富士ソフト(9749)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】富士ソフトグループは、連結子会社32社、持分法適用非連結子会社2社、持分法適用関連会社1社で構成され、SI(システムインテグレーション)事業、ファシリティ事業を主な事業として行っております。グループ各社は、独自の営業展開をしておりますが、グループ各社との連携も図っております。富士ソフトグループの事業に係わる位置づけは、次のとおりであります。なお、SI事業に係わるグループ各社の主な位置づけとしましては、システム構築全般を富士ソフトが行い、主にソフトウェア開発をグループ各社が行っております。区 分事 業 内 容SI(システムインテグレーション)事業機械制御系、自動車関連等に関する組込系/制御系ソフトウェア開発、各業種で使用する業務系ソフトウェア開発、プロダクト・サービス及びシステムの構築・保守・運用サービス等全般ファシリティ事業オフィスビルの賃貸その他データエントリー事業、コンタクトセンター事業等 事業の系統図は、次のとおりであります。
有価証券報告書(2024年12月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、富士ソフトグループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針 富士ソフトグループは、中期方針として「ICTの発展をお客様価値向上へ結びつけるイノベーション企業グループ」を目指し、付加価値向上を実現してまいります。 (2) 目標とする経営指標 富士ソフトグループは、2024年2月14日に公表いたしました「中期経営計画 2028」におきまして、売上高、営業利益、当期純利益、ROE、1株当たり営業キャッシュ・フローを経営目標として設定しております。 また、富士ソフト単体においては最重要KPIとして「社員1人当たり営業利益額」を設定しております。具体的な目標数値につきましては、2024年2月14日に公表いたしました「中期経営計画 2028(※)」をご参照下さい。 (3) 中長期的な会社の経営戦略 富士ソフトグループは、2024年度から2028年度までの5ヵ年を確実な成長と革新とさらなる飛躍への礎作り、革新と発展の5年と位置づけ、中期経営計画を策定し公表しております。これは、富士ソフトグループが、企業価値向上と将来ビジョンである「IT×OT分野のシステム/ソフト&サービスを提供するリーディングカンパニー」となりお客様と社会に貢献することを目指し、売上成長を行いつつも、収益力をより強化させる方針で計画を策定したものです。詳細は、2024年2月14日に公表いたしました「中期経営計画 2028」をご参照下さい。 ※ URL https://www.fsi.co.jp/ir/management/tyukei.html (4) 会社の対処すべき課題 今後の日本経済は、エネルギーや原材料価格の高騰に伴う物価高や、金利変動による為替動向の影響はあるものの、インバウンド需要の増加に伴う経済活動の活発化や、雇用・賃金の改善などにより、景気は緩やかに回復基調にあります。しかしながら、中東における政情不安、欧米における高金利水準の継続、中国経済の先行き懸念など、世界経済全体の不透明さは引き続き注視する必要があります。 情報サービス産業におきましては、企業の生産性向上、事業拡大や競争力強化を目的としたシステム投資の意欲は引き続き高い状況にあり、DX(デジタルトランスフォーメーション)化の潮流に対応するための戦略的なシステム投資や、AI等の先進技術の活用による業務の高度化・効率化の需要は拡大基調が続いております。一方、増加する需要へ対応するIT技術者の不足や、先行きが不透明な世界的な景況感の中で一部顧客企業においては、投資判断には慎重さも見られるなどしています。 富士ソフトグループが今後も持続的な成長と付加価値向上を実現するためには、このような、マーケットの変化や日々進化する技術革新への柔軟な対応、加えて、新規事業への挑戦と創造が必要と認識しております。 以上のような事業環境や課題を踏まえ、富士ソフトは将来ビジョンである、「IT×OT分野のシステム/ソフト&サービスを提供するリーディングカンパニー」を目指す中で、2028年度を最終年度とする中期経営計画を推進しております。環境・時代の変化に機動的に対応しつつ、今後も持続的な成長と付加価値向上の実現を目指して、以下の取り組みを進めてまいります。 成長継続および収益力強化の両輪を推進・既存受託分野の成長 日々発展するICT技術への積極的な対応を図るため、人的資源を拡大し、教育、研究開発や実践の場を通して人財育成とノウハウ蓄積を行うとともに、生産性向上や品質の強化を図り、より付加価値の高いサービスを提案・提供できるようお客様対応体制を強化してまいります。併せて、国内外の様々なソリューションベンダーやビジネスパートナーとの連携も強化し、より競争力のあるソリューション構築やサービス提供を行い、お客様への提供価値を向上することで、お客様の競争力強化に貢献してまいります。 ・収益力の強化とトラブル抑制 中期経営計画においては、「社員1人当たり営業利益額」を最重要KPIに設定しています。人財レベルの向上に伴うシステム開発ケイパビリティ改善として、受託開発における付加価値向上を行うことでのお客様への提供価値改善や、クロスビジネス強化、一括請負型案件の拡大などのビジネスモデルの進化を強力に取り組んでまいります。 また、システム開発における原価悪化を伴うトラブル抑制も収益性改善には必要不可欠な要素です。開発現場におけるプロジェクトマネジメントの精度向上に加え、予兆を早期に検知するモニタリングの全社体制・仕組みを強化し、新たなトラブル抑制も推進してまいります。 ・業務改革とDX推進を活用した販売管理費の抑制 富士ソフト自身のDXや業務改革を強力に進め、販売管理費の抑制を推進するとともに、技術・ノウハウの蓄積、DX人財を育成し、新たなビジネススキームの確立や従来ビジネスの革新をしていくことで、富士ソフトグループの競争力を強化するとともに、お客様への提供価値を向上し、お客様の競争力強化にも貢献してまいります。 ・プロダクト・サービス分野の成長 これまで、様々な自社サービスやプロダクトを提供してまいりましたが、既存のプロダクト・サービスの強化と販売促進に加え、新たなプロダクト・サービスの開発にも積極的に取り組んでまいります。併せて、競争力のある他社との連携も強化し、お客様への適切なプロダクト・サービスの提供とお客様接点の拡大を進めてまいります。 ・新規事業への挑戦 今後も持続的な成長と付加価値向上を続けるためには、既存事業に加え新規事業の確立が重要な課題であると認識しております。既存事業の成長の中で築き上げた幅広い業務知識と製品知識、お客様との関係性を活用し、お客様との協働・協創・協栄を図り、新事業の開拓を行ってまいります。 ・技術力強化 様々な事業で成長するには、あらゆる分野に対応する高い技術力が求められ、その技術力を維持することが必要です。また、生成AIを始めとする技術変化のスピードは加速度的に増しており、技術革新に対応していく必要もあります。富士ソフトグループでは、いち早く市場環境の変化や最新の技術動向を認識し、技術者のスキルアップや新技術の習得等を支援するため、様々な教育研修の機会を整備してまいります。さらに、AIや5G等の先端技術に加えて、上流コンサルティングやサービスデザイン等、幅広く強化を進め、富士ソフトの重点技術分野であるAIS-CRMを含めた更なる強化を図ってまいります。 ・グループシナジーの強化 グループ会社とのシナジー効果を最大化するために、グループシナジーを推進する専門組織を設置しており、グループ全体の事業の強化に取り組みます。事業の強化と融合分野・新分野の創出に加えて、知財・研究結果の共有、営業効率の向上等でお客様への提供価値向上を目指してまいります。 ・グローバル展開の強化 今後も持続的な成長と付加価値向上を続けるためには、グローバル化についても重要な課題と認識しており、グループ子会社を含めてグローバルに展開しております。不透明な世界経済の動向に注視をしながら、海外子会社や現地企業と連携し、販売、サービス等の体制を拡大させ、更なる成長を図ってまいります。 経営基盤の強化・人財強化 人財力は、お客様へ提供する価値のベースであり、富士ソフトグループの競争力を決定づける最も重要な経営資源と考えております。今後も、積極的な採用活動と合わせて様々な教育・研修・学びの機会による多様な人財の育成を強化するとともに、社員の処遇の改善や多様な働き方を支える環境・制度の構築にも努めてまいります。 ・コーポレート・ガバナンスの強化 富士ソフトグループの持続的な成長と企業価値の向上を実現するためには、コーポレート・ガバナンス体制の強化が重要であると認識しております。富士ソフトグループは、的確かつ迅速な意思決定及び業務執行体制とそれを適切に監督・監視する体制の構築を図っております。経営の健全性や透明性を確保する観点から、今後も必要に応じたコーポレート・ガバナンス体制の強化を図ってまいります。 ・サステナビリティ経営の推進 富士ソフトグループは、サステナビリティ活動方針となる富士ソフトの基本方針“もっと社会に役立つ もっとお客様に喜んでいただける もっと地球に優しい企業グループ そして「ゆとりとやりがい」”および中期方針“ICTの発展をお客様価値向上へ結びつけるイノベーション企業グループ”に基づき、社会と企業の持続可能な発展に貢献できるよう取り組んでおります。 この取り組みをさらに強化し、事業を通じて社会問題の解決に寄与しながら、持続可能な成長を実現してまいります。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。富士ソフトグループでは、「リスク」を「会社の業務遂行または事業継続に直接または間接的に影響を与える可能性のある不確実な要素」と定義しております。 なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において富士ソフトグループが判断したものであります。 〔体制〕富士ソフトグループは、事業活動に関わるあらゆるリスクを的確に把握し、経営への影響を低減していくために、「リスクマネジメント規程」を定めるとともに、リスクに適切に対応できる体制の整備を図るために「リスク・コンプライアンス委員会」を設置しております。リスク・コンプライアンス委員会は、リスクマネジメント規程にもとづき、具体的なリスクの特定・分析・評価を行い、その対応方針を定め、定期的に取締役会への報告を行っております。 〔個別のリスク〕(1) マーケット環境及び技術動向について富士ソフトグループが属する情報サービス業界は、国内外の企業間の激しい競争により急速なスピードで技術革新が進んでおります。マーケット環境の変化等によりお客様の投資ニーズが急激に変化する可能性、価格競争の激化や富士ソフトグループが保有する技術・ノウハウ等が陳腐化する可能性があります。これらの技術革新やお客様のニーズ等のマーケット環境の変化に対し適切に対応できなかった場合、富士ソフトグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、お客様における投資の時期や規模は、経済動向、金利・為替動向等に影響を受けるため、富士ソフトグループの業績も影響を受ける可能性があります。また、富士ソフトグループは多数の事業ポートフォリオを有するとともに、マーケット環境の変化をビジネスチャンスと捉え、新製品の開発・販売を実施する等、マーケット環境の変化に対して柔軟な対応が可能であるものの、急激な環境等の変化により、多数の事業分野における需要が大きく減退した場合には、技術者の継続雇用による収益の圧迫や、人財が流出することでその後の回復が遅れることにより、富士ソフトグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、富士ソフトグループは技術革新のスピードに対処するために、技術者に対する教育研修や現場における実践教育を通じて基礎技術力を鍛え上げた上で、常に先端技術や新しい領域へ幅広いチャレンジを行いながら技術力を高め、お客様のニーズに対して的確に対応しております。 (2) 人財の確保及び労務関連について富士ソフトグループは、事業の推進にあたり、人的資源に依存するビジネスを展開しており、富士ソフトグループの継続的な成長のためには、お客様へ専門的で高付加価値な技術を提供する優秀な人財の確保・育成が重要な課題であると認識しております。特に日本国内においては少子高齢化に伴う労働人口の減少等もあり、人財を獲得するための競争は厳しく、優秀な人財の確保・育成が想定どおりに進まない場合や、賃金水準が上昇し人件費が増加した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、ハラスメントや長時間労働等の労務コンプライアンス違反が生じた場合、生産性低下に止まらず、人財の流出、訴訟や社会的信用の低下等により、富士ソフトグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、積極的な採用活動に加え、働き方改革やダイバーシティを実現するために、様々な教育・研修・学びの機会による多様な人財の育成を強化するとともに、社員の処遇の改善や全社横断で女性活躍を推進する「Lキャリア推進室」の設置を始めとした、多様な働き方を支える環境・制度の構築に努めております。労務コンプライアンス違反に対しては、防止するための教育・啓蒙活動を研修等を通じて実施しており、また、内部通報制度により、早期に発見し適切に対処する仕組みを構築し、労務関連リスク低減に取り組んでおります。 (3) 受託ソフトウェア等の開発について富士ソフトグループは、お客様の要求事項に基づき受託ソフトウェアの設計・開発、製造等を行っており、それらの品質管理や納期管理を徹底しお客様に対する品質保証を行うと共に、お客様サービスの満足度向上に努めております。しかしながら、受託ソフトウェア等の開発が高度化・複雑化する中、富士ソフトグループの提供するサービス等において、品質上や納期遅延のトラブルが発生する可能性があり、トラブル対応による追加コストの発生や損害賠償等により、富士ソフトグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、富士ソフトグループでは、1995年6月にISO9001の認証を取得し、品質マニュアル及び品質目標を設定することにより、品質管理の徹底を図っております。加えて、システム開発に際しては、富士ソフトとお客様の責任範囲を明確にした上で、引合い・見積り・受注段階からのプロジェクト管理の徹底、専門部門によるチェックや案件進捗管理等、プロジェクトマネジメント力の強化に努め、不採算案件の発生防止に努めております。 (4) ビジネスパートナーへの業務委託について富士ソフトグループは、受託ソフトウェア等の開発にあたり、生産能力の確保、生産効率化、技術支援等のためにオフショア・ニアショアの活用を含め国内外のビジネスパートナーに業務の一部を委託しております。情報サービス業界においては特定の技術に需要が偏る傾向があり、今後、需給バランスから十分なビジネスパートナーの確保ができなかった場合や、獲得競争の激化によりコストが大幅に増加した場合等には、富士ソフトグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、富士ソフトグループでは、ビジネスパートナーとの定期的なコミュニケーション等による状況の把握や関係強化を図り、国内外で最適なビジネスパートナーの確保に努めております。 (5) プロダクト・サービスについて富士ソフトグループは、自社プロダクト及び他社プロダクトの提供をしております。自社プロダクトについては、マーケットニーズを考慮した投資及び販売計画を作成しておりますが、マーケットニーズの変化や急速な技術革新等により製品の陳腐化が進み、想定どおりの販売が困難になった場合には、当該プロダクトに係る追加の減価償却費や減損損失が生じることとなります。また、自社プロダクトについて品質管理を徹底し、他社プロダクトについても製品の性質を踏まえた契約や適切な形式での提供に努めておりますが、バグや製品の欠陥による交換対応等が発生した場合には追加コストの発生や損害賠償責任を負う可能性があることに加え、他社製品に組み込まれる場合においては、想定外の多額の損害賠償請求を受ける可能性があります。一方で、知的財産権については、他者の権利侵害に注意したうえで、その取得及び保護を進めております。しかしながら、富士ソフトグループが認識しない他者の知的財産権を侵害した場合には、損害賠償請求や当該知的財産権の対価等を請求されることがあり、富士ソフトグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 調達先に関するリスク富士ソフトグループが取り扱っている他社プロダクトや受託ソフトウェア開発で必要なグローバルベンダー製品は、その多くを開発元から直接仕入れておりますが、仕入先が限定されており、その依存度が高いと考えております。また、主要な仕入先との販売代理店契約は原則として、非独占かつ短期間で更新するものとなっており、他の有力な販売代理店が指定される場合や、仕入先自身が直営を開始する場合、または、販売代理店契約が更新されない場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、買収等による仕入先の経営権の変化等により、契約の見直しを求められる可能性があります。 (7) アウトソーシング業務の請負について富士ソフトグループは、データセンター設備を使用したアウトソーシングサービスやクラウドサービス等を行っております。当サービスを安定供給するためには、システムの安定的な稼動、システム障害が発生した場合には適切な対応策を講じることが不可欠であり、データセンター設備の整備や安定的な運用体制の構築、あるいは、突発的なシステム障害に対応できる組織作りに努めております。しかしながら、運用上の作業手順が守られない等の人的ミスや機器・設備の故障等の予期せぬ事象により、お客様と合意した一定水準以上のサービス提供が実現できなかった場合、富士ソフトグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、継続的な運用品質の改善を行うとともに、障害発生状況の確認・早期検知、障害削減や障害予防に向けた対策の整備・強化に努めています。また、データセンター事業では、安定的に運用するために、電源設備・空調設備等の設備更新等、継続的に多額の設備投資が必要となります。設備の稼働能力に対し稼働が低水準で推移し、収益性が低下した場合には、当該データセンターに係る減損損失が生じ、富士ソフトグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。さらに、データセンターでは大量の電力を必要としており、電力料金が高騰する状況において、お客様への転嫁等の対応が取れない場合、電力調達に追加的費用が生じ、富士ソフトグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) ファシリティ事業について富士ソフトグループは、賃借した場合のランニングコストと自社保有の場合の初期費用及び運用コストとで長期間の現在価値の比較を行う等、多面的な評価を行った上で、各地に自社利用オフィスとして不動産を所有しております。また、一時的に自社利用の必要性が無くなったビルや一部フロアをファシリティ事業として賃貸しております。2023年8月「企業価値向上委員会及びガバナンス委員会の活動状況に関する説明資料」及び2024年2月「中期経営計画 2028」にて公表のとおり、富士ソフトは資本効率の観点から所有する不動産を流動化し、ファシリティ事業の縮小を進めておりますが、現在時点においても一部残存するビルや一部フロア・会議室をファシリティ事業として賃貸しております。これらの資産は、テレワークの増加等を背景としたテナント及び貸会議室需要の減退による事業収入の圧迫や、不動産市況の変動による大幅な地価の下落等が起こる場合、当該不動産に係る減損損失が生じることとなり、富士ソフトグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 投資活動について富士ソフトグループは、企業価値を向上させ継続的に事業を成長させる上で、技術の獲得やアライアンスが有効な手段となる場合、必要に応じて国内外での企業買収や子会社の設立、ベンチャー企業への投資等を実施しております。また、生産能力向上等のためオフィス建設等の設備投資を実施しております。これらの投資の実施に当たっては、事前に収益性や回収可能性について調査・検討を行っておりますが、投資後の市場環境や競争環境に著しい変化があった場合や、投資先の事業が当初に計画した通りの成果を得られない場合、投資の一部又は全部が損失となる、あるいは、追加資金拠出が必要となる等、富士ソフトグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 資金調達について富士ソフトグループは、事業活動に必要な資金を金融機関からの借入等により調達しております。しかしながら、将来、大幅な金利変動等が生じた場合、富士ソフトグループの資金調達に支障が生じる可能性や、資金調達コストが増加する可能性があり、富士ソフトグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 収益認識に関するリスク富士ソフトグループは、受注制作ソフトウェア開発に係る収益の計上基準について、進捗部分について成果の確実性が認められる契約の場合は工事進行基準を適用しており、原価比例法にて算出した進捗率により売上高を計上しております。工事進行基準は受注総額及び総製造原価の見積りに大きく依存しており、契約及び見積りの管理や計画管理の正確性が求められております。受注総額及び総製造原価の見積りについて、実績との乖離が発生した場合は見直しを行い収益計上の精度を確保しておりますが、適切な対応が遅れた場合には富士ソフトグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。総製造原価の見積りについては、精度を高める取組みや独立した管理部門が、第三者的な視点から見積り精度を評価する等の体制を構築し運用しております。 (12) 内部管理体制について富士ソフトグループは、企業価値を継続的に高めていくために、業務執行の適正性及び健全性の確保が重要であると認識しております。そのためには、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するよう、内部統制システムの適切な構築及び運用を実施しております。しかしながら、このような施策を講じても役員、従業員による不正行為は完全には回避できない可能性があります。また、経営環境の急激な変化や新たな事業の拡大等により、内部管理体制の整備が行き届かず想定外の不正行為等が発生した場合には、適切な業務運営が困難となり、富士ソフトグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (13) 機密情報の管理について富士ソフトグループは、お客様企業情報及び社内外の個人情報を取り扱っており、「個人情報保護法」や「マイナンバー法」等に沿った対応を整備する等、法令を遵守した運用に努めております。それらの機密情報を適切に管理し安全性を確保することが企業に課せられた社会的責務であると認識しております。サイバー攻撃は日々高度化、巧妙化しており、サイバーセキュリティリスクは重要な経営課題となっております。そのため、富士ソフトグループでは、サイバー攻撃対策及びネットワーク管理等の情報保護に関する社内基準の策定と遵守、合理的な技術的セキュリティ対策の実施、情報管理に関する社内教育の徹底及び外部委託先との機密保持契約の締結に加え、富士ソフトプロダクト製品においても情報漏洩を未然に防ぐ様々な技術対策を講じております。また、富士ソフトではCSIRT(※1)・SOC(※2)を設置し、サイバーセキュリティに関する脅威の監視や分析、対応能力の強化を行っております。このような対策にもかかわらず、予期せぬ事象により情報漏洩等が発生した場合には、お客様からの損害賠償責任の発生や、富士ソフトグループに対する信用の低下により、受託ソフトウェア開発業務の継続にも支障が生じる場合がある他、今後の法令改正等によっては、富士ソフトプロダクト製品に新たな技術対策が必要になり、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (14) グローバルリスクについて富士ソフトグループは、海外の商品を取り扱うと共に、欧米・アジアの各国において開発・生産・販売拠点の設立、企業買収や資本提携等を通じてグローバルに事業展開しております。現地での予期せぬ特殊事情、政治体制の変更、為替相場の急激な変化、テロ行為、伝染病等の想定外の事象があった場合、富士ソフトグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、これらの国や地域における商習慣・法的規制の相違等については、事前調査や専門家等を通じて対策を実施しております。また、海外子会社への人材派遣や専門組織を通じて、海外子会社への適切な指導・監査を行いガバナンス強化の取り組みを進めております。 (15) 自然災害等について富士ソフトグループは、地震等の大災害や感染症の大流行等に備え、グループ各社の危機管理情報の集約体制構築や、国内事業の情報システムの分散等の施策に加え、在宅勤務制度の導入、全社員にタブレットを配布、オンラインによる人材の確保や育成等の環境整備を進めております。しかしながら、大災害の発生等により営業活動の停止、富士ソフトグループの施設等の損壊や閉鎖、交通・通信・物流といった社会インフラの混乱、お客様やビジネスパートナーの被害状況等により、富士ソフトグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、感染症の大流行により、マーケット環境の大幅な悪化や人材確保に問題が生じた場合、生産体制や品質管理等の問題が生じ、富士ソフトグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (16) 気候変動について世界各国で、気候変動の要因とされる温室効果ガス削減への取り組みが進められております。気候変動に対する政策及び法規制が強化され炭素価格制度(排出権取引制度や炭素税)が導入され、温室効果ガス排出量に応じたコストが発生した場合や、再生可能エネルギーの需要変動によりエネルギーコストが著しく高騰した場合、富士ソフトグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。一方、気候変動に関する政策及び法規制の強化により、脱炭素化や省エネ化を目指したDX需要の拡大に伴い、ビジネス機会が増大すると想定しております。引き続き、自社の脱炭素化・レジリエンス性を高めるだけでなく、デジタル技術を通じて、環境・時代に沿った取り組みを展開してまいります。 ※1 CSIRT(Computer Security Incident Response Team):サイバーセキュリティ関連のインシデントが起こった場合に対応する専 門組織で、専門組織による早期の問題解決、サイバー攻撃による被害の範囲や深刻度の判断、セキュリティトピックの提供を行う※2 SOC(Security Operation Center):情報システムへの脅威の監視や分析等を行う専門組織
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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