大東建託グループは、大東建託、連結子会社59社、関連会社4社で構成され、建物賃貸事業によって土地活用を考える土地所有者に対し、建物賃貸事業の企画・建築・不動産の仲介・不動産管理までを総合的に提供するとともに、関連事業にも積極的に取り組んでいます。
なお、大東建託グループの各事業における大東建託及び関係会社の位置づけは次のとおりであり、セグメントと同一の区分です。
また、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載しております。
不動産賃貸事業
事業の系統図は、次のとおりです。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において大東建託グループが判断したものです。
(1) 経営基本方針
大東建託は、本年6月20日をもちまして創業から50年を迎えました。この節目にあたり、これまで託されてきた想いを次世代へとつなぎながら、この先も更なる企業成長を続けていくため、グループパーパス「託すをつなぎ、未来をひらく。」を策定いたしました。ステークホルダーの皆さまからの信頼と期待に応えながら、次の50年、100年を共に未来を切り開くパートナーであり続けるために、これからも変革と挑戦を重ね成長してまいります。
また、事業活動における具体的な指針とするため、大東建託では以下の5項目を経営基本方針として定めています。
① 顧客第一主義に徹する(CS重視の経営)
② 重点主義に徹する(経営資源の重点的な投入)
③ 顧客の要望に合わせ、大東建託を創造(造り変え)する(市場環境への適応)
④ 現金取引主義を貫徹する(キャッシュ・フロー重視)
⑤ 高い生産性を背景とした高賃金主義に徹する(成果主義の人事処遇)
(2) 目標とする経営指標
大東建託グループは、「売上高営業利益率7%以上」「ROE(自己資本当期純利益率)20%」を確保することを重要な経営指標目標として定めています。当期においては、売上高営業利益率6.1%、ROE18.4%となっています。
(3) 経営環境と対処すべき課題
当連結会計年度における国内経済は、個人消費や設備投資の持ち直し、雇用情勢の改善等により、緩やかな景気回復基調が継続しました。しかしながら、世界的な金融引締め政策および日本銀行の金融緩和政策変更、資材・エネルギー価格の高騰、建設業や運送業における2024年問題等、依然として先行き不透明な状況が続いております。新設住宅着工戸数は、2023年4月~2024年3月累計で800,176戸、前年同期比7.0%の減少となりました。一方、大東建託グループが主力とする賃貸住宅分野においては、建築資材の高騰等の影響もあり、2023年4月~2024年3月累計では前年同期比2.0%減少の340,395戸となりました。
このような環境の中、賃貸住宅分野においては、新型コロナウイルスの第5類移行に伴い様々な制限が緩和されたことにより、展示施設や現場見学会などの販促活動の活性化を図ったこと、キャンセル額が低水準で推移したこと等により、受注は新型コロナウイルス発生前の水準まで回復し、あわせて完成工事高は当初の想定を上回る売上高を計上することができました。
国内の住宅市場では、アフターコロナにおける生活者の住まいやライフスタイルの多様化、気候変動に伴う自然災害の激甚化、省エネや創エネ性能の高い住宅への関心の高まり等を背景に、快適性と環境性を両立した住まいが求められています。こういったニーズを満たす商品やサービスの開発・展開によって企業価値の向上を図るとともにサステナブルな社会の実現に貢献してまいります。
(4) 中長期的な会社の経営戦略
創業50年を迎えた大東建託は、100年企業へと向かう次の50年の新たな一歩として、大東建託グループが2030年にありたい姿“DAITO Group VISION 2030” を描きました。
VISION 2030では、パーパスに基づく考動を基盤に社員の力を最大化し、コア事業の領域とコア周辺事業の生活・暮らしサービスを拡大します。そして、コア事業の領域とコア周辺事業を有機的につなぐことで、まちの活性化・地方創生の実現を目指します。
また、VISION 2030実現へむけ2024年度を始期とする新たな3ヵ年計画を策定しました。本中期経営計画では、2030年へ向け、「グループ一丸新たな挑戦」をスローガンに、企業価値の最大化へ向けた経営を推進してまいります。
セグメント別の中長期的な経営戦略は以下のとおりです。
① 建設事業
建設事業では、地域密着型イベントの積極展開により大東建託オーナー様や自治体、地元企業との連携を深めるとともに、BtoBの請負体制の強化による受注ルートの拡大や営業要員の拡充により受注拡大を図ってまいります。また、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)などの環境配慮型賃貸住宅の供給にも引き続き積極的に取り組み、社会的課題の解決に寄与していきます。
② 不動産事業
不動産事業では、蓄積されたデータに基づくマーケティング力と高い入居斡旋力を背景に、高水準の入居率を維持しつつ、入居者様のライフスタイルに合わせた良質な住空間と暮らしのサービスを引き続き提供していきます。また、ITを活用したサービスや、「いい部屋ネット」のフランチャイズ展開、他者物件の管理契約獲得や不動産売買仲介事業により、更なる収益の拡大を図っていきます。
③ その他の事業(金融事業+その他事業)
その他の事業では、既存の介護・保育事業やエネルギー事業に加え、投資マンション事業やサービスオフィス事業など、グループ間のシナジーを追求しつつ、大東建託グループの事業領域拡大に向けた新規事業の育成・強化等にも引き続き取り組んでまいります。
また、不動産開発事業の拡大に伴い、2025年3月期より「不動産開発事業」を独立した報告セグメント区分にすることとしました。ビルドセット事業・リノベ再販事業への投資を拡大し、また北米を起点に海外での不動産管理・販売にも着手し、「世界一の大家さん」を目指してグローバル展開を進めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において大東建託グループが判断したものです。
(1) 原材料費等の高騰による原価の上昇、利益率の低下
大東建託は、賃貸建物の建設において、大東建託が元請けとなり、大東建託の現場監督(施工技術者)が直接施工業者に分離分割発注を行い、完成工事原価の抑制を実施しています。しかしながら、各種建設資材の価格上昇や労務費の上昇などにより、売上総利益率が低下する可能性があります。
(2) 税制改正による業績への影響
大東建託は、土地所有者に土地有効活用として賃貸マンション・アパートの建設を提案するコンサルティング営業を行い、建設受注を獲得しています。現在において土地活用の有効な手段は、建物賃貸事業経営とされていますが、税制改正により建物賃貸事業に関連する税負担等に変更があった場合、受注高が変動し業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 金利の急上昇による受注キャンセル
土地所有者が建物賃貸事業を行う際、建物の建築代金は金融機関からの借入れにて調達することが一般的です。現在、長期金利は、依然、低金利状況が続いており、土地所有者が建物賃貸事業に踏み切る一つの要因となっています。金利が急激に上昇した場合、採算悪化を懸念した土地所有者が発注キャンセルを申し出るケースや建築プランの見直しが必要となるケースが発生し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 法施行・法改正等に伴う経費増
大東建託グループは、建設業許可、建築士事務所登録及び宅地建物取引業免許等の許認可を受けて事業を展開し、またこれらの関連法令をはじめその他各種の法令等に基づいた企業活動を行っています。これらの法令等を遵守するためにコーポレートガバナンス及びコンプライアンス推進体制を強化していますが、新たな法令等が施行された場合、当該法令等に対応するための経費が追加的に発生し、業績に影響を与える可能性があります。
(5) 個人情報の漏洩等のリスク
大東建託グループは、土地所有者や入居者等、様々なお客様の個人情報をお預りしています。個人情報保護には特に配慮し対策を進め事業活動を行っていますが、万一、個人情報の漏洩等があれば、信用を大きく毀損することとなり、大東建託の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 自然災害によるリスク
大規模な地震や台風等の自然災害が発生した場合、被災した大東建託グループの建築現場・事業所・情報設備等の修復やお客様の建物の点検、被災したお客様への支援活動等により、多額の費用が発生する可能性があります。また、被災地域において、社会インフラが大規模に損壊し、相当期間に亘り生産・流通活動が停止することで建築資材・部材の供給が一時的に途絶えたり、多数の社員が被災し勤務できなくなることにより、契約締結・工事着工・工事進捗や入居者斡旋活動が滞り、大東建託グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(7) 品質管理等に関するリスク
大東建託グループでは、施工基準書に定めた品質の確保に対して、施工業者、工事監督、設計者(工事監理者)による確認を行い品質確保に努めています。検査時には特に各工程の隠蔽部の確認を行い、完成時には施工状況を施工品質記録にまとめ「自主検査報告書」をお施主様へ開示しています。しかしながら、予期せぬ事情により重大な品質問題が発生した場合、レピュテーションの著しい低下により、業績に影響を与える可能性があります。
(8) 建設技能労働者減少に関するリスク
建設技能労働者数は年々減少しており、2025年には286万人まで減少(2015年対比16%減)すると予測されています。建設技能労働者数減少を見据えた対策として、部材のユニット化による現場作業の省力化や、作業補助機などによる作業員の効率化、および外国人技能実習制度を通した協力業者に対して技能実習生の受入れの支援などを行っています。しかしながら、想定を超える建設技能労働者の減少や超高齢化の進行によって業務の生産性低下や工期の長期化等が発生した場合、業績に影響を与える可能性があります。
(9) 気候変動に関するリスク
大東建託グループは、気候変動が事業活動に与える「リスク」へ適切に対応し、気候変動による「機会」を成長の機会として捉え事業活動を行っていますが、シナリオ分析で想定した以上の気候危機や、法改正や新たな法令などが施行された場合、業績に影響を与える可能性があります。詳細は、「2 サステナビリティに関する考え方と取組 (2)気候変動への取り組みとTCFDへの対応」に記載しています。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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