アークス(9948)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】 アークスグループ(アークス及びアークスの関係会社)は、アークス(株式会社アークス)、子会社15社及び関連会社3社の計19社で構成されており、スーパーマーケット事業を主な事業としております。 また、アークスは有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 アークスグループの事業内容及びアークスと関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。 なお、アークスグループは小売に関連する事業がほとんどを占めていることから、小売関連事業の単一セグメントとしております。(1) 小売事業(会社総数16社)㈱ラルズ、㈱ユニバース、㈱ベルジョイス、㈱福原、㈱道北アークス、㈱東光ストア、㈱道南ラルズ、㈱道東アークス、㈱伊藤チェーン、㈱オータニは食料品を中心としたスーパーマーケット、㈱エルディは住居関連商品などを販売するホームセンター、㈱サンドラッグエースは医薬品等の小売、㈲ふっくら工房はパンの製造販売、㈱ハピネス・デリカは惣菜類等の製造及び販売、㈱梶尾フラワーは生花・植木の生産及び販売、㈱ナイス.フーズは水産品の販売を行っております。 (2) その他の事業① 旅行事業(会社総数1社)㈱エルディは旅行代理店業務を行っております。② ビルメンテナンス事業(会社総数1社) ㈱エルディは施設の清掃、設備の保守管理を中心とした総合ビルメンテナンスを行っております。③ 不動産賃貸事業(会社総数11社) ㈱ラルズ、㈱ユニバース、㈱ベルジョイス、㈱福原、㈱道北アークス、㈱東光ストア、㈱道南ラルズ、㈱道東アークス、㈱伊藤チェーン、㈱オータニ、㈱エルディは不動産賃貸業務を行っております。④ 損害保険・生命保険代理店業(会社総数1社) ㈱エルディは店舗施設等の損害保険に係る業務及び生命保険募集業務を行っております。⑤ 卸売業(会社総数2社) ㈱北海道シジシー及び㈱東北シジシーは共同集中仕入機構(㈱シジシージャパン)の取扱商品の食品卸売業を行っております。⑥ 産業廃棄物・一般廃棄物収集運搬事業(会社総数1社) ㈱エルディは産業廃棄物・一般廃棄物の収集運搬業務を行っております。⑦ 建設事業(会社総数1社) ㈱エルディは建築物の内装及び外装の設計並びに施工を行っております。 事業系統図は次のとおりであります。
有価証券報告書(2026年2月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 アークスグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてアークスグループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針アークスグループ(以下、「アークスグループ」という場合もあります。)は、小売業界における淘汰・再編の動きが加速するなか、クリティカル・マス(企業が存続していくために最低限必要な事業規模)を確保し、経営資源の特大化(膨張=極大化ではなく、成長=特大化を目指す)を図ることが、企業価値の更なる向上と地域のお客様のライフラインを守る道であるとの共通認識のもと、2002年11月1日にスタートいたしました。アークスグループは、どのような領域で社会的使命を果たすべきなのかを明確にする基本的な考え方として「地域のライフラインとして価値ある商品・サービスを低価格で提供し、豊かな暮らしに貢献」していくことを、グループ各社が共有するグループ理念として掲げております。また、「私たちは何のために存在するのか」という存在意義に関する考え方を表明するコーポレートステートメントとして「豊かな大地に輝く懸け橋(Bridge on the Rich Land for Your Life)」を定めております。これは、各地域にドミナントエリアを築き、多くのお客様へ新鮮で安全・安心な食品を提供することにより、生産地とお客様を結ぶ懸け橋になりたいという思いと、同じ志を持って事業展開を進めていく地域企業同士が、海外流通資本も含めた大手流通企業に対抗していくための受け皿会社として、企業と企業を結ぶ懸け橋になりたいという思いが込められています。グループ名「ARCS」は、Always(常に)、Rising(上昇する)、Community(地域社会に)、Service(奉仕する)の頭文字で構成され、「1つひとつの企業が強い“弧”となり、大きな円=ARCSを創りあげ、地域社会に貢献していく」ことをうたったもので、経営の基本理念とコーポレートステートメントを体現したものであります。アークスグループは、徹底した顧客志向に基づくお客様への奉仕の精神を持ち続け、将来の大同団結に向けた母体企業としての役割も認識しながら、更なる事業の発展を目指してまいります。 (2) 中長期的な経営戦略 アークスグループは「八ヶ岳連峰経営」を標榜し、旧来型の垂直的な企業統合からイメージされる富士山のように高い大きな企業グループを目指すのではなく、同じような規模の山々が横に連なることで、企業とお客様の距離を短く保ち続けることを目指しております。 純粋持株会社であるアークスは、グループのシンクタンク的な役割として、「中核企業としての業務執行責任の明確化と意思決定のスピードアップ」、「グループ共通の課題解決を目的とした企業横断的な委員会・プロジェクトの活用」、「グループ統一の基幹システム徹底活用による生産性の向上」、「既存組織の見直しと再編成」そして「グループ統一の人事制度による人的資本経営の高度化」を主要テーマに、グループ全体の業務改革に取り組んでおります。 具体的施策として、2024年5月にCEO・CFO・COOで構成される「3C体制(※1)」へと移行したほか、グループ横断での「商品調達プロジェクト」や「物流改革プロジェクト」等による商流・物流の統一及びグループ各社の好事例の横展開を進めております。また、2027年10月稼働予定の次期基幹システム構築に加え、自動発注や電子棚札の導入及びRPAによるバックオフィス業務自動化などデジタル技術の活用を通じた生産性の向上を図っております。組織・管理面は、アークス事務集中センターを中心にグループ各社の後方業務を集約し効率化を実現しており、これらの成長を支える基盤として、健康経営の推進等をはじめとする多様な人材が躍動するための人的資本の強化に注力しております。 アークスグループは、人口減少・人手不足や原材料価格の高騰等のインフレ状況下で、総合スーパーの撤退とディスカウントストア等の新規参入が同時進行する現状を「第2次流通革新」と定義しております。業界環境の変化を踏まえ、アークスは中長期的な経営戦略として「成長投資計画及びキャッシュアロケーションを柱とした成長戦略」を2025年11月5日に策定いたしました。アークスグループ設立30周年となる2033年2月期までに連結売上高1兆円以上、ROE(自己資本利益率)8.0%以上の実現を目指しております。 計画実現にあたり、新規出店及び既存店舗の成長に加え、M&Aに積極的に取り組んでまいります。アークスグループのM&Aは、「Mind & Agreement:心と意見の一致」を基本としており、展開地域で高い売上シェアを持つ「勝ち組企業」と手を組むことで成長してまいりました。この考え方に基づいて、グループに加わる企業の検討を進めてまいります。「八ヶ岳連峰経営」をはじめとするアークスグループの志に共感いただける企業とともに、グループ全体が成長力に溢れ、企業価値を持続的に向上させることができる企業グループを目指してまいります。 (※1)「3C」とは、3名の役職の頭文字であり、正式名称は下記の通りです。・CEO…Chief Executive Officer :最高経営責任者・CFO…Chief Financial Officer :最高財務責任者・COO…Chief Operating Officer :最高執行責任者 (3) 優先的に対処すべき課題今後のわが国経済は、物価上昇や実質賃金の伸び悩みが続き、消費者の節約志向はなお根強いことが見込まれるほか、中東情勢の不確実性などもあり先行きは一層不透明感を増しております。このような状況のもと、アークスグループは「新インフレを凌ぎ 新参入とも共進 新納得価格で 明るく楽しく前むきに邁進」を年頭方針として掲げ、「3C体制」3年目として、グループ全体の生産性向上と収益力の強化を着実に進めるとともに、「新納得価格」での商品提供を通して地域のライフラインとしての使命を果たし、企業価値の持続的な向上に努めてまいります。 営業面につきましては、節約志向や多様化する顧客ニーズへの対応が求められる中、価格政策の強化徹底とともに、美味しさや鮮度にこだわった商品を納得価格で提供してまいります。各事業会社において生産者やメーカーと連携し地域特性を活かした商品の品揃えを拡充させるほか、アークスグループ限定商品やCGC商品、並びに新日本スーパーマーケット同盟を通した商品開発の取り組みをさらに強化してまいります。また、商品調達プロジェクトにおける商物流のグループメリットを追求し、㈱道東アークスにおいて一定の改善効果を確認できた、カテゴリーマネジメントや商品棚割りの標準化の好事例を、㈱福原をはじめグループ各社へ順次拡大してまいります。また㈱オータニについては、アークスによる財務・管理面での支援に加え、㈱ユニバースからの人的支援をはじめとするグループ間の連携を一層強化し、業績改善に取り組んでまいります。これらにより、事業会社間の格差を解消し、グループ全体のさらなる収益向上を目指してまいります。 デジタルトランスフォーメーション(DX)及び生産性向上の施策につきましては、2027年10月稼働に向けて次期基幹システム構築プロジェクトの取り組みを一段と加速させてまいります。また、物流効率化を図るため、㈱ユニバースと㈱ベルジョイスが共同し、2027年2月期第2四半期に「アークス盛岡グローサリーセンター(仮称)」を岩手県に開設予定です。AI活用につきましては、生鮮食品の自動発注や後方管理業務への応用など、業務効率化に向けた取り組みをさらに進めてまいります。アークスアプリにつきましても、AI販促機能によるクーポン発行など「個客定着化」を推進し、さらなるサービスの充実を図ってまいります。 店舗展開につきましては、年間で4店舗の新規出店(移転新築含む)を計画しているほか、アークスグループの中核業態である「スーパーアークス」への業態転換を中心に、現時点では20店舗の改装を実施する予定でありますが、さらに効果を見極めながら積極的な店舗改装を進めてまいります。サステナビリティ活動につきましては、「環境負荷の低減」と「人的資本の強化」を両輪に持続可能な社会の実現に向けた取り組みを推進しております。環境負荷の低減につきましては、「てまえどり運動」及びフードドライブの実施店舗の拡大を加速させるほか、葉物野菜やおがくずの動物園への提供など、資源リサイクル活動にも積極的に取り組んでまいります。人的資本の強化におきましては、ダイバーシティ&インクルージョンの観点から多様な人材が活躍できる環境づくりを進めてまいります。その基盤となる従業員の健康増進として、2026年3月にアークスが2年連続で「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」の認定を取得したほか、事業会社としては初めて㈱福原が同認定を取得いたしました。本取り組みをグループ各社に普及拡大させ、健康経営の実践を競争力の向上につなげてまいります。 (4) 目標とする客観的な指標等2025年11月5日に公表した『アークス統合報告書 2025』にて、2033年2月期までに連結売上高1兆円以上、ROE(自己資本利益率)8.0%以上及びPBR1倍以上の達成を掲げております。ROEの向上にあたり、事業会社間の収益格差の解消及びグループ全体の収益力強化に着手しております。具体的には、グループ内好事例の各社横展開、共同物流網の構築などを通じて、生産性向上及び販管費コントロールを進めております。これらの取り組みに加え、次期基幹システムへの更新を通じたDX推進、スーパーアークス化を主軸とした店舗改装の推進並びに積極的なM&Aによる事業規模の拡大など、成長投資による中長期的な利益成長に努めてまいります。また、株主還元方針として、配当性向40%を目指しております。株主資本配当率(DOE)を意識した長期安定的な累進配当の実施に加え、従来以上に幅広い手法を織り交ぜた利益還元強化策を検討するなど、積極的な資本政策を推進してまいります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】(1)リスク管理の体制及び運用状況アークスグループは、企業活動に影響を与える様々なリスクへの対応力の向上や、リスク管理の体制及びその仕組みの整備・改善に鋭意取り組んでおり、その効果的な実現のために、コンプライアンス・リスク管理委員会を設置し、定期的に開催しております。本委員会では、企業活動に関して抽出したリスク事象とその対応策を、その発生頻度や影響度等に基づき策定するとともに、それらが有効に機能しているかどうかの評価を行っております。なお、本委員会でのリスク管理の運用状況等については、定期的にアークス取締役会に報告しております。今後は、対応策とその有効性についての検証を更に重視し、定期的な評価・見直しによるリスク管理体制の強化を推進してまいります。 (2)事業等のリスク有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 主なリスク具体的リスク対応策自然災害、事故・事件・地震、津波、台風、集中豪雨、洪水等の大災害・火災や店内外の事故や事件・上記に伴う店舗運営や商品調達等の事業活動の阻害・事業継続計画(BCP)及び防災マニュアルの策定・緊急連絡体制及びグループ各社との情報共有体制の構築・緊急物資や災害用備品の保管・グループ各社における避難訓練及び防犯対策の実施チェック・建物・設備の損失・計画的な改装工事による店舗年齢の更新・店外販売等代替手段の方法を予め確立感染症・伝染病・お客様及び従業員の健康リスク・パンデミックの発生・公的指針に則った対応ルールの整備と感染症対策の徹底・安全衛生委員会の開催と産業医との緊密な連携による感染防止の啓発・本部及び部門間、店舗間の人員応援体制整備人材確保・少子高齢化の進行による労働人口の減少・企業間における人材獲得競争激化・離職による優秀な人材の確保・育成難・社内環境整備方針の確立と徹底・ダイバーシティ&インクルージョンの推進・採用方法の多様化・教育研修制度の充実労務管理、職場の安全衛生・職場の安全衛生問題(過重労働、ハラスメント等)・社内環境整備方針の確立と徹底・過重労働やハラスメント有無の定期チェックとグループ間共有・各階層向けハラスメント研修・啓発の実施・「ハラスメントガイドライン」「カスタマーハラスメント対応基本方針」の制定・産業医との緊密な連携とグループ各社への随時情報共有 主なリスク具体的リスク対応策地政学・テロや戦争、紛争等の政治的な不安による世界経済不況・エネルギー価格の高騰やサプライチェーンの混乱等・上記に伴うコスト上昇や消費マインドの冷え込み・グループ各社における独自の商品調達枠の確保・省エネ整備の導入促進、エネルギー調達の多様化検討・グループ各社間の情報共有とスケールメリットの活用商品・食品の安全性・食品表示や販促広告の誤り・食中毒等商品の問題・風評被害・損害賠償の発生・品質保証推進ニュースによる啓発を継続・HACCP基準による指導とグループ各社の衛生管理を徹底・表示ルール及び運用状況の定期チェック情報セキュリティ・情報管理・災害、停電等によるソフトウェア及び機器の欠陥・ハードウェアの予防保守管理・ソフトウェア稼働状況の監視・サイバー攻撃 (コンピュータウイルスの感染や不正アクセス、内部情報の流出、改ざんなど)・ネットワーク冗長化/疎通監視・個人情報に関する各種規程・ガイドラインの策定と従業員研修の実施事業環境の変化・小売業界における競争激化・エリアドミナント戦略による地域シェアの確保・お客様の消費動向の変化・顧客情報を活用したマーケティング推進・金利、為替、株価等の変動・強固な財務基盤構築、金融機関とのリレーションによるリスク軽減気候変動・環境関連取り組みや対応遅れ等による、資金調達環境・株価水準の悪化・環境への配慮や社会的責任を果たすために、持続可能性を重視した経営戦略を策定・統合報告書・ホームページ等の媒体を通じてESG関連の取り組みに関する情報開示を積極的に実施・投資家とのコミュニケーションを強化し、持続可能性へのコミットメントを再確認・企業の強みや将来展望を明確に伝え、投資家の信頼を取り戻すための具体的な行動計画を策定コンプライアンス・不祥事・法令改正、規制強化・ハラスメント、SNSリスク、反社会的勢力・重大な不祥事、コンプライアンス上の問題・アークスグループ・フィロソフィーやコンプライアンス・ニュース等を活用した従業員への法令遵守の重要性についての教育、啓蒙を継続・コンプライアンス・リスク管理委員会によるリスク事案の共有・顧問弁護士や警察等の外部専門家や外部専門機関との連携
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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