ニットーの企業集団は、ニットー(株式会社NITTOH)及び子会社1社(株式会社ビルワーク)で構成されており、建設工事事業、住宅等サービス事業、ビルメンテナンス事業を行っております。
ニットーグループの事業内容とニットー及び子会社の各事業に係る位置付けは、次のとおりであります。
なお、次の3事業は「第5 経理の状況 1 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントと同一であります。
事業の系統図は、次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、ニットーグループが判断したものであります。
ニットーグループは創業時より一貫して、お客様第一主義を誠実に実践し、堅実経営をモットーとしてまいりました。また、「毎年の成長を誇りとする。」という社是は、単に業績のみではなく、お客様へのサービスの向上、技術レベルの向上、さらには社員一人ひとりの人間的成長なども包括しております。現状に満足することなく、常に新しいものを求めて変革を続ける所存であります。
現状の日本の建設ストックは、世帯数を住宅の数が上回るなど、数字上は豊富に存在していますが、本当に豊かな住生活や環境に優しく快適な職場環境を享受できているかと考えると、まだまだ改善の余地は大変多くあると感じています。
ニットーグループは、既存建設物の適切なメンテナンスによる性能、美観の維持・向上やリフォーム・リニューアル・建替えなどにより、現代のニーズに適する建設物への再生といった仕事を通じて社会に貢献したいと考えております。
また、情報開示を積極化し、経営の透明性を高めるとともに、社是、企業理念を遵守し、コンプライアンスの徹底を図り、信頼性のある財務報告の作成を行うなど経営品質の向上に努めております。
(2)経営環境
日本の景気動向は、新型コロナウイルスが第5類となり、インバウンド需要も回復、日経平均株価が史上最高値をつけるなど、国内経済動向に変化の兆しが感じられました。一方で、円安が進み、国内物価は上昇を続け、実質賃金は長期にわたりマイナスが続いており、景気回復が実感できない状況が続いています。
住宅・建築業界では、少子化、住宅寿命の長期化、建設コストの上昇により、新築着工件数は減少を続けています。一方で、景気の回復、製造業の国内回帰、インフラの老朽化などにより、建設投資全体としては高い水準を維持しており、既存建築物のリフォーム、リニューアルに関しては、増加傾向で推移するものと思われます。また、ビルメンテナンス業界も大都市への人口流入は続いており、訪日外国人の増加、再開発の進展、建設物の大型化により、増加傾向で推移するものと思われます。
(3)中期経営戦略
ニットーグループは、このような状況下で、減少が続く新築住宅向けの事業も継続しつつ、従来より得意とする既存住宅、既存建設物向けの事業にさらに注力してまいります。人材不足が叫ばれる建設業界において、働きやすく、やりがいのある職場環境づくりを目指し、人材確保と社員教育をさらに強化し、継続して取り組んでいる顧客満足度の向上に努めてまいります。高品質のサービスを適正価格で提供していくことに努め、得意先である大手ハウスメーカーや大手ビルメンテナンス会社からの安定した受注確保を図るとともに、ニットーグループへの直接受注をはじめ、販路の開拓に努めてまいります。木造戸建住宅に加えて、集合住宅、商業施設、ビル、工場といった工事受注が増加していますが、新築戸建需要の減少を補い、改修工事需要の増加に対応していくためにも、鉄骨構造、鉄筋コンクリート構造の大型建設物への対応力をさらに強化してまいります。
建設工事事業では、劣化が進む建物外部の総合的な修繕工事の受注に努め、さらに、ビルメンテナンス事業とも連携して、メンテナンスから外壁診断業務の受注強化を図り、診断後の修繕工事の提案、受注を行ってまいります。また、不動産事業にも注力し、土地の売買、分譲住宅の販売、中古住宅・マンションの買取・再生事業、優良不動産の賃貸事業も展開し、お客様のニーズに幅広く応えてまいります。さらに、店舗展開しているリフォーム店でのイベント開催やチラシによる販促を強化し、知名度向上を図り、顧客数を増加させてまいります。従来の工事請負ルートに加え、販売チャネルを多面化し、ニットーグループ内の他事業とも連携し、1件当たりの受注単価の増大を図り、事業の拡大を図ります。
住宅等サービス事業では、住宅メーカーによる住宅維持管理事業のひとつとしてのシロアリ再予防工事の委託受注の促進を図るとともに、既存顧客からの継続受注を促進し、安定して収益をあげられる体制づくりを行います。また、ハウスクリーニングや営繕工事も強化し、継続して受注できる住宅メンテナンス事業として、顧客の増大に重要な役割を果たせるよう育成してまいります。
ビルメンテナンス事業では、質の高いサービスの提供に努めるとともに、従来から事業の柱として行ってきたガラスクリーニングの業務に加え、床部分の清掃業務に注力し、事業領域の拡大に努めます。また、ビルメンテナンスから派生する改修工事の受注活動を活発化させ、リニューアル工事部門の事業拡大を図ります。
既存の各事業と、それらの関連ビジネスの拡大を図り、グループ全体として、住宅をはじめとする建設物のリフォーム、リニューアル、メンテナンスの分野で総合的に事業展開してまいります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
日本の景気動向は、新型コロナウイルスが第5類となり、インバウンド需要も回復して、国内産業は、コロナ禍前に戻りつつあります。日経平均株価が史上最高値をつけるなど、少しずつではありますが、日本に変化の兆しが感じられるようになりました。一方で円安が進み、国内物価は上昇を続け、実質賃金は長期にわたりマイナスが続いており、景気回復が実感できない状況が続いています。
そうしたなか、住宅建築業界では、少子化、住宅寿命の長期化、建設コストの上昇により、新築着工件数は減少を続けています。一方で景気の回復、製造業の国内回帰、インフラの老朽化などにより、建設投資全体としては高い水準を維持しており、既存建築物のリフォーム、リニューアルに関しては、堅調に推移しています。また、ビルメンテナンス業界も大都市への人口流入は続いており、訪日外国人の増加、再開発の進展、建設物の大型化により、堅調に増加傾向です。
住宅等サービス事業においては、新規のシロアリ発生は減少傾向ですが、地方では高齢化が進んでおり、住宅や休耕地を含めた所有する土地の維持管理の委託が増え、鳥獣被害の増加もあり、そうした対策需要も増加しています。
大手ハウスメーカーでは、新築戸建てに関しては、海外売上の比率を高めており、新築戸建住宅向けの工事はさらに減少することが予想されます。一方、リフォーム、リニューアル需要は、今後も堅調に推移すると予想され、施工力の増加とともに、提案力・設計力の強化に努めて、工事の大型化もさらに進めてまいります。また、集合住宅、高齢者施設、店舗、宿泊施設、オフィス、倉庫といった戸建て以外のリフォーム、リニューアル工事が増えており、販売ルート先としても住宅メーカー以外の比率が高まっています。今後とも新規開拓に取り組み、新たな需要の掘り起こしに努め、資格者の増加など施工管理能力を高めて、売上拡大に努めてまいります。昨年度においても、受注単価アップと工事原価アップが続いており、利益の向上と協力会社の単価アップ及び社員の給料アップといった還元とのバランスをとりながら、お客様への満足度向上も図っていけるように努めてまいります。また、不動産情報の取得に努め、不動産売買の増加、不動産売買時でのリフォーム需要の獲得、優良な不動産取得による賃貸収入の増加にも努めてまいります。
建設業界、ビルメンテナンス業界とも、人材確保が当面の大きな課題です。建設業界にも残業規制が適用されることもあり、ますます人手不足の深刻化が懸念されますが、積極的な採用活動と人材育成に努め、多様な人材が活躍できるよう仕事を分析し、適材適所で人材活用し、働きやすさと高度な品質・安全・顧客満足度を両立できるよう取り組んでまいります。
昨年度は、奈良営業所を大型化して転居し、今年度は、東京西営業所を転居予定で、現在建設中であります。社屋への投資、人材への投資を継続して行い、強固な体制づくりに尽力いたします。
当社グループは、事業の安定的確保及び収益力向上の観点から、各事業の市場環境の変化はあっても、中長期に渡り平均的に売上高前期対比率が10%以上の持続的成長を目指すとともに、利益向上の観点から売上高経常利益率5%以上の確保、資産効率向上の観点から純資産利益率(ROE)8%以上を当面の経営指標とし、その実現に向けて毎期の事業計画を策定しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてニットーグループが判断したものであります。当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期及び影響の内容は変化することが想定され、不確実性が高いことから、合理的に測定することが困難であるため、記載しておりません。
ニットーグループが事業展開をしている住宅・建設業界、不動産市場は、主に国内の景気動向による企業収益の変動、雇用・所得環境の変動による個人消費者の消費マインドの動向、政府の住宅取得支援策による金利政策、税制政策補助金政策の影響などを受けやすく、これに伴う売上高や利益率の低迷により、ニットーグループの業績に影響を与える可能性があります。
ニットーグループは、これらのリスクを低減するために、建設物については、新築・既設を問わず、また、市場においては、戸建て、集合住宅、マンションなどの住宅建設市場やビル・商業施設などの非住宅市場まで幅広く事業を展開し、また、それぞれの市場において積極的な販路拡大を図ることで、景気動向による影響の低減に努めております。
(2)自然災害について
大規模な地震や大型台風・局地的な豪雨などの異常気象の発生した場合、当該被災地域においては、ニットーグループの受注・販売活動や建設工事の施工が一定期間が停滞し、また、工事施工に必要な建設資材の供給が一時的に困難になり、工事の着工・進捗・完成が遅延して、ニットーグループの業績に影響を与える可能性があります。
ニットーグループは、これらのリスクを低減するために、建設工事のみの事業展開にとどまらず、建設物に対する保守・クリーニングなどの人的サービスも展開することで、自然災害による影響の低減に努めております。
(3)評価損及び減損について
ニットーグループが保有する棚卸資産、販売用土地や中古リノベーションマンションなどの販売用不動産、自社所有の社屋などの有形固定資産については、市場価格の低下による評価損の計上や事業活動の低迷などの影響に伴う会計基準の適用による減損処理を実施した場合、ニットーグループの業績に影響を与える可能性があります。
ニットーグループは、これらのリスクを低減するために、棚卸資産及び販売用不動産については、販売サイクルを短期間にすることで市場価格の影響を受けないよう努め、有形固定資産については、事業展開による着実な収益確保に努め、評価損の計上及び減損処理の実施による影響の低減に努めております。
(4)法的規制等について
ニットーグループの建設工事事業及び不動産事業では、建築基準法、建設業法、宅地建物取引業法などに基づく許認可を受け、事業活動を行っております。今後、これらの法令の改訂や法的規制が新たに強化された場合、又は、法令違反が発生した場合には、ニットーグループの業績に影響を与える可能性があります。
ニットーグループは、これらのリスクを低減するために、グループ内においては、法令順守に対する社員教育の実施、内部監査室の監査による法令順守状況の確認によりコンプライアンスの強化に努め、また、各業界団体への加入により最新情報を収集するなどを実施し、法的規制等による影響の低減に努めております。
(5)人材確保について
少子高齢化に伴う労働力人口の減少により人材確保が難しくなってきております。これに伴い、ニットーグループが想定する時期に必要な人材を確保できない場合、工事施工や作業サービスが停滞し、また、必要な人材確保のための求人活動費用や人件費が増加し、ニットーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
ニットーグループは、これらのリスクを低減するために、着実な収益確保に努めるとともに、積極的に求人活動を実施し、長期間な雇用維持のために従業員向けの福利厚生の充実に努めるなどして、人材確保による影響の低減に努めております。
(6) 外注に依存していることについて
ニットーグループの建設工事事業及び住宅等サービス事業において施工される工事は、多種多様であり、使用される工具、機材類も様々で、施工場所も広域にわたっております。ニットーグループは、これらの工事を効率的かつ経済的に遂行するためにそれぞれ専門の技能をもった外注の専門職を活用しておりますが、外注先を十分に確保できない場合や外注価格の上昇による建築コストの増加などが生じた場合、ニットーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。外注依存度は、建設工事事業では当期総工事原価に対して64.6%、住宅等サービス事業では当期総住宅等サービス原価に対して57.3%であります。
ニットーグループは、これらのリスクを低減するために、少子高齢化に伴う労働力人口の減少により要員確保が難しくなってきていることから、ニットーグループ社内での施工要員確保を積極的に実施し、高卒を含めた若手社員の採用に取り組んでおります。また、福利厚生の充実に努めるなどでやる気を高め、社内で教育、育成するシステムを構築しております。
(7) 主要得意先に依存していることについて
ニットーグループの建設工事事業及び住宅等サービス事業は、受注活動を効率的かつ経済的に遂行するために、従来より愛知県経済農業協同組合連合会を通じた販売活動を実施しております。現時点においては良好な取引が維持されておりますが、今後、取引条件変更などの事態が生じた場合、ニットーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当連結会計年度における依存度は、建設工事事業における売上高に対して6.5%、住宅等サービス事業における売上高に対して22.3%、ニットーグループ全体の売上高に対して7.4%であります。
ニットーグループは、これらのリスクを低減するために、幅広く事業展開し、また、積極的な販路拡大を図ることで、主要得意先に依存していることによる影響の低減に努めております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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