ソフトバンク(9434)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】(1) 事業内容の概要当企業集団は、2026年3月31日現在、ソフトバンクと子会社271社(以下「ソフトバンクグループ」)、関連会社53社および共同支配企業14社により構成されています。ソフトバンクの親会社はソフトバンクグループ㈱です。以下、「ソフトバンクグループ㈱」はソフトバンクグループ㈱単体、「ソフトバンクグループ」はソフトバンクグループ㈱およびその子会社を含む企業集団、「LINEヤフーグループ」はLINEヤフー㈱およびその子会社を含む企業集団とします。ソフトバンクグループは、創業以来一貫して、情報革命を通じ人類と社会に貢献してきました。「情報革命で人々を幸せに」という経営理念の下、世界の人々が最も必要とするテクノロジーやサービスを提供する企業グループとなることを目指すとともに、企業価値の最大化を図ってきました。その中において、ソフトバンクグループはソフトバンクグループの日本における中心的な事業会社として、ソフトウエアの卸販売、ブロードバンド、固定通信等の事業を受け継ぎつつ、最先端テクノロジーを用いて快適で利便性の高い通信サービスを競争力のある価格で提供し、日本における通信と社会の発展に貢献してきました。日本でも有数の通信ネットワークに加え、総合インターネットサービス「Yahoo! JAPAN」やコミュニケーションアプリ「LINE」、キャッシュレス決済サービス「PayPay」など日本最大級のユーザー基盤を有する通信・IT企業グループとなりました。今後も、成長戦略「Activate AI for Society」の推進を通じて、全事業でAIの可能性を起動させ、社会への実装を推進し、企業価値の最大化を目指します。AIインフラやAIサービスを収益化するとともに、全事業セグメントがAIで進化し成長することで、グループ全体での持続的な事業成長を推進します。 a. コンシューマ事業主として、国内の個人のお客さまに対し、モバイルサービス、ブロードバンドサービスおよび「おうちでんき」などの電力サービスを提供しています。また、携帯端末メーカーから携帯端末を仕入れ、ソフトバンクショップ等を運営する代理店または個人のお客さまに対して販売しています。(a) モバイルサービスモバイルサービスでは、次の3つのブランドを展開しています。-「ソフトバンク」ブランド:最新のスマートフォンや携帯端末、大容量データプランを求めるお客さま向け高付加価値ブランド-「ワイモバイル」ブランド:ライトユーザーや月々の通信料を抑えることを重視するお客さま向けのブランド-「LINEMO」ブランド :コミュニケーションアプリ「LINE」がデータ容量を消費せずに使い放題となるプランを提供するほか、全ての手続きをオンライン上で完了できるオンライン専用ブランド 「ソフトバンク」および「ワイモバイル」のスマートフォンユーザーに対しては、追加料金を支払うことなく、LINEヤフー㈱提供の「LYPプレミアム」(注1)をご利用いただけるサービスを提供しています。これに加え、「ソフトバンク」ブランドにおいて、「PayPay」の利用状況などに応じたPayPayポイント付与率やデータ容量が異なる料金プランを提供しています。 (b) ブロードバンドサービスブロードバンドサービスでは、主として、個人のお客さま向けの高速・大容量通信回線サービスである「SoftBank 光」(注2)、「フレッツ光」とセットで提供するISPサービス(注3)である「Yahoo! BB 光 with フレッツ」を展開しています。 また、2015年より、「SoftBank 光」等のブロードバンドサービスを移動通信サービスとセットで契約するお客さまに対し、移動通信サービスの通信料金を割り引くサービス「おうち割 光セット」を提供しています。 (c) 電力サービス電力サービスでは、主として、個人のお客さま向けに「おうちでんき」、「自然でんき」などの電力供給サービスを提供しています。 (主要な関係会社)ソフトバンク、Wireless City Planning㈱、SBモバイルサービス㈱、SBパワー㈱ b. エンタープライズ事業法人のお客さまに対し、モバイル回線や携帯端末レンタルなどのモバイルサービス、固定電話やデータ通信などの固定サービス、データセンター、クラウド、セキュリティ、グローバル、AI(注4)、IoT(注5)、デジタルマーケティング等のソリューションサービスなど、多様な法人向けサービスを提供しています。 (主要な関係会社)ソフトバンク、Wireless City Planning㈱、SBエンジニアリング㈱、㈱IDCフロンティア、㈱イーエムネットジャパン、Cubic Telecom Ltd.、SBテクノロジー㈱(注6)、サイバートラスト㈱、SB OAI Japan合同会社(注7) c. ディストリビューション事業変化する市場環境を迅速にとらえた最先端のプロダクトやサービスを提供しています。法人のお客さま向けには、クラウドサービス、AIを含めた先進テクノロジーを活用した商材を提供しています。個人のお客さま向けには、メーカーあるいはディストリビューターとして、ソフトウエアやモバイルアクセサリー、IoTプロダクト等、多岐にわたる商品の企画・提供を行っています。 (主要な関係会社)SB C&S㈱ d. メディア・EC事業メディアおよびコマースを中心としたサービスを展開し、オンラインからオフラインまで一気通貫でサービスを提供しています。メディア領域においては、総合インターネットサービス「Yahoo! JAPAN」やコミュニケーションアプリ「LINE」での広告関連サービス、コマース領域においては「Yahoo!ショッピング」、「ZOZOTOWN」などのオンラインショッピングサービスや「Yahoo!オークション」などのリユースサービス、戦略領域においては、メディア・コマースに次ぐ新たな収益の柱となるよう取り組んでいるFinTech(注8)サービス等の提供を行っています。 (主要な関係会社)LINEヤフー㈱、アスクル㈱、㈱ZOZO、㈱一休、LINE Pay Taiwan Limited、LINE Bank Taiwan Limited(注9)、LINE Financial Corporation、LINE Plus Corporation、LINE SOUTHEAST ASIA CORP. PTE. LTD.、クラシル㈱(注10)、LINE MAN CORPORATION PTE. LTD.(注11)、DECACORN CO., LTD.(注11)、LINE MAN (THAILAND) COMPANY LIMITED(注11) e. ファイナンス事業QRコード(注12)決済やクレジットカードなどのキャッシュレス決済サービス、加盟店のマーケティングソリューションの開発・提供、銀行や資産運用などの金融サービス、およびクレジットカード・電子マネー・QRコードなど多様化する決済を一括で提供する決済代行サービスなどを提供しています。 (主要な関係会社)PayPay㈱(注13)、PayPayカード㈱、PayPay銀行㈱(注14)、PayPay証券㈱、SBペイメントサービス㈱ f. その他の事業その他の事業として、デジタルメディア・デジタルコンテンツの企画・制作などを行っています。ソフトバンクグループでは最先端の技術革新をビジネスチャンスとして常に追求しており、FinTech、IoT、クラウドなどの分野に積極的に投資を行い、事業展開を図っています。 (主要な関係会社)ソフトバンク、アイティメディア㈱ (注1) 「LYPプレミアム」(月額会員費508円(税込)から)は、旧「Yahoo!プレミアム」で提供していた、「Yahoo!ショッピング」利用によるPayPayポイント(譲渡不可)の付与などに加え、「LINE」でLINEスタンプ プレミアムのベーシックコースが適用されるなど、さまざまなサービスで特典を受けられる会員サービスです。「ソフトバンク」ユーザーは「スマートログイン」設定により、また、「ワイモバイル」ユーザーは初期登録により、追加料金の支払いなしに利用できます。(注2) 「SoftBank Air」を含みます。(注3) ISPサービスとは、ユーザーのコンピューターをインターネットに接続するための手段を提供するサービスを意味します。ISPはInternet Service Providerの略称です。(注4) AIとは、Artificial Intelligenceの略称で、人工知能のことです。(注5) IoTとは、Internet of Thingsの略称で、モノがインターネット経由で通信することです。(注6) ソフトバンクは、2025年11月26日に開催された取締役会において、2026年4月1日を合併効力発生日として、ソフトバンクの完全子会社であるSBテクノロジー㈱を吸収合併することを決議しました。これに伴い、SBテクノロジー㈱は解散しました。(注7) ソフトバンク、ソフトバンクグループ㈱、およびOpenAI Group PBCは、合弁会社SB OAI Japan合同会社を2025年11月5日に発足させました。(注8) FinTechとは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語で、金融サービスと情報通信技術を結び付けたさまざまな革新的なサービスのことです。(注9) LINEヤフー㈱は、子会社を通じて、2025年6月に持分法適用会社であったLINE Bank Taiwan Limitedに対して増資を行いました。その結果、LINEヤフー㈱はLINE Bank Taiwan Limitedに対する支配を獲得し、同社を子会社化しました。(注10) 2025年10月1日付でdely㈱はクラシル㈱へ商号変更しています。(注11) LINEヤフー㈱は、子会社を通じて、2025年9月に持分法適用会社であったLINE MAN CORPORATION PTE. LTD.に対して株式取得等を行いました。その結果、LINEヤフー㈱はLINE MAN CORPORATION PTE. LTD. に対する支配を獲得し、同社の子会社であるDECACORN CO., LTD.およびLINE MAN (THAILAND) COMPANY LIMITEDも子会社となりました。(注12) QRコードは、株式会社デンソーウェーブの登録商標です。(注13) PayPay㈱は、2026年3月12日(米国時間)に米国の証券取引所へ上場し、ソフトバンクの議決権所有割合は66.00%から62.16%となりました。(注14) 2025年4月にPayPay㈱がPayPay銀行㈱を子会社化したことに伴い、2026年3月期より「メディア・EC事業」に区分されていたPayPay銀行㈱を「ファイナンス事業」に移管しました。 下図は、2026年3月31日現在における議決権所有割合を示しています。 事業系統図は次の通りです。(2026年3月31日現在) (2) 事業に係る法的規制ソフトバンクグループのうち、国内において電気通信サービスを提供する会社は電気通信事業に係る登録電気通信事業者および認定電気通信事業者であるため、電気通信事業を行うにあたり、電気通信事業法に基づく法的規制事項があります。また、無線局に係る電気通信設備の設置にあたっては、電波法に基づく免許等を受ける必要があります。事業に係る法的規制の概要は以下の通りです。 a. 電気通信事業法(a) 登録電気通信事業に係る規制ⅰ.電気通信事業の登録(第9条)電気通信事業を営もうとする者は、総務大臣の登録を受けなければならない。ⅱ.登録の拒否(第12条)総務大臣は、第10条第1項(電気通信事業の登録)の申請書を提出した者が次の各号のいずれかに該当するとき、または当該申請書もしくはその添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、もしくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。(ⅰ) 電気通信事業法、有線電気通信法もしくは電波法またはこれらに相当する外国の法令の規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、またはその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者。(ⅱ) 第14条第1項(登録の取消し)の規定により登録の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者または電気通信事業法に相当する外国の法令の規定により当該外国において受けている同種類の登録(当該登録に類する許可その他の行政処分を含む。)の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者。(ⅲ) 法人または団体であって、その役員のうちに前2号のいずれかに該当する者があるもの。(ⅳ) 外国法人等であって国内における代表者又は国内における代理人を定めていない者。(ⅴ) その電気通信事業が電気通信の健全な発達のために適切でないと認められる者。ⅲ.登録の更新(第12条の2)第9条(電気通信事業の登録)の登録は、第12条の2第1項各号に掲げる事由が生じた場合において、当該事由が生じた日から起算して3箇月以内にその更新を受けなかったときは、その効力を失う。ⅳ.変更登録等(第13条)第9条(電気通信事業の登録)の登録を受けた者は、業務区域または電気通信設備の概要の事項を変更しようとするときは、総務大臣の変更登録を受けなければならない。ただし、総務省令で定める軽微な変更については、この限りでない。ⅴ.登録の取消し(第14条)総務大臣は、第9条(電気通信事業の登録)の登録を受けた者が次の各号のいずれかに該当するときは、同条の登録を取り消すことができる。(ⅰ) 当該第9条の登録を受けた者が電気通信事業法または同法に基づく命令もしくは処分に違反した場合において、公共の利益を阻害すると認めるとき。(ⅱ) 不正の手段により第9条の登録、第12条の2第1項の登録の更新または第13条第1項の変更登録を受けたとき。(ⅲ) 第12条(登録の拒否)第1項第1号から第4号まで(第2号にあっては、電気通信事業法に相当する外国の法令の規定に係る部分に限る。)のいずれかに該当するに至ったとき。ⅵ.承継(第17条)電気通信事業の全部の譲渡しがあったとき、または電気通信事業者について合併、分割(電気通信事業の全部を承継させるものに限る。)があったときは、当該電気通信事業の全部を譲り受けた者または合併後存続する法人もしくは合併により設立した法人、分割により当該電気通信事業の全部を承継した法人は、電気通信事業者の地位を承継し、電気通信事業者の地位を承継した者は、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。ⅶ.事業の休止および廃止ならびに法人の解散(第18条)(ⅰ) 電気通信事業者は、電気通信事業の全部または一部を休止し、または廃止したときは、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。(ⅱ) 電気通信事業者は、電気通信事業の全部または一部を休止し、または廃止しようとするときは、総務省令で定めるところにより、当該休止または廃止しようとする電気通信事業の利用者に対し、その旨を周知させなければならない。ⅷ.基礎的電気通信役務の契約約款(第19条)基礎的電気通信役務を提供する電気通信事業者は、その提供する基礎的電気通信役務に関する料金その他の提供条件について契約約款を定め、総務省令で定めるところにより、その実施前に、総務大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。基礎的電気通信役務を提供する電気通信事業者は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、契約約款で定める料金その他の提供条件については、届け出た契約約款によらなければ基礎的電気通信役務を提供してはならない。(ⅰ)災害時など総務省令で定める基準に従い、届出契約約款に定める当該基礎的電気通信役務の料金を減免する場合(ⅱ)当該基礎的電気通信役務の提供の相手方と料金その他の提供条件について別段の合意がある場合(注) 基礎的電気通信役務とは、国民生活に不可欠であるためあまねく日本全国における提供が確保されるべきサービスとして、電気通信事業法施行規則において指定されています。第一号基礎的電気通信役務としては「アナログ電話の加入者回線」や「公衆電話」等が該当し、第二号基礎的電気通信役務としては「FTTHアクセスサービス」等が指定されています。ソフトバンクの主たるサービスで該当するものは、第一号基礎的電気通信役務としては「おとくライン」の基本料、第二号基礎的電気通信役務としては「SoftBank光」です。ⅸ.電気通信回線設備との接続(第32条)電気通信事業者は、他の電気通信事業者から当該他の電気通信事業者の電気通信設備をその設置する電気通信回線設備に接続すべき旨の請求を受けたときは、次に掲げる場合を除き、これに応じなければならない。(ⅰ) 電気通信役務の円滑な提供に支障が生ずるおそれがあるとき。(ⅱ) 当該接続が当該電気通信事業者の利益を不当に害するおそれがあるとき。(ⅲ) 前2号に掲げる場合のほか、総務省令で定める正当な理由があるとき。ⅹ.第一種指定電気通信設備との接続(第33条)第一種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、当該第一種指定電気通信設備と他の電気通信事業者の電気通信設備との接続に関する接続料および接続条件について接続約款を定め、総務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。(注1) 第一種指定電気通信設備とは、加入者回線およびこれと一体として設置される設備であって、他の電気通信事業者との接続が利用者の利便の向上および電気通信の総合的かつ合理的な発達に欠くことができない電気通信設備をいいます。現在、第一種指定電気通信設備には、NTT東日本㈱(以下「NTT東日本」)とNTT西日本㈱(以下「NTT西日本」)が設置するNGN、加入光ファイバー等が指定されています。(注2) ソフトバンクは、当連結会計年度末現在、第一種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者に該当していません。 ⅺ.外国政府等との協定等の認可(第40条)電気通信事業者は、外国政府または外国人もしくは外国法人との間に、電気通信業務に関する協定または契約であって総務省令で定める重要な事項を内容とするものを締結し、変更し、または廃止しようとするときは、総務大臣の認可を受けなければならない。 (b) 認定電気通信事業に係る規制ⅰ.事業の認定(第117条)電気通信回線設備を設置して電気通信役務を提供する電気通信事業を営む電気通信事業者または当該電気通信事業を営もうとする者は、次節の規定(土地の使用)の適用を受けようとする場合には、申請により、その電気通信事業の全部または一部について、総務大臣の認定を受けることができる。ⅱ.欠格事由(第118条)次の各号のいずれかに該当する者は、前条の認定を受けることができない。(ⅰ) 電気通信事業法または有線電気通信法もしくは電波法またはこれらに相当する外国の法令の規定により罰金以上の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その執行を終わり、またはその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者。(ⅱ) 第125条(認定の失効)第2号に該当することにより認定がその効力を失い、その効力を失った日から2年を経過しない者または第126条(認定の取消し)第1項の規定により認定の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者。(ⅲ) 法人または団体であって、その役員のうちに前2号のいずれかに該当する者があるもの。(ⅳ) 外国法人等であって国内における代表者等又は国内における代理人を定めていない者。ⅲ.変更の認定等(第122条)(ⅰ) 認定電気通信事業者は、業務区域、電気通信設備の概要を変更しようとするときは、総務大臣の認定を受けなければならない。ただし、総務省令で定める軽微な変更については、この限りでない。(ⅱ) 認定電気通信事業者は、前項ただし書の総務省令で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。ⅳ.承継(第123条)(ⅰ) 認定電気通信事業者たる法人が合併または分割(認定電気通信事業の全部を承継させるものに限る。)をしたときは、合併後存続する法人もしくは合併により設立された法人または分割により当該認定電気通信事業の全部を承継した法人は、総務大臣の認可を受けて認定電気通信事業者の地位を承継することができる。(ⅱ) 認定電気通信事業者が認定電気通信事業の全部の譲渡しをしたときは、当該認定電気通信事業の全部を譲り受けた者は、総務大臣の認可を受けて認定電気通信事業者の地位を承継することができる。ⅴ.事業の休止および廃止(第124条)認定電気通信事業者は、認定電気通信事業の全部または一部を休止し、または廃止したときは、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。ⅵ.認定の取消し(第126条)総務大臣は、認定電気通信事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その認定を取り消すことができる。(ⅰ) 第118条(欠格事由)第1号、第3号または第4号に該当するに至ったとき。(ⅱ) 第120条(事業の開始の義務)第1項の規定により指定した期間(同条第3項の規定による延長があったときは、延長後の期間)内に認定電気通信事業を開始しないとき。(ⅲ) 前2号に規定する場合のほか、認定電気通信事業者が電気通信事業法または同法に基づく命令もしくは処分に違反した場合において、公共の利益を阻害すると認めるとき。 (c) 電気通信事業者の禁止行為ⅰ.電気通信事業者の禁止行為(第27条の2)(ⅰ) 電気通信事業者は、次に掲げる行為をしてはならない。(1) 利用者に対し、第26条第1項各号に掲げる電気通信役務の提供に関する契約に関する事項であって、利用者の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものにつき、故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為(2) 第26条第1項各号に掲げる電気通信役務の提供に関する契約の締結の勧誘に先立って、その相手方(電気通信事業者である者を除く。)に対し、自己の氏名若しくは名称又は当該契約の締結の勧誘である旨を告げずに勧誘する行為(利用者の利益の保護のため支障を生ずるおそれがないものとして総務省令で定めるものを除く。)(3) 第26条第1項各号に掲げる電気通信役務の提供に関する契約の締結の勧誘を受けた者(電気通信事業者である者を除く。)が当該契約を締結しない旨の意思(当該勧誘を引き続き受けることを希望しない旨の意思を含む。)を表示したにもかかわらず、当該勧誘を継続する行為(利用者の利益の保護のため支障を生ずるおそれがないものとして総務省令で定めるものを除く。)(4) 前3号に掲げるもののほか、利用者の利益の保護のため支障を生ずるおそれがあるものとして総務省令で定める行為 (d) 移動電気通信役務を提供する電気通信事業者の禁止行為ⅰ.移動電気通信役務を提供する電気通信事業者の禁止行為(第27条の3)(ⅰ) 総務大臣は、総務省令で定めるところにより、電気通信役務の提供の状況その他の事情を勘案して電気通信事業者間の適正な競争関係を確保する必要があるものとして総務大臣が指定する移動電気通信役務を提供する電気通信事業者を(ⅱ)の規定の適用を受ける電気通信事業者として指定することができる。(注) 当連結会計年度末現在、電気通信役務の提供の状況その他の事情を勘案して電気通信事業者間の適正な競争関係を確保する必要があるものとして総務大臣が指定する移動電気通信役務として、携帯電話端末サービスおよび無線インターネット専用サービス(一定の電気通信役務を除く。)が指定されています(2019年9月6日号外総務省告示第166号)。(ⅱ) 指定された電気通信事業者は、次に掲げる行為をしてはならない。 (1) その移動電気通信役務の提供を受けるために必要な移動端末設備となる電気通信設備の販売等(販売、賃貸その他これらに類する行為をいう。)に関する契約の締結に際し、当該契約に係る当該移動電気通信役務の利用者に対し、当該移動電気通信役務の料金を当該契約の締結をしない場合におけるものより有利なものとすることその他電気通信事業者間の適正な競争関係を阻害するおそれがある利益の提供として総務省令で定めるものを約し、または第三者に約させること。(2) その移動電気通信役務の提供に関する契約の締結に際し、当該移動電気通信役務の利用者に対し、当該契約の解除を行うことを不当に妨げることにより電気通信事業者間の適正な競争関係を阻害するおそれがあるものとして総務省令で定める当該移動電気通信役務に関する料金その他の提供条件を約し、または届出媒介等業務受託者に約させること。 (e) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者に係る規制 当連結会計年度末現在、ソフトバンクの有する電気通信設備が第二種指定電気通信設備に指定されており、ソフトバンクは、第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者として以下のような規制の適用を受けます。(注) 第二種指定電気通信設備とは、電気通信事業法第34条第1項に基づき総務大臣が指定する電気通信設備をいいます。ⅰ.第二種指定電気通信設備との接続(第34条)(ⅰ) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、当該第二種指定電気通信設備と他の電気通信事業者の電気通信設備との接続に関し、当該第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者が取得すべき金額および接続条件について接続約款を定め、総務省令で定めるところにより、その実施前に、総務大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。(ⅱ) 総務大臣は、届け出た接続約款が次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、当該第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者に対し、相当の期限を定め、当該接続約款を変更すべきことを命ずることができる。(1) 次に掲げる事項が適正かつ明確に定められていないとき。a.他の電気通信事業者の電気通信設備を接続することが技術的および経済的に可能な接続箇 所のうち標準的なものとして総務省令で定める箇所における技術的条件b.総務省令で定める機能ごとの第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者が取得す べき金額c.第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者およびこれとその電気通信設備を接続 する他の電気通信事業者の責任に関する事項d.電気通信役務に関する料金を定める電気通信事業者の別e.a.からd.までに掲げるもののほか、第二種指定電気通信設備との接続を円滑に行うために 必要なものとして総務省令で定める事項(2) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者が取得すべき金額が能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものを算定するものとして総務省令で定める方法により算定された金額を超えるものであるとき。(3) 接続条件が、第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者がその第二種指定電気通信設備に自己の電気通信設備を接続することとした場合の条件に比して不利なものであるとき。(4) 特定の電気通信事業者に対し不当な差別的な取扱いをするものであるとき。(ⅲ) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、届け出た接続約款によらなければ、他の電気通信事業者との間において、第二種指定電気通信設備との接続に関する協定を締結し、または変更してはならない。(ⅳ) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、総務省令で定めるところにより、届け出た接続約款を公表しなければならない。(ⅴ) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、総務省令で定めるところにより、第二種指定電気通信設備との接続に関する会計を整理し、およびこれに基づき当該接続に関する収支の状況その他総務省令で定める事項を公表しなければならない。(ⅵ) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、他の電気通信事業者がその電気通信設備と第二種指定電気通信設備との接続を円滑に行うために必要な情報の提供に努めなければならない。ⅱ.第二種指定電気通信設備を用いる卸電気通信役務の提供(第38条の2)(ⅰ) 第一種指定電気通信設備又は第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、当該第一種指定電気通信設備又は第二種指定電気通信設備を用いる卸電気通信役務の提供の業務を開始したときは、総務省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨、総務省令で定める区分ごとの卸電気通信役務の種類その他総務省令で定める事項を総務大臣に届け出なければならない。届け出た事項を変更し、又は当該業務を廃止したときも、同様とする。(ⅱ) 特定卸電気通信役務(第一種指定電気通信設備又は第二種指定電気通信設備を用いる卸電気通信役務のうち、電気通信事業者間の適正な競争関係に及ぼす影響が少ないものとして総務省令で定めるもの以外のものをいう。以下同じ。)を提供する電気通信事業者は、正当な理由がなければ、その業務区域における当該特定卸電気通信役務の提供を拒んではならない。(ⅲ) 特定卸電気通信役務を提供する電気通信事業者は、当該特定卸電気通信役務の提供に関する契約の締結の申入れを受けた場合において、当該特定卸電気通信役務に関し、当該申入れをした電気通信事業者の負担すべき金額その他の提供の条件について提示をする時までに、当該申入れをした電気通信事業者から、当該提示と併せて当該金額の算定方法その他特定卸電気通信役務の提供に関する契約の締結に関する協議の円滑化に資する事項として総務省令で定める事項を提示するよう求められたときは、正当な理由がなければ、これを拒んではならない。(ⅳ) 総務大臣は、特定卸電気通信役務を提供する電気通信事業者が前項の規定に違反したときは、当該電気通信事業者に対し、公共の利益を確保するために必要な限度において、業務の方法の改善その他の措置をとるべきことを命ずることができる。 b. 電波法ⅰ.無線局の開設(第4条)無線局を開設しようとする者は、総務大臣の免許を受けなければならない。ⅱ.欠格事由(第5条第3項)次の各号のいずれかに該当する者には、無線局の免許を与えないことができる。(ⅰ) 電波法又は放送法に規定する罪を犯し罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者。(ⅱ) 無線局の免許の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者。(ⅲ) 特定基地局の開設計画に係る認定の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者。(ⅳ) 特定高周波数無線局の開設に係る認定の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者。(ⅴ) 無線局の登録の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者。 ⅲ.免許の申請(第6条)(ⅰ) 無線局の免許を受けようとする者は、申請書に、次に掲げる事項を記載した書類を添えて、総務大臣に提出しなければならない。(1) 目的(2) 開設を必要とする理由(3) 通信の相手方及び通信事項(4) 無線設備の設置場所(5) 電波の型式並びに希望する周波数の範囲および空中線電力(6) 希望する運用許容時間(7) 無線設備の工事設計及び工事落成の予定期日(8) 運用開始の予定期日(9) 他の無線局の免許人等との間で混信その他の妨害を防止するために必要な措置に関する契約を締結しているときは、その契約の内容(10) 法人又は団体にあっては、次に掲げる事項イ 代表者の氏名又は名称並びに日本の国籍を有しない人、外国政府又はその代表者及び外国の法人又は団体により占められる役員の割合ロ 外国人等直接保有議決権割合(ⅱ) 次に掲げる無線局(総務省令で定めるものを除く。)であって総務大臣が公示する周波数(下記(4)に掲げる無線局にあっては、6000メガヘルツを超えるものに限る。)を使用するものの免許の申請は、総務大臣が公示する期間内に行わなければならない。(1) 電気通信業務を行うことを目的として陸上に開設する移動する無線局(1又は2以上の都道府県の区域の全部を含む区域をその移動範囲とするものに限る。)。(2) 電気通信業務を行うことを目的として陸上等(陸上及び地表又は水面から50キロメートル以下の高さの空域をいう。)に開設する移動しない無線局であって、前号に掲げる無線局を通信の相手方とするもの。(3) 電気通信業務を行うことを目的として開設する人工衛星局。(4) 同一の周波数を使用する相当数の無線局を一定の区域において一体的に運用するために開設する無線局(当該相当数の無線局の間で行われる通信の最大距離が総務省令で定める距離を超えるもの又は当該一定の区域に総務大臣が公示する区域が含まれるものに限る。)ⅳ.免許の有効期間(第13条)免許の有効期間は、免許の日から起算して5年を超えない範囲内において総務省令で定める。ただし、再免許を妨げない。ⅴ.変更等の許可(第17条)免許人は、無線局の目的、通信の相手方、通信事項、無線設備の設置場所を変更し、又は無線設備の変更の工事をしようとするときは、あらかじめ総務大臣の許可を受けなければならない。ⅵ.免許の承継等(第20条)(ⅰ) 免許人たる法人が合併又は分割(無線局をその用に供する事業の全部を承継させるものに限る。)をしたときは、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人又は分割により当該事業の全部を承継した法人は、総務大臣の許可を受けて免許人の地位を承継することができる。(ⅱ) 免許人が無線局をその用に供する事業の全部の譲渡しをしたときは、譲受人は、総務大臣の許可を受けて免許人の地位を承継することができるⅶ.無線局の廃止(第22条)免許人は、その無線局を廃止するときは、その旨を総務大臣に届け出なければならない。ⅷ.検査等事業者の登録(第24条の2)無線設備等の検査又は点検の事業を行う者は、総務大臣の登録を受けることができる。ⅸ.登録の取消し等(第24条の10)総務大臣は、登録検査等事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は期間を定めてその登録に係る検査又は点検の業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。(ⅰ) 電波法に規定する罪を犯し、刑に処せられることに至ったとき(第24条の2第5項各号(第2号を除く。)(ⅱ) 登録検査等事業者の氏名、住所等の変更(第24条の5)又は登録検査等事業者の地位継承の届出(第24条の6第2項)の規定に違反したとき。(ⅲ) 総務大臣による適合命令(第24条の7第1項又は第2項)に違反したとき。(ⅳ) 工事落成後の検査(第10条第1項)、無線局の変更検査(第18条第1項)若しくは定期検査(第73条第1項)を受けた者に対し、その登録に係る点検の結果を偽って通知したこと又は第73条第3項に規定する証明書に虚偽の記載をしたことが判明したとき。(ⅴ) その登録に係る業務の実施の方法によらないでその登録に係る検査又は点検の業務を行ったとき。(ⅵ) 不正な手段により第24条の2第1項の登録(検査等事業者の登録)又はその更新を受けたとき。ⅹ.特定基地局の開設指針(第27条の12)(ⅰ) 総務大臣は、既に開設されている電気通信業務用基地局(以下「既設電気通信業務用基地局」という。)が現に使用している周波数を使用する電気通信業務用基地局については、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定めるものに限り、特定基地局とすることができる。(1) 電波法第26条の3第4項の規定により有効利用評価の結果の報告を受けた場合において、既設電気通信業務用基地局(電波法第27条の15第3項に規定する認定計画に従って開設されているものであって、当該認定計画に係る認定の有効期間が満了していないものを除く。)が現に使用している周波数に係る当該結果が総務省令で定める基準を満たしていないと認めるとき(2) 申出に係る開設指針を定める必要がある旨を決定したとき(3) 電波に関する技術の発達、需要の動向その他の事情を勘案して、既設電気通信業務用基地局が現に使用している周波数の再編を行い、当該周波数の再編により新たに区分された周波数を使用する電気通信業務用基地局の開設を図ることが電波の公平かつ能率的な利用を確保するために必要であると認めるときⅺ.開設指針の制定の申出(第27条の13)既設電気通信業務用基地局が現に使用している周波数を使用する電気通信業務用基地局を特定基地局として開設することを希望する者(当該既設電気通信業務用基地局の免許人を除く。)は、総務省令で定めるところにより、当該特定基地局の開設指針について、制定すべきことを総務大臣に申し出ることができる。ⅻ.開設計画の認定(第27条の14)特定基地局を開設しようとする者は、通信系(通信の相手方を同じくする同一の者によって開設される特定基地局の総体をいう。)ごとに、特定基地局の開設に関する計画(以下「開設計画」)を作成し、これを総務大臣に提出して、その開設計画が適当である旨の認定を受けることができる。xⅲ.開設計画の認定の取消し等(第27条の16)(ⅰ) 総務大臣は、認定特定基地局開設者が次の各号のいずれかに該当するときは、その認定を取り消さなければならない。(1) 電気通信業務を行うことを目的とする特定基地局に係る認定特定基地局開設者が電気通信事業法第14条第1項の規定により同法第9条の登録を取り消されたとき。(ⅱ) 総務大臣は、認定特定基地局開設者が次に該当するときは、その認定を取り消すことができる。 (1) 正当な理由がないのに、認定計画に係る特定基地局を当該認定計画にしたがって開設せず、又は認定計画に係る高度既設特定基地局を当該認定計画に従って運用していないと認めるとき。(2) 正当な理由がないのに、認定計画に係る開設指針に定める納付の期限までに特定基地局開設料を納付していないとき。(3) 不正な手段により開設計画の認定を受け、又は周波数指定の変更を行わせたとき。(4) 認定特定基地局開設者が電波法又は放送法に規定する罪を犯し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しないとき。(5) 電気通信業務を行うことを目的とする特定基地局に係る認定特定基地局開設者が次のいずれかに該当するとき。a.電気通信事業法第12条第1項の規定により同法第9条の登録を拒否されたときb.電気通信事業法第12条の2第1項の規定により同法第9条の登録がその効力を失ったときc.電気通信事業法第13条第4項において準用する同法第12条第1項の規定により同法第13条第1項の変更登録を拒否されたとき(当該変更登録が認定計画に係る特定基地局に関する事項の変更に係るものである場合に限る。)d. 電気通信事業法第18条の規定によりその電気通信事業の全部の廃止又は解散の届出があったときxⅳ.特定高周波数無線局の開設に係る価額競争実施指針(第27条の20の2)総務大臣は、特定高周波数無線局について特定高周波数無線局の開設の認定を受けることができる者を価額競争(参加者に入札又は競りの方法により納付する意思のある金銭の額の申出をさせ、最も高い価額を申し出た参加者を落札者として決定する手続をいう。以下同じ。)により決定することが電波の公平かつ能率的な利用を確保するために有効であると認めるときは、価額競争の実施に関する指針(以下「価額競争実施指針」という。)を定めることができる。xⅴ.価額競争の実施及び特定高周波数無線局の開設の認定等(第27条の20の3)(ⅰ) 特定高周波数無線局の開設の認定を受けるため価額競争に参加しようとする者は、総務大臣が公示する1か月を下らない期間内に、総務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を総務大臣に提出しなければならない。 (1) 氏名又は名称及び住所並びに法人又は団体にあっては、その代表者の氏名(2) 開設しようとする特定高周波数無線局の範囲(3) 希望する周波数の範囲及び周波数の使用区域(4) その他総務省令で定める事項(ⅱ) 総務大臣は、上記(ⅰ)の申請があったときは、その申請が次の各号のいずれにも適合しているかどうかを審査しなければならない。 (1) その申請の内容が価額競争実施指針に照らし適切なものであること。(2) その申請をした者が価額競争実施指針に定める価額競争の参加者の資格を有すること。(ⅲ) 総務大臣は、上記(ⅱ)による審査の結果に基づいて、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める事項を上記(ⅰ)の申請をした者に通知しなければならない。 (1) その申請の内容が上記(ⅱ)各号のいずれにも適合していると認める場合 価額競争に参加することができる旨(2) その申請の内容が上記(ⅱ)各号のいずれかに適合していないと認める場合 価額競争に参加することができない旨及びその理由(ⅳ) 上記(ⅲ)により価額競争に参加することができる旨の通知を受けた者は、価額競争実施指針の定めるところにより、保証金を提供しなければならない。(ⅴ) 総務大臣は、上記(ⅳ)により保証金を提供した者を参加者として、価額競争実施指針の定めるところにより、価額競争を実施しなければならない。(ⅵ) 総務大臣は、上記(ⅴ)により実施した価額競争における落札者について、周波数及び周波数の使用区域を指定して、特定高周波数無線局を開設することができる旨の認定をするものとする(ⅶ) 上記(ⅵ)認定の有効期間は、当該認定の日から起算して10年(一定の場合は20年)を超えない範囲内において総務省令で定める。xⅵ.特定高周波数無線局の開設の認定の取消し等(第27条の20の4)総務大臣は、認定特定高周波数無線局開設者が次の各号のいずれかに該当するときは、特定高周波数無線局の開設の認定を取り消すことができる。(ⅰ) 正当な理由がないのに、当該認定に係る価額競争実施指針に定める納付の期限までに落札金を納付していないとき。(ⅱ) 特定高周波数無線局の開設の期限までに特定高周波数無線局を開設しないとき(ⅲ) 認定特定高周波数無線局開設者が遵守しなければならない条件に違反したと認めるとき。(ⅳ) 不正な手段により特定高周波数無線局の開設の認定を受け、又は指定周波数若しくは指定区域の変更を行わせたとき。(ⅴ) 認定特定高周波数無線局開設者が電波法又は放送法に規定する罪を犯し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しないとき。xⅶ.無線局の免許の取消し等(第76条)(ⅰ) 総務大臣は、免許人等が電波法、放送法若しくはこれらの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したときは、3か月以内の期間を定めて無線局の運用の停止を命じ、又は期間を定めて運用許容時間、周波数若しくは空中線電力を制限することができる。(ⅱ) 総務大臣は、包括免許人又は包括登録人が電波法、放送法若しくはこれらの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したときは、3か月以内の期間を定めて、包括免許又は第27条の32第1項の規定による登録に係る無線局の新たな開設を禁止することができる。(ⅲ) 総務大臣は、(ⅰ)および(ⅱ)の規定によるほか、登録人が電波法第3章に定める技術基準に適合しない無線設備を使用することにより他の登録局の運用に悪影響を及ぼすおそれがあるとき、その他登録局の運用が適正を欠くため電波の能率的な利用を阻害するおそれが著しいときは、3か月以内の期間を定めて、その登録に係る無線局の運用の停止を命じ、運用許容時間、周波数若しくは空中線電力を制限し、又は新たな開設を禁止することができる。(ⅳ) 総務大臣は、免許人(包括免許人を除く。)が次の各号のいずれかに該当するときは、その免許を取り消すことができる。(1) 正当な理由がないのに、無線局の運用を引き続き6か月以上休止したとき。 (2) 不正な手段により無線局の免許若しくは変更の許可(第17条)を受け、又は周波数の指定の変更(第19条)を行わせたとき。(3) 第76条第1項の規定による命令又は制限に従わないとき。(4) 免許人が電波法又は放送法に規定する罪を犯し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しないとき。(ⅴ) 総務大臣は、包括免許人が次の各号のいずれかに該当するときは、その包括免許を取り消すことができる。(1) 第27条の5第1項第4号の期限(第27条の6第1項の規定による期限の延長があったときは、その期限)までに特定無線局の運用を全く開始しないとき。(2) 正当な理由がないのに、その包括免許に係るすべての特定無線局の運用を引き続き6か月以上休止したとき。(3) 不正な手段により包括免許若しくは第27条の8第1項の許可を受け、又は第27条の9の規定による指定の変更を行わせたとき。(4) (ⅰ)の規定による命令若しくは制限又は(ⅱ)の規定による禁止に従わないとき。(5) 包括免許人が電波法又は放送法に規定する罪を犯し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しないとき。(ⅵ) 総務大臣は、登録人が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消すことができる。(1) 不正な手段により無線局の登録又は変更登録を受けたとき。(2) (ⅰ)の規定による命令若しくは制限、(ⅱ)の規定による禁止又は(ⅲ)の規定による命令、制限若しくは禁止に従わないとき。(3) 登録人が電波法又は放送法に規定する罪を犯し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しないとき。(ⅶ) 総務大臣は、(ⅳ)から(ⅵ)の規定によるほか、電気通信業務を行うことを目的とする無線局の免許人等が次の各号のいずれかに該当するときは、その免許等を取り消すことができる。(1) 電気通信事業法第12条第1項の規定により同法第9条の登録を拒否されたとき。(2) 電気通信事業法第13条第4項において準用する同法第12条第1項の規定により同法第13条第1項の変更登録を拒否されたとき(当該変更登録が無線局に関する事項の変更に係るものである場合に限る。)。(3) 電気通信事業法第15条の規定により同法第9条の登録を抹消されたとき。(ⅷ) 総務大臣は、(ⅳ)((4)を除く。)及び(ⅴ)((5)を除く。)の規定により免許の取消しをしたとき、並びに(ⅵ) ((3)を除く。)の規定により登録の取消しをしたときは、当該免許人等であった者が受けている他の無線局の免許等又は第27条の14第1項(特定基地局の開設計画)の認定、第27条の20の3第7項(特定高周波数無線局の開設)の認定若しくは無線設備等保守規程の認定を取り消すことができる。 (注)上記の内容は提出日現在における電気通信事業法及び電波法に基づき記載しています。 (3) その他ⅰ.NTT東日本およびNTT西日本と、ソフトバンクをはじめとする他の電気通信事業者との接続条件等の改善については、公正競争条件を整備し利用者の利便性向上に資する観点から、電気通信事業法(1997年法律第97号、1997年11月17日改正施行)により、NTT東日本およびNTT西日本は指定電気通信設備を設置する第一種指定電気通信事業者として接続料金および接続条件を定めた接続約款の認可を受けることが必要とされています。また、㈱NTTドコモ、KDDI㈱、沖縄セルラー電話㈱、Wireless City Planning㈱、UQコミュニケーションズ㈱およびソフトバンクは、接続約款を届け出る義務等を負う第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者に指定されています。ⅱ.NTT東日本とNTT西日本の第一種指定電気通信設備と接続する際の接続料は、電気通信事業法第33条に基づく「接続料規則」に拠って算定されています。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、本書提出日現在においてソフトバンクグループが判断したものです。 (1) 経営理念ソフトバンクグループは、「情報革命で人々を幸せに」という経営理念の下、創業以来一貫して情報革命を通じた人類と社会への貢献を推進してきました。情報・テクノロジー領域においてさまざまな事業に取り組み、「世界に最も必要とされる会社」になるというビジョンを掲げ、企業価値の最大化に取り組んでいます。 (2) マテリアリティ(重要課題)ソフトバンクは、上記の経営理念・ビジョンと成長戦略「Activate AI for Society」を結びつける6つのマテリアリティ(重要課題)を特定しています。これらは、ソフトバンクの企業価値向上と持続可能な社会の実現の両立に向け、優先的に取り組むべき課題と位置づけています。各マテリアリティ(重要課題)の概要については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) サステナビリティ全般 c.戦略 (b)マテリアリティの特定 d. 指標と目標」をご参照ください。 (3) 経営方針a. 中期経営計画(2026年度〜2030年度)ソフトバンクは、2030年度にありたい姿として長期ビジョン「デジタル化社会の発展に不可欠な次世代社会インフラを提供する企業」を掲げています。2023年度から2025年度までの中期経営計画においては、通信事業の収益基盤の強化と非通信事業の成長を通じて、事業基盤の再構築を進めてきました。これに続く2026年度から2030年度までの中期経営計画では、さらなる事業成長を推進するとともに、次世代社会インフラの実現を目指します。 b. 事業戦略ソフトバンクグループは、成長戦略「Activate AI for Society」を掲げています。全ての事業でAIの可能性を起動させ、社会への実装を推進し、企業価値の最大化を目指します。 (a) 通信事業のさらなる成長ソフトバンクグループの事業基盤である通信事業では、継続的なモバイルサービス売上の増収とセグメント利益の増益を目指すとともに、快適かつ強靭なネットワークの提供を通じて競争力の強化を図ります。 ⅰ.継続的なモバイルサービス売上の増収とセグメント利益の増益魅力的な付加価値サービスを提供する料金プランの浸透を進めるとともに、グループ経済圏を活用し、長期利用が期待できるユーザー層の獲得と定着を図ることで、モバイルサービス売上の継続的な増収と、セグメント利益の継続的な増益を目指します。 ⅱ.快適かつ強靭なネットワークの構築を通じた競争力の強化5G SA(スタンドアローン)エリアの拡大などによるネットワークの高度化を進めるほか、自律的に最適なサービスを提供するネットワークに向けてAIとの融合に取り組むことで、ユーザー体感を重視した快適なネットワークの構築を目指します。加えて、衛星通信サービスやLTA(Lighter Than Air)型(注1)HAPS(注2)(空飛ぶ基地局)を活用し、災害時などにおける通信の確保に取り組むことで、より強靭なネットワークの構築を図ります。 (注)1.LTA(Lighter Than Air)型:空気よりも軽いヘリウムガスを利用した方式。 2.HAPS(High Altitude Platform Station):成層圏において長期間滞空する通信プラットフォームを運用し、広域エリアに通信サービスを提供するシステムの総称。 (b) クラウド・AI領域の伸長などを通じたエンタープライズ事業の成長ソフトバンクグループは、企業のDX需要の高度化や生成AI活用の急速な進展を背景に、エンタープライズ事業のさらなる成長を目指します。基盤となる事業である法人顧客向け通信サービスにおいては、顧客のニーズに応じた付加価値を提供することで安定的な成長を維持します。この強固な顧客基盤を土台として、DXソリューションをさらに高度化させながら、注力しているクラウド・AI領域でさらなる成長を目指します。具体的には、最先端のGPUを搭載した国内最大規模のAI計算基盤やAIデータセンター、機微データを国内で安全に管理・運用するソブリンクラウドなど、インフラ層の整備を行うことに加え、企業向け最先端AIである「Crystal intelligence」をはじめとする高付加価値なAIサービスの展開に注力します。 これらを通じて、企業におけるAIの実装およびデータの利活用ニーズに対し、柔軟にサービスを提供することで、顧客基盤の拡大と顧客1社当たりの取引額(ARPA)拡大を推進し、事業全体の収益性向上を図ります。 (c) メディア・EC事業の成長ソフトバンクグループはメディア・EC事業において、総合インターネットサービス「Yahoo! JAPAN」やコミュニケーションアプリ「LINE」など、国内最大級のユーザー基盤を有するインターネットサービスを提供しています。同事業では、検索やニュース、オンラインショッピングなど、多様なサービスを展開しています。 ⅰ.メディア領域の拡大インターネット広告などを扱うメディア領域では、グループの技術やアセットを活用した配信精度の向上などにより広告単価を高めることで、既存広告の売上の最大化を図ります。加えて、データの連携によるマーケティング分析の強化やコミュニケーションアプリを通じたリピート購入の促進により、新規顧客の獲得から継続的な利用の促進まで一貫したマーケティング支援を行うことで、さらなる売上成長を目指します。また、「LINE公式アカウント」と法人向けサービスを連携し、オンライン・オフラインを問わず顧客接点を一気通貫でつなぐプラットフォーム「Connect One」構想を推し進めることで、顧客との継続的な関係構築を支援し、広告にとどまらない収益機会の拡大を目指します。さらに、「LINEミニアプリ」の活用により、予約・注文・決済・会員化等のサービス連携を強化し、利用者接点からトランザクションまでを一体的に提供することで、新たな収益基盤の確立を図ります。加えて、グループ横断の有料会員サービス「LYPプレミアム」を通じて、「LINE」や「Yahoo! JAPAN」をはじめとするグループサービスのクロスユースを促進し、会員基盤およびサービス利用の拡大を目指します。 ⅱ.コマース領域の成長オンラインショッピングなどを扱うコマース領域では、ユーザーのニーズが多様化する中、「Yahoo!ショッピング」や「ZOZOTOWN」など、特長の異なる複数のコマースサービスを展開することで幅広いユーザーの取り込みを図っています。引き続き、「LINE」「Yahoo! JAPAN」「PayPay」という国内最大級のユーザー基盤を持つグループサービスの相互利用をさらに促進し、グループ経済圏を拡大することで、収益の持続的な成長を目指します。また、2025年度下期から段階的に実施している「LINE」アプリのリニューアルにおいて、新たに「ショッピング」タブを追加することで、メッセンジャーアプリを起点とした購入体験を提供します。「LINE」アプリのリニューアルを通じて、「LINE」の利便性向上と、さらなるクロスユースの促進強化に取り組みます。 ⅲ.セキュリティガバナンスの確保メディア・EC事業の中心的な企業であるLINEヤフー㈱は、多数のユーザーを抱えるプラットフォーム事業者として、個人情報の保護をはじめとするセキュリティガバナンスの確保を重視しています。ソフトバンクは、同社の親会社として、定期的なリスク状況の評価や緊急事態発生時の連絡体制の強化など、実効的なセキュリティガバナンスの確保に向けた取り組みを進めています。なお、LINEヤフー㈱は、2023年11月に公表した不正アクセスによる情報漏えいに関して、2023年度に総務省から行政指導を、個人情報保護委員会から勧告および報告等の求めを受け、また2024年度においても総務省から追加の行政指導を受けました。これを受けて、同社は再発防止策を推進し、2026年3月末をもってNAVER社およびNAVER Cloud社とのシステム分離やプライベートネットワーク分離を完了するなど、策定した主要な対応を完了しています。また、昨今はランサムウェア等による被害が深刻化しており、事業継続性に直結する脅威となっています。2025年10月には、LINEヤフー㈱の連結子会社であるアスクル㈱において、ランサムウェア攻撃によるシステム障害が発生し、一部事業活動に影響が生じました。ソフトバンクは、こうした脅威の拡大やグループ会社における事案の発生を踏まえ、事業継続性の確保に向け、データ保全や復旧手順の検証をはじめとする対策をグループ会社と連携して進めています。 (d) ファイナンス事業の成長ファイナンス事業には、PayPay㈱およびその子会社であるPayPayカード㈱、PayPay銀行㈱、PayPay証券㈱が含まれます。また、決済代行サービスを提供するSBペイメントサービス㈱等も含まれます。ファイナンス事業の中核を担うPayPay㈱は、コード決済を基盤として、カード、銀行、証券等の金融サービスとの連携を深めることにより、利便性の高いデジタル金融プラットフォームの構築を進めています。同社は、決済領域における利用拡大、金融サービス領域におけるサービス利用の拡大および決済領域と金融サービス領域の連携強化を通じて、収益源の多角化と持続的な利益成長を図ります。なお、PayPay㈱は2026年3月12日に米ナスダック市場に上場しました。同社はこれを機に、国外における事業機会を追求するとともに、国内における新たなサービス展開を検討していきます。 ⅰ.決済領域における成長と収益性の向上オフライン・オンライン双方における利用機会の拡大、効率的なプロモーションおよび「PayPay」のプラットフォーム価値の向上により、月間取引ユーザー数(注)(MTU)の増大と決済回数の最大化を目指します。加えて、PayPayカード㈱との連携強化を通じて「PayPayクレジット」の浸透を加速させることで、決済取扱高の拡大を推進するとともに、金利収入の拡大を図り、収益性の継続的な向上を実現します。 (注)1ヶ月に1回以上、決済を行ったユニークユーザー数。「PayPay残高」、「PayPayデビット」、「PayPay残高カード」、「PayPayクレジット」、「Alipay」、「LINE Pay」等経由の決済を含みます。ユーザー間での「PayPay残高」の「送る・受け取る」機能の利用は含みません。 ⅱ.金融サービス領域における成長加速2025年4月に完了したPayPay㈱によるPayPay銀行㈱およびPayPay証券㈱の子会社化を通じて、決済・銀行・証券が一体となった金融プラットフォームの構築を推進します。具体的には、「PayPay」アプリ内における銀行・証券サービスのUI/UXを高度化し、決済と金融の各機能をよりシームレスに連携させることで、預金、貸出、証券口座等の拡大に努めます。加えて、決済データ等を活用した与信モデルの高度化により、個人向けローンや加盟店向け融資の提供拡大を通じた収益力の強化を図ります。さらに、決済サービスと金融サービスの連携を強化し、ユーザーの利便性および金融サービスの利用率向上を通じて、ユーザー当たりの収益性の向上、収益源の多角化および持続的な利益成長を推進します。 (e) 新規事業の創出・拡大ソフトバンクグループは、通信、eコマース、決済、SNSといった複数の事業領域で培った顧客基盤や事業基盤を活用し、今後の成長が見込まれる分野において新規事業の創出・拡大を目指します。AI、FinTech、モビリティ、ヘルスケア、エネルギーなどの領域において、最先端テクノロジーを活用した新たな事業機会の創出に取り組みます。その一環として、日本語に特化したLLM「Sarashina」や「HAPS(空飛ぶ基地局)」の開発を進めるとともに、革新型バッテリーの事業化などに取り組みます。 (f) コスト効率化ソフトバンクグループは、事業投資を機動的に実施する一方で、コストの効率化に継続的に取り組みます。コールセンター業務やネットワーク運用・監視業務の自動化などを始め、あらゆる領域でAIの活用を検討し、さらなる業務の効率化を図ります。また、PHS・3GサービスやADSLサービスの終了などに合わせ、通信設備の最適化を継続します。加えて、グループ企業との共同購買や、グループ企業を活用した業務の内製化などを推進し、グループ全体のコスト効率化を図ります。 c. 財務戦略ⅰ.財務運営の基本方針ソフトバンクグループは、「中長期的な成長」と「株主還元」の両方を重視する方針の下、2026年度から2028年度までの3年間累計(LINEヤフー㈱およびPayPay㈱等を除く)におけるキャピタル・アロケーションの方針に基づき、財務運営を行っています。具体的には、主に通信事業からの安定的な営業キャッシュ・フローにより、通信関連の設備投資(注)および配当総額を賄うとともに、AI関連事業等の収益化により追加的な投資余力や財務改善原資の確保につなげていきます。その上で、財務健全性と資本効率性の両立を追求しつつ、AI関連をはじめとする戦略的投資を実行し、中長期的な企業価値の向上を目指していきます。 (注)基地局設置のための土地・建物のリース料の支払いを含みます。 ⅱ.株主還元方針ソフトバンクでは、中長期的な企業価値の向上を図るとともに、株主の皆さまに利益を還元していくことを重要な経営課題の一つとして位置付けています。詳細は、「剰余金の配当等の決定に関する方針」をご参照ください。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者がソフトバンクグループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクならびにリスクの管理体制および管理手法を記載しています。なお、主要なリスクは、ソフトバンクグループが事業を遂行する上で発生しうるすべてのリスクを網羅しているものではありません。また、文中における将来に関する事項は別段の記載のない限り、当連結会計年度末現在においてソフトバンクグループが判断したものです。 1.リスク管理体制ソフトバンクでは、さまざまな角度から全社的なリスクを特定し、リスクの顕在化を防止するため、「3線モデル」の考え方に基づく管理体制を整えています。第1線として、本社各部門が現場で各種施策を立案する際にリスクを含めた検討を実施するとともに、自部門におけるリスク管理を遂行しています。第2線として、リスク管理の最高責任者である「チーフ・リスク・オフィサー(CRO:Chief Risk Officer)」のもと、事業部門から独立した組織であるリスクマネジメント室が、全社的・網羅的にリスクの把握と対策状況を確認し(年2回実施)、社長、副社長、CFO、CROなどを委員とし、監査役や関係部門長が参加するリスク管理委員会では、リスクの重要度や対応する責任者(リスクオーナー)を定め、リスクマネジメント室からの報告を受けて対策指示などを行い、CROを通じて状況を取締役会に報告しています。なお、リスク管理委員会では、情報セキュリティ経験を有する取締役(代表取締役 社長執行役員 兼 CEO 宮川 潤一)が中心となりソフトバンクグループに重要な影響を与えるリスク(通信サービスリスク、情報セキュリティリスク、情報システムリスク等を含む)を監督しています。内部監査室は第3線として、第1線と第2線から独立した立場から、これら全体のリスク管理体制・状況を監査しています。また、リスク抽出プロセス等を含むリスク管理委員会における検討の内容を、CROより会社業務の執行を監督する社外取締役に報告しています。これに加えて、CROが監査役会にも報告を行い、社外取締役および監査役から得たリスク管理手法や改善点等に関する意見や助言をリスク管理の対策等に反映しています。なお、グループ全体のリスク管理の観点から、子会社・関連会社からの報告体制を整備するとともに、それぞれが抽出した事業に関連するリスクとその対策状況の定期的なチェックを実施しています。 ソフトバンクはインシデントの未然防止に努めていますが、万が一インシデントが発生した場合には、発生部門が第1線としてインシデントの内容および影響を確認し、インシデント影響度判断基準に定める報告基準に従ってリスクマネジメント室へ報告を行っています。リスクマネジメント室は都度インシデントの影響度を評価し、ソフトバンクグループの経営に重要な影響を及ぼす可能性のあるインシデントについては、速やかに経営陣、社外取締役、監査役等へ報告を行っています。また、インシデントの影響低減や再発防止策の検討・実施に関しては、第1線である本社各部門や子会社・関連会社が主体的に具体的な対策を検討・実行し、リスクマネジメント室は第2線としてこれらの対策内容や実施状況を確認・評価するとともに、必要に応じて助言・指導を行う体制を整えています。第1線の現場に即した実効性の高い対応策を推進しつつ、第2線がリスク管理の枠組みやルールに基づいて適切な監督を行い、インシデントの再発防止と影響の最小化に努めています。 ※1 リスクトレンド分析:最新のニュースや公開情報をもとにした分析を行い、新しい視点でのリスク抽出の材料とする手法※2 KRI(Key Risk Indicators):重要リスク評価指標※リスク管理と監査について、それぞれの責任者であるCROと内部監査室長が、それぞれの職責に基づき独立して取締役会に報告しています。※ソフトバンクでは、外部からのリスク管理に関する評価として、金融商品取引法で定められている内部統制報告制度およびSSAE18に準拠した第三者機関による内部統制の評価(年に1回)を受け、リスク体制の更なる精度向上に努めています。 2.リスク管理手法ソフトバンクは、各種施策の立案時にビジネスの機会とあわせて潜在するリスクも検討することに加え、ソフトバンクグループのリスクを幅広く抽出、選定、評価するため、リスクの見直しを含めて、年度ごとに以下のようなPDCAサイクルを回すことにより、複雑化・多様化するリスクの発見、低減、顕在化の未然防止に取り組んでいます。 (1) Plan:リスクマネジメント室は、リスク分類表(ソフトバンクとソフトバンクの子会社・関連会社の事業遂行に関わりのあるリスクシナリオから構成)を用いたリスクアセスメントや、ソフトバンクの各本部長および主要子会社・関連会社の経営陣へのヒアリングを実施することに加え、当該年度のリスクオーナー(リスクの責任者)等へのインタビューを行っています。リスク管理委員会においては、現場と経営の双方の目線に基づき抽出したリスクを対象に、ソフトバンクに重要な影響を与えるリスクを選定し、リスクオーナーを指名しています。その際、さまざまな観点からリスクを抽出するために、事前にリスクおよび機会を含めた外部環境レポート等の情報提供や、短期/中長期の観点も含めた質問を通じ、情報を収集することで、より多面的なリスク分析を行っています。(2) Do:リスクオーナーは、リスク管理委員会が選定したソフトバンクに重要な影響を与えるリスクに基づき、リスクの対策等を検討し、実施しています。(3) Check:リスクマネジメント室は、リスクオーナーによる対策状況を月次でモニタリングし、経営陣に報告するとともに、リスク管理委員会に対策状況等を報告し、リスク管理委員会は、報告に基づき、対策の実施状況等の確認やリスクの見直しおよび追加対策の必要性等を確認しています。(4) Action:リスクオーナーは、リスク管理委員会で追加対策が必要と判断された場合には、改善策や追加対策等を検討し、実施しています。 ※「取締役会」には、社外取締役・監査役への事前説明会を含みます。 ソフトバンクでは、広くリスクと機会を抽出し、重要度と優先度を判断した上で、対策や各種施策内容に反映させていくための仕組みを導入しています。 リスクアセスメントやインタビューに際して、従来のリスクだけでなく、機会を含めてヒアリングするとともに、会社への影響を検討する時期軸を短期(数年以内)、中期(3年から5年程度)、長期(10年から30年程度)と設定し、より適切な分析を目指しています。 集約されたリスクについては、リスク管理委員会を中心に対策を講じるとともに、機会についての情報は、組織間で情報連携を行い、サステナビリティ戦略の立案やマテリアリティの策定等にも活用しています。 研修等の実施新入社員を含むソフトバンクの全社員に向けては、取り組むべきリスクの社内周知やリスク管理に関する研修(eラーニングなど)等を実施し、加えて社内からの相談窓口を設置しているほか、子会社・関連会社に対してはソフトバンクと共通の研修資料を共有し、必要に応じて研修を実施しています。加えて、リスク管理は管理職を含めた従業員の能力評価に組み込まれるとともに、報酬に関する評価に反映されています。また、取締役・監査役に向けては、定期的に、リスク管理、コンプライアンスなどに関する社内外の研修等を実施しており、社外取締役や社外監査役に対しても、リスク管理に関する適切な助言を得るため、就任時、また就任後も定期的に、リスクの選定と対策状況、リスクの見直し結果をはじめ、ソフトバンクグループの事業内容、直近のリスク動向・技術動向を含めた最新のリスク関連情報などを説明し、理解する機会を設けています。 3.事業等のリスク(1) 経営戦略上のリスクソフトバンクグループは、成長戦略「Activate AI for Society」の下、全ての事業でAIの可能性を起動させ、社会への実装を推進し、企業価値の最大化を目指しています。AIインフラやAIサービスを収益化するとともに、全事業セグメントがAIで進化し成長することで、グループ全体での持続的な事業成長を推進しています。係る戦略に関連して経営者がソフトバンクグループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りです。 a. 経済情勢、規制環境および市場環境の変化、他社との競合について(a)市場環境の変化 日本では、高齢化および少子化の進行に伴い人口減少が進んでおり、国内市場の継続的な拡大については、不透明な要素があります。また、こうした事業環境の変化は、ソフトバンクグループの国内事業の継続的な拡大に影響を及ぼす可能性があります。・通信関連市場 ソフトバンクグループは、特長の異なる3つのブランド(「ソフトバンク」、「ワイモバイル」、「LINEMO」)を提供するなど、消費者の志向に合った商品・サービス・販売方法を導入していますが、ソフトバンクグループが料金プランや通話・データ通信の品質等の面で消費者の期待に沿えない場合やソフトバンクグループが提供する商品・サービスに重大な瑕疵が存在した場合、ソフトバンクグループの競争力が低下する可能性があります。また、法令・規制・制度などの制定、改正または解釈・適用の変更等により、ソフトバンクグループが顧客に提供できる商品・サービス・販売方法および料金プラン等が実質的な制約を受け、収入の減少や金銭的負担の発生・増加が起きることにより、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。その他にも、予期せぬ市場環境の変化によりコストが増大する、または想定しているコスト効率化が実現できない可能性があります。・DX/ソリューション関連市場 ソフトバンクグループは、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)需要の高度化や生成AI活用の急速な進展を背景に、エンタープライズ事業の拡大に向け、企業のデジタル化ニーズに対応したDX/ソリューション商材の販売等や、パートナーとの「共創」を通じた取り組みを進めています。しかし、ソフトバンクグループの提供する商品またはサービスが企業のニーズを的確に捉えることができなかった場合、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。・インターネット関連市場 ソフトバンクグループの事業は、日本のインターネット全体の利用規模、景気の動向、有料会員数、有料サービスの利用状況などに影響を受ける可能性があります。ソフトバンクグループでは、利用者にとって正確で有益なサービスの提供、安心、安全な利用体験、広告媒体としての価値を向上させる活動、啓発、有料会員向けの魅力的な特典、コンテンツの提供などを通じ、利用者の維持拡大に努めています。また、グループサービス間の連携強化やクロスユースの促進を通じ、グループ経済圏の拡大および収益機会の拡大にも取り組んでいます。しかし、これらの施策が十分に奏功せず、市場環境の変化や利用者の嗜好・ニーズの変化に適切に対応できない場合、またはグループサービス間の連携効果等が想定通りに得られない場合、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。 a. 経済情勢、規制環境および市場環境の変化、他社との競合について(a)市場環境の変化・金融関連市場 政府や自治体の経済対策の進展を受け、日本ではキャッシュレス化が進んでいます。ソフトバンクグループでは、利用者にとって利便性の高いサービスを提供するために、キャッシュレス決済サービスの機能の見直し、拡充に取り組むとともに、ソフトバンクグループのキャッシュレス決済サービスが利用可能な加盟店の拡大にも努めています。また、決済サービスとカード、銀行、証券等の金融サービスとの連携強化を通じ、利便性の高い金融サービスの提供や収益機会の拡大にも取り組んでいます。しかし、市場環境や規制の変化にソフトバンクグループが適時かつ適切に対応できず、または何らかの事由によりソフトバンクグループの期待通りにサービスを提供できない場合、もしくは顧客を維持・獲得できない場合、またはこれらの連携施策が想定通りに進まない場合、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。・新規事業関連市場 ソフトバンクグループは、ソフトバンクグループが有する通信、eコマース、決済、SNSといった複数の事業領域で培った顧客基盤や事業基盤を活用し、AI、FinTech、モビリティ、ヘルスケア、エネルギーなど、今後の成長が見込まれる分野において、新規事業の創出・拡大に取り組んでいます。しかし、経済情勢、規制環境および市場環境の変化等により、ソフトバンクグループの事業が想定通りに進展せず、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。(b)他社との競合 日本の市場において、ソフトバンクグループの競合他社は、資本力、商品・サービス、技術開発力、価格競争力、顧客基盤、営業力、ブランド、知名度およびこれらの総合力などにおいて、ソフトバンクグループより優れている場合があります。競合他社がその優位性を現状以上に活用して商品やサービスの販売を強化した場合、ソフトバンクグループが価格競争を含む販売競争で劣勢に立たされ、顧客を維持・獲得できない、またはARPU(注)が低下すること等により、収益性が低下する可能性があります。その結果、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、通信、インターネットおよびキャッシュレス決済に係る市場では、新興企業や新規参入者による商品・サービスがユーザーの支持を集め、急速に広まることがあります。ソフトバンクグループでは、ユーザーの意見や動向を捉え、ユーザーの支持を得られる商品・サービスの提供に努めていますが、これらの企業が競合となる可能性があります。また、ソフトバンクグループが競争優位性を維持・確保するために、新規商品・サービスの開発や販売促進等に係る費用が増加し、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。 (注) ARPU(Average Revenue Per User):1契約当たりの月間平均収入 b. 技術・ビジネスモデルへの対応について ソフトバンクグループは、技術やビジネスモデルの移り変わりが早い情報産業を主な事業領域としています。情報産業においては、AI、IoT、ビッグデータの活用が急速に進展し、DXの動きが加速するに連れて、業界を超えたより多様かつ高度なサービスの提供が求められるようになってきています。特に生成AIやAIエージェントに関する技術の発展はめざましく、既存のビジネスモデルに大きな影響を与えています。ソフトバンクグループは、常に最新の技術動向や市場動向の調査、技術的優位性の高いサービスの導入に向けた実証実験、および他社とのアライアンスの検討などの施策を講じていますが、新たな技術への対応が想定通りの時間軸に沿って進むこと、想定通りの効果を上げること、共通の基準や仕様が確立すること、および商用性を持つようになることについての保証もなく、また、これらの施策を行ったとしても、新たな技術やビジネスモデルの出現を含む市場環境の変化にソフトバンクグループが適時かつ適切に対応できず、または迅速かつ効率的に設備を配備できないことにより、市場変化に適した優れたサービス、技術やビジネスモデルを創出または導入できない可能性があります。その場合、ソフトバンクグループのサービスが市場での競争力を失い、ソフトバンクグループが維持・獲得できる契約数が抑制される、またはARPUが低下することにより、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。c. 情報の流出や不適切な取り扱いおよびソフトバンクグループの提供する商品やサービスの不適切な利用について ソフトバンクグループは、事業を展開する上で、顧客情報(個人情報を含みます)やその他の機密情報を取り扱っています。これらの情報を適切に管理するため、ソフトバンクグループは、チーフ・インフォメーション・オフィサー(CIO)および最高情報セキュリティ責任者であるチーフ・インフォメーション・セキュリティ・オフィサー(CISO)が主導し、顧客情報やその他の機密情報に関する作業場所を所定のエリアに限定し、当該エリア専用の入退室管理ルールを設けるなど徹底した物理的管理を行っています。技術的管理としても、当該エリア内にあるセキュリティ・オペレーション・センター(SOC)などにおいて、AIを活用した内部不正の予兆検知(ふるまい検知)を強化し、役職員による業務端末の使用状況、社内ネットワークの利用状況、社内の各サーバーへのアクセス状況等を監視するとともに、社外からのサイバー攻撃による不正アクセスを監視・防御することで、セキュリティレベルの維持・管理を行っています。また、情報のセキュリティレベルに応じて、当該情報に対するアクセス権限や使用するネットワークなどの分離・独立を実施しています。さらに、データ管理に係る責任者のもと、関係部門が連携し、社内外データの管理・戦略的利活用の方針およびルールを整備するとともに、通信の秘密・個人情報等の取り扱いに関する社内管理体制を強化しています。加えて、国内外で事業を展開する上で必要となる各国の個人情報保護等に関する法令への対応も行っています。対策の実施にあたり、役職員にセキュリティ教育・訓練を徹底し、ソフトバンクの情報資産に関わる全員が、情報セキュリティリテラシーを持って業務を遂行できる体制の構築や、OA環境および業務用スマートフォンの管理の強化を行っています。これらの取り組みにもかかわらず、ソフトバンクグループ(役職員や委託先の関係者を含みます)の故意・過失、または悪意を持った第三者によるサイバー攻撃、ハッキング、コンピューターウイルス感染、その他不正アクセスなどにより、これらの情報の流出や消失などが発生する可能性があります。 また、ソフトバンクグループの提供する商品やサービスが詐欺等の犯罪に不正に利用された場合、ソフトバンクグループの信用および信頼の低下を招く可能性があります。 こうした事態が生じた場合、ソフトバンクグループの信頼性や企業イメージが低下し顧客の維持・獲得が困難になるほか、競争力の低下や、損害賠償やセキュリティシステム改修のために多額の費用負担が発生する可能性があります。その結果、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。 c. 情報の流出や不適切な取り扱いおよびソフトバンクグループの提供する商品やサービスの不適切な利用について なお、特に主要な関係会社であるLINEヤフー㈱においては、同社が2023年11月27日に公表した不正アクセスの事案に関し、総務省および個人情報保護委員会への報告を行い、行政指導および勧告を踏まえて推進していた再発防止策は、2026年3月末をもって、システム基盤を共有していた関係会社等とのシステム・ネットワークの分離、LINEヤフー㈱の環境における全体的な多要素認証の導入、業務委託先の管理高度化等の主要な技術的・組織的対策の実装を完了し、定常的・継続的な運用フェーズへと移行しています。また、2024年11月に同社が提供するサービスである「LINEアルバム」においてアルバムのサムネイル画像に他の利用者の画像データが紛れ込むという不具合が発生し、2025年3月28日に総務省より行政指導を受けました。同社は、再発防止策を講じるとともに、総務省への報告を完了しています。さらに、LINEヤフー㈱としての組織再編以降、同社およびそのグループ会社においては、グループ全体のデータガバナンスが円滑かつ適切に機能するよう体制を整備し、継続的にその強化に取り組んでいます。一方、昨今のサイバー脅威動向においては、ランサムウェア等による被害が深刻化しており、2025年10月にLINEヤフー㈱の連結子会社であるアスクル㈱において、ランサムウェア攻撃に起因するシステム障害により一部事業活動に影響が生じました。LINEヤフー㈱およびそのグループ会社では、こうした新たな脅威環境とグループ会社において発生した事案を重く受け止め、従来のセキュリティの取り組み全般に加え、ランサムウェア等の攻撃によるシステム停止を想定したデータの保全や、実効性のある復旧手順の検証をはじめとする対策を重点的に推進しています。 しかし、LINEヤフー㈱およびそのグループ会社におけるこれらの取り組みならびにソフトバンクによるグループガバナンス上の対応が適切ではない、または十分ではないと判断された場合、ソフトバンクグループの信用の毀損、ソフトバンクグループのサービスへの需要の減少等により、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。d. 国際情勢の不安定化について ソフトバンクグループは、通信機器・設備、顧客向け商品や開発資材などを国内外の取引先からも調達しています。これらの調達等に伴う為替変動リスクに対しては、リスクの低減を図るため、必要に応じて為替予約取引を利用しています。また、通信サービスを提供する上では、基地局やネットワーク設備、データセンターなどで多くの電力を使用しています。ソフトバンクグループは、商品・サービスの提供を安定的に行うため、国際情勢に関する情報収集やサプライヤーの分散化・多様化などによりサプライチェーンの強化に努めています。また、中長期的には環境負荷の少ない通信インフラや次世代電池の実用化に向けた研究開発のほか、政府や業界団体との連携により、電力価格の変動による事業運営への影響を最小限に抑えるよう取り組んでいます。これらの対策にもかかわらず、国際社会における国家間の対立、地域紛争や武力行使等により、世界的な輸送遅延、半導体などの不足、サイバー攻撃などに起因する取引先の事業停滞・停止によるサプライチェーンの分断などが起こった場合には、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。また、原油価格の高騰による輸送費等の増加や、国際情勢の変化による国家の政策や法規制などの変更により、基地局やネットワーク設備などに関する取引先の変更や設備の切り替えのための費用が発生する可能性があります。さらに、継続的に電力価格が上昇する場合や、エネルギー調達に支障が生じて商品・サービスの安定的な供給が困難となる場合には、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、1kWhあたりの電力料金が1円上がった場合の年間影響額は約23億円です(ソフトバンクおよび連結子会社における2025年3月期の電気使用量2,286,427MWhに基づいた試算です)。 加えて、米国の第二次トランプ政権の発足後、相互関税やスマートフォン等の電子関連製品に関する分野別課税等、昨今の政策の状況はきわめて不透明です。今後の米国の政策や各国の対応により、端末価格の上昇やそれに伴う消費者の購買意欲の低下による需要の減少、また、サプライチェーンの分断や再編等が発生した場合には、部品の調達遅延やコストの増加を招き、サービスの提供や製品の供給に支障をきたす可能性があります。その結果、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。 d. 国際情勢の不安定化について また、「経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律」(以下、経済安全保障推進法)に基づき、2023年11月16日付でソフトバンクおよびLINEヤフー㈱は電気通信事業における特定社会基盤事業者(基幹インフラ事業者)に指定されました。2024年5月17日から本制度の規律が適用されていますが、ソフトバンクまたはLINEヤフー㈱が経済安全保障推進法が定める国による審査に適切に対応できなかった場合、当局からのソフトバンクまたはLINEヤフー㈱に対する事業の是正や中止の勧告、命令等の行政措置、それに伴う事業の一時停止、遅延、追加の設備投資ならびに追加の対策やコスト、ソフトバンクグループの信用の毀損が生じる可能性があります。その結果、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。e. 安定的なネットワークの提供について(a) 通信ネットワークの増強について ソフトバンクグループは、競争力の維持および顧客基盤の維持・拡大を目的として通信サービスの品質を維持・向上させるために、将来のトラフィック(通信量)を予測し、その予測に基づいて継続的に通信ネットワークを増強していく必要があります。これらの増強は計画的に行っていく方針ですが、実際のトラフィックが予測を大幅に上回った場合、または通信ネットワークの増強(例えば、必要な周波数の確保を含みますが、これに限りません)を適時に行えなかった場合、サービスの品質および信頼性や企業イメージの低下を招き顧客の維持・獲得に影響を及ぼすほか、追加の設備投資が必要となり、その結果、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、ソフトバンクグループの通信サービスの提供はネットワークシステムのパフォーマンスおよび十分な周波数帯の確保に依存しています。将来において、必要な周波数帯を確保できなかった場合、競合他社と比べてサービスの品質が低下し、または計画通りにネットワークを拡大することができなくなり、顧客の維持・獲得が困難になる可能性があります。さらに、周波数割当てについてオークション方式が導入されたことにより、従来の行政による割当方式と比べて周波数取得コストが大幅に上昇する場合や、割当ての要件として一定の費用負担を行うことが求められるようになる場合など、多額の資金拠出が必要になる可能性があり、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があるとともに、新規事業者の参入が容易になる可能性があります。(b) 自然災害など予測困難な事情について ソフトバンクグループは、インターネットや通信などの各種サービスの提供に必要な通信ネットワークや情報システムなどを構築・整備しています。近年、南海トラフ地震や首都圏直下型地震の発生確率の高まりや気候変動の進行等から、地震や台風など大型の自然災害の被害を受けるリスクが増加しています。地震・台風・洪水・津波・竜巻・豪雨・大雪・火山活動などの自然災害および近年の気候変動に伴うこれら災害の大規模化、火災や停電・電力不足、テロ行為、感染症の世界的な流行などにより、通信ネットワークや情報システムなどが正常に稼働しなくなった場合、ソフトバンクグループの各種サービスの提供に支障を来す可能性があります。ソフトバンクグループは、こうした事態が発生した場合においても安定した通信環境を確保できるようにネットワークの冗長化、応急復旧体制の構築、ネットワークセンターおよび基地局での停電対策等を導入しているほか、ネットワークセンターやデータセンター等の重要拠点やIT監視体制の拠点を全国に分散することでサービス提供への影響の低減を図る対策を講じています。 もっとも、係る対策はあらゆる障害を回避できるものではなく、実際に各種サービスの提供に支障を来す場合、およびこれらの影響が広範囲にわたり、復旧に相当時間を要した場合、信頼性や企業イメージが低下し、顧客の維持・獲得が困難になる可能性があります。また、通信ネットワークや情報システムなどを復旧・改修するために多額の費用負担が発生する可能性があります。その結果、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。 f. 他社の買収、業務提携、合弁会社設立、グループ内組織再編等について ソフトバンクグループは、戦略を実行していく上で、合弁企業の設立や子会社化を行うなど、他社の買収やその他の株式投資を行う可能性があります。また、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績にとって戦略的に重要と思われる他の資産を買収する可能性があります。加えて、ソフトバンクグループの内部においても戦略上の必要に応じて株式や資産の移動を伴う再編を実施する可能性があります。 ソフトバンクグループは、各投資の実行の検討に際し、必要十分なデュー・ディリジェンスを実施した上で、定められた承認プロセスを経て投資判断を行っていますが、ソフトバンクグループの投資先会社が見込み通りの業績を上げることができない場合、ソフトバンクグループが投資時の企業価値算定を過大に見積もっていた場合、または既存事業への新規事業の統合や統合後の内部管理体制の構築が奏功しない場合、ソフトバンクグループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、ソフトバンクグループが将来的な買収や投資のために資金を借り入れた場合、または買収した企業に未払いの負債があることが判明した場合、ソフトバンクグループの債務負担が増加し、キャッシュ・フローを悪化させ、事業運営資金の不足に陥る可能性があります。これらのリスクの顕在化はソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。 ソフトバンクグループの業務提携先や合弁先と共同事業を行う場合には、一般的に当局の許認可の取得や、当該業務提携先や合弁先と共同事業の内容についての合意が前提となります。また、ソフトバンクグループの業務提携先や合弁先に対してソフトバンクグループが支配権を有するとは限らず、これらの会社が、ソフトバンクグループの意向にかかわらず、事業戦略を大幅に変更する可能性があります。さらに、第三者割当増資やソフトバンクグループ以外の株主がコールオプションを行使したことによるソフトバンクグループの持株比率の低下や、その経営成績や財政状態の大幅な悪化の可能性もあります。これらの場合、当該業務提携、合弁事業などが期待通りの成果を生まない可能性や、継続が困難となる可能性があります。また、特定の第三者との業務提携や合弁事業などを実施したことにより、他の者との業務提携や合弁事業などが制約される可能性もあります。その結果、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。 ソフトバンクグループ内部における再編を行う場合には、重複する経営資源の効率化、意思決定の迅速化や事業間におけるより大きなシナジーの創出などを目的としています。しかし、期待した再編の効果を十分に発揮できない場合や少数の経営陣に権限が集中する場合、展開するサービスの連携の不調・遅れ、戦略やシナジーへの悪影響、再編に伴う混乱、ガバナンスの不全などの問題が発生することにより、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。 g. 他社経営資源への依存について(a) 業務の委託 ソフトバンクグループは、提供する各種商品・サービスに係る販売、顧客の維持・獲得、通信ネットワークの構築およびメンテナンス、ならびにそれらに付随する業務の全部または一部について、他社に委託しているほか、情報検索サービスにおいて他社の検索エンジンおよび検索連動型広告配信システムを利用しています。 ソフトバンクグループは、業務委託先を含むサプライヤーの選定時には購買規程に則った評価・選定を行うとともに、新規取引開始時には、ソフトバンクの「サプライヤー倫理行動規範」を遵守することを盛り込んだ取引基本契約書を締結した上で、取引開始後もサステナビリティ調達調査を通じたリスクアセスメントの実施、サプライヤー評価および課題の抽出、サプライヤーへのヒアリング実施などPDCAサイクルの構築によって、サプライチェーン上のリスクの低減に努めています。しかし、これらの対策にもかかわらず、業務委託先(役職員や関係者を含みます)がソフトバンクグループの期待通りに業務を行うことができない場合や、顧客に関する情報の不正取得や人権侵害等に関連する問題を起こした場合、ソフトバンクグループの事業に影響を及ぼす可能性があります。 また、上述のような事象により当該業務委託先の信頼性や企業イメージが低下した場合には、ソフトバンクグループの信頼性や企業イメージも低下し、事業展開や顧客の維持・獲得に影響を及ぼす可能性があり、その結果、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。 このほか、当該業務委託先において法令などに違反する行為があった場合、ソフトバンクグループが監督官庁から警告・指導を受けるなど監督責任を追及される可能性があるほか、ソフトバンクグループの信頼性や企業イメージが低下し顧客の維持・獲得が困難になる可能性があります。その結果、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。(b) 他社設備などの利用 ソフトバンクグループは、通信サービスの提供に必要な通信ネットワークを構築する上で、他の事業者が保有する通信回線設備などを一部利用しています。ソフトバンクグループでは、原則として、複数の事業者の通信回線設備などを利用していく方針を採用していますが、今後、複数の事業者の当該設備などを継続して利用することができなくなった場合、または使用料や接続料などが引き上げられるなど利用契約がソフトバンクグループにとって不利な内容に変更された場合、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。(c) 各種機器の調達 ソフトバンクグループは、通信機器やネットワーク関連機器など(例えば、携帯端末や携帯電話基地局の無線機を含みますが、これらに限りません)を調達しています。ソフトバンクグループでは、原則として複数のサプライヤーから機器を調達してネットワークを構築していく方針を採用していますが、それでもなお特定のサプライヤーへの依存度が高い機器が残ることも予想されます。特定のサプライヤーへの依存度が高い機器の調達において、供給停止、納入遅延、数量不足、不具合などの問題が発生しサプライヤーや機器の切り替えが適時に多額のコストを要さずに行うことができない場合、または性能維持のために必要な保守・点検が打ち切られた場合、ソフトバンクグループのサービスの提供に支障を来し、顧客の維持・獲得が困難になる可能性やサプライヤーの変更のために追加のコストが生じる可能性のほか、各種機器の売上が減少する可能性があります。その結果、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。 h. 「ソフトバンク」ブランドの使用および侵害について ソフトバンクは、2018年3月にソフトバンクグループ㈱との間で締結した契約に基づき、ライセンス料一括支払いにより、同年3月31日から原則無期限の「ソフトバンク」ブランド使用権および再許諾権の付与を受けています。ソフトバンクは、当該契約に基づき、「ソフトバンク」ブランドを社名、社標、商標およびドメインネームとして使用するとともに、ソフトバンクの子会社に対して当該使用を再許諾(サブライセンス)することができます。なお、移動体通信における通信サービスおよび携帯端末などに関する商標使用については、専用的使用が認められています。 ソフトバンクグループは、「ソフトバンク」ブランドのイメージの維持・向上を図り、顧客からの信頼を守るため、各種ブランド保護施策を推進しています。しかし、ソフトバンクまたは再許諾を受けたソフトバンクの子会社が、当該契約への違反を一定期間継続した場合やソフトバンクグループ㈱の信用または利益を害する行為をした場合などには、ソフトバンクグループ㈱は、当該契約を解約することができます。これによりソフトバンクは「ソフトバンク」ブランドの使用および再許諾を継続できなくなり、関連して資産計上している商標利用権の減損損失が発生する可能性があります。また、ソフトバンクグループ㈱が保有している「ソフトバンク」ブランドなどの知的財産権が第三者により侵害された場合には、ソフトバンクグループの信頼性や企業イメージが低下する可能性があります。i. 関連システムの障害などによるサービスの中断・品質低下について ソフトバンクグループでは、通信ネットワークや顧客向けのシステム、「Yahoo! JAPAN」、「LINE」、「PayPay」をはじめとする各種サービスを提供しています。これらのサービスにおいて人為的なミスや設備・システム上の問題、第三者によるサイバー攻撃、ハッキングその他不正アクセスなどに起因して各種サービスを継続的に提供できなくなること、または各種サービスの品質が低下することなどの重大なトラブルが発生する可能性があります。ソフトバンクグループは、提供サービスに応じた責任者(CTO、チーフ・ネットワーク・オフィサー(CNO)、およびチーフ・インフォメーション・オフィサー(CIO)など)を設置しており、それらの者が主導し、ネットワークを冗長化するとともに、障害やその他事故が発生した場合に備え、復旧手順を明確にしています。また、障害やその他事故が発生した場合、規模に応じて事故対策本部を設置するなど、適切な体制を構築して復旧にあたっています。これらの対策にもかかわらず、サービスの中断や品質低下を回避できず、サービスの中断・品質低下による影響が広範囲にわたり、復旧に相当時間を要した場合、信頼性や企業イメージが低下し、顧客の維持・獲得が困難になる可能性があります。その結果、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。j. 人材の育成・確保について ソフトバンクグループは、技術革新に即応できる人材の育成・確保が重要であるとの考えから、人材育成に注力していますが、期待通りの効果が出るまで一定の期間を要することがあります。また、人材の育成・確保のための人材投資コストが将来的に増加する可能性があります。ソフトバンクグループでは、チーフ・ヒューマン・リソーシズ・オフィサー(CHRO)および人事部門長などの責任者が主導し、高市場価値の人材に対し、その専門性の高さを踏まえた報酬制度を導入することで人材の確保を図っています。加えて、各社員の職場への適応状況や今後のキャリアについての定期的な面談や調査等の実施により、事業の持続的な成長を支える優秀な人材の定着を図っています。これらの取り組みにもかかわらず、事業運営に必要な技術者等の人材を予定通り確保できない場合、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、ソフトバンクグループはダイバーシティの推進に力を入れており、多様な人材が活躍できる環境整備や社内周知の徹底、研修実施等に取り組んでいますが、多様性を認め合い、生かすことに関する社会的要求に応えられなかった場合、ソフトバンクグループの信頼性や企業イメージの低下、人材を予定通りに確保できないことなどにより、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。 k. 気候変動について ソフトバンクグループは、基地局設備をはじめとして多くの電力を使用する通信事業を営んでいることから、気候変動への対応が不可欠と捉えています。そのため、ソフトバンクグループでは、気候変動への取り組みをマテリアリティ(重要課題)の1つと認識し、温室効果ガス排出量をサプライチェーン全体で実質ゼロにする「ネットゼロ」の実現に向けて、ソフトバンクグループの事業活動で使用する電力などによる温室効果ガスの排出量(注1)を2030年度までに実質ゼロにするカーボンニュートラル目標を設定し、2050年度までに取引先などで排出される温室効果ガスの排出量(注2)も含めたサプライチェーン排出量を実質ゼロとすることに取り組んでいます。また、「ガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目標」のフレームワークに沿って、積極的な情報開示とその充実に努めています。これら評価結果や温室効果ガス排出量等の環境負荷データについては、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方および取組 (3) 気候変動 c.戦略」および「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方および取組 (3) 気候変動 d.指標と目標」に記載しています。 これらの対策にもかかわらず、気候変動の進行に伴い、自然災害による甚大な被害が発生した場合や、脱炭素化社会の実現に向けた新たな法令・規制の導入や強化がなされた場合等には、ソフトバンクグループの所有する通信ネットワークや情報システム設備に係る費用の負担が増加するなど、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。 (注1) スコープ1(自らによる温室効果ガスの直接排出)とスコープ2(他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出)(注2) スコープ3(事業者の活動に関連する他社の排出) (2) 法令・コンプライアンスに関するリスクa. 法令・規制・制度などについて ソフトバンクグループは、電気通信、金融、電力、デジタルプラットフォーム、AIなどの事業固有の法令はもとより、企業活動に関わる各種法令・規制・制度(環境、公正な競争・取引の透明性、消費者保護、個人情報・プライバシー保護、贈収賄禁止、労務、知的財産権、租税、為替、輸出入に関するものを含みますが、これらに限りません)の規制を受けています。また、事業を営むために必要な許認可等の多くには、さまざまな条件が付されることがあり、その遵守が求められます。 ソフトバンクグループ(役職員を含みます)がこれらの法令・規制・制度などに違反する行為を行った場合、違反の意図の有無にかかわらず、行政機関から行政指導や行政処分(登録・免許の取消や罰金を含みますが、これらに限りません)を受けたり、取引先から取引契約を解除されたりする可能性があります。 ソフトバンクグループは、法務部門主導で、各種法令および法令に基づくガイドラインの改正のモニタリングを行うとともに、改正がある場合には必要に応じて業務の運用方法の変更などの対策を講じているほか、必要に応じて弁護士等の外部専門家への相談を行っていますが、すべての違反行為を未然に防ぐことは困難な場合があります。その結果、ソフトバンクグループの信頼性や企業イメージが低下したり、事業展開に支障が生じたりする可能性があるほか、金銭を含む経営資源に係る負担の発生等により、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。ただし、当連結会計年度末現在において、これらの免許および登録の取消事由および更新拒否事由は存在していません。 また、ソフトバンクは、各子会社・関連会社からの報告体制の整備やコミュニケーション強化、リスクアセスメント等による子会社・関連会社のリスク把握に努めていますが、不正等を未然に防止することができなかった場合には、ソフトバンクグループの信用の毀損、ソフトバンクグループのサービスへの需要の減少等により、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。 さらに、将来、ソフトバンクグループの事業に不利な影響を与え得る法令・規制・制度の導入や改正が実施される可能性があります。ソフトバンクが事業基盤としている移動通信事業は、無線周波数の割当てを行政機関より受けていること、AIなど新技術に関する事業は新たな法令・規制・制度の導入が行われる可能性があることから、法令・規制・制度の変化による直接的・間接的な影響を受けやすい事業です。今後、ソフトバンクグループの事業に不利な影響を与え得る法令・規制・制度が導入されるかどうか、および、その導入によるソフトバンクグループ事業への影響を正確に予測することは困難ですが、仮に導入された場合には、ソフトバンクグループが顧客に提供できる商品・サービスおよび料金プラン等が実質的な制約を受け、収入の減少や金銭的負担の発生・増加が起きることにより、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。b. 訴訟などについて ソフトバンクグループは、事業活動を行うにあたり、適用のある法令・規則・制度や契約書等に記載されている契約条件を確認し、これに違反することのないよう十分留意していますが、顧客、取引先、株主(子会社・関連会社・投資先の株主を含みます)および従業員等を含む第三者の権利(知的財産権を含みます)および法的に保護されている利益を侵害した場合、権利侵害の差止め、損害賠償、対価等の請求を受ける、または行政機関による調査等の対象となる可能性があります。その結果、ソフトバンクグループの企業イメージが低下する可能性があるほか、商品・サービスおよび事業上の慣行について変更を余儀なくされたり、金銭を含む経営資源に係る負担の発生等により、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 財務・経理に関するリスクa. 資金調達について ソフトバンクグループは、銀行借入や社債発行、債権流動化、リース等による資金調達を行っています。よって、金利が上昇した場合、またはソフトバンクおよび子会社の信用力が低下した場合、これらの調達コストが増加し、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。これに対し、ソフトバンクグループは長期有利子負債の9割程度について固定金利での借り入れを行っており、金利上昇による支払利息への短期的な影響を一定程度抑制しています(注)。また、ソフトバンクグループでは、財務部門長が主導し、資金調達手段(銀行借入や社債発行、債権流動化による借入、リースを含みますが、これらに限りません)の多様化等を通じて十分な資金および融資枠を保持する財務基盤を構築するとともに、手元流動性を考慮しつつ、資金調達のコントロールを行っていますが、金融市場の環境によっては、資金調達がソフトバンクグループの想定通り行えず、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、ソフトバンクグループの金融機関からの借入に際しては財務制限条項が付帯されています。内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 23.有利子負債」をご参照ください。 ソフトバンクグループでは、財務制限条項に抵触しないよう、財務部門において各事業部門の事業計画を横断的にモニタリングするとともに、債務保証や貸付等の財務制限条項に抵触する可能性のある取引の実行は、財務部門の事前の承認があることを前提条件としています。これらの対応策にもかかわらず、財務制限条項を遵守することができない場合、ソフトバンクグループは期限の利益を失い、借入金の一部または全額の返済を求められ、または新規借入が制限される可能性があります。 (注) 長期有利子負債は、短期借入金およびIFRS第16号「リース」適用による影響を除いた有利子負債(銀行ローン・社債・リース負債・債権流動化)を指します。固定金利での借り入れは、固定金利および金利スワップ取引等により支払利息の固定化を行った一部の変動金利の借入金を含みます。b. 会計制度・税制の変更などについて ソフトバンクグループでは、研修などを通じて従業員に会計制度や税制の変更などについて周知徹底するとともに、必要に応じて会計士・税理士等の外部専門家への相談を行っていますが、会計基準や税制が新たに導入・変更された場合や、税務当局との見解の相違により追加の税負担が生じた場合、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。c. 減損損失について ソフトバンクグループは、事業を遂行する過程で、資金をさまざまな資産に投資します。その結果、例えば、通信ネットワークの構築に必要な無線設備、交換機、鉄塔、アンテナ、その他ネットワーク機器、建物、備品などの有形固定資産や、ソフトウエア、商標利用権、周波数関連費用、のれんなどの無形資産、他社との業務提携や合弁会社設立にあたり出資した関連会社株式等の金融資産を含む資産を保有しています。 ソフトバンクグループではこれらの資産につき定期的にモニタリングする体制を構築し、IFRSに基づき、適切に減損の判定を実施していますが、その結果、投資金額を回収するのに十分な将来の経済的便益が見込めないと判断した場合には、減損損失が発生し、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当該判断にはソフトバンクグループによる見積りの要素が大きく、また減損損失の発生時期および金額を正確に予測することはできません。 (4) 上記以外に、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項a. 経営陣について ソフトバンクグループの重要な経営陣に不測の事態が発生した場合に備え、他の役員による職務の代行が可能な体制を構築していますが、代行が十分に機能しない場合、ソフトバンクグループの事業に支障が生じる可能性があります。 b. 親会社との関係について(a) 親会社が株主総会の決議事項に関する支配権または重大な影響力を有することについて ソフトバンクの親会社であるソフトバンクグループ㈱は、当連結会計年度末において、ソフトバンクの議決権のうち40.1%をソフトバンクグループジャパン㈱を介して実質保有しています。ソフトバンクグループ㈱のソフトバンク株式の所有割合およびソフトバンクに対する議決権保有割合は、ソフトバンクによる自己株式の取得や新株予約権の保有者による行使などの状況により変動しますが、ソフトバンクグループ㈱は、株主総会の特別決議を要する事項(例えば、吸収合併、事業譲渡、定款変更等を含みますが、これらに限りません)および普通決議を必要とする事項(例えば、取締役の選解任、剰余金の処分や配当等を含みますが、これらに限りません)に関して、その時々の議決権保有割合に応じて特別決議を要する事項についての拒否権を含む重大な影響力を有することになります。ソフトバンクは、独立性を確保するため、取締役会の構成において社外取締役が過半数を占める体制としています。また、独立社外取締役およびCEOで構成され独立社外取締役が議長を務める指名委員会および報酬委員会の2つの委員会を任意に設けることで、コーポレート・ガバナンスの更なる強化を図っています。しかし、それでもなお株主総会の承認を必要とする事項に関し、ソフトバンクグループ㈱が影響を及ぼす可能性があります。なお、事前承認事項等はありません。 また、ソフトバンクグループ㈱との良好な関係はソフトバンクグループの事業の核であり、何らかの理由により関係が現実に悪化した場合または悪化したと受け取られた場合には、ソフトバンクグループの事業、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。 ソフトバンクとソフトバンクグループ㈱との間の主な関係等についての詳細は、下記「(b)役員の兼任について」から「(e)ソフトバンクグループとの取引関係について」に記載の通りです。(b) 役員の兼任について ソフトバンクの取締役のうち、孫正義氏がソフトバンクグループ㈱の役員を兼任しています。孫氏は、親会社であるソフトバンクグループ㈱の代表取締役会長 兼 社長執行役員を兼任しています。これは、孫氏がソフトバンクグループを率いてきた豊富な実績と経験が、ソフトバンク取締役会の機能強化に資すると考えているためです。 また、ソフトバンクの監査役のうち、君和田和子氏はソフトバンクグループ㈱の常務執行役員を兼任しています。これはソフトバンクの監査体制強化を目的とするものです。(c) 従業員の出向および兼任について ソフトバンクグループでは、業務の効率性、事業上の必要性、人材育成および各職員の将来像を踏まえたキャリアパス形成の観点から、積極的なグループ内での人材交流が行われており、ソフトバンクにおいてもソフトバンクグループ㈱を含めたグループ内他社から出向社員を受け入れています。 ただし、この場合には業務分掌を受けた組織体の責任者であるライン長(各組織体における組織長)以上については、親会社からの独立性および経営の安定性の観点から、グループ内他社との兼務はしない方針です。また、ソフトバンクグループ㈱との間の出向については、ソフトバンクの事業上必要と判断するものを除きライン長以外の社員の兼務も解消しています。 ソフトバンクからソフトバンクグループ㈱を含めたグループ内他社への出向については、ソフトバンクの事業上必要と判断するもののみ実施しており、その範囲において、今後も継続する方針です。 b. 親会社との関係について(d) ソフトバンクグループ内の他社との競合について 現在ソフトバンクグループの方針決定および事業展開の決定については、ソフトバンクグループ独自に決定しており、また、ソフトバンクグループ内の他社との競合関係はありません。しかし、ソフトバンクグループ㈱およびその子会社は世界中でさまざまな事業の運営に関わっており、また、新たな事業や投資の検討を日々行っていることから、今後、ソフトバンクグループは投資機会の追求にあたりグループ内他社と競合する可能性があります。ソフトバンクグループとしては、それらの会社との連携を検討するなどの対応を行っていきますが、ソフトバンクグループの事業に何らかの影響を及ぼす可能性があります。(e) ソフトバンクグループとの取引関係について ソフトバンクグループは、ソフトバンクグループ内の各社と取引を行っています。 ソフトバンクは、独立性の観点を踏まえ、ソフトバンクグループ㈱も含めた関連当事者との取引について「関連当事者規程」および「関連当事者取引管理マニュアル」を定めており、特に重要な取引については、これらの規程やマニュアルに基づき、その取引がソフトバンクグループの経営上合理的なものであるか、取引条件が外部取引と比較して適正であるかなどの観点から、都度取締役会の承認を得ることとしています。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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