アルファポリス(9467)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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アルファポリス(9467)の株価チャート アルファポリス(9467)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】 アルファポリスグループは、アルファポリス及び子会社2社(式会社WHITE FOX、NIAアニメーション株式会社)により構成されております。また、アルファポリスグループの報告セグメントは、従来「出版事業」の単一セグメントでありましたが、当連結会計年度より、株式会社WHITE FOX及びNIAアニメーション株式会社の全株式を取得し、連結子会社化したことに伴い、報告セグメント「アニメ制作事業」を追加しております。 アルファポリスグループの事業内容及びアルファポリスと子会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。 なお、事業の区分は「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 (出版事業) 出版事業はアルファポリス1社で構成されており、アルファポリスが運営する小説・漫画等の投稿サイトに投稿されたコンテンツを編集・出版し、全国書店や電子書店等で販売する事業を主に行っております。 1.ビジネスモデル アルファポリスは、Webサイト及びアプリ上においてアルファポリスが運営する小説・漫画等の投稿サイトに投稿されたコンテンツの内から、サイト内でのユーザー評価を参考に、書籍として出版すべきコンテンツを調達しております。調達後は、編集部において、コンテンツの品質・商品力を向上させた後、書籍として出版することで収益をあげております。そのビジネスモデルのイメージは次のとおりです。 アルファポリスのビジネスモデルは既存の出版社と、①書籍となるコンテンツの調達元、及び、②書籍化すべきコンテンツの選定方法が異なっていることが特徴です。 ①書籍となるコンテンツの調達元 インターネット環境が整備されることで、個人が作成したコンテンツをインターネット上に公開することが容易となり、インターネット上には多くのコンテンツが現れてきております。アルファポリスは、そのインターネット上からコンテンツを調達することにより安定的に多点数の書籍化が可能となっております。 ②書籍化すべきコンテンツの選定方法 アルファポリスはインターネット上での多数のユーザー評価を参考に、一定以上の読者ニーズを見極めた上で、アルファポリス編集部内でアルファポリス刊行書籍のジャンルとの親和性や書籍市場の動向等もあわせ総合的に判断し、書籍化すべきコンテンツの選定を行っております。そのため、書籍刊行に要した費用を回収するだけの売上高が確保できないリスクの低減が可能となっており、また、そのような不用意な書籍化を回避することにより、限りある経営資産の有効活用が図れております。  一方で、アルファポリスのビジネスモデルは、インターネット上にて良質なコンテンツが数多く収集でき、かつ、多くのユーザーにより多角的に評価されることで出版時の成功率が事前に高められることを前提に成り立っておりますので、継続的な新規コンテンツ及びユーザーの確保が必要不可欠となっております。そのため、アルファポリス投稿サイトでは、作家及びユーザーの双方にとって魅力的なサービスである「Webコンテンツ大賞(毎月、ジャンルを変えて最も読者に人気のあるコンテンツ及びアルファポリス編集部内で最も評価の高いコンテンツを選出し、賞金の贈呈に加えて受賞作として書籍化を検討。加えて、投票したユーザーに対しても抽選で賞金を贈呈。)」の実施や、書籍化を目指す作家の積極的なチャレンジを促す「出版申請制度(アルファポリス投稿サイト内で、一定以上の人気を博しているコンテンツの場合、その作家はアルファポリスに対して書籍化の検討を依頼することができる制度。)」及び「投稿インセンティブ(投稿作品の人気度に応じ、その作家に対して報酬(Amazon ギフト券など)をお支払いする制度。)」の実施等、作家にとって魅力的なサービスやイベントを開催することにより、コンテンツの拡充に努めております。また、2017年2月からは、アルファポリス投稿サイト内において、これまで書籍化に伴い非公開処理又はダイジェスト化していたコンテンツを一定期間に限り閲覧することが出来る「レンタル」サービスを開始し、さらに2021年7月には海外向けの漫画アプリ「Alpha Manga」を配信してサービスのグローバル展開をしております。これらにより、アルファポリス投稿サイトは、コンテンツの調達機能だけでなく、販売サイトとしての機能が加わることで、調達から販売までの垂直の幹を太くすることも目指しております。 2.取扱書籍 アルファポリスが取り扱っている書籍は(1)ライトノベル(表紙や挿絵にアニメ調のイラストが用いられており、また一般の小説より軽妙な文体でストーリーが描かれている小説)、(2)漫画、(3)文庫、(4)その他、の4つのジャンルに分けられます。 (1) ライトノベル ライトノベルは、アルファポリスの売上高の約21%を占め、のちに漫画化される作品も数多く存在する重要なジャンルとなります。なお、アルファポリスライトノベルは文庫本サイズではなく、単行本サイズ(文庫本より大きく、高価格)であることが特徴となっております。 当ジャンルに含まれる主力レーベル等は次のとおりです。 ① 男性向けのライトノベル10代向けの文庫ライトノベルを卒業したと言われる、20代後半から30代の男性をターゲットとした単行本書籍を刊行しております。代表作としては、シリーズ発行部数累計(注)770万部を超え、シリーズ続編のTVアニメ化が決定した『ゲート』や、同累計559万部を超え、TVアニメ第3期を制作中の『月が導く異世界道中』が挙げられます。 ② エタニティブックス2009年9月に創刊したレーベルで、30代から40代の女性向け恋愛小説を刊行しております。代表作としては、シリーズ発行部数累計33万部の『152センチ62キロの恋人』、同累計29万部の『君が好きだから』、同累計27万部の『ナチュラルキス』が挙げられます。 ③ レジーナブックス2010年11月に創刊したレーベルで、20代から30代の女性向け新感覚ファンタジー小説を刊行しております。代表作としては、シリーズ発行部数累計286万部を超え、2026年4月にTVアニメ化された『自称悪役令嬢な婚約者の観察記録。』、同累計235万部を超え、2025年10月にTVアニメ化された『最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか』が挙げられます。 ④ ノーチェブックス2014年2月に創刊したレーベルで、20代から30代の女性をターゲットとした煌びやかな世界で繰り広げられる甘く切ないラブロマンス小説を刊行しております。 ⑤ アンダルシュノベルズ2021年3月に創刊したレーベルで、ファンタジー世界を舞台としたボーイズラブ小説を刊行しております。 (2) 漫画 2012年から本格的に取り扱いを開始しているジャンルとなります。 漫画ジャンルでは、アルファポリスのライトノベルで人気を博した作品(『ゲート』、『月が導く異世界道中』、『自称悪役令嬢な婚約者の観察記録。』、等)の漫画化(二次出版)を行っております。二次出版に至るまでには、原作であるライトノベルの人気を確認するだけではなく、漫画化された作品をアルファポリスWebサイト上で公開し、一定以上の人気があることを確認するプロセスを踏んでおりますので、出版時の成功率が事前に高められていることが特長といえます。また、漫画として二次出版することにより、原作であるライトノベルの売上高の増加が期待できることも特長といえます。 その一方で、漫画を更に成長させるためには「オリジナル漫画」の育成が必要であるとの考えから、アルファポリスビジネスモデルを漫画にも適用することで、Web発となる次世代作家の発掘・育成にも積極的に取り組んでおります。 また、当ジャンルは電子書籍との親和性が非常に高く、加えて戦略的に電子書籍販売の体制強化を図っていることから、当連結会計年度においては、アルファポリス売上高の約78%を占めるジャンルに成長しております。(3) 文庫 当ジャンルでは、市場において単行本ではなく文庫本での販売が主流となる「キャラ文芸」や「時代小説」等のジャンルに属する作品を文庫本として刊行しております。アルファポリスでは更なる業績拡大及びポートフォリオ最適化の観点から、特定ジャンルに依存しないよう取扱いジャンルの拡大に注力しており、文庫において幅広いジャンルの書籍刊行を推進することで、新規ジャンルの開拓、強化に取り組んでおります。 さらに当ジャンルでは、ライトノベルやその他のジャンルから刊行された単行本の廉価版として、文庫本化を行っております。文庫本化することで、単行本の価格帯では躊躇していた読者層に対しても販売機会を逃さず、収益の最大化に努めております。 (4) その他 その他には、ライトノベルに属さない一般文芸書、ビジネス書、絵本等が含まれます。 一般文芸書の代表作としては、2014年5月に刊行した『居酒屋ぼったくり』(2018年4月にTVドラマ化。シリーズ発行部数累計150万部。)、絵本の代表作としては、「絵本・児童書大賞」に応募された文字のみのストーリーであったものに、人気イラストレーターの絵を付けることで誕生した『わたしのげぼく』(同6万部)が挙げられます。  (注)シリーズ発行部数累計:同作品の続編に加え同作品の漫画及び文庫を含み、部数は電子書籍販売数を含む。3.他メディア展開作品 アルファポリスの作品のうち、他のメディアに展開した作品は以下のとおりです。なお、アルファポリスは作品の二次的利用に関する権利を有しており、他メディア展開の際にはそのメディア媒体と交渉する窓口となっております。作品名作家ジャンル実績Separation市川拓司一般文芸書日本テレビ系列にて連続テレビドラマ化(2003年7月)発行部数累計16万部虹色ほたる川口雅幸一般文芸書・漫画(児童書)東映アニメーションにより映画化(2012年5月)シリーズ発行部数累計50万部THE QUIZ椙本孝思男性向けライトノベル・漫画日本テレビにてドラマ化(2012年9月)シリーズ発行部数累計7万部ゲート柳内たくみ男性向けライトノベル・漫画TVアニメ化(2015年7月)シリーズ発行部数累計770万部居酒屋ぼったくり秋川滝美一般文芸書・漫画BS12にてドラマ化(2018年4月)シリーズ発行部数累計150万部とあるおっさんのVRMMO活動記椎名ほわほわ男性向けライトノベル・漫画TVアニメ化(2023年10月)シリーズ発行部数累計225万部月が導く異世界道中あずみ圭男性向けライトノベル・漫画TVアニメ化 第1期(2021年7月)TVアニメ化 第2期(2024年1月)シリーズ発行部数累計559万部Re:Monster金斬児狐男性向けライトノベル・漫画TVアニメ化(2024年4月)シリーズ発行部数累計210万部THE NEW GATE風波しのぎ男性向けライトノベル・漫画TVアニメ化(2024年4月)シリーズ発行部数累計370万部異世界ゆるり紀行水無月静琉男性向けライトノベル・漫画TVアニメ化(2024年7月)シリーズ発行部数累計193万部さようなら竜生、こんにちは人生永島ひろあき男性向けライトノベル・漫画TVアニメ化(2024年10月)シリーズ発行部数累計136万部いずれ最強の錬金術師?小狐丸男性向けライトノベル・漫画TVアニメ化(2025年1月)シリーズ発行部数累計180万部勘違いの工房主時野洋輔男性向けライトノベル・漫画TVアニメ化(2025年4月)シリーズ発行部数累計167万部強くてニューサーガ阿部正行男性向けライトノベル・漫画TVアニメ化(2025年7月)シリーズ発行部数累計100万部 作品名作家ジャンル実績素材採取家の異世界旅行記木乃子増緒男性向けライトノベル・漫画TVアニメ化(2025年10月)シリーズ発行部数累計210万部最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか鳳ナナレジーナブックス・漫画TVアニメ化(2025年10月)シリーズ発行部数累計235万部最推しの義兄を愛でるため、長生きします!朝陽天満アンダルシュノベルズ・漫画TVアニメ化(2026年1月)シリーズ発行部数累計33万部 4.アルファポリス投稿サイトの総コンテンツ数アルファポリスビジネスモデルの基幹となるアルファポリス投稿サイトの総コンテンツ数は、タグ機能の追加や、新たなジャンル「ライト文芸」等の追加に代表される様々な施策を展開することで順調に推移しております。当連結会計年度末時点において、アルファポリスWebサイト内のコンテンツ数累計は258,381点となっております。 5.紙書籍の販売物流業務アルファポリスは、将来的にはコンテンツを活かした多角展開を見据えておりますので、限られた経営資源は編集等に注力すべきだとの考えから、紙書籍に関する書店と出版社をつなぐ流通業者(以下、「取次」という。)との取引業務は、仲介業者(以下、「中取次」という。)を介して行っております。なお、各書店への販促活動、市場動向の調査を主な目的とした書店営業は、基本的にはアルファポリスで実施しております(首都圏以外の地方営業は効率性の観点から外部業者に委託しております。)。 (アニメ制作事業) アニメ制作事業は子会社2社で構成されており、主にテレビ放送用や動画配信用のアニメーション等の映像制作サービスを提供しております。 [事業系統図] 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりです。

有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 アルファポリスグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてアルファポリスグループが判断したものであります。 (1)経営方針 「これまでのやり方や常識に全くとらわれず」「良いもの面白いもの望まれるものを徹底的に追求していく」というミッションの下、インターネットを軸に新しいエンターテインメントを生み出し、提供する、最強のエンターテインメント企業を目指しております。 (2)中長期的な会社の経営戦略 アルファポリスグループオリジナルのビジネスモデルを活かして、より一層、出版事業の拡大を図ると共に、出版事業を通して蓄積した自社IP(小説・漫画・キャラクターなど)を活用して、映像事業、キャラクター事業、ゲーム事業などの分野にも積極的に展開することを目指しております。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 アルファポリスグループは、より高い成長性を確保する観点から「売上高」の伸び率において、市場全体の伸び率を上回ることを重視しております。加えて、企業価値の拡大を図るという観点にも立ち、「営業利益」及び「当期純利益」も重要な経営指標としております。 (4)経営環境 アルファポリスグループの出版事業が属する出版業界におきましては、紙の出版物の市場は厳しい状況が続いているものの、一方で電子出版の市場は堅調な成長を続けております。公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所によると、2025年(1月から12月まで)の紙と電子を合算した推定販売金額は前年比1.6%減の1兆5,462億円となり、その内訳は、紙の出版物については同4.1%減の9,647億円、電子出版については同2.7%増の5,815億円となっております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 アルファポリスグループは、エンターテインメント企業として出版事業で蓄積したIPを活かした多角的な事業の展開を目指しております。その目的に際して、アルファポリスグループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は次のとおりです。 ① 優秀な人材の確保・育成 アルファポリスグループの出版事業における編集担当者は書籍ごとに配置され、その担当者の受け持つ領域は、企画、編集、販促ツール制作、広告出稿等、書籍の制作から売上に結びつくまでに必要な全ての業務となります。そのため、担当者ごとの成果がわかりやすく、モチベーションが維持しやすい仕組みとなっておりますが、同時に幅広い知識とスキルが求められます。 その一方で、昨今の読者ニーズは非常に移り変わりが激しく、出版するタイミングが極めて重要となってきております。更に、今後は取扱ジャンルの拡大を目指しているため、編集担当者を増強し、ヒットが見込まれる作品はタイミングを逃すことなく確実に刊行していくことが必要となります。 加えて、取扱ジャンルを拡大するためには、スマートフォンアプリを含めたWebサイトのサービスを充実させ、調達可能なコンテンツの種類が拡大していることが前提となりますので、Webサイトサービスの速やかな対応を行うためにも、エンジニアをはじめとするWeb開発人員の増強も必要となってきます。 アルファポリスグループといたしましては、即戦力となる中途人材の確保を促進することに加え、積極的な新卒採用活動を行うことにより、将来の飛躍的な成長を担う人材を確保することに努めております。また同時に、社内教育の充実及びアルファポリスグループ並びにアルファポリスグループサービスの知名度を向上させるための施策を継続的に実施することにより、志望者を引き付ける企業作りも行っております。 ② 作家・ユーザー数の拡大 アルファポリスグループの出版事業におけるビジネスモデルは、インターネット上にて良質なコンテンツが数多く収集でき、かつ、多くのユーザーにより多角的に評価されることで出版時の成功率が事前に高められることを前提に成り立っておりますので、継続的な新規コンテンツ及びユーザーの確保が必要不可欠となっております。 そのためには、作家・ユーザーの方の満足度向上が重要であると認識しておりますので、アルファポリスグループといたしましては、投稿作品の閲覧数等に応じてギフト券や現金を得られる「投稿インセンティブ」の実施や出版物に対するプロモーション等を積極的に実施することに加えて、作家・ユーザーの方からのアルファポリスグループのWebサイトに対するリクエストにも適宜対応することで、その実現を目指しております。 ③ 取扱書籍のジャンル拡大 アルファポリスグループの出版事業における売上高の約21%はライトノベルが占めており、また売上高の約78%を占める漫画につきましても原作がライトノベルであるコミカライズ作品が多く、ライトノベルへの依存度は高いものとなっております。そのため、更なる業績拡大及びポートフォリオ最適化の観点から、特定のジャンルに依存しないよう、取扱書籍のジャンル拡大を課題の一つに位置付けております。 アルファポリスグループといたしましては「キャラ文芸大賞」、「歴史・時代小説大賞」、「絵本大賞」等幅広いジャンルでのWebコンテンツ大賞を開催、強化することを通じて、新たなジャンルの開拓にも積極的に取り組んでおります。 ④ 電子書籍市場への対応 アルファポリスグループの出版事業が属する出版業界におきましては、電子書籍市場は堅調に拡大しており、アルファポリスグループにおきましても電子書籍販売を本格的に開始した2015年度以降、電子書籍売上は順調に増加し続けております。 その一方で、電子書籍の市場環境は紙書籍に比して変化が激しいことから、従来の紙書籍コンテンツとは異なる、環境変化に応じた柔軟な対応を取ることが電子書籍売上の維持・拡大には必要となります。 アルファポリスグループといたしましては、組織体制の整備及び社員への意識改革を適宜実施し、そのような市場環境の変化に迅速に対応できる体制構築を行っております。 ⑤ 新たな販路の確保・拡大 現在、アルファポリスグループを取り巻く出版業界は厳しさを増し、とりわけ書店数の減少が顕著であります。このような環境の中、アルファポリスグループの書籍コンテンツの販売チャネルを確保・拡大すること、並びにそうしたチャネルの収益力の高さを追い求めることが必要となっております。 アルファポリスグループといたしましては、好調な電子書籍市場における販売を拡大するため、販売チャネルとなる電子取次及び各電子ストアとの連携を強化するとともに、活況な海外漫画市場の開拓として海外電子ストアとの新規契約を推進する等、販路の拡大に努めております。 さらに、アルファポリスグループでは2017年2月より課金サービス「レンタル」を開始し、2021年7月には海外向けの漫画アプリ「Alpha Manga」を配信してサービスをグローバル展開する等、アルファポリスグループが一般消費者に書籍コンテンツを直接販売する仕組みを構築、強化し、投稿サイトという源泉から販売サイトという出口までの垂直の幹を太くしていくことにも取り組んでおります。 ⑥ 自社IPを活かした事業拡大 アルファポリスグループといたしましては、更なる事業拡大を図るため、出版事業により蓄積された自社IPを活用した事業の多角展開を目指しております。具体的には、アニメ化を中心とした映像等のメディア展開、グッズ販売、ゲーム事業、スマートフォン向けの新たなアプリサービス等への展開を目指しております。 ⑦ 生成AIへの対応 近年AI技術の著しい進化に伴い、生成AIの利用が急速な広がりをみせておりますが、アルファポリスグループにおきましてもクリエイティブ面において大きな影響を与えるものであり、その効果的な活用について迅速な対応が求められます。また一方で、生成AIによる著作権についてはそのルールが国内のみならず海外においても定まっておらず、著作権問題から生じるリスクに備える必要があります。 アルファポリスグループといたしましては、これらの課題に対処するため、生成AIの動向や法規制に関する情報を常に収集し、生成AIを巡る社会のルール形成に速やかに対応することに取り組んでおります。 ⑧ 内部管理体制の強化 アルファポリスグループは、市場動向、競合企業、顧客ニーズ等の変化に対して速やかに対応し、持続的に成長を維持していくためには、内部管理体制の強化を通じた業務の標準化と効率化が重要であると考えております。そのため、アルファポリスグループといたしましては、内部統制の実効性を高めるための環境を整備し、コーポレート・ガバナンスを充実していくことにより、内部管理体制の強化に努めてまいります。これにより、組織的な統制・管理活動を通じてリスク管理の徹底とともに、業務の標準化と効率化を目指しております。

事業等のリスク

3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてアルファポリスグループが判断したものであります。 1. 事業環境に関するリスク(1) 市場環境について① 他社との競合について インターネット上の小説や漫画等のコンテンツを書籍化するビジネスモデルにより、各社から大型のヒット作が相次ぎ出版され、一部のメディアでもそのビジネスモデルが取り上げられていることから、今後はより一層、アルファポリスグループの出版事業と類似したビジネスモデルにて多くの新規参入等があると考えられます。 アルファポリスグループといたしましては、アルファポリスグループならびにアルファポリスグループが提供するサービスの知名度向上、及び作家・ユーザーの満足度向上のための施策を継続的に実施することで、競合他社に対する優位性を確保することに努めてまいりますが、見込みどおりの効果が得られない場合には、アルファポリスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。 ② 原材料市況について 近年における原油価格等の高騰や円安の進行に伴う物価上昇等が出版物の原材料となる紙のコストにも影響を与えております。アルファポリスグループの出版事業におきましては、出版物の印刷・製本業務は複数の取引先に分散して委託することで安定的な供給量とコストのコントロールを行っておりますが、原材料価格の想定を超える急騰や長期にわたって高騰が続く場合には、アルファポリスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。 ③ 出版市場について アルファポリスグループの出版事業では、デジタルネットワークの発展に伴う情報メディアの多様化等による書籍の市場規模の縮小、顧客ニーズの細分化に対応するため、魅力ある書籍の拡充・強化を進めております。しかし、顧客ニーズに合致する書籍の拡充・強化が想定どおりに進まない場合には、アルファポリスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。 (2) 業界慣行及び法的規制について① 再販売価格維持制度について アルファポリスグループが販売している書籍等の著作物は、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(以下、「独占禁止法」という。)第23条の規定により、再販売価格維持契約制度(以下、「再販制度」という。)が認められております。 再販制度とは、一般的にはメーカーが自社の製品を販売する際に、「卸売業者がその商品を小売業者に販売する価格」、「小売業者が消費者に販売する価格」を指定し、その価格(以下、「再販売価格」という。)を卸売業者、小売業者にそれぞれ遵守させる制度であります。独占禁止法は、再販制度を不公正な取引方法の1つであるとして原則禁止しておりますが、著作物については再販制度が認められております。 公正取引委員会は2001年3月23日付「著作物再販制度の取扱いについて」において、「競争政策の観点からは同制度を廃止し、著作物の流通において競争が促進されるべき」としながらも、「同制度の廃止について国民的合意が形成されるに至っていない」と指摘しており、当面、当該再販制度が維持されることとなっております。しかし、当該制度が廃止された場合、販売価格の値引きなどの価格競争に陥る可能性があるため、業界全体への影響も含め、アルファポリスグループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ② 委託販売制度について 法的規制等には該当いたしませんが、再販制度と並んで出版業界における特殊な慣行として委託販売制度があります。委託販売制度とは、アルファポリスグループが取次及び書店に配本した出版物について、配本後も返品を受け入れることを条件とする販売制度であります。 アルファポリスグループは発生し得ると考えられる予想返金額を返品率等を計算基礎として算出し、収益より控除するとともに、返金負債として計上しておりますが、今後の返品実績の動向によっては、アルファポリスグループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 著作権、商標権、知的財産権等について アルファポリスグループは、著作権、商標権、知的財産権等の法令等の下、事業活動を行っており、現段階において事業及び業績に重大な影響を及ぼす訴訟を提起されている事実はありません。しかし、アルファポリスグループと作家との間において著作権に関するトラブルが生じた場合、又はアルファポリスグループと他社間において著作権又は商標権等に関するトラブルが発生した場合においては、訴訟等が発生する可能性があります。アルファポリスグループでは、知的財産権に関する専門の弁護士と顧問契約を締結し、常にトラブルが無いよう努めておりますが、万一訴訟等が発生し、アルファポリスグループの信頼を大きく毀損する事態に至った場合には、アルファポリスグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 また、著作権、商標権、知的財産権等の法令等に重大な変更やアルファポリスグループの事業に関係する重大な法令等の新設がある場合には、アルファポリスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。 ④ 個人情報等について アルファポリスグループの出版事業では、多数の作家及びユーザーの個人情報をお預かりしております。個人情報保護につきましては全社的な対策を継続的に実施しておりますが、万一個人情報の漏洩等が発生した場合には、アルファポリスグループの信頼を大きく毀損することとなり、アルファポリスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。 2.事業に関するリスク(1)取引依存の高い主要な取引先について アルファポリスグループの出版事業では、事業を通して蓄積した自社IPを活かした多角展開を見据えておりますので、限られた経営資源は編集等に注力すべきだと考えております。そのため、紙の書籍に関する取次(出版社と書店の間をつなぐ流通業者)との取引業務(書籍の販売・流通業務)は全て中取次(出版社と取次の間をつなぐ流通業者)である株式会社星雲社を介して行っております。 また、電子書籍の販売に関しては、主に電子書籍取次の大手である株式会社メディアドゥを介して行っており、当連結会計年度の売上高の54.5%が同社に対するものとなっております。 両社とはそれぞれ良好な関係を構築、維持しておりますが、何らかの理由により取引が継続できなくなった場合には、アルファポリスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。 (2) 新規事業への取組について アルファポリスグループは、出版事業により蓄積された自社IPを活用して、映像等の出版事業以外のメディア展開、グッズ販売、ゲーム事業、スマートフォン向けアプリサービス(情報提供サービス等)の開始等、多角的に事業展開することを目指す方針であります。 これらの新規事業への取組に際して、新たな人材の確保、システム投資及び広告宣伝等のため追加的な支出が発生する場合、またアルファポリスグループがこれまで想定していない新たなリスクが発生する場合、あるいは事業展開が想定どおりに進捗しない場合には、アルファポリスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。 (3) 書籍の刊行時期について アルファポリスグループの出版事業では、書籍の刊行に関しては綿密な刊行計画を設定しておりますが、作家の執筆過程、及び編集者の編集過程等における予測不能の事態の影響から、当初の刊行計画から変更が生じることがあります。その結果、書籍の販売時期が延期等となった場合には、アルファポリスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。 (4) サイトの健全性の維持について アルファポリスグループの出版事業が運営する書籍化の源泉となるコンテンツが投稿される自社Webサイトは、不特定多数のユーザーがコンテンツを投稿することができ、また独自にコミュニケーション等を図っているため、こうした場においては、公序良俗に反する行為や、他人を不快にさせる行為等が生じる危険性が存在しております。そのため、アルファポリスグループは、Webサイト内における禁止事項を明記すると共に、不適切なコンテンツや書き込み等がないかの確認を行っております。 しかし、急速な利用者の増加等により、Webサイト内における全ての不適切な行為を取り締まることができない場合には、Webサイトの安全性及び健全性が確保できず、アルファポリスグループのブランドや信頼が毀損する可能性があります。その場合には、アルファポリスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。 (5) システムの安定的な稼働について アルファポリスグループの出版事業が提供するWebサイト及びアプリはウェブ上で運営されており、快適な状態でユーザーにサービスを提供するためにはシステムを安定的に稼働させ、問題が発生した場合には適時に解決する必要があると認識しております。そのため、新システムまたは機能導入時における十分な検証、及びシステム運用後においてはシステムを安定的に稼働させるための人員確保等に努めております。 しかし、アルファポリスグループが提供する各サービスへの急激なアクセス数の増加や災害等に起因したサーバーの停止に伴うシステムダウンが生じた場合、またはコンピュータ・ウイルスやクラッカーの侵入等によりシステム障害が生じた場合には、アルファポリスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。 (5) 企業買収について アルファポリスグループは、出版事業により蓄積された自社IPを活用して、多角的な事業展開及び事業拡大を目指しており、そのための手段の一つとして企業買収を活用していく方針であります。企業買収の実施にあたっては、対象企業の事業の状況、財務内容及び契約関係等について、事前にデューデリジェンスを実施することで可能な限りリスクの低減に努めておりますが、企業買収後に事業環境の急激な変化が生じた場合やその他予期し得ない理由等により当初想定した効果が得られない場合には、企業買収で生じたのれんの減損処理等により、アルファポリスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。 3.事業体制に関するリスク(1) 人材採用と育成について アルファポリスグループの事業運営に当たっては、人材の確保・育成が重要課題であると認識しております。そのため、アルファポリスグループは採用活動に注力し、人材の確保に努めるとともに、社内教育・研修制度の充実を図ることで、実務スキルに加えて、アルファポリスグループの経営理念や行動規範を理解した責任のある社員の育成を行っていく方針であります。 しかし、人材を適時確保できない場合や人材が大量に社外へ流出してしまった場合、あるいは人材の育成がアルファポリスグループの計画どおりに進捗しない場合には、アルファポリスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。 (2) 代表取締役社長への依存及びアルファポリスグループの事業推進体制について アルファポリスの代表取締役社長である梶本雄介は、アルファポリスグループの創業者であり、設立時より最高経営責任者であります。同氏は、企業経営に関する豊富な経験と知識を有しており、現在においても経営方針や事業戦略等の立案及び決定を始め、取引先やその他各分野に渡る人脈等、アルファポリスグループの事業推進の中心的役割を担っており、アルファポリスグループにおける同氏への依存度は高いものとなっております。 そのためアルファポリスグループでは、同氏に過度に依存しないよう、経営幹部、ならびに業務推進役の拡充、育成、及び権限委譲による分業体制の構築等を進めておりますが、現時点においては、何らかの理由により同氏がアルファポリスグループの経営者として業務遂行が継続出来なくなった場合には、アルファポリスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。 (3) 事業拡大に応じた管理体制について アルファポリスグループでは今後、事業の拡大に応じた組織整備や内部管理体制の拡充を図る予定です。しかし、事業の拡大に応じた組織整備や内部管理体制の拡充が順調に進まなかった場合には、アルファポリスグループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。



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