JESCOホールディングス(1434)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


JESCOホールディングス(1434)の株価チャート JESCOホールディングス(1434)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

(1) グループの概況

JESCOホールディングスグループは、持株会社制を導入しており、JESCOホールディングス及び連結子会社10社(JESCOネットワークシステム株式会社(以下、JESCOネットワークシステム)、JESCOエコシステム株式会社(以下、JESCOエコシステム)、JESCO SUGAYA株式会社(以下、JESCO SUGAYA)、JESCO AKUZAWA株式会社(以下、JESCO AKUZAWA)、JESCO MAGNA株式会社(以下、JESCO MAGNA)、JESCO ASIA JOINT STOCK COMPANY(以下、JESCO ASIA)、JESCO HOA BINH ENGINEERING CO.,LTD.(以下、JHE)、JESCO PEICO ENGINEERING JOINT STOCK COMPANY(以下、JESCO PEICO)、JESCO HOLDING SINGAPORE PTE. LTD.(以下、JESCO SINGAPORE)、JESCO CRE株式会社(以下、JESCO CRE))及び非連結子会社1社(JESCOエキスパートエージェント株式会社(以下、JEA))の計11社で構成され、① 国内EPC(注1)事業、② アセアン(注2)EPC事業及び③ 不動産事業の3つの事業セグメントを展開しております。

 

JESCOホールディングスグループは、「FOR SAFETY FOR SOCIETY」、「安心して暮らせる豊かな社会づくりに貢献する」との基本理念に基づき、主に再生可能エネルギー、電気無線設備工事、電気通信設備工事、空調衛生設備工事、不動産の所有、売買又は賃貸借の事業分野において、株主、取引先、従業員等、JESCOホールディングスグループに関わる全てのステークホルダーの満足度を高めるよう努めております。

 

(注1)EPC:Engineering(設計)、Procurement(調達)、Construction(建設)の略

(注2)アセアン:インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、マレ

ーシア、ミャンマー及びラオスの計10ヶ国

 

(2) 事業の内容

① 国内EPC事業

当事業は、JESCOホールディングス連結子会社であるJESCOネットワークシステム、JESCOエコシステム、JESCO SUGAYA、JESCO AKUZAWA、JESCO MAGNAの5社が行っております。

日本国内における再生可能エネルギー関連設備工事、電気無線設備工事及び電気通信設備工事等を事業領域として、主に太陽光発電設備、移動体通信基地局、防災行政無線、工業用監視カメラ、通信指令システム、道路付帯設備及び商業施設等を受注し、設計業務、調達業務、施工管理業務及び保守メンテナンス業務等を展開しております。

なお、上記の各業務の内容は、以下のとおりであります。

設計業務とは、施主又は元請事業者の仕様に基づいて、設計図面を作成する業務であります。

調達業務とは、工事に必要となる資材の選定、資材業者への発注、工事後の元請事業者等への設置引渡しを行うことであります。

施工管理業務とは、施工の外注先である協力会社が行う工事全体の管理を行うことであります。管理には、工程管理、安全管理、品質管理、原価管理等が含まれます。

保守メンテナンス業務とは、機器設置引渡し後のシステム品質の維持管理に係る保守点検のことであります。

また、JESCOホールディングスグループでは、上記業務をワンストップで受注できる体制を整えております。

 

 

② アセアンEPC事業

当事業は、JESCOホールディングス連結子会社であるJESCO ASIA、JHE、JESCO PEICOの3社が行っております。

2001年ホーチミンにて開始した設計積算業務の拠点をダナン、ハノイにも設置し、さらに2020年12月にロンアン地域に、2022年10月にカントー市に5拠点目を設置し、拡大してまいりました。BIM技術者の育成など、日本からの設計積算業務のアウトソーシングを展開しております。

また、ベトナムを中心としたアセアン地域における建築工事、電気設備工事、電気無線・通信設備工事及び空調衛生設備工事等を事業領域として、主に空港、太陽光発電設備、防災減災関連設備、工場、商業施設、高層コンドミニアムなどを施主又は建設会社、電気設備会社、通信電機機器メーカー等の元請事業者から受注し、設計業務、調達業務、施工管理業務及び保守メンテナンス業務等を展開しております。

なお、上記の各業務の内容は、国内EPC事業における業務内容と同様であります。

また、JESCOホールディングスグループでは、上記業務をワンストップで受注できる体制を整えております。

当事業において、JESCO ASIAは、主に建築工事、電気設備工事及び電気通信設備工事等の設計業務、調達業務、施工管理業務及び保守メンテナンス業務等を展開しております。JHEは、主に電気設備工事、電気通信設備工事及び空調衛生設備工事等の調達業務、施工管理業務及び保守メンテナンス業務等を展開しております。JESCO PEICOは、主に電気設備工事、機械・配管設備工事、土木工事等の設計・積算、保守・メンテナンス等を展開しております。

 

③ 不動産事業

当事業は、JESCOホールディングス及びJESCO CREが行っております。

企業価値向上を目的に不動産を保有、売買又は賃貸し、収益の中心としております。駅に近い立地の高付加価値のオフィスビルを所有し、これを適正な価格で売買又は賃貸することで確かな収益を生んでおります。

規模の追求ではなく、高い収益性を維持しながら、高品質のサービスを提供し、顧客満足度の向上に努めております。

 

(3) 事業の特徴

JESCOホールディングスグループの事業は、以下の2つの特徴を有しております。

① 独立系

JESCOホールディングスグループが属する設備工事業界では、大手元請事業者を中心とした下請事業者による集団が形成され、当該集団に属する下請事業者及び下請事業者の外注先である協力会社は、特定の元請事業者からのみ工事を受注する傾向にあります。このため、特定のグループに属する設備工事会社の事業は、一部の元請事業者からの発注に依存することになり、下請事業者及び下請事業者の外注先への業務量は安定しないことが問題点として挙げられます。

このような業界構造の中、JESCOホールディングスグループでは、創業時より、JESCOホールディングスグループの元請事業者となる建設会社、電気設備会社及び通信電機機器メーカー等とバランスよく取引関係を構築し、特定の元請事業者に受注先を限定させないことを基本方針としてまいりました。

この方針のもと事業展開を継続してきたことにより、JESCOホールディングスグループが工事案件を受注する元請事業者は偏りがなく多岐に渡り、JESCOホールディングスグループ及びJESCOホールディングスグループの協力会社の業務量の安定化につながっていると認識しております。

さらに、近年は自らが元請事業者として受注することにも注力しております。今まで培ってきたノウハウや実績、プロジェクトマネジメント力により、元請比率のさらなる拡大を図り、売上・利益率の向上を目指してまいります。

 

 

② 継続的な受注及び利益を確保するための施策

A ワンストップでのビジネスの展開よる継続的な受注の実

JESCOホールディングスグループが属する設備工事業界、その中でも電気設備工事及び電気通信設備工事に係る業界の課題として、工程や工種ごとに担当する事業者が細分化されている構造となっており、その工程間、工種間で規格や事業者の選定等、様々なコストが発生していることが挙げられます。

このような業界環境の中、JESCOホールディングスグループは設計、調達、施工管理及び保守メンテナンスに至るまで、案件を施工するための多様な機能を有しており、工事案件のプロセスをワンストップで受注できる体制を構築し、同業他社との差別化を図っております。これにより、JESCOホールディングスグループでの短納期、低コストでの施工、及び元請事業者にとっても工事の進捗管理に係る負担の軽減にもつながり、採算性の確保や元請事業者からの継続的な受注を実現させております。

 

B 「低コスト」「ジャパンクオリティ」「DX(デジタルトランスフォーメーション)強化」の実現

アセアンEPC事業に属するJESCO ASIAは、JESCOホールディングスグループのベトナムにおける設計積算業務のコスト削減と品質向上を目的として2001年に設立いたしました。設立以降、現地採用のベトナム人に設計業務の実務を担当させつつ、日本語研修を充実させることで、実務能力と語学力を兼ね備えた従業員を養成しております。また、工事に関しても品質確保のため、工事作業員に対して日本で行われている教育(作業員の作業着衣指導、保護具の完全着用、朝礼、危険予知ミーティング等)を実施しているほか、作業現場では、IEC(国際電気標準会議)等の規格に基づいた工事を実施しております。

計積算業務におきましては、従来から設計業務のデジタル化により進化させてまいりましたが、今般、WEB会議システムと360度カメラを活用してリアルタイムで日本国内の現地調査を行うなどの効率化を図り、スピーディーな設計・積算のオフショア業務体制を構築しております。このようなDX化をベースに、300人への増員やロンアン地域及びカントー市への拡大、BIM導入など、更なる体制強化に取り組んでいます。このような取り組みにより、低コスト(ベトナムにおける低賃金での人材確保による設計業務の低コスト化)を実現させつつも、日本のクオリティに準じた設計・工事の品質(研修、実務を通じて養成した実務能力の高いベトナム人従業員による役務の提供)をベトナム現地で保持することができ、継続的な受注と利益の確保に貢献しております。

 

C 安全・品質の確保

JESCOホールディングスグループは、創業時に高い安全基準が求められる原子力発電所での格納容器のリークテスト(原子炉格納容器漏洩率試験)業務を行っていたこと等から、当初より安全・品質への意識が高いことが特徴として挙げられます。

具体的には、1999年1月に品質に関する国際規格であるISO9001認証登録、2004年4月に労働安全衛生の国際規格であるOHSAS18001(現ISO45001)認証登録等、国際規格を取得して安全・品質の確保に努めてまいりました。また、2020年10月からインターネットを利活用した「JESCOアカデミー」を開講しました。クラウドを活用したオンデマンド配信による技術者教育で、いつでもどこでも受講することが出来、人材の早期育成にも取り組んでおります。将来的には、国内外のパートナー会社にも拡大してまいります。このような新たな取り組みに加え、各種研修の開催、取引先を含めたJESCOグループ安全衛生協議会(※)の組織化、安全大会の開催等、安全・品質への意識と知識の向上に努めております。

(※JESCOグループ安全衛生協議会は、安全衛生管理、労働災害防止、設備事故防止を推進し、工事の品質向上を図ることを目的としてJESCOホールディングスグループ及びJESCOホールディングスグループの取引先とで組織されております。)

 

 

 (事業系統図)

 


 

 


有価証券報告書(2024年8月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、JESCOホールディングスグループが判断したものであります。

 

(1) 経営基本方針

JESCOホールディングスグループは、「For Safety For Society」を基本理念に掲げ、国内及びベトナムを中心とするアセアンにおいて、カーボンニュートラルやSociety5.0等、 持続可能で豊かな社会の実現に向けて、ダイナミックにChallenge&Innovationする企業集団を目指しております。

長年培ってきた電気設備・電気通信設備工事の技術や経験を活かし、様々な社会インフラの構築及び保守メンテナンス、さらに老朽化したインフラ設備の更新工事に取り組んでおり、総合エンジニアリング企業として、社会インフラに関する各種の課題に対し、企画・調査・コンサル・設計・施工・保守メンテナンス等、高度なサービスをワンストップで提供することによって、安心して暮らせる豊かな社会づくりに貢献してまいります。

 

(2) 中長期的な目標

JESCOホールディングスのビジョン「日本及びASIAを中心にカーボンニュートラルやSociety5.0、及びレジリエントな社会の実現に向けてダイナミックにチャレンジする企業集団を目指します」に基づき、中期経営計画(2023年8月期~2025年8月期)を策定しております。

中期経営計画では、国内EPC事業においては、再生可能エネルギー設備建設工事及び無線通信インフラ関連設備工事、アセアンEPC事業においてはエンジニアリング事業を注力分野とし、さらに新たに立ち上げたCRE(不動産)事業により、「EPC事業」と「CRE事業」を2本柱とする両利きの経営を推進し事業の多角化を図るとともに、事業を通じてサステナブルな社会構築を目指しております。

また、中長期といたしましては、こうした施策に加え、新規受注の拡大や業務提携、M&A等の施策により、グループ全体の売り上げ目標を200億円としております。

 

(3) 会社の対処すべき課題

わが国経済は、引き続き為替と株価動向の懸念、また原材料価格や資源・エネルギー価格の高騰等不透明な状況はあるものの、雇用環境の改善等も寄与し、景気は緩やかな回復基調で推移することが見込まれます。

建設業においては、設備投資案件や災害対応、再生可能エネルギーの需要により、新設工事や更新工事の発注は今後も増加傾向に推移するものと期待されます。一方で、業界全体における技術者不足の問題は継続しております。JESCOホールディングスにおきましても人材の確保及び教育を強化するとともに、JESCOホールディングスグループ会社間の人材の流動性を高め、グループ会社の人材紹介企業JESCOエキスパートエージェント株式会社を通じて、ベトナム国を中心にアセアン地域から高度技術者の採用も進めてまいります。さらに、技術者を有する会社のM&Aについても積極的に行うことにより、受注機会の逸失を防ぎ、受注を拡大してまいります。

また、2024年3月に公表いたしました「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」に基づき、事業の成長性と収益力の強化、また資本効率の向上を図るとともに、サステナビリティを重視し、地球環境・社会の持続的発展と自らの持続的成長の実現により、中長期的な企業価値向上を図ってまいります。

JESCOホールディングスグループにおいては、上記方針を軸とし、再生可能エネルギー関連設備を中心に以下の4分野を注力分野として取り組んでまいります。

 

①再生可能エネルギー関連設備

世界的な脱炭素社会実現に向けた動きが加速しており、JESCOホールディングスグループが注力分野の一つとしている太陽光発電所についても、一層の拡大が見込まれています。企業自らが再生可能エネルギーを創出する自家消費型の太陽光発電システムの需要に加え、再生可能エネルギー設備の増加に伴う出力抑制の拡大の影響で系統用蓄電設備の需要が高まっており、2023年12月内閣府GX実行会議の投資戦略によると、2030年には累計約14~24GWhの導入が見込まれています。JESCOホールディングスにおいても、系統用蓄電設備のさらなる受注拡大に注力してまいります。

太陽光パネルのリサイクルにおいては、リサイクル制度整備に向けた関係省庁での議論が開始されました。現状は多くが埋め立て処分されていますが、本制度整備により、リサイクル率の上昇が期待されます。JESCOホールディングスグループにおいては、業務提携したJ&T環境株式会社と連携し、EPCからリサイクル事業までライフサイクルに亘りワンストップでサービス提供する新たなビジネスモデルを推進してまいります。

また、国の次期エネルギー基本計画の策定に向けた議論が進められるなか、脱炭素に向けての重要な鍵として風力発電も注目されています。JESCOホールディングスにおいては、大阪大学の洋上風車システムインテグレーション共同研究講座が主催する勉強会への参加を始めとして、今後の発展が期待される洋上風力への取り組みも進めてまいります。

 

②無線通信インフラ関連設備

2023年7月に「国土強靭化基本計画」が改訂され、大規模災害への備えをより盤石にする方向性が出されており、JESCOホールディングスグループでは引き続き、河川監視システムや防災無線システム等の防災減災分野に注力してまいります。また、原子力発電所の再稼働や、次期エネルギー基本計画での新増設議論が進む中、プラント監視設備(ITV)に強みを持つJESCOホールディングスグループの特徴を活かし、セキュリティ強化等での貢献を目指してまいります。

移動体通信システムにおいては、総務省の「デジタル田園都市国家インフラ整備計画」の2030年末5G人口カバー率99%実現及びSoceity5.0の未来社会実現に向けて、対応地域の更なる拡大を図り、日本全国への展開を推進してまいります。

 

③アセアンEPC

ベトナムのエンジニアリング部門では、DXの推進により日本国内技術部門との連携を深めるとともに、日本国内の電気設備工事会社や建設会社からの設計積算業務を一層拡大してまいります。また、人材強化・育成にも努め、2022年に開設したロンアン支店、カントー支店を含め5拠点において、現状の250名から300名への早期増員とBIM技術者の育成等、技術強化により事業の拡大を図ってまいります。

建設部門では、不動産開発会社の融資や社債発行への規制強化等により厳しい状況が継続しており、新規案件の獲得に向けては状況を注視してまいります。

 

④CRE(不動産)

不動産事業においては、駅近の高付加価値のオフィスビルを所有し、賃貸等により高い収益性を確保してきました。さらなる拡大に向け、適切なタイミングでの不動産売買と賃貸による収益性確保を軸として、不動産バリューアップ事業や不動産証券化、不動産仲介等、総合不動産事業として、収益の安定化を維持するとともに、社会資本の有効活用に貢献してまいります。

 

3)資金面での取り組み

資金につきましては、保有不動産の適切な運用により流動性の確保を図りつつ、アセアンにおける事業拡大、国内外でのM&A資金等に活用する方針であります。また、金融機関や証券市場を通じた資金確保も可能であります。

 


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因には該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてJESCOホールディングスグループが判断したものであり、将来において発生する可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではありません。
 

(1) 保有資産について

営業活動上の必要性から、不動産等の資産を保有しているため、保有資産の時価が著しく下落した場合には減損損失の発生、また、販売用不動産の収益性が著しく低下した場合には、棚卸資産評価損が発生し、JESCOホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 景気変動について

国内EPC事業においては、民間設備投資や公共投資の増減による電気設備工事、電気通信設備工事の市場規模の変化や、受注競争激化による粗利率の低下等が生じた場合には、JESCOホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 建設資材価格の変動について

JESCOホールディングスグループは、国内EPC事業、アセアンEPC事業を遂行するにあたり、多くの建設資材を調達しておりますが、建設資材価格が急激に高騰した場合、JESCOホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) アセアンEPC事業における社会的変動と為替相場の変動について

JESCOホールディングスグループを構成する関係会社11社の内4社は海外現地法人であり、今後、進出国の政治・経済情勢、法的規制の変更等の著しい変化により、日系企業の投資抑制や、現地設備建設工事需要の減退の可能性があります。

また、人件費が著しく上昇する場合、工事の遂行計画や採算、代金回収等への影響が生じた場合や金利水準の急激な上昇や為替相場の大幅な変動等が生じた場合には、JESCOホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 業績の変動について

国内EPC事業においては、電気通信設備工事等の事業を行っていることから、工事の進捗や検収時期の集中によって収益が偏重することがあります。このため、特定の四半期業績のみをもってJESCOホールディングスグループの通期業績見通しを判断することは困難であります。

なお、2024年8月期の四半期ごとの国内EPC事業の売上高推移は、以下のとおりであります。

 

第1四半期
(9月~11月)

第2四半期
(12月~2月)

第3四半期
(3月~5月)

第4四半期
(6月~8月)

売上高(千円)

2,202,613

2,947,235

3,107,799

2,945,338

 

  (注)連結調整前の金額を記載しております。

 

(6) 競合他社による影響について

国内EPC事業及びアセアンEPC事業においては、大手・中小を問わず多くの企業と競合しております。そのため、競合他社との価格競争が更に激化した場合や、競合他社の技術力やサービス力の向上により、JESCOホールディングスグループのサービス力が相対的に低下した場合は、JESCOホールディングスグループが提案している営業案件の失注や、施工数の減少等により、JESCOホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(7) 特定の仕入先への依存について

JESCOホールディングスグループは、国内EPC事業において電気工事用・電気通信工事用資材を、資材商社であるヤマト電機株式会社から仕入れております。国内EPC事業の資材仕入金額に占める同社からの仕入金額が、引き続き一定割合を占めております(国内EPC事業の資材仕入金額に占める同社からの仕入割合 2023年8月期:11.0% 2024年8月期:11.6%)。
 他の資材仕入と同様に、ヤマト電機株式会社からの資材仕入に際しても、他の資材業者からも見積を取ることにより、JESCOホールディングスグループにとって有利な条件で仕入を行えるよう取り組みを行っております。また、ヤマト電機株式会社とは、継続的な関係を維持するため、商品取引基本契約を締結しております。しかしながら、今後何らかの要因により、当該契約が更新されない場合や商品を安定的に仕入れることが困難な状況となった場合、他の資材商社及びメーカーへ仕入先を切替えることにより、JESCOホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 業界取引慣行について

JESCOホールディングスグループが属する建設業界の一部では、慣習として契約書を締結しないまま取引をするケースがあります。このため、JESCOホールディングスグループでは注文書・発注確認書の授受や請求受領書の回収を徹底して行う等、トラブルを未然に回避するための施策を講じておりますが、不測の事態や紛争が発生した場合、JESCOホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 国内EPC事業について

JESCOホールディングスグループでは、国内EPC事業における再生可能エネルギー分野において、太陽光発電設備工事を受注するべく取り組んでおりますが、再生可能エネルギーの固定価格買取制度を始めとする政府のエネルギー政策の動向や電気事業者による発電事業者に対する系統接続の動向によっては、太陽光発電市場がJESCOホールディングスグループの予想に反して十分に拡大せず、その場合には、JESCOホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 法的規制等について

JESCOホールディングスグループの主力事業である国内EPC事業において、建設業法、電気通信事業法等の関連法規制のほか、事業を営む上で必要とされる多くの許認可を取得しております。JESCOホールディングスグループは、コンプライアンスを経営方針の最重要事項と位置付け、関連法規制の教育・指導・管理・監督体制の強化に努めておりますが、これらの関連法規制に違反するような事象が発生した場合、事業の停止命令や許認可の取り消し等の行政処分を受ける場合があり、その場合には、JESCOホールディングスグループの業績及び財政状態に甚大な影響を及ぼす可能性があります。

(JESCOホールディングスグループの主な許認可状況)

事業名

許認可の名称

監督官庁

有効期限

国内EPC事業

一般建設業許可

国土交通省

2025年4月29日

国内EPC事業

特定建設業許可

国土交通省

2025年4月29日

国内EPC事業

電気工事業者登録

東京都知事

期限なし

 

なお、上記の事業の停止や許認可の取り消しとなる事由は、建設業法第29条、並びに電気工事業の業務の適正化に関する法律第28条に定められております。本書提出日現在において、JESCOホールディングスグループが認識している限り、JESCOホールディングスグループには、これら事業停止及び許認可の取り消しとなる事由に該当する事実はありません。

 

(11) 偶発事象について

JESCOホールディングスグループは、品質管理に万全を期しておりますが、瑕疵担保責任及び製造物責任による損害賠償が発生した場合や工事現場での人的災害等の発生で訴訟を受けた場合、JESCOホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(12) システム障害について 

JESCOホールディングスグループは、業務効率の向上のため、基幹業務である総務・人事・会計の他、工事管理等の社内システムを有しております。そのコンピュータシステムに人的ミス・自然災害・コンピュータウイルス等による障害が発生した場合は、事業運営に支障をきたし、JESCOホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 重要な情報の管理について

JESCOホールディングスグループは、事業運営上、顧客が保有する技術データ・顧客データ等の重要な情報を取り扱っております。そのため、サイバーセキュリティを含め適切な情報管理を行ってはおりますが、不測の事態によりJESCOホールディングスグループからこれら重要な情報が流出した場合、顧客からの信頼を低下させるほか、損害賠償義務の発生等により、JESCOホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14) 自然災害等の発生について

JESCOホールディングスグループは、自然災害や新型ウイルスパンデミック等の発生に備え、人的被害の回避を最優先としつつ事業継続を図るため、各種設備の導入やデータファイルのバックアップ強化、訓練の実施及び規程・マニュアルの整備等により、リスク回避と被害最小化に努めております。
 しかしながら、大規模災害等の発生及びそれに伴うライフラインの停止や燃料・資材・人員の不足による工事の中断・遅延、事業所の建物・資機材への損害等の不測の事態が発生した場合は、JESCOホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15) 安全品質に関するリスクについて

   JESCOホールディングスグループは、ISO45001 労働安全衛生マネジメントシステムの認証を取得して、お客様に信頼、評価される高品質なエンジニアリングサービスを提供できるよう、工事の「安全・品質の確保」に対する取り組みには万全を期し、事故の発生防止に日々努めております。

   しかしながら、万が一重大な事故等不測の事態を発生させた場合には、工事の進捗に重要な影響を与えるだけでなく、社会的に大きな影響を与えるとともに各取引先からの信用を失い、営業活動に制約を受ける等、JESCOホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(16) 人材の確保と育成について

JESCOホールディングスグループの国内事業拡大にあたっては、電気工事施工管理技士や電気通信工事施工管理技士、電気工事士、無線技師、工事担任者等の公的資格及び取引先固有の資格を有することが不可欠であります。クラウドを利用したオンデマンド研修「JESCOアカデミー」により、研修の充実を図り、社員がいつでもどこでも好きな時に受講できるようになりました。また、技術者、資格保有者の確保を目的の一つとした戦略的なM&Aにも努めております。しかしながら、工事施工を担える人材確保、育成ができない場合、JESCOホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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