スマートバリュー(9417)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


スマートバリュー(9417)の株価チャート スマートバリュー(9417)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

スマートバリューグループ(スマートバリュー及びスマートバリューの関係会社)は、スマートバリュー及び連結子会社3社により構成されており、クラウドソリューション事業を展開しております。

スマートバリューグループは、「スマート&テクノロジーで歴史に残る社会システムを創る!」というミッションを標榜し、中長期ビジョン“Moonshot Vision 2028”のもと、事業を展開しております。

なお、当連結会計年度において、スマートバリューグループは技術のオープン化やクラウドサービスの進化等によるスマートバリューサービスの機能面での強みの減少、公募調達による受注プロセスの限界や技術の低廉化による単価の減少を受け、ポートフォリオの入れ替えによる経営資源の更なる集中を行うことが、長期的にスマートバリューグループの企業価値向上に資するものと判断し、デジタルガバメント事業の一部を、2025年6月30日付でウイングアーク1st株式会社へ譲渡いたしました。

スマートバリューグループの事業におけるスマートバリュー及び関係会社の位置づけ及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

 

<デジタルガバメントセグメント>

デジタルガバメントセグメントにおきましては、オープンガバメント(注1)における透明性、参加、連携の社会実装を推進するための自治体向けCLOUD SUITEとして“ガブクラ”(注2)を提供しておりましたが、上記の通り2025年6月30日付でスマートバリューが運営するデジタルガバメント事業の一部(連結子会社である株式会社ノースディテールが営むラボ開発事業を除く)を事業譲渡しております。

 

(主な関係会社)

スマートバリュー、株式会社ノースディテール

 

<モビリティ・サービスセグメント>

モビリティ・サービスセグメントは、100年に一度という自動車産業の大変革期において、コネクティッドカー(注3)サービスである“CiEMSシリーズ”(注4)やクルマのデータ利活用を推進するプラットフォーム、ソフトウエア、さらにカーシェアリングや無人化サービスなどクルマのサービス化を支援するプラットフォーム“Kuruma Base”(注5)の提供へと、多様なモビリティIoTを事業とするモビリティ・サービスを推進してまいりました。

当連結会計年度においては、2024年7月31日付で収益性が悪化していたカーソリューション事業におけるリース車両向け物販事業を譲渡しております。

 

(主な関係会社)

スマートバリュー、株式会社ノースディテール

 

<モビリティIoTにおけるCiEMS契約数>

決算年月

2023年6月

2024年6月

2025年6月

契約台数

27,128

28,323

28,663

 

 

<モビリティIoTにおけるKuruma Base契約数>

決算年月

2023年6月

2024年6月

2025年6月

契約台数

224

311

878

 

 

サービス名称

主な販売先

サービス概要

モビリティIoTサービス
「CiEMSシリーズ」

法人

スマートバリューが提供する、モビリティから取得した多様なデータを分析・活用することで、交通事故の削減、渋滞の緩和、車両活用の効率化など、様々な社会課題の解決をするためのサービス。

IoTプラットフォーム
「クルマツナグプラットフォーム」

法人

2016年8月サービス提供開始。テレマティクスサービスの実績とノウハウを活かしたプラットフォームサービス。

モビリティシェアリング

プラットフォーム「Kuruma Base」

法人

スマートバリューが提供する、カーシェアリングや無人レンタカーなどクルマのコネクティッド化からサービス化までをインテグレートするプラットフォームサービス。

 

 

<スマートベニューセグメント>

スマートベニューセグメントでは、2025年4月に開業したGLION ARENA KOBEを軸として、政府が成長産業として位置付けるスタジアム・アリーナ改革やスマートベニューという概念に則り、新たな市場の創造を目指しております。さらに収益的にも今後スマートバリューグループの成長を支える存在になるよう推進しております。

連結子会社である株式会社One Bright KOBEは、「この世界の心拍数を、上げていく。」をコンセプトに神戸の新しいランドマークとしての神戸アリーナの開業及びスポーツやエンターテイメントの持つ力をベースにフルデジタルで実装するSmartest ArenaといったICT基盤構築による神戸の新たなまちづくり(スマートシティ)(注6)を実現してまいります。

連結子会社である株式会社ストークスは、B.LEAGUEに所属しているプロバスケットボールクラブである神戸ストークスを運営しております。

 

(主な関係会社)

株式会社One Bright KOBE、株式会社ストークス

 

[用語解説]

注1.

オープンガバメント

:

透明でオープンな政府及び地方自治体を実現するための政策とその背景となる概念のことで、(1)透明性、(2)市民参加、(3)官民の連携の3つを基本原則としている。

注2.

ガブクラ

:

スマートバリューが提供する行政デジタル化推進のための、自治体及び公的機関向けCLOUD SUITEのこと。

注3.

コネクティッドカー

:

インターネットに接続され、情報を送ることも受け取ることもできる自動車のこと。

注4.

CiEMSシリーズ

:

スマートバリューが提供する、モビリティから取得した多様なデータを分析・活用することで、交通事故の削減、渋滞の緩和、車両活用の効率化など、様々な社会課題の解決をするためのサービス。

注5.

Kuruma Base

:

スマートバリューが提供する、クルマのコネクティッド化からサービス化までをインテグレートするプラットフォーム。

注6.

スマートシティ

:

周辺のエリアマネジメントを含む、複合的な機能を組み合わせたサステナブル な交流施設であり、スタジアム・アリーナを核としたまちづくりを定義する言葉。

 

 

 

スマートバリューグループの事業の系統図は、次のとおりです。



有価証券報告書(2024年6月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2024年6月30日)現在においてスマートバリューグループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

スマートバリューグループは「スマート&テクノロジーで歴史に残る社会システムを創る!」を標榜し、事業成長を図りつつ競合他社との差別化に注力するとともに、収益性の向上に取り組み、企業価値を継続的に拡大させる方針であります。また中長期的には2028年の創業100年までの方針として「Moonshot Vision 2028」と定め、既存クラウドサービスの拡充を図りつつ、リアルなまちをデジタルとコミュニティのチカラで未来の社会システム(スマートシティ)の創造を目指して推進してまいります。

 

(2)目標とする経営指標

スマートバリューグループは、2024年8月に発表した第3次中期経営計画(ローリング版)において、目標とするKPI(経営指標)として以下の数値を掲げております。当該KPIを採用した理由は、持続的な企業価値の向上に繋がる収益性の観点に加え、クラウドサービスをさらに充実させていく上でMRR(月次経常収益)を重要な指標として考えているためです。これらをKPIと認識し、企業価値の向上に努めてまいります。

 

 

(単位:百万円)

KPI(連結):営業利益

2027年6月期(予想)

デジタルガバメントセグメント

484

モビリティ・サービスセグメント

284

スマートベニューセグメント

608

全社費用

△530

連結全社

846

 

 

 

(単位:百万円)

KPI(連結):MRR

2027年6月期(予想)

デジタルガバメントセグメント

88

モビリティ・サービスセグメント

71

合計

159

 

(注)1.上記KPIについては、有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。

2.MRR(月次経常収益)は、月次で固定的に得るクラウドサービス利用料収入を指します。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

クラウド市場は引き続きクラウドファースト(注1)の流れを前提としながら、スマートバリュー事業領域である行政デジタル化やモビリティIoT市場の拡大が見込まれております。また、クラウドサービスによりデータを取得し、データ連携基盤によってオープンデータなどその他のデータと連携、そして解析する流れも顕著であり、フィジカルなまちの中にデータを活用することで地域課題の解決を目指すスマートシティへの展開も期待されています。

デジタルガバメントセグメントでは、自治体のデジタル化を推進することで、地域社会・住民とのコミュニケーションを創発する社会システムとしてのクラウドサービスを提供しております。今後も行政向けデジタルマーケットプレイスやガバメントクラウドを背景に行政デジタル化をさらに深化させ、MRRの獲得強化による安定的な収益と、地域社会に利便と価値を創造する事業を推進してまいります。

次に、モビリティ・サービスセグメントにおいては、コネクティッドカーをはじめとする次世代のモビリティ社会の到来を見据え、自動車向けIoTサービスを自社で開発、展開してまいりました。他方、祖業の流れをくむカーソリューション事業におけるリース車両向け物販事業は外的環境もあり営業損失が先行していたため、2024年7月をもってその事業を譲渡いたしました。今後は、“Kuruma Base”による建機レンタルの無人化やモビリティ業界における2024年問題の解決に繋がる取り組み、法人車両の管理、商用車市場への参画など、磨き上げてきたモビリティIoT技術を活用した自社サービスの充実を目指すとともに、大口顧客との業務提携による事業拡大へも取り組んでまいります。

最後に、スマートベニューセグメントでは、2025年4月開業を予定するGLION ARENA KOBE(注2)における、貸館事業や協賛獲得、ホスピタリティサービスの提供、テナントリーシングなど基盤となる収益を獲得しながら、データの利活用を踏まえたスマートシティ領域への展開を図ってまいります。フルデジタルで実装されるアリーナ内での消費行動からデータを連携したスマートシティモデルへ、成長産業と政府が位置付けるスタジアム・アリーナをベースに、スポーツやライブエンターテイメントが持つ共感力をまちづくりに活かしてまいります。

また、スマートバリューグループの成長に必要不可欠な人材においては、人的資本への投資という意味も含め、賃金増や働く環境の整備に注力するとともに、引き続き業務プロセスにおけるDX化の推進を進め、多様な働き方への対応を目指してまいります。

さらにガバナンス強化という観点では、すでに移行している指名委員会等設置会社での機関運営の高度化を進め、業務執行の役割と責任の明確化、スピード感をもった経営を実現してまいります。

5年間続いた事業ポートフォリオの入れ替えに目処を立てることができましたので、今後は次の50年通用する事業体へ現状の方針をブレさせずに、さらに深化していくことが求められます。

スマートバリューグループの業績の拡大及び収益の向上と、社会課題の解決の両立を図るとともに、データ利活用を踏まえたまちづくりへの投資や人的資本への投資を急ぐなど経営基盤を強固なものにすることで、中長期的な視座でのさらなる成長に向けて邁進してまいります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

情報通信サービス業界の事業環境は、大きな環境変化が短期間で次々とやってきております。所有から利用へのクラウドシフトはもちろんのこと、IoTやSNSメディアなどの進化は目覚ましく、生成AI(注3)においては、全ての社会通念を揺るがすようなインパクトと驚きを持って受け入れられており、社会に大きな変革をもたらす可能性を秘めていると考えられています。

一方、世界経済はロシア・ウクライナ情勢の長期化や米中対立など地政学リスクの高まりに伴い、想定を超えた経営環境の変化などは、経済活動や国民生活に大きな影響が及んでおり、今後も多方面にわたって先行きが不透明な状況になることが懸念されます。

スマートバリューグループはこのような環境下において、以下の項目を対処すべき重要課題として取り組んでまいります。

 

① 高品質なクラウドサービスの提供

社会課題の解決に資するクラウドサービスの提供を推進しているスマートバリューグループにとっては、安全・安心で高品質なサービスを提供することが重要な課題であると認識しております。

そのためには、技術力の向上をベースとして、システム障害やサイバー攻撃への対応、急激なトラフィック増への対処や、特に自然災害発生時の大量のアクセス集中においても安定的なサービスをご提供するなど、あらゆる面で安心・安全なサービス運営が必要不可欠であります。

スマートバリューグループといたしましては、更なる安心・安全なサービス提供のためにクラウド環境の移設など計画的に整備を進めることにより、信頼性・可用性・保守性を踏まえた高品質なクラウドサービスの実現に向けて取り組んでまいります。

 

② 積極的な営業展開とアライアンス戦

スマートバリューグループでは、すでに47都道府県へのシステム導入を行っており全国に向けた営業展開を行っておりますが、クラウドファーストが浸透する中、自治体や法人企業向けに引き続き積極的な営業展開を推進する意向であります。

また、新規事業であるスマートべニューにおいても、新たな市場を切り開き価値を創造できる営業が求められており、そのような体制強化を図ってまいります。

さらに全ての事業において、市場やサービス提供領域の拡大への対応に向け、固有の強みやアセットを有する他社とのアライアンス戦略にも取り組んでまいります。

 

③ イノベーションの創出

スマートバリューグループ事業は、大きな時代の転換点において20世紀までの社会システムをデジタルのチカラで改革していくことを根幹に据えております。常に社会実装を意識して実質的な課題を念頭に置き、行政デジタル化の実現に向けたデジタルガバメント事業やCASE(注4)時代の新たなモビリティ・サービスの創造、そしてGLION ARENA KOBEを軸としたデータの利活用を踏まえたまちづくりを推進するスマートべニューなど、フィジカルとデジタルが融合する21世紀以降の社会インフラになりえる事業を推進してまいります。

このように、スマートバリューグループにおいて引き続き創造的にイノベーションを育むことが重要であると認識しております。

 

④ 内部管理体制の強化

内部統制システムの適正な維持は、スマートバリューグループにおいて重要な課題と認識しております。財務報告をはじめ、業務全般における適正なプロセスの整備と運用を徹底してまいります。

 

⑤ 人的資本への投資及び働く環境の整備

人的投資の重要性が叫ばれ、賃金増なども踏まえつつ働く環境の整備は急務であると認識しております。
競合が多数存在するスマートバリュー事業領域において、イノベーションを創出し、競争優位で高品質なクラウドサービスを提供するためには技術力・営業力及び組織で働く上での魅力などの裏付けが不可欠となります。

エンゲージメントサーベイの導入など、引き続き人材採用・育成・人事評価体系の整備運用及びその他の人材育成計画を策定し、知識の習得などの技術的研修と働く上での納得感を踏まえた社員幸福度の追求を実施するとともに、遠隔地採用などを含めた多様な働き方への対応に向けた環境整備にも注力し、長く創造的な業務ができる環境を整えてまいります。

また管理職層の充実も急務であり、組織維持運営におけるマネジメントエラーなども散見される中、外部採用や多様な働き方でのスマートバリュー事業への参画など、より高いスキルを有し人間的魅力に富む管理職層の登用を目指してまいります。

 

⑥ 安定的な収益基盤の確立

2019年より事業ポートフォリオの入れ替えを進めており、2024年7月には祖業の流れをくむカーソリューション事業におけるリース車両向け物販事業を譲渡いたしました。その中では一定の投資が必要な状況であり5期連続で営業赤字という状況になっており、今後3ヵ年の中期経営計画を達成させることを含め、着実にポートフォリオの入れ替えを終え、安定的な収益基盤を早期に確立することが必要だと考えております。

 

[用語解説]

注1.

クラウドファースト

:

企業や公的機関等がシステム投資をする際、クラウドを選択するようになること。

注2.

GLION ARENA KOBE

:

NTT都市開発株式会社、株式会社NTTドコモ及びスマートバリューの3社企業コンソーシアムによる民設民営のアリーナプロジェクトである「神戸アリーナプロジェクト」のもと、兵庫県神戸市中央区の新港突堤西地区(第2突堤)に建設中の多目的アリーナ。2024年2月に名称を「GLION ARENA KOBE(ジーライオンアリーナ神戸)」と決定した。

注3.

生成AI

:

データのパターンや関係を学習し、新しいコンテンツを生成することを目的とするAI。

注4.

CASE

:

Connected(繋がる車)・Automatic(自動運転)・Sharing(カーシェアリング)・Electric(電気自動車)の頭文字を取った造語で、100年以上続いた内燃機関における既存自動車の概念を覆す新たな時代を表現する言葉。

 

 


事業等のリスク

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経営の状況等に関する事項のうち、連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると考えられる主な事項を以下に記載しております。

スマートバリューグループは、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、その発生の予防及び発生時の対応に努力する所存であります。

本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本報告書提出日現在においてスマートバリューグループで想定される範囲で記載したものであり、潜在的リスクや不確定要因はこれらに限定されるものではありません。

 

1.事業環境に関するリスク

(1)スマートバリューグループの事業を取り巻く環境について

スマートバリューグループのクラウドソリューション事業は、自治体及び公的機関並びに法人を主たる顧客としております。全般的には人口減少や少子高齢化、さらに一般消費者の購買意欲の減退に起因する国内の景気低迷により、顧客の情報システムに対する投資意欲が低下した場合、新規顧客開拓の低迷や受注減少等、スマートバリューグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。またデジタルガバメントにおいては、自治体及び公的機関特有のリスクを想定しております。すなわち、国や自治体の政策の転換による公共事業に係る予算削減や複数自治体による地域情報システムの共同利用の増加、さらに市町村合併等による自治体数の減少、入札制度の見直し等により受注件数の減少が生じた場合には、スマートバリューグループの売上減少や利益減少等、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)技術革新による影響について

スマートバリューグループは常に最新の技術動向に目を向け、適宜ユーザーニーズを取り入れたサービスを構築していく方針ではありますが、インターネットの技術革新に追随しながら新機能や新サービスを提供し続けるためには、それを可能にする開発体制の強化と維持を欠かすことができず、何らかの要因によりスマートバリューグループがそれに耐えうる開発体制の強化と維持が困難になる場合は、技術的優位性を発揮できなくなり、当該事象を補うために労務費の上昇が発生した場合には、スマートバリューグループの利益減少等、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)競合他社による影響について

スマートバリューグループが展開しているクラウドソリューション事業では、競合企業が存在しております。スマートバリューグループはこれまで自治体及び公的機関、法人顧客等に対する実績を有しており、また車載分野及びデジタルガバメント分野の知識やノウハウ、さらにクラウド技術を基盤として長年蓄積してきたインターネットやソフトウエアに関する技術ノウハウの活用により、社会課題の解決に向けた取り組みを推進してまいりました。

しかしながら、既存事業者との競争や、新たな参入事業者の登場により競争が激化した場合、受注件数の減少等が生じることとなり、スマートバリューグループの売上減少や利益減少等、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)法令規制について

インターネットに関連する規制として電気通信事業法があり、スマートバリューグループは事業上の特性及び必要性から電気通信事業者の届出をしております。現時点においては、クラウドソリューション事業を継続していく上で実質的に制約を受けている事項はありませんが、今後、国内においてインターネットに関連する法整備等が進む可能性があります。

また、インターネットは国内のみならず、国境を越えたネットワークであり、海外諸国の法的規制による影響を受ける可能性があることから、将来的にスマートバリューグループの事業分野においても何らかの法的規制を受ける可能性があり、その場合、法規制等への対応に要する費用や負担の増加等により、スマートバリューグループの利益減少等、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

クラウドソリューション事業のデジタルガバメントにおける地域情報クラウドにおいては、優越的地位の濫用を含む不公正な取引方法に該当する事例その他の独占禁止法上の問題が生じる可能性があります。スマートバリューグループでは、法令遵守を重要な企業の責務と位置づけ、コンプライアンス体制を構築し、必要に応じて弁護士その他の専門家への相談を行い、法令遵守の徹底を図っています。しかしながら、公正取引委員会の見解とスマートバリューグループの見解が異なること等により、独占禁止法への抵触の問題が発生する可能性があり、公正取引委員会から独占禁止法に基づく排除措置命令等を受けた場合には、スマートバリューグループの社会的信用が毀損され、スマートバリューグループの利益減少等、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)情報漏洩に関するリスクについて

スマートバリューグループは、情報管理に関する全社的な取り組みとして、情報セキュリティポリシーの制定、公表を行うと共に、社内教育による情報管理への意識向上等の施策を実施しております。

またスマートバリューグループでは、情報資産の漏洩や改ざん、不正利用等を防ぐため、ISO27001情報セキュリティ適合性評価制度の認証を取得し、社内の情報資産に関しリスク分析を行い、リスクがある事項に関しては改善策を講じ、情報漏洩の防止に努めております。

しかしながら、これらの施策にもかかわらず、情報機器の誤作動や操作ミス、モバイル端末の紛失等による個人情報や企業情報が漏洩した場合、損害賠償責任の負担、スマートバリューグループの社会的信用の失墜、主要顧客との契約解除等により、スマートバリューグループの売上減少や利益減少等、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)知的財産権の侵害について

過去もしくは現時点においては、スマートバリューグループが第三者の知的財産権を侵害したことによる損害賠償等の訴訟が発生している事実はありませんが、今後、スマートバリューグループの事業分野でスマートバリューグループの認識していない特許等が成立した場合又は競合他社が特許等を取得した場合、その内容によっては競争の激化又はスマートバリューへの損害賠償やロイヤリティの支払請求、差止請求等の発生によりスマートバリューグループの売上減少や利益減少等、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

2.事業に関するリスク

(1)自然災害等について

スマートバリューグループの本社及び各事業所(スマートバリューグループが貸借しているデータセンター含む)は、大阪府及び東京都、兵庫県、宮崎県、北海道にあり、北海道地方、関東地方、近畿地方及び九州地方における大規模な地震、火災その他の自然災害や停電等が発生し、スマートバリューグループの本社や各事業所、各店舗が損壊した場合、スマートバリューグループの事業継続が困難になる可能性があります。

このため、クラウドソリューション事業においては、事業継続計画を定めた上で、制震・耐震・免震構造を採用した堅牢なファシリティを有する外部のクラウド基盤を採用しております。しかし、自然災害等に起因して、顧客データの喪失やインフラ麻痺等が生じた場合、また顧客対応の遅延等スマートバリューグループのサービス体制に支障が生じた場合、損害賠償責任の負担、スマートバリューグループの社会的信用の失墜、顧客企業との契約解除等により、スマートバリューグループの売上減少や利益減少等、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)システム障害について

スマートバリューグループのサービスは、コンピュータシステム及びネットワークにその多くを依存しており、安全性確保に万全の体制を期し、IT事業賠償保険への加入を行い、万一のための対策を講じております。

クラウドソリューション事業を運営するために必要なクラウド環境につきましては、専門的なインフラ事業者の環境を賃貸し、建物の堅牢性、電源や回線の二重化など、万全を期した環境に設置をしており、その上で24時間365日の監視体制を敷いております。

しかしながら、上記の取り組みにも関わらず、外的破損や人的ミスによるシステム障害、その他予期せぬ事象の発生により、万一、スマートバリューグループの設備及びネットワークの利用に支障が生じた場合には、サービスの停止や顧客データの喪失等が生じる可能性があり、設備の修復のための費用の増加等により、スマートバリューグループの利益減少等、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)業績の変動について

スマートバリューグループの事業においては、システム開発やサービス提供等のプロジェクトにおいて、進捗状況や検収時期の集中によって収益が偏ることがあります。このため特定の四半期業績のみをもってスマートバリューグループの通期業績見通しを判断することは困難と言えます。

一方で、クラウドソリューション事業の一部であるシステム開発やサービス提供等の一部のプロジェクトにおいて、収益認識に関する会計基準等の適用に伴い、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づき収益を一定の期間にわたり認識することから、売上が年間を通して平準的に計上されることも想定されますが、プロジェクトの進捗状況により、開発原価の見積り時に想定されなかった不測の事態等が発生し、開発原価が増加した場合、スマートバリューグループの売上高及び利益の減少等、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(単位:千円)

 

当連結会計年度

(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

通期

売上高

779,072

935,025

1,125,547

975,073

3,814,719

営業損失(△)

△189,240

△114,648

△349

△4,186

△308,424

経常損失(△)

△189,717

△113,623

△2,646

△6,545

△312,532

 

(注)上記の第2四半期、第3四半期、第4四半期の数値は、三優監査法人による監査又はレビューを受けておりません。

 

(4)新規事業への取り組みについて

スマートバリューグループのクラウドソリューション事業は、基盤を提供するクラウドプラットフォーム上に、SaaS形態で地域情報クラウド及びモビリティ・サービスとして、蓄積された事業ノウハウを活かしたアプリケーションサービスを提供しております。地域情報クラウドにおいては、行政機関の積極的なDX化による開かれた電子行政の推進「オープンガバメント」を見据えた住民情報分野におけるサービスの提供を推進しております。モビリティ・サービスにおいては、IoTサービスや新規性の高い受託開発といったモビリティ・クラウドソリューション等、多角的な展開を推進する方針であります。

また、新たなセグメントであるスマートべニュー領域につきましては、デジタルとフィジカルを融合させた国内でも例のない事業であり、テクノロジーの活用やデータ連携基盤をベースとしたスマートシティ関連も包含しており、既存事業よりもリスクが高いことを認識しております。新規事業が安定して収益を生み出すまでには一定の時間がかかる事が予想されているほか、予測とは異なる事象が発生し、計画どおりに進まない場合、スマートバリューグループの売上減少や利益減少等、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

こうした新規事業への取り組みに際しては、新たな人材の確保、システム投資及び広告宣伝等の追加的支出が発生する場合やスマートバリューグループがこれまで想定していない新たなリスクが発生する等、事業展開が想定どおりに進捗しない場合、スマートバリューグループの利益減少等、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)企業買収及び業務提携について

スマートバリューグループは、企業価値向上のため既存事業の拡大や新規事業への参入を図ることが考えられ、その一環として企業買収や戦略的業務提携を行う可能性があります。

既存事業の拡大や新規事業への参入に当たっては、十分な検討を行う方針でありますが、市場環境や顧客ニーズの変化により当初計画を達成できず、投資及び費用負担に見合う収益が得られない場合、スマートバリューグループの売上減少や利益減少等、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、企業買収や戦略的業務提携の実施に際しては、対象企業の事業内容や契約関係、財務内容など、詳細に検討を行いますが、当初期待した成果を得られない場合には、のれんや固定資産の減損など、スマートバリューグループの利益減少等、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)事業戦略の見直しについて

スマートバリューグループは、今後益々広範化・複雑化するデジタル領域における社会システムに適切に対応するため、収益性の高い事業には経営資源を投入すると共に、事業の見直し、再編、新規事業への参入に積極的に取り組んでおります。デジタルガバメントやモビリティ・サービスの開発体制の強化を進め、成長分野への展開や新サービス開発等、中長期の柱となる事業の創出を加速させることで、多様化するニーズに即応できるサービスの強化及び新規サービスの開発を推進しております。このような取り組みにおいてスマートバリューグループが期待している効果が十分に得られない場合、減損損失の計上等により、スマートバリューグループの利益減少等、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)訴訟等の可能性

スマートバリューグループは、クラウドソリューション事業において、様々な顧客や取引先に対してサービスを提供しております。スマートバリューグループでは、法令や契約等を遵守するため、社内体制の強化に努めておりますが、顧客、取引先又はその他第三者との間で予期せぬトラブルが発生した場合、訴訟が発生する可能性があります。訴訟の内容や結果によっては、企業イメージが低下する可能性があるほか、金銭的負担の発生により、スマートバリューグループの売上減少や利益減少等、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

3.事業体制に関するリスク

(1)特定の人物への依存について

スマートバリューの代表執行役社長 渋谷順は、最高経営責任者であると共にスマートバリューの大株主であり、経営方針や事業戦略の決定において重要な役割を果たしております。このためスマートバリューグループは、豊富な経験や知識を有する人材を経営メンバーとして招聘することで経営体制の強化を図ると共に、各事業部門のリーダーに権限委譲を適宜行っていくことで、同氏に過度に依存しない体制の整備を進めております。しかしながら、何らかの理由により同氏がスマートバリューグループの業務を継続することが困難になった場合、スマートバリューグループの売上減少や利益減少等、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

なお、代表執行役社長 渋谷順が代表を務める株式会社コモンズ&センスが所有するスマートバリュー株式を、スマートバリューの銀行借入の担保として差し入れております。また、代表執行役社長 渋谷順によるスマートバリュー債務被保証については、仕入先及び賃貸契約先との関係上残存しておりますが、スマートバリューグループは、関連当事者取引自体の合理性、必然性及び当該取引条件の妥当性等を検証した上で、可能な限り関連当事者取引の解消、縮小に努めてまいりました。今後も取引の必然性、取引条件を勘案し、可能な限り解消を進めていく予定であります。

 

(2)人材の確保について

スマートバリューグループは、今後の事業拡大に伴い、積極的に優秀な人材を採用し、社内教育を行うと共に、特定の人材に過度に依存しない体制の構築や、業務拡大を想定した人材の増強を図る予定ですが、現在在職している人材の、予想を上回る流出やスマートバリューグループの求める人材が確保できない場合、スマートバリューグループの業績及び事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。

また適切な人材を確保できたとしても、人材の増強や教育等に伴い、固定費の増加を余儀なくされる可能性があり、その場合にもスマートバリューグループの利益減少等、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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