東洋埠頭(9351)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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東洋埠頭(9351)の株価チャート 東洋埠頭(9351)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

 東洋埠頭グループは、物流事業(倉庫業、港湾運送業、自動車運送業、国際運送取扱業等)及びその関連事業を行っている。東洋埠頭グループの事業内容及び東洋埠頭と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりである。

 なお、次の2部門は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一である。

(1)国内総合物流事業

① 倉庫業

 倉庫施設(普通倉庫、サイロ、青果物倉庫、冷蔵倉庫、危険品倉庫等)における貨物の保管並びに入出庫作業及び荷捌き作業を主とする業務であり、東洋埠頭は、倉庫業務の一部を㈱オーエスティ物流に委託している。また、倉庫業務のうち入出庫作業等の一部を鹿島東洋埠頭㈱、東京東洋埠頭㈱、㈱ティーエフ大阪等に委託している。なお、㈱東洋埠頭青果センター、志布志東洋埠頭㈱、新潟東洋埠頭㈱は倉庫業を行っており、東洋埠頭は、倉庫施設を賃貸している。

② 港湾運送業

 大型荷役機械を使用するばら貨物の海陸一貫作業や、本船荷役作業、ターミナルでのコンテナ取扱作業などを主とする業務であり、東洋埠頭は、港湾運送業務のうち荷役作業等の一部を鹿島東洋埠頭㈱、志布志東洋埠頭㈱、㈱ティーエフ大阪に委託している。なお、東光ターミナル㈱は倉庫業を行っており、東洋埠頭は同社から港湾荷役作業等を請負っている。

③ 自動車運送業

 貨物自動車等による輸配送を主とする業務であり、東洋埠頭は、自動車運送業務の一部を㈱オーエスティ物流、志布志東洋埠頭㈱、㈱ティーエフ大阪等に委託している。

 また、東永運輸㈱は自動車運送業を行っている。

④ その他の業務

 海上運送や、通関、施設賃貸や工場構内作業を主とする業務である。

 

 なお、坂出東洋埠頭㈱は国内総合物流事業を行っている。

 

(2)国際物流事業

 ㈱東洋トランスと、OOO東洋トランス、OOOTB東洋トランス及び上海青旅東洋物流有限公司等による国際輸送、倉庫、通関を主とする業務である。

 

 事業の系統図は次のとおりである。

 (注)1.矢印は役務の流れを示している。

2.○印は持分法適用会社(5社)である。

 


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 東洋埠頭グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりである。

 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において東洋埠頭グループが判断したものである。

 

(1)経営方針

 東洋埠頭グループは、お得意さま・株主さま・地域社会・協力会社・従業員など、すべてのステークホルダーに対し、現在以上に価値ある企業・持続的に発展していく企業を目指すことを経営方針としている。

(2)経営戦略等

 東洋埠頭グループは、2028年度に創業100周年を迎えるにあたり、あるべき姿として、

「得意な事業の展開と独自性の発揮」

「既存事業の継続、国際物流の拡大、新規基幹事業の稼働、積極的な事業投資による持続的な発展」

「働きやすい職場環境(施設・体制・働き方改革)の確立」

「社会全体のサステナビリティ確保への貢献」

「グループ売上高500億円の達成」

と設定した。

 この長期ビジョンを見据えた成長戦略に基づき、2023年度~2025年度の経営三カ年計画(Fly to the Next 2025)を策定し、目標達成に向けて取り組んできた。しかし、ウクライナ情勢の長期化による地政学リスクの高まり、エネルギー資源をはじめとした原材料価格の高騰、円安の進行や物価の上昇などによる影響のほか、新たな投資案件、営業活動の推進や適正な料金収受を踏まえ、収支計画及び投資計画を以下のとおり修正した。

 

収支計画について(2025年度)

 

修正前

修正後

増減額

営業収入

435億円

400億円

△35億円

営業利益

19億円

15億円

△4億円

当期利益

13億円

10億円

△3億円

EBITDA

46億円

39億円

△7億円

※EBITDA=(営業利益+減価償却費)

 

投資計画について(2023年度から2025年度の総額)

 

修正前

修正後

増減額

施設設備拡充

100億円

104億円

4億円

施設設備更新

60億円

63億円

3億円

体制改革

10億円

13億円

3億円

合計

170億円

180億円

10億円

 

 このような不測の環境下にあっても経営基盤を着実に強化することに注力し、次の取り組みを推進する。

 ①新たな収益の柱となる新規業務の本格稼働

 お得意さまの多種多様なニーズに対して積極的に投資を行うほか、中央アジア諸国及び東ヨーロッパなどにおける新たな物流ルートの開拓など、さらなる海外拠点を模索し、国際物流部門の拡大を図る。

 ②施設設備の更新

 経営三カ年計画に基づき、環境及び災害対策を図りながら、計画的な更新を実施する。

 ③人材の確保及び人材育成体制の整備による一人ひとりの能力・組織力の向上

 優秀な人材を確保するために、昇進・処遇・評価制度の見直し、専門職の育成、グループ内人事交流の活性化、体系立てた研修などを実施する。また、積極的な採用活動や女性が活躍できる働きやすい職場づくりを推進する。

 ④DX推進による社内体制(業務、システム、人材など)の効率化・強化

 標準化、システム化、業務改革のほか、営業推進、システム企画など本社機能の強化を行い、改革を促進する。

(3)経営環境

 日本経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による行動制限が緩和され、徐々に経済活動が正常化に向かう一方、ウクライナ情勢の長期化やエネルギー資源をはじめとした諸物価の高騰、人員の確保難などから、今後も不透明な状況が続くことが見込まれる。

 埠頭・倉庫を含めた物流業界は、経済の悪化により、従前よりさらに厳しい経営環境が続く見通しである。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 東洋埠頭グループは、上記経営環境を踏まえつつ、経営戦略を推進するために、次の項目に着手している。

 ①カザフスタン共和国に東洋埠頭グループ100%出資の会社を設立し、中央アジア地域における新たな海外拠点の設置と物流ルートの開拓により、グローバルなサプライチェーンの安定化を図る。

 ②2022年4月に設置した広報部で、IR活動を強化するとともに、サステナビリティの確保への取り組みの強化を図っている。

 ③2023年4月に設置したデジタル推進部と情報管理部で、デジタル戦略とシステム開発を強化するとともに、サイバー攻撃や情報漏えいリスクへの対策などの強化を図っている。

 ④経営三カ年計画期間において、総額180億円の関連投資を進める。

(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 東洋埠頭グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、経営三カ年計画では、最終年度である2026年3月期の連結業績目標を、営業収入400億円、営業利益15億円、親会社株主に帰属する当期純利益10億円とした。

 また、2025年3月期の連結業績目標は、営業収入360億円、営業利益12億円、経常利益14億円、親会社株主に帰属する当期純利益10億円である。

 なお、ウクライナ情勢の長期化やエネルギー資源をはじめとした諸物価の高騰は、国内外の経済、企業活動に広範な影響を与える事象であり、収束時期や影響の程度を予測することは困難であるが、外部の情報源や東洋埠頭グループ各拠点の稼働状況等を踏まえて、今後、2025年3月期通期において当該影響が継続するものと仮定し、局所的な荷動き低迷等を考慮した指標である。


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりである。

 なお、文中の将来に関する事項については、有価証券報告書提出日現在において東洋埠頭グループが判断したものである。

① 事業環境の変動

 東洋埠頭グループは、総合物流企業集団として国内各地及びロシア、カザフスタン、タイ、中国に物流拠点を有し、多様な物流事業(倉庫業、港湾運送業、自動車運送業、国際物流事業、その他付帯事業等)を展開している。東洋埠頭グループの事業は、国内外の経済・政治・社会情勢、公的規制の変化、環境規制の強化に伴う対応、IT技術等の進展による物流の変化、また、顧客の物流合理化に伴う競争の激化等が、東洋埠頭グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。現在、顧客ニーズに対応した物流提案を行うとともに、適時適切な設備投資を行い、また、IT技術の導入等を推進し、営業の拡大と経営基盤の強化を図っている。

② 物流施設の災害による被災

 東洋埠頭グループの主たる事業においては、物流施設が重要な経営資源である。これらの施設は、国内各地及びロシア、カザフスタン、タイ、中国に立地している。これらの地域で地震や、台風・豪雨等による大規模災害が発生した場合は、東洋埠頭グループの物流施設に甚大な被害が発生し、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。今後の大規模災害による施設被害に備えるため、計画的に老朽施設の更新投資や補強のための投資を行っている。また、緊急事態に備えた事業継続計画(BCP)を適宜見直すとともに、防災体制の強化、東洋埠頭グループ関係者への防災教育・訓練を徹底している。近年、気候変動による大規模災害が激甚化しているため、気候変動に伴うリスク・機会を適切に分析、評価、管理するとともに、さらなる対応の強化等が必要となる可能性がある。

③ 海外事業展開

 東洋埠頭は、連結子会社を通じて国際物流サービスを提供している。連結子会社のうち2社はロシアを拠点として、物流事業を行っている。ロシアによるウクライナ侵攻後、同国に対する経済制裁等が行われている。東洋埠頭グループは、常に現地の状況を把握することができる体制を構築し、駐在員の安全に万全を期しているが、今後の情勢によっては現地法人の運営に大きな支障をきたす可能性があり、東洋埠頭グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

④ 資金調達及び金利変動

 東洋埠頭グループは、必要資金を主に金融機関からの借入れにより調達している。現在東洋埠頭グループは、設備投資資金の調達や運転資金等の借換えに支障をきたす状況にはなく、借入金利も安定した状況にあるが、予想外の社会・経済変動により金融市場が逼迫し、資金の調達、金利面に急激な変化が生じた場合は、東洋埠頭グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

⑤ 株価の変動

 東洋埠頭グループの保有する市場価格のない株式等以外の株式は、当連結会計年度末現在、取得原価で26億6千2百万円、連結貸借対照表計上額(時価)で79億7千万円であり、評価差額は53億7百万円の評価益となっている。当該株式は、主に取引先との関係の維持・強化を目的として保有しているが、今後の経済情勢または発行会社の経営状態の急激な変動等による株価の大幅な下落が生じた場合、東洋埠頭グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

⑥ 訴訟・係争等

 東洋埠頭グループは、法令遵守に努めながら事業活動を行っているが、事業活動に関して様々な形で訴訟等の対象となる可能性があり、その結果によっては東洋埠頭グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。東洋埠頭は2022年3月28日付で40億5千9百万円(遅延損害金を除く)の損害賠償請求訴訟を提起され、2022年5月23日に訴状の送達を受けている。東洋埠頭としては事実関係の認識などに相違があるため、訴状の内容を精査のうえ、適切に対処していく。

 

⑦ 情報システム障害等

 東洋埠頭グループは情報システム網を構築し、総合物流サービスを提供するとともに、業務の効率化や事故防止などを図っている。この情報システム網の安定性を確保するため、最新技術やデータバックアップ等の情報セキュリティ対策を導入し、情報セキュリティに関する社内体制の整備や従業員の教育に取り組んでいる。しかし、災害、事故、犯罪等によりシステム障害や情報漏洩が発生した場合には、社会的信用の低下等により東洋埠頭グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

⑧ 固定資産の減損

 東洋埠頭グループは、建物及び土地をはじめとする多額の固定資産を保有しており、今後の経済変動等による固定資産の時価下落や資産グループの収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合には、減損損失を計上する。これにより、東洋埠頭グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

⑨ 繰延税金資産

 東洋埠頭グループの当連結会計年度末における繰延税金資産の計上額は、評価性引当額(回収可能性がないと判断されたもの)を除き、11億4千7百万円である。今後、グループ各社の将来所得の発生見込額の減少等に伴い、多額の評価性引当額が発生する可能性がある。

⑩ 退職給付債務

 東洋埠頭は、2007年4月から退職一時金の一部を確定拠出年金に移行したが、その他の退職給付債務については、割引率、昇給率等の見積り数値を用いて計算されており、その変動に伴い変動する。

 また、東洋埠頭グループは、退職給付信託を設定しており、その信託財産は、主に信託設定時に東洋埠頭が拠出した株式により占められている。このため、想定外の株価変動により発生する数理計算上の差異の費用処理等が発生した場合、東洋埠頭グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

⑪ 投資の減損等

 東洋埠頭グループの保有する市場価格のない株式等の当連結会計年度末における連結貸借対照表計上額は、4億2千5百万円であり、これらは発行会社の財政状態の悪化による実質価値の著しい低下に伴い、減損処理の対象となる可能性がある。

 また、東洋埠頭グループの保有する非連結子会社及び関連会社株式の当連結会計年度末における連結貸借対照表計上額は6億1千3百万円である。これらの株式の帳簿価額は、当該子会社及び関連会社の経営成績または財政状態の悪化に伴い、減額の対象となる可能性がある。

 

なお、これらは東洋埠頭グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性のある主なリスクを例示したものであり、これらに限定されるものではない。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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