ロイヤルホテルグループはロイヤルホテル及び連結子会社7社で構成され、内外顧客の宿泊・料理飲食・貸席等を中心とするホテル事業を経営する会社、及びホテル附帯事業を経営する会社で構成され、ロイヤルホテルがその子会社の経営指導を実施しながら事業活動の展開をしております。
その主な事業内容とロイヤルホテルグループの事業に係わる主な会社の位置づけについては、次のとおりであります。
事業の系統図は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、ロイヤルホテルグループが判断したものであります。
(1) 経営方針
ロイヤルホテルグループは、「誇りうるナンバーワンホテルグループの創造を通じ、社会に貢献すること」を経営の基本理念としております。そしてお客様に「感動と満足を提供するホテルとなること」を目指して、「新規需要の開拓」と「マーケット毎の施策推進」を戦略の柱に、多様なお客様のニーズに対応した商品(サービス)を開発して事業の発展を図ることで「最高級のホテルとしてのブランド」を確立し、お客様・株主・従業員などすべての利害関係者が求める「企業価値」を高めていくことを基本方針としております。
(2) 経営環境
① 市場環境
(プラスの環境)
・大阪・関西万博の開催(2025年)
・統合型リゾート施設(IR)の開業
・なにわ筋線の開業
(マイナスの環境)
・新規開業ホテルの増加
② 競合他社の状況
ロイヤルホテルグループは、ホテルの経営を主たる事業としておりますが、当該事業は比較的参入障壁が低く、中小事業者を含め、市場には多数の競合が存在します。また、他業種の新規参入が相次ぐ等、ホテル市場は供給過多が懸念されております。
ロイヤルホテルグループは、主要ホテルがフルサービス型のシティホテルであるため、宿泊、宴会、レストラン部門などバランスのとれた売上構成であります。ロイヤルホテルが培ってきた永年の歴史に裏打ちされた顧客基盤を有し、顧客セグメントに応じてそれぞれの部門において販売施策を講じております。
③ その他
社会のデジタル化が急速に進展する中で、変化にスピーディーに対応し、様々な新しい技術を積極的に取り入れ、ロイヤルホテルグループの生産性向上・業務効率化並びにお客様の利便性向上につなげることが必要不可欠であると認識しております。
(ロイヤルホテルグループにおけるデジタル化の取り組み)
・会員サービス「リーガメンバーズ」の新機能システムの活用
・デジタルコンテンツを生かしたブランディング
・AIレベニューシステムの導入 等
(3) 中期経営戦略ならびに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
今後の見通しにつきましては、長期化するウクライナ情勢や円安による物価上昇、原材料・エネルギー価格の高騰等、依然として不透明な状況が続いておりますが、各種政策の効果もあり、雇用・所得環境が改善する中、社会経済活動は緩やかに回復してきました。
ホテル業界におきましても、原材料費・光熱費の増加による収益の悪化が懸念される一方、訪日外国人客数が増加するなどの明るい兆しが見えております。
こうした環境認識を踏まえ、今般、私どもが日頃から最も大切にし、また今後も揺るがすことのない価値観、存在意義を「パーパス」として明確化し、あわせて、ホテル開業100周年を迎える2035年に目指す姿として「RIHGA VISION 2035」を策定いたしました。パーパス「人を、地域を、日本を、世界を、あたたかい心で満たしていこう。」を体現していく中で、創業以来時代を超えて普遍的に「受け継いできた価値」と、時代と共に「進化していく価値」を融合し、ロイヤルホテルブランドに対する信頼と期待を高めていくことで、RIHGA VISION 2035「安心のサービスと感動のおもてなしで世界中のお客さまの期待を超える日本最高峰のホテルグループ」の実現を目指してまいります。
また、2024年から始まる中期3か年計画を「ブランドの再構築と新たな成長に向けた基盤強靭化の期間」と位置づけ、中期経営計画2026「ReRISE」を策定いたしました。中期経営計画では、以下の基本戦略のもとに取り組んでまいります。
① ホテルブランドカテゴリーの再編成・新規展開
ロイヤルホテルの強みを活かしながら、将来の開発に幅広く対応できるよう、ロイヤルホテルが設定するホテルカテゴリーをグレード別・スタイル別で整理し直すとともにバリエーションを増やすことにより、多様化するニーズにも対応可能なブランドカテゴリーに再編いたしました。新たに展開する「Xカテゴリー」では、トレンド・独自性・新しさを感じる表現を重視し、これまでロイヤルホテルのメインターゲットとしては捕捉しきれていなかった新規層に積極的にアプローチしてまいります。
② ホテル事業のバリューアップ
既存ホテルについては、リーガロイヤルホテル(大阪)の全館大規模改装をはじめとした各グループホテルへの積極的な改装投資を踏まえ、客室単価を含む各種単価の適正化を実施する他、非効率部門でのアウトソーシング活用やホテル内遊休スペースの有効活用により収益力の強化を図ってまいります。
セールス&マーケティング・ブランド発信の強化策として、BtoB市場では、ロイヤルホテルが強みとするMICEを柱とした営業強化や送客基盤強化を行います。また、BtoC市場では、ロイヤルホテル会員組織「リーガメンバーズ」を軸に国内顧客基盤の持続的成長を目指すとともに、自社サイト及びSNSを通じたデジタルコミュニケーションを強化してまいります。
DXを活用した経営及びオペレーション効率の改善策としては、マネジメント・オペレーション・人事関連を中心にDXを推進することにより、経営判断のスピードアップと経営効率の改善を図り、事業環境の変化にタイムリーに対応できる会社組織にレベルアップさせるとともに、最適な人材配置を進めることで売上・利益の拡大を目指してまいります。
人的資本強化のため、現行人事制度を見直し、「ブランドを支えるプロフェッショナル人材を育成すること」「幅広い人材が活躍する機会を創出しイノベーションを推進する組織文化を醸成すること」「人事の透明性を担保し、成長実感の充足とパフォーマンスの向上を図ること」を企図し、「キャリア自律の推進」「年功的な賃金制度の是正」「多様な働き方の実現」を目指した人事制度改革を推進してまいります。
③ 新規出店パイプラインの拡大
ベントール・グリーンオーク・グループ(注、以下「BGO」)と締結しているパイプライン契約(BGOのアセット投資について優先的にオペレータ契約を検討できる契約)を活用しながら、BGO以外からの案件招聘も拡大させ、案件によってはインオーガニックな成長を視野に入れた他社とのアライアンスも検討していく等により、さらなる成長に繋げます。長年培ってきた「リーガロイヤル」ブランドとノウハウを活用しながら、出店候補地に最適なブランドカテゴリー・契約形態を選定し、国内を重点対象として宿泊主体型のホテルを中心に拠点数増加による着実な成長を目指してまいります。
(注)BGOは、カナダの大手生命保険会社グループであるSun Life Financial Inc.傘下の不動産プライベート・エクイティファンドを運営する企業グループです。日本市場においては、これまで7,000億円程度の不動産関連資産への投資実績を有しており、今後3,000億円超の資金をホテルアセットに投じることを計画しています。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
ロイヤルホテルグループは、2024年5月13日に公表いたしました中期経営計画2026「ReRISE」におきまして、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な目標として売上高、営業利益、売上高営業利益率を重要な経営指標と位置付けております。
具体的な目標数値につきましては、2024年5月13日に公表いたしました「中期経営計画の策定に関するお知らせ」をご参照ください。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてロイヤルホテルグループが判断したものであります。
(1)主要なリスク
① 景気、海外情勢等
ロイヤルホテルグループは、宿泊、宴会、婚礼、食堂等の事業を中心に展開しておりますが、一般消費者の消費動向や企業の業績動向の他、国家間の関係悪化、テロ、自然災害、流行疾患等の影響が、ロイヤルホテルグループの業績に影響を与える可能性があります。
その程度については、当該事象の内容により様々であると認識しております。なお、当該リスクが顕在化する可能性については、2011年に東日本大震災、2019年に日韓関係の悪化、2020年に新型コロナウイルス感染症等が発生しております。
当該リスクへの対応については、リスク管理委員会を設置し、各種リスクの分析と評価を行うとともに、対策マニュアルやBCPを策定しております。また、実際に自然災害等のリスクが顕在化した場合は、速やかに対策本部を立ち上げ、対応する体制を整備しております。
② 食品の安全性及び表示
ロイヤルホテルグループは、食事の提供と食品の販売を行っており、食品の安全性及び消費・賞味期限、産地、原材料等の表示については日頃より十分な注意を払っておりますが、食中毒あるいは誤表示等、食の安全に対する信頼を損なう事態が生じた場合、信用の失墜から、ロイヤルホテルグループの業績に影響を与える可能性があります。
その程度については、当該事象の内容により様々であると認識しております。なお、当該リスクが顕在化する可能性については、近年において開示及び当局への届出を余儀なくされる事態が数件発生しております。
当該リスクへの対応については、社内に安全衛生管理室を設置し、衛生管理マニュアル等の整備を通じて「食品衛生法」「JAS法」「景品表示法」等の法令遵守の徹底を図るとともに、定期的な衛生検査、メニュー表示チェック等を実施し、食中毒の未然防止、食品検査の充実、メニュー・食品表示の明確化等に努めております。
③ 個人情報の管理
ロイヤルホテルグループは、顧客等の個人情報を保有しており、社内教育を通じて個人情報管理体制の強化を図る等、その管理は厳重に行っておりますが、万一個人情報が漏洩した場合、信用の失墜から、ロイヤルホテルグループの業績に影響を与える可能性があります。
当該リスクが顕在化する可能性及びその程度については、当該事象の状況により様々であると認識しております。
当該リスクへの対応については、「個人情報保護法」の趣旨に則り、社内規程の整備、情報システムのセキュリティ向上、従業員教育の充実等により、管理体制の強化に努めるとともに、保険を付保することによって業績への影響に備えております。
④ 労務関連
ロイヤルホテルグループは、多くのパートタイム従業員を雇用しており、今後、社会保険や労働条件等の労務環境に変化がある場合、人件費の増加から、ロイヤルホテルグループの業績に影響を与える可能性があります。また、パートタイム以外の従業員の処遇等についても、関連法令や労務環境に変化がある場合、ロイヤルホテルグループの業績に影響を与える可能性があります。
その程度については、当該事象の状況により様々であると認識しております。なお、当該リスクが顕在化する可能性については、近年各種保険料率は上昇傾向にあり、多少なりとも影響が生じております。
当該リスクへの対応については、「人事運営の改革」を重要戦略の1つとして掲げ、従業員のモチベーションの向上や労働環境の整備等を進めております。
⑤ 施設の毀損、劣化等
ロイヤルホテルグループは、事業用に相応の固定資産を所有しており、火災、台風、地震等の災害により施設の毀損、劣化等の事態が発生した場合、ロイヤルホテルグループの業績に影響を与える可能性があります。
その程度については、当該事象の状況により様々であると認識しております。なお、当該リスクが顕在化する可能性については、2018年に台風21号により修繕を必要とする建物被害が発生しております。
当該リスクへの対応については、計画的に建物・設備の点検・補修を行い、耐震補強等の防災対策工事を推進するとともに、保険を付保して業績への影響に備えております。
⑥ 財務関連
a.減損会計
ロイヤルホテルグループは、事業用に相応の固定資産を所有しており、将来における地価の動向や収益状況によっては、減損損失が発生し、ロイヤルホテルグループの業績に影響を与える可能性があります。
その程度については、当該事象の状況により様々であると認識しております。なお、当該リスクが顕在化する可能性については、当連結会計年度、東京都新宿区のホテルの資産グループにおいて、回収可能価額にまで帳簿価額を減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
当該リスクへの対応については、設備投資計画時に資産性を慎重に判断したうえで、将来キャッシュ・フローが十分に見込まれる事業用固定資産を計上するように努めております。
b.投融資
ロイヤルホテルグループは、国内各地でホテル展開を行っており、投融資先の個別ホテルの業績動向によっては、ロイヤルホテルグループの業績に影響を与える可能性があります。
その程度については、投融資先の個別ホテルにより様々であると認識しております。なお、当該リスクが顕在化する可能性については、新型コロナウイルス感染症の影響からの持ち直しの動きがみられるため、当該リスクは高くないと認識しております。
当該リスクへの対応については、投融資先の個別ホテルに対する運営指導を徹底し、業績の向上に努めております。
(2)リスクへの取り組み
ロイヤルホテルグループは、リスク管理を体系的に規定する「リスク管理規程」に基づき、取締役常務執行役員浅沼吉正を委員長とする「リスク管理委員会」を設置し、リスク管理体制の整備・運用を行っております。
当連結会計年度も、「リスク管理委員会」においては、経営層、部門長、全従業員の3ルートから、アンケート・ヒアリング等により、ロイヤルホテルグループ内のリスクを収集し、発生可能性と重要度の観点から評価・分析しました。そのうえで、各所管部署にフィードバックを行い、各所管部署における対応策の検討状況をモニタリングするとともに、特に重要なリスクに関しては、リスク管理委員会が所管部署と協働して、対策推進に取り組んでおります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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