井村屋グループグループは、2010年10月1日から持株会社制を導入しており、井村屋グループ、連結子会社10社により構成されております。
なお、井村屋グループは特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められている数値基準について連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。
井村屋グループグループが営んでいる主な事業内容と、当該事業に係る位置付けは、事業の種類別セグメント情報における事業区分によれば次のとおりであります。
流通事業
「井村屋㈱」が製造販売するほか、同社製品の一部については、製造を「井村屋フーズ㈱」に委託しております。また中国国内においては北京市所在の「井村屋(北京)食品有限公司(IBF)」が菓子、点心・デリ商品の販売及び日本からの輸入商品の販売を行っており、菓子商品については、製造を大連市所在の「井村屋(大連)食品有限公司(IDF)」に委託しております。また「井村屋(大連)食品有限公司(IDF)」において、菓子の輸出販売を行っております。米国カリフォルニア州アーバイン市所在の「IMURAYA USA, INC.」ではアメリカ国内における冷菓の製造販売及び日本及び中国からの輸入商品の販売を行っております。加えて、「スイーツ」カテゴリーとして、「Anna Miller’s(アンナミラーズ)」「JOUVAUD(ジュヴォー)」のブランドを活かした流通商品化の取り組み及びサービスの提供を行っております。
また、「IMURAYA MALAYSIA SDN. BHD.(IMM)」はマレーシア国内で製造委託した冷菓の販売を行っております。ASEAN市場での開拓を目指しております。
調味料事業
「井村屋フーズ㈱」が各種調味料素材を製造・販売しております。また、中国大連市に設立している「井村屋(大連)食品有限公司(IDF)」では粉末調味料の製造を行う他に、「井村屋フーズ㈱」の製造受託を行っており、中国北京市に設立している「北京京日井村屋食品有限公司(JIF)」では、委託加工した調味料の販売を行っております。
その他事業
「イムラ㈱」がリース代理業を営み、井村屋グループとの賃貸住宅ヴィルグランディールの管理業務等を行っております。また、井村屋グループが自社所有の土地を活用した不動産の賃貸を営んでおります。中国北京市所在の「井村屋(北京)企業管理有限公司(ICM)」は、中国事業会社全体の管理及び支援等を行っております。
「井村屋スタートアッププランニング㈱」は井村屋グループの将来の柱と成る事業を創出することを目的とし、新規事業の企画、事業化に関する総合的な支援を行っております。
以上を、事業系統図によって示しますと次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、井村屋グループグループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
井村屋グループグループは「おいしい!の笑顔をつくる」のミッションのもと、お客さまに満足いただける商品・サービスを提供し、継続・進化することで社会から「よい会社」として信頼される企業グループを目指して活動しております。
井村屋グループ理念として
M(ミッション)おいしい!の笑顔をつくる
V(ビジョン) Be always for Customers!
P(パッション)イノベーション(革新)
を掲げ、「不易流行」の考え方のもと、「特色経営」を磨き、独創的な楽しい商品とすぐれたサービスの提供を通じて、社会から必要とされるグループ企業を目指します。
(2)目標とする経営指標
井村屋グループグループは、SDGsのゴールでもある2030年を見据えた成長戦略の実行と経営基盤の強化を図るため2024年度から始まる新中期経営計画「Value Innovation 2026(新価値創造)」を策定しました。
井村屋グループグループは、売上高、営業利益、売上高営業利益率、海外事業売上高比率を重要な経営指標としております。当該指標を採用した理由は、投資家が井村屋グループグループの経営方針・経営戦略等を理解するうえで重要な指標であり、経営方針・経営戦略等の進捗状況や企業価値の的確な把握が可能であると判断するためであります。
井村屋グループ中期経営計画 最終年度(2026年度)の数値目標
<財務指標>
売上高 550億円
営業利益 33億円(売上高営業利益率 6.0%)
海外事業売上高比率 8.8%
<非財務指標>
温室効果ガス排出削減 2023年度比30%削減(原単位)
国内事業廃棄物量削減 2023年度比30%削減(原単位)
女性管理職比率 30%以上
(3)会社の対処すべき課題及び中長期的な会社の経営戦略
今後の経済動向につきましては、企業業績の回復、所得環境の改善を受けて経済活動の正常化が進んでいるものの、長期化する国際紛争や欧米諸国の金融引き締め、中国経済減速への懸念など、先行き不透明な状況が予想されます。菓子・食品業界におきましても、原材料価格・エネルギー価格の高騰に加え、物流コスト上昇により経営環境は引き続き厳しいものと想定されます。
このような状況のもと井村屋グループグループは、SDGsのゴールでもある2030年を見据えた成長戦略の実行と経営基盤の強化を図るため2024年度から始まる新中期経営計画「Value Innovation 2026(新価値創造)」を策定しました。パーパスである「おいしい!の笑顔をつくる」ために、顧客志向を追求し、特色ある価値創造企業として、社会から共感される企業を目指してまいります。
初年度となる2024年度は「先義後利そして備えよ常に!」を活動指針として「お役立ち企業」を目指し、持続可能な事業活動に取り組んでまいります。
流通事業(BtoC事業)の中心となる井村屋株式会社においては、特色を発揮し、おいしさと健康をテーマに新価値創造を目指した商品開発に取り組みます。2023年度から稼働した「あのつFACTORY」の更なる投資効果の発揮に向けて、SOY事業及びカステラ事業を軸に輸出やEC販売強化に取り組み、成長戦略を実行します。冷菓カテゴリーにおいては過去最高売上を記録した「あずきバー」シリーズの販売を更に強化するとともに新機軸商品として開発した微細氷を使用した「やわもちアイス抹茶氷」や「SHALILI カフェラテアイス」などの商品成長に向けた開発、販売促進を進めてまいります。点心・デリカテゴリーでは「肉まん・あんまん」が2024年度に発売60周年を迎えます。感謝の気持ちを込めたキャンペーンなどの販売促進を実施するとともに、付加価値の高い商品展開により新価値創造に取り組んでまいります。菓子カテゴリーの新機軸商品である冷凍和菓子では、2024年2月に「AZUKI・FACTORY」に増設した冷凍和菓子製造ラインの生産技術を活かし、新商品として好評をいただいている「井村屋謹製たい焼き(つぶあん)」の販売を強化するとともに冷凍和菓子の新商品開発、販売拡大を進め、成長戦略を展開いたします。
井村屋フーズ株式会社のBtoB事業では、調味料事業の粉末加工拡大に向け、独自技術を活かした新規商材の提案を行い、事業の強みを活かした市場開拓を進めていきます。食品加工事業では、成長が期待されるスパウチ市場の開拓を継続するとともに、新規OEM商品の受託を進め、お客様に信頼される企業として活動を強化してまいります。
海外事業では、アメリカのIMURAYA USA, INC.において、井村屋ブランド商品の輸入総代理店機能を更に推進し、米国での「あずきバー」や「カステラ」の販売強化や新商品を投入し、市場拡大と井村屋ブランドの価値向上を目指します。中国事業では、井村屋(北京)食品有限公司(IBF)が焼菓子、包子の新規及び業務用販売ルート開拓に取り組むとともに、日本からの輸入商品の販路拡大を目指します。調味料事業を展開する北京京日井村屋食品有限公司(JIF)、井村屋(大連)食品有限公司(IDF)においては、台湾、EU市場など海外での販路開拓に取り組みます。マレーシアのIMURAYA MALAYSIA SDN. BHD.において、「AZUKI BAR」「Mochi Mochi」のマレーシア国内市場の販路拡大を進めるとともに、ASEAN市場へのゲートウエイとして輸出拡大を目指します。
コスト面では、設備投資の効果を発揮し、生産性の向上や環境負荷低減を実現します。DXへの取り組みやデジタル活用による仕組みの変革、SCM機能の強化によるロス・ミス・ムダの削減や食品残渣のアップサイクルによる食品ロスの削減を推進し、コストイノベーションを図ります。
以上の状況を踏まえ、次期の連結業績見通しにつきましては、売上高495億円、営業利益26億円、経常利益27億円、親会社株主に帰属する当期純利益18億50百万円を想定しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において井村屋グループグループが判断したものであります。
前記の中で、井村屋グループグループが特に注目している主な事業等のリスクは以下のとおりです。
・財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動
1.経営成績等と気象状況及び原材料価格との関連に係るもの
井村屋グループグループの流通事業における製品は季節商品の占める割合が高く、販売期間における異常気象あるいは異常気温の影響を受けることがあります。
また、製品に使用する原材料においても、主要原料であります小豆・砂糖をはじめとする農作物由来の原料等に関しましては特に市況の影響を受けます。
2.キャッシュ・フローの状況の変動に係るもの
井村屋グループグループのキャッシュ・フローは、当連結会計年度において、借入金を計画通り返済しております。しかし、今後とも資金の効率的配分を行い来期以降のキャッシュ・フロー計画を立案しておりますものの、かつてのオイルショック時の原材料仕入に関しての支払サイトの短縮等を余儀なくされたような、現在の収支状況が崩れる場合が生じた際は、全事業セグメントにおいて、営業活動によるキャッシュ・フローの状況等にも影響を及ぼす可能性があります。
3.保有資産の評価に係るもの
井村屋グループグループが保有する土地や投資有価証券等の資産価値が時価等に基づき下落する場合には、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
4.退職給付費用及び債務に係るもの
井村屋グループグループの従業員に係る退職給付費用及び債務は、割引率や年金資産の期待運用収益率等の数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されておりますが、実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。従って割引率の低下や運用利回りの悪化は、業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
・特定の取引先・製品・技術等への依存
1.特定の販売先への高い依存度に係るもの
加温製品の「肉まん・あんまん」の主要販売先はコンビニエンスストアであり井村屋グループグループも大手数社に対して販売しておりますが、販売先の事業方針、営業施策等に変更があった場合、井村屋グループグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
2.特定の製品への高い依存度に係るもの
菓子・食品の製品については、元来その成分および製造方法について、業界自体が特許権のハードルが低く、比較的容易に新規参入や類似商品の販売が予想され加えて競合先との価格競争激化の可能性があります。
また、井村屋グループの販売商品には「水ようかん」「ゆであずき」「肉まん・あんまん」「あずきバー」等ロングセラー商品が多くあり販売ウエイトも高いものですが、商品サイクルが短期化している業界にあって、市場のニーズに適合する新商品の開発も必要となっております。
・特定の法的規制・取引慣行・経営方針
1.事業の今後の展開に係るもの
中国、アメリカ及びマレーシアで展開しております海外での事業につきましては、現地の消費動向等により、計画通りの販売ができない場合は、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
2.業界関連等の法的規制等に係るもの
井村屋グループは食品等の製造や販売等事業の展開において、現時点の規制に従いまた規制上のリスクを伴って業務を遂行しております。
将来における輸入制限、独占禁止、特許、消費者、使用原料、租税、環境・リサイクル関連等の法規制や規則、政策、業務慣行、解釈、財政及びその他の政策の変更ならびにそれによって発生する事態は井村屋グループの業務遂行や業績等へ影響を及ぼす可能性があります。しかしそれらの内容・程度等の予測は困難であり、また井村屋グループが制御できるものではありません。
・その他
1.食の安全性に係るもの
井村屋グループグループは「おいしい!の笑顔をつくる」の社会的使命のもと、食を提供するものとし、お客様に高品質で安全な商品・サービスを提供し、より多くのお客様のご満足をいただけることを第一義として使用原料の検査体制の充実や生産履歴の明確化(トレーサビリティ)等に努めてまいりました。2014年度には井村屋フーズ株式会社七根工場、2015年度には井村屋株式会社全工場で「食品安全管理システム認証22000」(FSSC22000)を取得し、より一層の食の安全性の追求と品質保証体制の確立を図ってまいります。また、新商品の開発におきましても、「安全・安心・安定」を基本指針としておりさらなる改善を目指しております。
製品等の安全性と商品開発、生産、流通販売の各段階を通じた品質管理体制については最大限の努力を払っております。しかし、偶発的な事由によるものを含めて製品事故が発生した場合や井村屋グループグループの取り組みの範囲を超える事態が発生した場合には、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
2.自然災害に係るもの
井村屋グループグループは、地震や台風等の自然災害に対して社内体制を整備し、緊急時の対応に備えておりますが、井村屋グループグループの危機管理対策の想定範囲を超えた天変地異の場合には、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
3.情報システムに係るもの
井村屋グループグループでは、生産、販売、管理等の情報をコンピューターにより管理しています。また、ルートセールスや通信販売等の営業取引や消費者キャンペーンを含む販売促進活動等を通じて、お客様情報を保有しております。これらの情報システムの運用については、コンピューターウイルス感染によるシステム障害や、ハッキングによる被害及び外部への社内情報の漏洩が生じないよう万全の対策を講じています。しかしながら、今後これらの情報が外部に流出するような事態が起きた場合、井村屋グループグループの信用低下を招き、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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