグループの成長のために広告宣伝、人材、システム開発、新規事業等への投資が必要となっていることから、過去数年にわたって当期純損失を計上しております。キャスターグループは今後もIR活動などを通じて経営状態を積極的に開示していく方針でありますが、キャスターグループの過去の経営成績は期間業績比較を行うための十分な材料とはならず、過年度の業績のみでは、今後の業績を判断する情報としては不十分な可能性があります。 (16) 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について(発生可能性:低、発生時期:短期、影響度:小)キャスターは、役員及び従業員等に対し、長期的な企業価値向上に対するインセンティブとして新株予約権を付与しております。当連結会計年度末現在における新株予約権による潜在株式数は169,580株であり、同日現在の発行済株式総数の8.7%に相当し、これらの新株予約権が行使された場合には、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 (17) 配当政策について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小)キャスターグループは、株主に対する利益還元を経営の重要課題の一つとして位置付けておりますが、財務体質の強化に加えて事業拡大のための内部留保の充実等を図り、収益基盤の多様化や収益力強化のための投資に充当することが株主に対する最大の利益還元につながると考えており、過去においては配当を行っておりません。将来的には、各事業年度における経営成績を勘案しながら、株主への利益還元を検討していく所存でありますが、現時点において、配当実施の可能性及び実施時期は未定であります。



※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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