銚子丸(3075)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】銚子丸は、同業他社の低価格回転寿司店との差別化を図るために、より上質な商品とサービスを、よりお得感のある価格帯にて提供するグルメ回転寿司業態として、「すし銚子丸」を中心ブランドとして直営店のみによる多店舗展開を行っております。なお、銚子丸は寿司事業のみの単一セグメントとなっております。
有価証券報告書(2026年2月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 銚子丸の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において銚子丸が判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針銚子丸は、経営理念を全従業員に徹底することでお客様への「おもてなし」を充実させ、企業体質の一層の強化、既存業態の徹底的な磨き上げを図ることで企業価値を向上させることを経営の基本方針としております。(経営理念)「人間の生命を支える最も基本的な飲食を通し、より多くのお客様に、よりおいしく・よりよいサービス・より速く、をもって私達の『真心』を提供し、お客様の『感謝と喜び』を頂くことを私達の使命と致します。」 (2)経営戦略等及び経営環境回転寿司業界においては、競合他社との差別化の流れの中で、グルメ回転寿司の業態と低価格回転寿司の業態の二極化が今後も続くものと考えております。グルメ回転寿司及び立ち寿司業態に属する銚子丸は、同業態の競合他社との差別化を図るために、「より良い食材を新鮮で食べ応え充分な状態で市場価格よりも断然お得感のある価格帯で」提供することを目指しており、この実現のために産地の開拓、素材の吟味、商品開発など銚子丸独自の商品力の向上に邁進し、さらに、立ち寿司により近い技術の向上に取り組んでいくことを経営戦略としております。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題外食業界におきましては、原材料、エネルギー価格、店舗建設費用の高騰、労働力不足や人件費の上昇、物価高騰による消費者の節約志向の高まりなど、引き続き先行き不透明な状況が続くことが予想されます。このような状況の中、銚子丸は「既存ブランドの商品・サービスを磨き上げ、より多くのお客様に銚子丸劇場を楽しんでいただく」をテーマとし、以下の項目に取り組んでまいります。 ① 既存業態の徹底的な磨き上げ 「すし銚子丸」の強みである「職人の握る寿司」「本まぐろ」「光物」「目利き」「おもてなしの舞台」をより強化・特化し、徹底的に「新鮮」「高品質」「安全」「安定供給」「お値打ち感」を追求してまいります。また、小回りの利く仕入体制を構築し、ブランド全体では仕掛けができないような良質な小ロット商材も仕入れることで、より魅力的な商品作りをすすめるとともに、サスティナブルで安定供給可能な原料調達基盤の構築を目指してまいります。 ② 出店戦略 既存の「すし銚子丸」ブランドについては、特に神奈川地区をはじめとする未展開エリアでの出店を強化しながら都心型店舗モデルを確立させ、新規顧客層の獲得を図るとともに、人件費をはじめ様々な経費の上昇に耐え得る収益性を確保するために、席数増加・作業性・イメージアップ・省力化を重視した既存店改装を計画的に実施してまいります。並行して、不採算店舗の退店及び好立地へのリロケーションを推進することで、利益体質の強化に努めてまいります。新業態の「Standing 鮨 Bar Yasuke」については、既存業態と顧客層が重ならない立地へ出店し、日常的に利用できる身近な寿司ブランドを確立することでファン層の拡大を目指してまいります。 ③ DX戦略 タッチパネルによるフルオーダー化により集積したデータから注力すべきポイントを抽出し、お客様に喜ばれる商品施策やサービスを確立することで、ムリのないオペレーション・ムラのないサービス・ムダのない食材管理を実現し、売上高と利益の最大化を図ってまいります。 「縁アプリ」の約73万人の顧客データを基に顧客属性に合わせたピンポイントな販売促進施策の実施、アプリ会員への特典施策の充実、店舗からのダイレクトマーケティングを実施することにより、ロイヤルカスタマー化の促進を図ってまいります。 また、AIの活用により捻出した時間を、人間にしかできない「お客様へのおもてなし」、「創造的な活動」に充てることで、お客様へのサービス向上を図ってまいります。 ④ 人財戦略 人を増やす「採用」、技術者を育てる「育成」、長く働き続けることができる職場環境を作る「リテンション」を3つのテーマとし、優秀な人財の確保を推進してまいります。 成長戦略を見据えた適正人財と適正人員数の採用、未来人財育成のための配転教育を実施するとともに、従業員の中・長期的な能力開発をすすめるために、キャリアデベロップメントプログラムと新しい評価制度を導入してまいります。 女性が働きやすい職場環境及びキャリアアップ支援体制の整備と女性正社員の採用強化、女性店長・女性管理職の積極的な登用に取り組んでまいります。 また、経営理念に基づく目指すべき姿をモデル店として具現化し、全従業員が体感・共感・共有できる研修環境を整備し全店に波及させることで、幅広い人財が活躍できる土壌の形成と誰もが挑戦できる社風づくりに努めてまいります。 ⑤ 海外事業 銚子丸は、ロイヤルホールディングス株式会社、双日株式会社との3社にて、米国での共同事業展開に関する合弁事業契約を締結し、2024年3月にSUSHI-TEN USA Inc.を設立いたしました。 2025年12月の1号店出店を始めとして引き続き出店していく計画です。現地採用の人財による運営オペレーションを構築するとともに、現地でのブランドの認知を強化させ、早期に多店舗展開可能な成功モデルを確立してまいります。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等銚子丸は事業を継続的に発展させていくためには、安定した財務基盤を維持しつつ、売上高を着実に増加させ、適正な利益の確保を図っていくことが必要であると考えております。そのために、売上高経常利益率、自己資本比率、ROEを重要な経営指標として位置付け、その向上に努めてまいります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】銚子丸の事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、経営者が銚子丸の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項は、以下のとおりです。銚子丸は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、リスク発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、銚子丸への投資は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で判断される必要があると考えております。なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、当事業年度末現在において銚子丸が入手可能な情報及び合理的であると考えられる一定の前提に基づいて判断したものです。 (1)銚子丸の事業に影響を与える外的要因について① 外食業界の動向及び競合他社との競争について銚子丸の属する外食産業は、多様化する外食ニーズの中で、業界各社の競争がより激しさを増しております。寿司業界においても、大手チェーン店の相次ぐ出店や異業種からの参入等による競争が激化しております。このような状況の中で銚子丸は、経営理念に掲げる「私達の『真心』を提供し、お客様の『感謝と喜び』を頂くことを私達の使命と致します。」を徹底し、今後も競合他社との差別化に向けた諸施策を講じながら収益力の向上に努めてまいる所存であります。しかしながら、今後、外食市場の縮小や他の外食事業者や中食事業者を含めた競合他社との競争が更に激化した場合に、銚子丸の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 食材について銚子丸は寿司事業のみの単一事業を営んでいるため、水産物や米等、原材料となる食材に関して市場価格変動に伴う銚子丸仕入価格の変動や市場流通量の大幅な減少に伴う定番品目の欠品等が発生した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。特にまぐろをはじめとした主要品目については、世界情勢や為替、漁獲状況等の影響により、市場価格が大きく変動する事態も想定されるものと考えております。銚子丸は、まぐろをはじめとした主要品目の仕入に関して、固定価格での長期契約の締結や仕入経路の多様化等によって、仕入価格上昇や欠品が発生するリスクの低減を図る方針でありますが、こうした施策が必ずしも期待どおりの効果を生む保証はありません。また、近年、地球温暖化の影響と思われるアニサキス等、寄生虫の食中毒の発生が増加傾向にあります。銚子丸は品質管理について、常に厳格かつ万全な管理に努めておりますが、取り扱う食材のうち、特にこれら水産物の安全性に係る問題が発生した場合、銚子丸の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 人件費について昨今の労働人口減少により、労働市場が逼迫しており、優秀な人材確保の為の賃金上昇圧力が高まっております。今後、人件費が急激に上昇した場合、銚子丸の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 光熱費等について昨今、世界情勢が不安定な中で、世界的なエネルギー危機を背景とする燃料価格の高止まりや、円安による物価上昇が顕在化しております。今後、光熱費等の諸経費が急激に上昇した場合、銚子丸の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 自然災害・事故等について地震や台風等の自然災害や火災・事故などにより、店舗の営業に支障が生じたり従業員が被害を受ける可能性があります。これに伴う売上高の減少、営業拠点の修復又は代替のための費用発生等が、銚子丸の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 感染症について新型コロナウイルス感染症をはじめとした感染症等が発生・拡大した場合、又は収束が長引いた場合には、外出自粛などにより銚子丸の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ その他の外的要因について銚子丸は寿司事業のみの単一事業を営んでいるため、寿司に関する消費者の嗜好の変化が銚子丸の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)出店について① 出店戦略について銚子丸は、2026年2月28日現在、千葉県内に39店舗、東京都内に37店舗、埼玉県内に10店舗、神奈川県内に7店舗の計93店舗(「すし銚子丸」「すし銚子丸 雅」「すし銚子丸 Shinjuku」「江戸前すし百萬石」「鮨Yasuke」「Standing 鮨 Bar Yasuke」及び「鮨元」業態、すべて直営)を展開しております。今後におきましても、これらの各業態の特徴を活かし一都三県のロードサイド並びに商業施設内・ビルイン・駅中・駅前等の繁華街立地をメインとした都心部への出店について積極的に検討していく方針であります。銚子丸は、出店にあたって、周辺人口、近隣道路環境、敷地状況、競合店状況、及び契約条件等の諸条件を総合的に検討した上で、出店候補地の選定を行っております。予め銚子丸の希望する条件で絞り込んだ出店候補地に対して、物件所有者との交渉を行っており、当該交渉期間は長期化する場合があります。また、銚子丸の出店条件に合致した物件がなく計画通りの出店ができない場合や、出店後において立地環境等に多大な変化が生じた場合には、銚子丸の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 敷金・保証金等について銚子丸は、出店に際して、敷金・保証金等を差し入れた上で土地、建物を賃借しており、賃借物件の地主・家主の経済的破綻等により敷金・保証金等の回収が不能となった場合や、銚子丸の都合による賃貸借契約の中途解約により契約条件に従って敷金・保証金等を放棄せざるを得なくなった場合等には、銚子丸の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)事業体制について① 人財確保及び育成について銚子丸は店舗数増加等による業容と組織の拡大において、これを担う人財の量的・質的な確保及び育成が重要な課題であると考えております。会社財産としての「優秀な人財」の安定確保と早期戦力化及び定着率向上のためには、働き方改革の推進による労働環境の改善と給与体系の見直しによる人件費の増加が今後の飛躍に向けた事業基盤構築のために不可欠な負担であるとの認識のもとで、人財の確保・育成を推進しております。しかしながら、今後、労働法令の改正や労働市場の逼迫によって銚子丸の想定を上回る人件費の増加があった場合や、新規出店を担う人財確保及び育成ができない場合には銚子丸の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 鮮魚の配送について銚子丸では、水産物卸売市場の休業日を除き、早朝に水産物卸売市場で仕入れた鮮魚を、当日中に配送し、店舗で加工して提供するための仕入及び物流体制を構築しております。このような体制を構築していることが他社の回転寿司店舗との差別化要因の一つであると考えており、今後こうした体制を維持継続できなくなった場合、銚子丸の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、これらの体制を維持するためには、水産物卸売市場から開店前に仕入品を店舗に配送できることが前提となるため、出店用地の選定に制約が生じる場合があります。 (4)法的規制等について① 法的規制について銚子丸の事業に関連する法的規制としては、「食品衛生法」「消防法」及び「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」(いわゆる食品リサイクル法)等があります。このうち食品衛生法においては、飲食店を経営するにあたり厚生労働省令が定めるところの都道府県知事の許可を受けなければならない旨が規定されています。今後、これらの法的規制が強化された場合、それに対応するための新たな費用の発生等により、銚子丸の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 衛生管理について銚子丸では、衛生管理を重要な経営管理項目として位置づけており、衛生管理室が、各店舗の衛生評価・教育並びに外部の専門業者との連携による食材・調理器具の検体採取や従業員の検便検査等を定期的に実施しております。さらに、その実施結果に基づいて各店舗に対する衛生管理指導を行うなど衛生管理体制を整備しております。また、食品衛生法の改正により2020年6月からHACCPに沿った衛生管理が制度化されましたが、これを契機として銚子丸はより安全性の高い衛生管理体制の構築を進めております。銚子丸は、今後とも一層の衛生面の管理を強化していく方針でありますが、外食産業の中でも生鮮食材を取り扱う業態として食中毒事件等が発生した場合には、企業としての存続そのものに重大な影響を及ぼす可能性があります。また同業他社で食中毒事件等が発生した場合には、消費者による寿司業界全体に対する不安感を与えてしまうことから、銚子丸の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)について2001年5月に施行された「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」(食品リサイクル法)により、年間100トン以上の食品廃棄物を排出する外食事業者(食品関連事業者)は、食品廃棄物の発生量の抑制、減量及び再生利用を通じて2029年度までの食品廃棄物の再利用等の実施率は業種全体で50%を達成するよう目標が設定されております。銚子丸におきましては、排出量の把握とその抑制策、再生利用策、及び減量策等の具体的な対応策を実施しておりますが、今後同法に関して追加的な対応が必要となった場合、銚子丸の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 短時間労働者の雇用について銚子丸では従業員に占める短時間労働者の比率が高いため、今後、労働法令の改正等、あるいは厚生年金保険等、パート・アルバイト社員の処遇に関連した法改正が行われた場合には、人件費負担の増加により、銚子丸の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)個人情報の管理について銚子丸は、顧客からのアンケート情報等を収集し、顧客満足度の把握及びサービス向上に努めております。個人情報の管理に関しては万全を期しておりますが、何らかの理由で個人情報が漏洩した場合には、損害賠償請求の発生や社会的信用の低下等により、銚子丸の業績に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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