中央経済社ホールディングスグループは、中央経済社ホールディングス及び子会社4社で構成され、企業経営全般及びその他分野に関する書籍、雑誌の出版・販売を行う「出版事業」と主に広告請負代理等を行う「出版付帯事業」からなっております。
また、中央経済社ホールディングスは、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。中央経済社ホールディングスグループの各社の事業に関わる位置付け及び事業別の内容との関連は次のとおりであります。
中央経済社ホールディングスグループの事業は、出版事業及び出版付帯事業の単一セグメントであるため、事業別に記載しております。
(1) 出版事業
中央経済社ホールディングスグループの書籍は、経営、経済、法律、会計、税務、情報の各分野における学術研究書、企業の経営問題に関する専門実務書、ビジネス実用書、大学・短期大学向けの教科書、各種の資格試験・検定試験用学習書、インターネットなどITに関する実用書など多岐にわたっております。
また、中央経済社ホールディングスグループの雑誌出版は、会計学の理論や経理規範の研究・解説を目的とする「企業会計」、税実務に正しい法解釈と処理指針を提供する「税務弘報」、経理・税務・金融・証券・法務のニュースと解説を提供する「旬刊経理情報」、企業の法律実務の解説と東京商工会議所・各地商工会議所主催のビジネス実務法務検定試験のための試験情報を紹介する「ビジネス法務」の4誌であります。なお、公認会計士・税理士・簿記の受験指導を目的にした「会計人コース」は2020年8月号をもって休刊し、電子版の「会計人コースWeb」に移行しております。
株式会社中央経済社は上記書籍、雑誌の企画、編集を事業としております。また、株式会社シーオーツーは、雑誌、書籍及びムックの編集制作等を行っており、あわせて企業のPR誌、会報誌の企画・制作も行っております。
株式会社中央経済グループパブリッシングは株式会社中央経済社が企画、編集した書籍、雑誌の制作及び販売、並びに株式会社シーオーツーが編集制作を行った書籍及びムック等の一部商品の販売を事業としております。
(2) 出版付帯事業
出版付帯事業は、子会社における以下の事業です。
株式会社プランニングセンターは、税務、会計、法務分野を中心とした媒体向けの広告宣伝の請負代理等を行っており、あわせて企業の商品カタログ、販売促進用パンフレットの企画・制作も行っております。中央経済社ホールディングスグループにおける位置づけは、中央経済社ホールディングス発行の雑誌における掲載広告の請負代理を行っております。
事業の系統図は、次のとおりです。
(1) 会社の経営の基本方針
中央経済社ホールディングスグループは、企業経営に関する書籍・雑誌の出版を通して社会活動に参画し、その発展に貢献することを基本理念としております。1948年の創業以来、この理念に根ざした真摯な姿勢は高く評価され、出版物は広く世に受け入れられてきました。今後も経営、経済、法律、会計、税務、情報など広範にわたる企業実務のすべてを取り扱う専門出版社としての社会的役割を十分に認識しながら、読者からの信頼を拠り所にして企業価値を一層高めてまいります。
社会が必要とする知識や技術は常に変化し一様ではありません。とくに出版情報に対するニーズは極めて個性的であり、その1つひとつに対して的確に応答することが出版の使命であります。中央経済社ホールディングスグループが経営活動の基本方針として「市場への適正対応」を掲げる所以であります。
この基本方針を確固たるものとするため、中央経済社ホールディングスは2016年1月1日をもって持株会社体制に移行し、企画、編集部門及び制作、販売部門はそれぞれの事業に特化し、読者が求める多様なニーズに応えるための体制を整えました。
(2) 目標とする経営指標
中央経済社ホールディングスグループは、安定した経営基盤を維持・構築し、もって良質な出版を継続し、かつ、安定した株主還元を行うことを目標としております。そのため、1株当たり純資産価額を重視し、その増大を絶えず意識して経営をしております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
中央経済社ホールディングスグループの事業領域であります出版業界では、長年市場規模の縮小が続いております。また、出版市場では、書店数の減少や売り場面積の縮小が相次ぐとともに、物流コストや原材料費のコストアップなどの影響が懸念されており、この傾向は今後も継続するものと想定しております。一方、高度に成熟した経済社会においては、専門化を1つの方途として追求する方々が存在しており、この層に属する方々の絶対数は少ないものの、知識に対する欲求が高く、熱心な読者層として確実に存在しております。
このため中央経済社ホールディングスグループでは、法律・会計制度等の変更や企業活動の変化に対応して、読者のニーズにいち早く応えるような書籍・雑誌の出版に努めるとともに、寿命の長い良質でスタンダードな書籍の出版を追求してまいります。また一方では、良質で専門性の高い書籍の出版を目指します。販売の側面からは、書店からの返品の早期化に対応し、一層適正な配本に努めてまいります。
(4) 経営環境及び対処すべき課題等
わが国の出版市場は、長期的な縮小傾向に歯止めがかかっておらず、また中央経済社ホールディングスグループが属する社会科学分野の出版領域についても、近年大きな制度改正がないことや人口減少・高齢化など、引き続き厳しい環境が続くものと考えております。
また、度重なる自然災害や近年の新型コロナウイルス感染症の蔓延に見られるように、予測を超えた現象が容易に社会経済活動の変容をもたらすことが明らかとなり、平時の諸課題とともに、これら突発的な危機に対応することが求められております。
以上を踏まえ、このような環境下において、中央経済社ホールディングスグループが持続的な成長を実現し、企業価値の維持・向上を図るために、引き続き以下の課題に取り組みます。
1.新たな視点、感性をもって企画開発をしていくための人材確保と育成。
2.読者ニーズを的確に捉えた企画立案とマーケティングの徹底。
3.既刊本の販売強化と変化する出版流通への対応。
4.慢性化が予想される製作コストの上昇への対応。
5.書籍電子化への速やかな対応。
以上、中央経済社ホールディングスグループがこれまで培ってきたブランドとノウハウを活かしつつ、これらの試みをさらに積極的・継続的に行い、「所有する価値のある専門書づくり」、「社会の変化に敏感に対応した本づくり」を1冊1冊丁寧に行いながら今後も対応してまいります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2024年9月30日)現在において、中央経済社ホールディングスグループが判断したものであります。
中央経済社ホールディングスグループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のある主な事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2024年9月30日)現在において、中央経済社ホールディングスグループが判断したものであります。
(特に重要なリスク)
(1) 再販制度について
中央経済社ホールディングスグループの制作、販売する書籍、雑誌の著作物は、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(以下「独占禁止法」という)」第23条の規定により、再販売価格維持契約制度(以下「再販制度」という)が認められております。
独占禁止法は、再販制度を不公正な取引方法の1つであるとして原則禁止しておりますが、著作物については再販制度が認められております。
公正取引委員会の「著作物再販制度の取扱い」(2001年3月28日公表)によると、「競争政策の観点からは同制度を廃止し…」としながらも、「同制度の廃止について国民的合意が形成されるに至っていない」として、当面この再販制度が維持されることとなっております。この再販制度が廃止された場合、業界全体への影響も含め、中央経済社ホールディングスグループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 委託販売制度について
著作物再販制度のもとに、出版業界には委託販売制度があります。取次会社及び書店に委託販売した書籍、雑誌等の出版物について、一定期間内に限り、返品を受け入れることを条件とするこの販売制度を中央経済社ホールディングスグループも採用しております。
中央経済社ホールディングスグループは、近時、「返品減少」を重点政策の1つに掲げ、適量送本を徹底し、大きな成果を得てきました。
また、会計上、一定期間の直近売上高に返品率等を乗じて算出した所要額を返品資産及び返金負債として計上しております。そのため、返品率の増加は中央経済社ホールディングスグループの経営成績に影響を及ぼします。
(3) 生成AIを利活用した著作物の普及について
2023年以降、ChatGPTをはじめとする生成AIがわが国でも急速に普及しました。生成AIを執筆に使った書籍の刊行など、出版に利活用する動きもありますが、生成AIは過去の創作物やデータを参考にして文章などを生成する仕組みであるため、国内外で適切なルールが整備されない場合には、著作者、出版社の利益が不当に害される恐れがあります。
(重要なリスク)
(1) 個人情報の管理について
中央経済社ホールディングスグループは、出版業の特性から多くの著作者や一般顧客の個人情報を有しております。中央経済社ホールディングスグループでは、個人情報の保護に関して万全を期しておりますが、予期せぬ事態により個人情報が流出するような事態が生じ損害賠償責任を問われた場合、中央経済社ホールディングスグループのブランド価値を著しく毀損するとともに多額の費用が発生する可能性があります。
(2) 人材の確保及び育成について
中央経済社ホールディングスグループにおいては、人材を最も重要な資産と位置づけております。中央経済社ホールディングスグループの事業運営には、企画、編集能力をはじめ、マネジメント能力やコミュニケーション能力など、多岐にわたる専門的な技能や職務経験が求められることから、これら人材の確保及び育成が不可欠となっております。
中央経済社ホールディングスグループでは、社員の技能向上のための各種研修等を行うとともに福利厚生の充実を図っております。また、人材の採用に関しては、定期的な新卒採用活動を行うとともに、必要に応じて中途採用を実施することで人材の確保に努めております。しかしながら、人材の確保及び育成に支障が生じた場合には、中央経済社ホールディングスグループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 知的財産権について
中央経済社ホールディングスグループでは、自社が管理する知的財産権を保護するとともに、第三者の知的財産権を侵害しないよう努めております。しかしながら、予期せぬ事態により知的財産権に関する訴訟を提起され、あるいは自社が管理する知的財産権を保全するために訴訟を提起せざるを得なくなった場合には多大な時間と労力を費やすことになり、場合によっては多額の損害賠償責任を負う可能性があります。
(4) 係争・訴訟について
当連結会計年度において中央経済社ホールディングスグループの業績に重要な影響を及ぼす係争・訴訟は提起されておりません。しかしながら、業績に影響を及ぼす訴訟や社会的影響の大きな訴訟等が発生し、中央経済社ホールディングスグループに不利な判断がなされた場合、中央経済社ホールディングスグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 大規模災害等の発生について
中央経済社ホールディングスグループの事業所、業務委託している倉庫施設等の周辺地域において大地震や台風等の災害あるいは予期せぬ事故等が発生し、事業所、倉庫施設、情報システム等に損害が生じ、中央経済社ホールディングスグループの生産・販売活動や流通・仕入活動が阻害された場合、さらに人的被害があった場合、中央経済社ホールディングスグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、近年、全国各地で発生する記録的な猛暑、豪雨、台風や地震などの自然災害により被災地域の書店・販売店やインフラ等に被害が及んだ場合、中央経済社ホールディングスグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 伝染病・感染症の発生・蔓延について
2020年初春より国内に発生した「新型コロナウイルス感染症」の蔓延に見られるように、特定の伝染病や感染症が全国各地に広がり社会経済活動が大きく制限された場合、さらに中央経済社ホールディングスグループ及び関係取引会社等で罹患者が発生する事態が生じた場合には、中央経済社ホールディングスグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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