ワコールホールディングスの企業集団は、持株会社(ワコールホールディングス)1社、子会社51社及び関連会社7社で構成され、インナーウェア(主にファンデーション、ランジェリー及びナイトウェア)、アウターウェア、スポーツウェア、その他の繊維製品及び関連製品の製造、卸売及び製品の消費者への小売を主な事業としており、更にその他の事業として、飲食・文化・サービス等の事業を展開しております。
なお、ワコールホールディングスは、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
ワコールホールディングスグループの事業に関わる位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。
(1)ワコール事業(国内)
ワコール事業(国内)に属する会社は、ワコールホールディングス及び国内子会社8社であります。
国内子会社のうち㈱ワコールは、上記製品の企画・デザインと原材料調達を行い、国内外の縫製会社及びその他の協力工場から仕入れた半製品の検査を経て製品化し、国内百貨店、量販店及びその他一般小売店、また直営店舗、Eコマース(EC)サイトや国内外の販売会社を通じて、それぞれ最終消費者へ供給しております。縫製会社は㈱ワコールマニュファクチャリングジャパン等2社あり、いずれも㈱ワコールから原材料の供給を受けてインナーウェア、スポーツウェアの縫製加工を行い、半製品を㈱ワコールへ納入しております。販売会社は㈱ウンナナクール、㈱ランジェノエルがあり、主としてインナーウェア、アウターウェアの製品の小売販売を行っております。
(2)ワコール事業(海外)
ワコール事業(海外)に属する会社は、海外子会社及び関連会社併せて39社であります。
海外子会社は北中米地区10社、欧州地区に7社、アジア・オセアニア地区に16社、計33社あります。海外関連会社はアジア地区に6社あります。
北中米地区の子会社10社のうちWACOAL DOMINICANA CORP.はインナーウェアの縫製会社で、製品を米国の製造・販売会社であるWACOAL AMERICA,INC.に納入しており、WACOAL AMERICA,INC.はこれら製品を現地の百貨店、専門小売店及びECサイトを通じて最終消費者へ供給しております。また、販売会社であるEVEDEN INC.は主としてWACOAL LANKA(PRIVATE) LTD.、WACOAL EMEA LTD.から供給を受けたインナーウェア等の製品を販売しております。
欧州地区の子会社7社のうちWACOAL EMEA LTD.は主としてWACOAL LANKA(PRIVATE) LTD.から供給を受けたインナーウェア等の製品を主に英国の百貨店、専門小売店等を通じて最終消費者へ販売しております。BRAVISSIMO LTD.は主にグループ外から独自に供給を受けた製品の小売販売を行っております。
アジア・オセアニア地区の子会社2社と関連会社4社は、製造・販売会社で、製品をそれぞれ現地の百貨店、専門小売店等を通じて最終消費者へ供給するとともに、一部を㈱ワコール及びアジアの販売会社に供給しております。販売会社は、WACOAL SINGAPORE PRIVATE LTD.、EVEDEN ISRAEL LTD.等子会社6社と関連会社1社であり、主としてグループ内より供給を受けたインナーウェアの製品をそれぞれ現地の百貨店、専門小売店、直営店舗を通じて最終消費者へ供給しております。残り8社の子会社のうち、4社はインナーウェアの縫製会社で、2社は原材料製造会社、1社はアジア地区における子会社・関連会社向けの材料調達等、1社は投資会社で現地のインナーウェア等の製造・販売子会社及び関連会社への投資をしております。
(3)ピーチ・ジョン事業
ピーチ・ジョン事業に属する会社は、国内子会社及び海外子会社併せて3社であります。
国内子会社1社、海外子会社2社は、すべて販売会社であり、㈱ピーチ・ジョンは主にグループ外から独自に供給を受けた製品の小売販売を行っております。
(4)その他
その他に属する会社は、国内子会社4社、海外子会社3社、国内関連会社1社併せて8社であります。
国内子会社4社のうち、㈱ルシアンは婦人インナー、レース、手芸用品等の製造、卸売を行っております。残り3社は販売会社、その他の繊維関連及び不動産賃貸業、その他の事業を行っております。
海外子会社は、アジア地区に3社あります。
アジア地区のうち2社は縫製会社であり、残り1社は、その他繊維関連事業を行っております。
以上の子会社及び関連会社の概要を図で示すと次頁のとおりであります。
無印:連結子会社
※ :持分法適用会社
ワコールホールディングスグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてワコールホールディングスグループが判断したものであります。これらの将来予測には、不確定な変動要素が含まれており、実際の成果や業績などは、記載の見通しとは異なる可能性があります。
(1) グループ経営理念
ワコールグループは、純粋持株会社であるワコールホールディングスのもと、日本、米国、欧州、中国、東南アジアを中心に、インナーウェア事業などを展開し、従前より「人々の美しさに貢献することで、広く社会に寄与する」ことを目指して活動を続けてきました。そして、2022年には、「世界中のあらゆる人々の豊かな生活に貢献する」こと、「画一的な外見美ではなく、内面も含めた自分らしさの実現をお手伝いする」こと、「環境や人権などさまざまな社会課題の解決に努める」ことを目指し、現代社会において私たちが果たすべき社会的使命「ミッション」を定義しました。この「ミッション」ならびに、70年を超える歴史の中で受け継いできた「創業の精神」をよりどころとして、各事業会社が複雑化・多様化する社会課題への取り組みを将来の「成長機会」として捉え、事業を通じて「社会課題の解決」と「持続的成長」の両立を目指す「サステナビリティ経営」を推進することで、企業価値の向上に努めていきます。
また、私たちの事業活動は、一人ひとりのお客さまの声に耳を傾け、謙虚に自らを変革し、人と人とが互いに信頼し合う「相互信頼」を積み重ねることで成り立っております。企業経営の透明性を高めることに継続して取り組み、公正性、独立性を確保することを通じて、「株主」「顧客」「従業員」「取引先」「地域社会」などすべてのステークホルダーとの「相互信頼」の関係を構築することで、社会になくてはならない存在を目指していきます。
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ミッション |
ひとりひとりが 自分らしく美しく いられるように
世の中が 自信と思いやりに あふれるように
からだに こころに
いちばん近いところで 寄り添い続けます
からだのここちよさ、こころの美しさ。それはまるで引力のように、自分と社会とを結びつけてくれる。
ありたい自分を知り、一歩ずつ近づくこと。そこで生まれた自信は、多様な人々を受け入れる優しさを育む。
その優しさは、やがて社会や地球へも広がり、思いやりあふれる豊かな未来へとつながっていく。
からだに こころに いちばん近いところで、一人ひとりの輝きに寄り添い続けてきたワコールだから。
変化に挑み、成長を続けることで、世界を美しくする力になれる。私たちは、そう信じています。
グローバル・コーポレートメッセージ
Comfortable inside. Confident outside.
※「グローバル・コーポレートメッセージ」は、ワコールグループ共通のコミュニケーションメッセージです。詳しくは、ワコールホールディングス企業情報サイトの「ワコールグループについて」をご覧ください。
https://www.wacoalholdings.jp/group/
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創業の精神 |
目標
世の女性に美しくなって貰う事によって
広く社会に寄与する事こそ
わが社の理想であり目標であります
社是
わが社は 相互信頼を基調とした
格調の高い社風を確立し
一丸となって 世界のワコールを目指し
不断の前進を続けよう
経営の基本方針
1. 愛される商品を作ります
2. 時代の要求する新製品を開発します
3. 大いなる将来を考え正々堂々と営業します
4. より良きワコールはより良き社員によって造られます
5. 失敗を恐れず成功を自惚れません
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役員・従業員の行動指針(アクション) |
「誰かの幸せを想おう」
顧客、取引先、ともに働く社員など、周囲の人の幸せを考えられているだろうか
「好奇心を持って、五感を使い観察しよう」
最近、新たな発見や気づきはあっただろうか
「なぜ?何のために?を考えよう」
真意や根本原因を理解できているだろうか
「異なる意見を尊重しよう」
謙虚に人の意見に耳を傾け、忖度抜きで、建設的に議論をしているだろうか
「未来志向で判断しよう」
目先の結果だけではなく、豊かな未来の実現のために行動しているだろうか
「まずやってみよう」
リスクを恐れて立ち止まっていないだろうか 挑戦する人を応援しているだろうか
「仲間と力を合わせよう」
大きな成果を生むために、仲間と切磋琢磨し、共創できているだろうか
「誠実に、責任を持ち行動しよう」
相手に感謝を伝えているだろうか 人のせいにしていないだろうか
(2) 中長期経営戦略フレーム「VISION 2030」
①策定背景
ワコールホールディングスグループは、経営理念の実践に向けて、自社が抱える事業課題やお客さまの価値観、社会・環境の変化を見据えつつ、長期的なゴールからのバックキャスティングにより、2030年に向けたグループの将来ビジョンを示す「VISION 2030」を策定しました。「VISION 2030」では、「高い感性と品質で、ひとりひとりのからだとこころに、美しさと豊かさを提供し、『世界のワコールグループ』として進化・成長する」ことを中長期的に目指す姿として掲げ、「国内の収益性向上と事業領域拡大」「海外事業の拡大と高収益構造への変革」「グループ経営力の強化」「資本効率の高い経営への転換」に取り組むことで、持続的な成長と企業価値の向上を実現します。
②全体像
目指す姿:高い感性と品質で、ひとりひとりのからだとこころに、美しさと豊かさを提供し、『世界のワコールグループ』として進化・成長する
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『世界のワコールグループ』の定義 |
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・グループの商品・サービスや社会的課題に係る取組みが、全てのステークホルダーから高い信頼を得ている |
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・グループの人材、資産、ノウハウ、ネットワークを最大限活用し、世界的規模で競争優位性のある事業展開を行っている |
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・革新的且つ高品質な商品・サービスで、新たな顧客体験を創造し続け、世界中のお客さまの生活を豊かに美しくし続けている |
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・全世界の従業員がグループの目標、使命を理解し、その実現に向け、常識や過去にとらわれずに挑戦している |
事業領域:「美」「快適」「健康」領域を、「高い感性と品質」で支えられた新たな商品・サービスで深耕・拡大していく
実行方針:以下の重点戦略を実行し、事業の拡大や収益性の向上、経営基盤の強化などに取り組み、社会課題の解決と持続的成長の両立を目指すサステナビリティ経営を推進する
主要指標(2031年3月期):
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売上収益 |
2,700億円 (うち、海外事業売上比率40%) |
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(参考)非連結合弁会社含むグループ売上高 |
3,400億円 |
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営業利益(営業利益率) |
270億円(10%) |
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ROE |
10% |
重点戦略:
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重点戦略 |
マテリアリティ(重要課題) |
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サステナビリティ 経営の推進 |
国内の収益性向上と事業領域拡大 |
国内における着実な成長と、健康領域での新規事業創出 ・CX戦略の推進を通じた国内市場シェアの回復 ・「美・快適・健康」分野における事業領域の拡大 |
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海外事業の拡大と高収益構造への変革 |
既存進出エリアの拡大維持と、欧州やインド市場での成長 ・デジタルマーケティングの強化による新規顧客の獲得 ・CRM強化による既存顧客のロイヤル化 ・新規市場におけるブランド投資の強化 |
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グループ経営力の強化 |
グループガバナンスの強化、多様性のある人材育成と活用 国内外の技術・生産・R&D拠点の整備 ・品質基準の再定義、縫製工場のスマートファクトリー化、生産・輸送効率の追求 |
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資本効率の高い経営への転換 |
資本コストを上回るROEの創出 ステークホルダーへの価値配分の最適化 ・ROE10%、資本構成の最適化への取り組み |
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(3) 中期経営計画(リバイズ)(2024年3月期~2026年3月期)
①策定背景
ワコールホールディングスグループは、2023年3月期の実績が大幅な計画未達となったことを受け、中期経営計画の見直し(以下、中計リバイズ)を行い、2023年11月に公表しました。中計リバイズでは「収益力の改善に向けたビジネスモデル改革」「「VISION2030」達成に向けた成長戦略」「ROICマネジメントの導入」「アセットライト化の推進」を実行し、サプライチェーンマネジメントの再構築や管理基盤の強化を進め、収益力や資本効率の改善と戦略の実効性の向上を図っていきます。また、従業員の挑戦と成長を後押しすることで、お客さまの“自分らしさ”に貢献できる商品やサービスを継続的に提供できるワコールグループへの進化を目指します。
②全体像
基本方針:「VISION2030」の達成確度の向上に向けて、キャッシュを着実に創出できる体質への転換をおこなう
重点戦略:収益力や資本効率の改善と向上に努め、持続的な企業価値の向上に向けて必要な成長投資とステークホルダーの皆さまへの還元を継続できる企業へと進化する
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ビジネスモデル改革 |
ビジネスモデル改革(サプライチェーンマネジメント改革、コスト構造改革)を実行し、基礎収益力を回復
サプライチェーンマネジメント改革 ・顧客ニーズや市場環境の変化に迅速に対応できるように、㈱ワコールのサプライチェーンマネジメント(SCM)改革を実施 ・デジタルを活用して顧客起点で需要連動型のSCMを構築するとともに、選択と集中を徹底し、コスト構造を最適化 コスト構造改革 ・㈱ワコールの基礎収益力の回復を図るため、抜本的なコスト構造改革を実行 不採算事業の対処 ・それぞれの事業ごとに将来の在るべき姿を検証し、事業継続や売却・撤退などのアクションプランを決定 |
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成長戦略 |
デジタルの力と自社の強みを活用したブランド戦略と顧客戦略を遂行し、次の成長へつなげる
国内事業: ・顧客ニーズの多様化に合わせて、お客さま一人ひとりの「自分らしい美・快適・健康」に貢献
蓄積されたデジタル資産の活用によりパーソナライズされた顧客体験を通じて、LTV向上を目指す
顧客起点でのブランドマネジメントにより、提供価値の明確な魅力溢れるブランドを育成する
インナー事業は市場セグメントに応じた戦略を強化する(ハイプレミアム市場・アフォーダブル市場を強化) 強みを活かしてスポーツ・健康事業を強化し、市場機会を最大化する
自社EC・他社EC・直営店に対して、チャネル強化施策を実行していく
海外事業: ・不透明な事業環境下において、まずは経営基盤の整備に取り組み、次期中期経営計画に向けた成長戦略を実行
中国・アジア圏:市場分析をもとにした新製品の開発・販売による新規顧客との接点拡大 欧米:顧客の多様な価値観に応えるためのブランド戦略を推進
自社EC:会員プログラムなど独自コンテンツの充実、実店舗との連携強化 他社EC:戦略的にECマーケットプレイスとの連携を強化
ドイツ、フランス、インドなど成長余地を有する地域における成長戦略を策定・推進 |
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ROICマネジメント導入 |
資本効率性を高め、筋肉質な企業体質を実現するためにROICマネジメントを導入 ・ポートフォリオマネジメントに加え 、成果を的確に測定するパフォーマンスマネジメントの手段としても活用し、現場の改善活動と投資家をはじめとするステークホルダーが期待する収益力・資本効率の改善を定量的に結び付ける |
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アセットライト化の推進 |
資産・資本効率の向上に向けて、企業価値向上に寄与しない資産については、売却することを基本方針とする ・売却に際しては、事業成長に寄与する投資機会の探索を行うこととし、ROICの観点から投資すべき事業を判断
ビジネスモデル改革(サプライチェーンマネジメント改革とコスト構造改革)を通じた在庫低減 不採算ブランドの撤退・統合に伴って発生する在庫を適切な方法で処分
売却合意できた先から順次売却
企業価値向上に寄与しない不動産については、基本方針に沿って売却を検討 |
主要指標(2026年3月期):
中計リバイズではビジネスモデル改革と成長戦略の実行により、顧客変化への対応力と収益力の強化を図りつつ、資本効率の改善に努めることで、最終年度となる2026年3月においてROE7%水準ならびにPBR1倍超の達成を目指しております。
なお、資本効率性の改善を図り、筋肉質な企業体質を実現するために、ワコールホールディングスグループではROICマネジメントの導入を決定しております。全社としての財務目標管理として活用するだけでなく、成果を的確に測定するパフォーマンスマネジメントの手段としても活用し、現場の改善活動と投資家をはじめとするステークホルダーが期待する収益力・資本効率の改善を定量的に結び付けてまいります。
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売上収益 |
2,030億円 |
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営業利益(営業利益率) |
130億円(6.4%) |
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ROE |
7% |
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ROIC |
6%~7% |
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EPS |
200円以上 |
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棚卸資産(在庫) |
・㈱ワコール:2026/3期の在庫回転率2.5回転 |
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政策保有株式 |
・約300億円の政策保有株式を売却 (2026/3期までに純資産の10%未満に縮減) |
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保有不動産 |
・企業価値向上に寄与しない不動産については、基本方針に沿って売却を検討 |
財務方針:
1.ビジネスモデル改革と成長戦略を通じた収益力の改善を最優先課題として取り組むと同時に、棚卸資産(在庫)の圧縮や政策保有株式の縮減、保有不動産の整理を進めることで、資本効率を改善しROE向上を実現
2.将来成長への投資を優先すると同時に、資本効率の改善に向けて積極的な株主還元を実施
配当方針:
ワコールホールディングスは、株主の皆さまへの利益配分について、収益力向上のための積極的な投資による企業価値の向上を図りながら、1株当たり当期純利益(EPS)の増加を図るとともに、連結業績を考慮しつつ安定的な配当を実施させていただくことを基本方針としております。
キャッシュ・フロー・アロケーション(2024年3月期~2026年3月期):
中計リバイズ期間においては、構造改革による収益力の向上に努めるとともに、棚卸資産の圧縮や政策保有株式の縮減、保有不動産の整理を進めていきます。また、それにより創出したキャッシュについては、成長投資を優先しつつ、資本効率の向上に向けて、積極的な株主還元を実施する方針です。事業戦略と財務戦略の両面でROEやROIC目標の達成に向けて取り組んでまいります。
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キャッシュイン |
純利益(減損損失除く) |
100億円 |
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減価償却費(リース負債除く) |
200億円 |
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アセットライト化・デットの活用 |
800億円 |
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3カ年 創出キャッシュ 約1,100億円 |
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キャッシュアウト |
新規・既存事業への投資 |
400億円 |
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配当還元 |
150億円 |
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自己株式の取得 |
550億円 |
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③「VISION2030」における中計リバイズの位置づけ
中計リバイズ期間は、「VISION2030」の達成に向けた改革期と位置付けており、計画に則った各施策を着実に実行することで、収益性と資本効率の改善を図る計画です。また、次期中期経営計画以降については、「萌芽期・成長期」と位置付けており、この中計リバイズで実施する改革の成果を刈り取るほか、次の成長に向けた投資を積極的に実施してまいります。中計リバイズの実施を通して、経営の実効性を高めることで、「VISION2030」目標への達成確度を向上させていきます。
④資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応
ワコールホールディングスグループは、2023年11月9日に公表した中計リバイズのもと、「企業価値向上に向けた取り組み」を推進してまいります。企業価値向上(PBR向上)に向けて、中計リバイズで掲げた諸施策の着実な実行により資本コスト(6%程度)を上回る「ROEの向上」と「継続的・将来的な成長期待によるPERの向上」を実現し、中期的にはROE10%以上を達成することを目標としております。
なお、東京証券取引所からの「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」の開示要請に即し、資本効率の向上に向けた取り組み、及び2026年3月期のROE、ROICをはじめとする目標値については、以下のとおり、ワコールホールディングスホームページに公表しております。
https://www.wacoalholdings.jp/ir/management/mid_term_plan/
https://www.wacoalholdings.jp/ir/library/strategy/files/wacoalpresentation20231109_2.pdf
⑤2025年3月期の方針
2025年3月期については、2023年11月に改訂した3カ年の中計リバイズに沿って、「キャッシュを着実に創出できる体質への転換」をテーマに「収益力の改善に向けたビジネスモデル改革」、「“VISION2030”達成に向けた成長戦略」、「ROICマネジメントの導入」、「アセットライト化の推進」の取り組みを進めております。
国内事業においては、基礎収益力の回復を優先課題として設定し、コスト構造改革を加速いたします。なお、継続的な円安の影響により原材料をはじめとするコスト高騰が今後も見込まれるため、価格改定や原価低減に関する追加対策を検討・実施することで、これらの影響の最小化に努めます。加えて、顧客ニーズや市場環境の変化に迅速に対応し、お客さまの“自分らしさ”に貢献できる商品やサービスを継続的に提供できる企業へ進化すべく、サプライチェーンの見直しや業績管理体制の強化の取り組みを進めてまいります。
海外事業については、地政学リスクや物価上昇の継続、それに伴う金融引き締め等による景気減速リスクから、不安定な事業環境が長期化するものと想定しております。そのため、主要各社ともに経営基盤の整備に取り組みつつ、EC成長の実現に向けてデジタルを活用した顧客接点の拡大への取り組みを継続する考えです。
なお、2024年5月15日に開示した「連結子会社の異動(株式譲渡)に関するお知らせ(※)」のとおり、㈱七彩は株式譲渡に伴いワコールホールディングスの連結範囲から除外されることとなります。本件株式譲渡による影響につきましては、2025年3月期通期連結業績予想に織り込み済みです。
以上の取り組みにより、2025年3月期の連結業績は、売上収益1,830億円、営業利益20億円、税引前当期利益38億円、親会社の所有者に帰属する当期利益32億円を見込んでおります。売上収益は、為替影響による押し上げ効果があるものの、ワコールにおける構造改革(品番集約や赤字店舗の撤退)の影響や七彩の株式譲渡により、減収を計画しております。営業利益は、成長戦略の実施に伴う増収効果に加え、前期のIntimates Online, Inc.(以下、IO社)の事業撤退・清算に伴うワコールインターナショナル(米国)に係るのれんの減損損失と、ワコールの構造改革費用の裏返しにより、20億円となる見込みです。
年間の主要な為替レートは、1米ドル=145.00円、1英ポンド=191.00円、1中国元=21.00円として計画を策定しております。
※ 2024年5月15日付「連結子会社の異動(株式譲渡)に関するお知らせ」
https://www.wacoalholdings.jp/ir/topics/files/wacoalholdingsnews20240515_6.pdf
主要指標(2025年3月期):
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売上収益 |
1,830億円 |
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営業利益(営業利益率) |
20億円(1.1%) |
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ROE |
1~2.0% |
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ROIC |
1~2.0% |
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EPS |
60円 |
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棚卸資産(在庫) |
・㈱ワコール:2025/3期の在庫回転率2.28回転 |
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政策保有株式 |
・約200億円の政策保有株式を売却 |
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保有不動産 |
・企業価値向上に寄与しない不動産については、基本方針に沿って売却を検討 |
(4) 会社の対処すべき課題
ワコールホールディングスグループの対処すべき課題は以下のとおりです。
①国内:多様化する顧客ニーズや短期化するトレンドに対応できるビジネスモデルへの転換
多様化する顧客ニーズや短期化するトレンドに対応できるビジネスモデルへ変革し、漸減傾向が続くトップラインの回復・拡大と収益力の回復を図ります。これまでの画一的な商品構成や新商品の納品スタイルを見直し、売れ筋を確実に店頭に届ける仕組みへの変革を進め、売上機会ロスの低減に努めます。また従来の一括生産の方式から、店頭の需要状況に合わせた生産方式に変更することで、売れ筋商品の充足率の改善につなげてまいります。商品の企画・開発においては、既存パターンの活用や企画開発会議等の業務プロセスの見直しにより、開発から納品までのリードタイムを短縮し、顧客ニーズを捉えた商品の投入スピードを速めることで販売活動の改善につなげてまいります。
②国内:デジタルの力と自社の強みを活用した“ブランド戦略”と“顧客戦略”の実行
お客さまの“自分らしさ”に貢献できる商品やサービスを継続的に提供できる企業へ進化すべく、徹底した「顧客起点」でのブランドマネジメントを実行し、提供価値の明確な魅力溢れるブランドを育成します。またお客さまとの深く広く長い関係性を構築し、最適な顧客体験を提供するために、顧客起点のDXを推進します。顧客起点のDXについては、購買データに加え、「顧客の声」や「販売員の接客知見」についてもデジタルを活用して分析し、それを顧客体験の提供に活かしてまいります。さらに販売員によるコンサルティングサービスに加え、3D計測サービスやアプリを活用し、リアルとオンラインで一貫した満足度の高い顧客体験の提供を行うほか、販売員がオンライン上で商品レビューを行うなど、お客さまの体験向上に向けた取り組みを様々な角度から進めてまいります。
③海外:次期中期経営計画に向けた成長戦略の実行
欧米については、顧客の多様な価値観に応えるための商品戦略を推進するとともに、引き続きEC成長の実現に向けてデジタルを活用した顧客接点の拡大、販売エリア・チャネルの拡大への取り組みを推進してまいります。また、中国については感染症に対する行動規制は緩和されたものの、感染症の経験を通して変化した消費者ニーズや消費行動への対応が不十分であり、収益の回復が遅れております。事業の選択と集中に取り組むことで成長軌道への回帰を実現すると同時に、コスト構造改革を実施し、事業効率を高めてまいります。
④ガバナンス:経営管理基盤の強化を通じた収益力と資本効率の改善
資本効率性の改善を図り、筋肉質な企業体質を実現するために、ワコールホールディングスグループではROICマネジメントの導入を決定しております。ROICは、全社としての財務目標管理として活用するだけでなく、成果を的確に測定するパフォーマンスマネジメントの手段としても活用し、現場の改善活動と投資家をはじめとするステークホルダーが期待する収益力・資本効率の改善を定量的に結び付けてまいります。
⑤その他の課題
気候変動などの環境問題や人権問題への深刻さは増大しており、適切な対応と予防が必要であると考えております。ワコールホールディングスグループは引き続き、複雑化・多様化する社会課題への取り組みを将来の「成長機会」として捉え、事業を通じて「社会課題の解決」と「持続的成長」を両立する「サステナビリティ経営」を推進いたします。マテリアリティ(重要課題)の項目として定めた「顧客への提供価値の最大化」、「従業員ひとりひとりの成長と働きがいの高い組織の構築」、「次世代に向けた地球環境の保全」、「すべての人が自分らしく活躍できる社会の実現」、「持続的成長の実現に向けたガバナンスの強化」への取り組みを通じて、「社会課題の解決」と「持続的成長」の両立を果たすことで、企業価値の向上に努めてまいります。
ワコールホールディングスのリスク管理基本規程において「リスク」とは、「ワコールホールディングスグループにおける事業目的の達成を阻害する要因すべて」と定義しております。また「リスク管理」とは、リスクの識別・評価を行い、リスクを低減する活動を行うとともに、その活動をモニタリングすることによって、継続的に改善を行う一連の措置(平常時のリスク管理)、及び経営に対する重大な障害・事故等の緊急事態への迅速な対応(緊急時のリスク管理)を指すと定めております。
この規程に基づいてリスクを適切に認識し、発生の可能性や影響度の評価を行い、優先度を定め、リスクへの対処を決定したうえで、リスク顕在化の可能性をできるだけ低減する活動を行っております。併せて、リスクが顕在化した場合には、発生する障害・事故へ迅速な対応を行い、人びとや社会をはじめとするステークホルダーへの影響を最小限に留めるべく、リスク管理を推進しております。
(1)リスク管理体制
ワコールホールディングスグループのリスク管理体制は、“リスク管理統括責任者(代表取締役社長執行役員)”、“企業倫理・リスク管理委員会の委員長(代表取締役副社長執行役員)”を基軸として、下図の通り、“企業倫理・リスク管理委員会(委員長が指名する委員による構成)”、また、企業倫理・リスク管理委員会の下部組織として、全社横断的な重要課題について活動方針策定やモニタリングを行う“リスク主管部署”、及び“リスク対応部会(企業倫理・リスク管理委員会が決定/設置)”、さらに、企業倫理・リスク管理委員会が定めるリスク管理(抽出、評価、対応、モニタリング)を行う“リスク管理組織”及び“リスク管理責任者”によって構成されております。
“企業倫理・リスク管理委員会”では、それぞれの“リスク管理組織”から抽出されたリスクについて、発生の可能性と影響度の観点から評価を実施し、ワコールホールディングスグループの経営に重大な影響が想定されると評価したリスク項目を特定のうえ、毎年、“リスク管理統括責任者(代表取締役社長執行役員)”に提示し「グループ重要リスク」としての承認を踏まえております。その後、「グループ重要リスク」の項目ごとに、“リスク主管部署”、あるいは“リスク対応部会”を通してリスクを軽減化する対応策への取り組みを進め、併せて、“企業倫理・リスク管理委員会”を定期的(四半期ごと)、及び必要に応じて臨時に開催し「リスク管理体制」が有効に機能しているかどうかのモニタリングを行っております。
(2)事業等のリスク
当該有価証券報告書に記載している「第2 事業の状況」等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に、重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクとその対策は後述のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において、ワコールホールディングスグループが判断したものであります。
また、前述のとおり、“企業倫理・リスク管理委員会”ではワコールホールディングスグループの経営に重大な影響が想定されると評価・特定したリスク項目を、“リスク管理統括責任者(代表取締役社長執行役員)”へ提示し承認を受けることによって「グループ重要リスク」を定めております。なお、下図の項印、★印は「経営環境・事業戦略」に関するリスク、■印は「事業運営上」のリスクであります。
(2)-1 経営環境・事業戦略に関するリスク
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市場の構造変化 |
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□ 発生の可能性:高 |
□ 影響度:大 |
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● リスクの内容 百貨店・量販店をはじめとする大規模小売店や商業施設の減少は、百貨店・量販店の売上シェアが高いワコールホールディングスグループの業績に大きな影響を与える可能性があります。また、消費者接点(店舗)の減少はブランド認知率の低下、顧客の購入意欲の低下に波及するなど、この市場構造の変化は、既存業態の再編、営業政策の変更等をもたらし、グループ業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
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● 対応策 小売市場の構造変化(オンラインモールやフリマアプリの市場拡大)が進んでおり、旧来の百貨店、量販店及び専門店といった卸売店舗の売上シェアは漸減していくと予測しています。 国内では基幹ブランドの育成、及びEC事業拡大を目的に、顧客起点での製販一気通貫ブランドマネジメント体制を構築し、8つの基幹ブランド(⑴Wacoal ⑵Wing ⑶AMPHI ⑷CW-X ⑸Salute ⑹Yue ⑺WACOAL MEN ⑻ワコールサイズオーダー)に経営資源の投下を集中する一方、流通チャネル業態を横断した顧客データの一元管理を実現することで、いろいろな流通チャネル業態を活用いただくことのベネフィットを実感してもらい、それぞれのお客さまの求めに応じたLTV(ライフタイムバリュー)としての顧客体験価値を高めるCX戦略を推進しています。今後も、実店舗でのパーソナルサービスの強化と、WEB販売でのストレスフリーなパーソナル情報の連携の強化に、バランスよく取り組んでいきます。 また、海外では、オフラインとオンラインを融合した独自のサービス展開によって、引き続き、個々の国や地域でブランド認知度を向上させる取り組みに注力する一方、競合他社には真似できないフィッティングにおける顧客体験の向上を目指しています。各々の国・地域でDXを加速させ、お客さまのLTVの向上を実現し2030年度(2031年3月期)にはEC売上比率を50%超に導くよう進めています。 |
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調達価格の上昇 |
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□ 発生の可能性:高 |
□ 影響度:大 |
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● リスクの内容 サプライチェーンの構造変化が進行し、原材料の値上がりや生産地の人件費高騰、輸送コストの上昇等により仕入価格が上昇した結果、業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
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● 対応策 材料の調達や製品の生産においては、適切に品質とコストの両面を照合しながら、ベトナムをはじめとするASEANの国々や地域での調達・生産の比重を増やしています。併せて、製品の企画・設計段階から、資材・カラー集約を前提に、可能な限り、材料品種を増やさない取り組みや、材料調達先を国内から海外に求める取り組み、廃棄に至る製品・材料の最少化への取り組み、省力化機器導入による生産効率化への取り組みなどを進めています。さらには、製品検査工程と材料品質基準のシンプル化・適正化、基幹ブランド再編による生産ロット拡大と作業能率向上などにも努めています。 他方、2022年4月に1社に統合した国内縫製会社においては、引き続き、国内の高い縫製技術を継承しつつ、外部環境の変化に応じた柔軟な生産管理体制を構築することにより、競争優位性強化と事業効率向上の両立を目指します。同時に、新技術や新設備のグループ内工場における汎用的活用の実現や技術支援といった役割を果たし、短納期・高難度・小ロット生産に対応できる生産体制を広く整備し、事業効果の強化に取り組んでいます。 |
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競争・競合環境の変化 |
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□ 発生の可能性:中 |
□ 影響度:大 |
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● リスクの内容 国内外の市場において、競合会社、低価格品、また、異業種からの新規参入者などにより、市場競争が激化する中、商品・サービス・宣伝販促・業態開発の適切な提案ができず、結果としてブランドの想起率・認知率が低下、販売シェアが奪われ、長期的に業績が低下する可能性があります。 |
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● 対応策 競争激化は、価格の下落、広告宣伝費の増加、売上高及び市場シェアの減少等につながり、ワコールホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に重大な影響を及ぼします。 ㈱ワコールの収益力の改善と成長軌道への回帰を実現するためには、「顧客起点」を軸に、長年に亘り蓄積した顧客のデータベース、様々な体型にかかる研究・知見、心地よさを実現する製造技術、パーソナライズなニーズに寄り添いサービスを提供できる組織力といった「ワコールの強み」に、デジタル技術を用いて、顧客の「自分らしさ」を引き出しエンパワーメントする商品とサービスを提供し続けることが欠かせません。 ハイプレミアム市場、アフォーダブル市場、スポーツ市場といった注力セグメントへの集中、ECや直営店チャネルへの注力強化とともに、愛されるブランドを育成し信頼感を高め、顧客と「深く・広く・長く」関わっていただける絆づくりに努めています。 さらに、海外事業においては、中国・アジア圏の市場分析をもとにした新製品の開発・販売を推し進め、新規顧客との接点拡大に取り組むほか、欧米市場では、顧客の多様な価値観に応えるグループ独自の特徴あるブランド展開・商品戦略を推進することによって、他社との差別化を実現すべく事業への成長投資を継続しています。併せて、ワコールホールディングスグループにとって成長余地が確認できる新興地域に向けては、積極的な成長投資を進めています。 |
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消費者の価値観変化 |
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□ 発生の可能性:中 |
□ 影響度:大 |
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● リスクの内容 ブランド戦略、商品、サービスが消費者の価値観変化に合わずに、顧客を獲得できず、もしくは顧客を失って経営が悪化する可能性があります。また、ブランドマネジメント、マーケティングミックスの失敗により、若年層顧客の囲い込みが適わず、一方で既存顧客の離反が進み、ブランド価値を毀損する可能性があります。 さらには、資源価格高騰、賃金の上昇、為替相場の変動を受けて原材料・製品の輸入価格が上昇する中、商品の価格に見合った顧客価値の提供が実現できないと、新規顧客の獲得の失敗や既存顧客の逸失を招く可能性があります。 |
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● 対応策 顧客にとっての価値を創造する活動すべてを「マーケティング」と位置づけ、一連の顧客体験を通じてLTV(ライフタイムバリュー)を高め、顧客に選ばれるための必然を創造する取り組みを進めています。商品を購入いただくといった旧来型の志向から脱却し、オンラインとオフラインのすべての顧客との接点において、顧客情報が連携され、ブランドとのつながりが生まれる仕組みを築き、お客さまの一連の行動フローに対して価値を提供し、顧客の「自分らしさ」をエンパワーメントする商品とサービスを提供し続けることで、長い関係づくり、生涯顧客づくりに変えていく取り組みをスタートさせています。ブランドマネジメントの面では8つの基幹ブランドへの整理・集約、これと連動した、ブランドコミュニケーション、マーケティングコストの集中と選択を実施することで、お客さまに向けたメッセージの質と量、双方の拡充を進めています。併せて、サステナビリティ活動への取り組みを強化し、社会をはじめステークホルダーからのレピュテーション向上と確立にも力を入れています。 |
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新しい市場・顧客の開拓 |
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□ 発生の可能性:中 |
□ 影響度:大 |
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● リスクの内容 顧客の下着やファッションに対する相対的な関心の低下、日本の人口減少や少子高齢化による国内市場の縮小を踏まえて、ワコールホールディングスグループは、海外市場の開拓や新業態・新分野への進出等、新規市場の開拓に取り組んでいるものの、この先、一層多様化するであろう消費者の価値観に応えきれず、計画した成果が出せないとグループ業績に影響を与える可能性があります。 |
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● 対応策 国内では、ワコールホールディングスブランドとの接点が少ない潜在顧客、とりわけ若年層やアフォーダブル価格志向層に対し、購入意欲を喚起できる商品・マーケティング施策が打ち出せず、新規の顧客獲得に苦慮しています。一連の顧客体験や購買行動(カスタマージャーニー)を見極め、顧客に選ばれる必然の創出について、改めて見直す取り組みを進めるとともに、顧客への提供価値の明確化、若年層・アフォーダブル価格志向層を対象とした顧客層の拡大を強く意識したブランドポートフォリオの再設計を進めています。他方、既存の愛用者に向けたリテンションマーケティング強化の取り組みは着実に成果に結びついており、ロイヤルカスタマーとして、これまで以上に太い絆を築くことができています。ロイヤルカスタマーに対するワードローブの品揃えを拡充するなど、ワコールホールディングスグループの提供価値として実現できるLTVの最大化に向けて、より一層、優先的に力を注いでいきます。 一方、米国では、Wacoalブランドに止まることなく、引き続き、Elomiほか、ワコールホールディングスグループが展開するブランドポートフォリオの事業成長をねらいに、デジタルマーケティングへの投資を積極的に実施することで、EC事業主体の成長を目指しています。当事業年度は、物流インフラなど今後のEC成長を支える体制の整備と強化を進めました。また、CRMの強化を行い購買履歴に基づいたパーソナライズ対応の向上を図るなど、新規顧客の獲得と同時に既存顧客のエンゲージメントを高める施策を行っています。中国では、中間層が購買の中心であるEC市場において、オフラインとオンラインの連携やCRM戦略の強化に取り組みながら、新規顧客の獲得と既存顧客のロイヤルカスタマー化を進めていきます。これらのほか、消費者に中間所得者層が多いにも関わらず、ワコールホールディングスグループの事業規模がまだ小さいドイツやインドなどへは、今後の拡大余地が大きい市場と捉えて戦略的な投資を進めています。 |
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人材の確保 |
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□ 発生の可能性:高 |
□ 影響度:中 |
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● リスクの内容 特にものづくり(企画力・技術力・研究開発力)、IT・デジタル、販売員、海外経営において人材の確保、育成ができないと、今後の成長や競合会社に対する優位性を作り出せず、グループの業績が低迷する可能性があります。 |
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● 対応策 ワコールホールディングスグループではジョブ型採用をはじめ、新しい採用手段の導入による人材確保に併せて、集団型講義やオンラインでの専門知識研修の実施やOJT、海外研修制度、他社と合同で実施する異業種クロスラーニングの開催などといった、実地研修機会の充実によって人材の育成を行っています。また、キャリア採用の比重を拡大するほか、リファラル採用にも注力し多様な人材の確保による活性化も進めています。 また、初任給の見直しや基本給ベースアップの実施をはじめ、職務・役割をベースとしたメリハリのある処遇(報酬体系)を実現すべく、目標達成時の還元給の支給、職務価値・成果に応じた処遇、役割給の見直しなどといった人的資本への投資姿勢を鮮明にした制度改革を推し進め、事業の中核を担う人材、将来価値を生む人材の確保を図っています。 |
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(2)-2 事業運営上のリスク
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情報システム可用性障害の発生 |
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□ 発生の可能性:高 |
□ 影響度:大 |
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● リスクの内容 システム開発のミスや遅延、また、重要なシステムに障害が発生することで、事業継続が困難になってしまうと、得意先・顧客はじめ、すべてのステークホルダーからの信頼を失う可能性があります。外部からの悪意ある攻撃、あるいは天災被害等により、基幹システムやWEB販売サイト等の稼働が不可能となった場合、ファイルサーバや従業員のPCから機密情報が流出した場合、事業への悪影響が出る可能性があります。 |
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● 対応策 ワコールホールディングスでは「情報セキュリティ基本方針」、「情報セキュリティ関連組織と責任に関する規程」等を定め、すべての従業員に対して情報保護の必要性と責任についての理解促進を図っています。“企業倫理・リスク管理委員会”の傘下に「情報セキュリティ部会」を設置し、現状の情報管理体制の把握と改善、また、顧客情報や重要情報にかかる不正なアクセスによるデータの破壊や漏えい、ウイルスやランサムウェアによる事業運営そのものの阻害を狙ったサイバー攻撃などについて、情報の収集を行い、情報セキュリティ上のリスクを特定すべく、現状の調査、分析等を実施しインシデントの発生を回避あるいは発生時の影響を軽減するなどの体制を整えています。同時に、ワコールホールディングスグループの活動方針や具体的対策の立案、関連規程の制定・改廃、戦略的な投資案件の討議を行い、サプライチェーンにおける情報セキュリティリスクの低減に努めています。具体的には、不慮のシステム障害・誤作動に備えて、システムやデバイスをリアルタイムで監視するセキュリティツールの導入と運用を開始する一方、重要なシステムは適切なハードウェアやネットワーク構成、クラウド化の選択ができているか、また、IT資産の適切なメンテナンスが実施されているかなど、適宜モニタリングを行っています。さらに、定期的な標的型メール訓練の実施や、昨今報道されているような情報事故事例などを用いた注意喚起を行うなど、従業員の意識向上と仕組みの構築による両面からリスクの軽減を行っています。 |
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情報管理の不備 |
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□ 発生の可能性:中 |
□ 影響度:大 |
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● リスクの内容 情報管理の不備により、機密情報や個人情報の漏えいや紛失が発生すると、事業活動上、不利益を被るばかりか、社会的信用の失墜、事業運営の停止といった重大な損失影響が出る可能性があります。 |
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● 対応策 ワコールホールディングスでは「情報分類規程」、「秘密情報取扱規程」、「個人情報保護規程」等を定め、取り扱うすべての情報を、機密性、一貫性及び可用性の観点から適切に分類するとともに、保護・漏えい防止を図っています。また、重要情報の保護・管理の徹底をねらいに、ワコールホールディングスグループの重要情報一覧表を整備し、経営、事業・販売戦略、製品開発、自社ノウハウ、個人情報、情報システム等の区分から、具体的なインサイダー情報の事例を挙げて重要情報の保護対策に取り組んでいます。 とりわけ、ワコールホールディングスグループは事業活動上、多数の顧客に関わる個人情報を有しています。将来を見据え、㈱ワコールでは「CX戦略」を成長の柱と位置付け、収集した個人情報を含めたデジタルデータを基盤としたビジネスモデルの再構築を進めています。また、海外では顧客の個人情報を直接取得するEC事業を強化し、成長の柱とする計画を進めています。国内における改正個人情報保護法の施行対応に止まることなく、個人情報保護はワコールホールディングスグループ事業活動上の重要性が増しています。 “企業倫理・リスク管理委員会”の傘下に設置した「情報セキュリティ部会」では個人情報の保護・管理の強化、関連法規制への対応、従業員への教育等を含め、個人情報を外部の脅威から守るために、国内外の関係会社を対象に管理状況の調査と対策指導・助言等を進めています。 |
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債券相場・金利の変動 |
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□ 発生の可能性:中 |
□ 影響度:大 |
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● リスクの内容 保有する上場株式や債券等の市場価値が下落し、減損が発生する可能性があります。他方、年金資産の評価減・積立不足は追加拠出や引当が必要となりグループ業績に影響を与える可能性があります。 |
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● 対応策 ワコールホールディングス及びワコールホールディングスの特定完全子会社の㈱ワコールが保有している株式の状況は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (5)株式の保有状況」を参照ください。 2023年11月に開示した中期経営計画(リバイズ)では、2026年3月期末までに保有する政策保有株式を300億円以上(前事業年度末(2023年3月末)時価ベース)縮減し、連結純資産額の10%未満とする方針を示しています。当事業年度は、取締役会にて、個別の銘柄ごとに保有によって実現している収益がワコールホールディングス資本コストを上回っているか、ワコールホールディングスの企業価値向上につながっているかを検証した結果、保有意義が希薄化した10銘柄・約148億円(前事業年度末時価ベース)の処分・縮減を進めました。 他方、退職給付費用及び債務は、年金資産の期待運用利回りや将来の退職給付債務算出に用いる年金数理上の仮定に基づき算出していますが、有価証券の相場並びに金利環境の変化等により、実際の結果が仮定と異なる場合、または仮定に変化があった場合には、退職給付費用及び債務が増加するリスクがあります。ワコールホールディングスは国内社債の利回りに基づいて割引率を設定しています。割引率については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記22.従業員給付」を参照ください。 企業年金のアセットオーナーとして期待される機能を発揮できるよう、財務・人事・経理等の部門長らで構成する年金委員会を設置し、四半期単位で資産運用方針や政策的資産構成割合等を検討すると同時に、外部の運用コンサルティング会社を起用し専門能力・知見を補完しています。 |
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自然災害・事故等の発生 |
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□ 発生の可能性:中 |
□ 影響度:大 |
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● リスクの内容 地震などの自然災害や火災・爆発等が発生し事業所・生産拠点が被害を受ける、あるいは、従業員が被災する可能性があります。また、交通網の遮断や電力供給の停止、通信回線の不通等、大型小売店や直営店舗、通販サイトや物流網の被災により事業活動に支障が出る可能性があります。 |
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● 対応策 首都直下型地震をはじめとする大規模事故の緊急事態に備え、“企業倫理・リスク管理委員会”の傘下に設置した「BCP・災害対策部会」では、主要な事業拠点が被災した際のBCP策定を順次整備するなど、予防・減災、応急・初動、復旧・復興の観点で事業継続マネジメントに取り組んでいます。 具体的には建物の耐震化、データ関連サーバのクラウド化、災害発生時の従業員安否確認システム、モバイルワークなどといった環境整備に加え、社会的責任を踏まえて、緊急時においてもサービスや製品の安定供給ができるよう、販売事業所の業務バックアップ体制の確立や生産拠点の分散化配置によって、リスクの低減を図っています。 |
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企業倫理・コンプライアンスの姿勢 |
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□ 発生の可能性:高 |
□ 影響度:中 |
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● リスクの内容 第三者から、サプライチェーンにおける人権、労働、環境問題等を指摘・公表され、事業活動に影響を与える、企業価値を毀損する可能性があります。また、企業倫理・コンプライアンスに反する行為が増加する、あるいは、ソーシャルメディアやブログ等のWEBサイト上を含めた広告表現や発言に問題が発生することによって、社会的な信頼を失い、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
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● 対応策 ワコールホールディングスグループを取り巻く国内外の法令や規制等への違反、社会的要請に反する行為等があった場合は、処罰や社会的な信用の低下などにより、経済的・社会的な影響を受けるリスクがあります。「企業倫理・ワコールの行動指針」を定め、従業員に頒布し周知徹底を図るだけでなく、“企業倫理・リスク管理委員会”の下に設置した「コンプライアンス部会」の活動を通じて、従業員への啓発活動、内部通報制度、外部専門機関による法令ヘルスチェックなどの施策を拡充し、法令順守の強化に努めています。また、当事業年度においては、ワコールホールディングスグループの経営理念の枠組みの見直しや事業を取り巻く環境変化を受けて「企業倫理・ワコールの行動指針」の改訂版をとりまとめ、2024年4月から、第7版としての運用を開始しました。 また、ワコールホールディングスグループの事業領域において特に注力すべき点として、サプライチェーンでの労務・人権問題が挙げられます。過去には人権NPOから連結子会社の発注先である海外縫製工場における労務・人権問題について指摘を受けたことや、国内において二次製造委託先の外国人技能実習生に対する超過勤務手当の未払いが発覚したことがありました。2018年4月に立ち上げた「CSR調達部会」を、現在は“サステナビリティ委員会”の傘下に移管し、人権の尊重、環境・社会との調和、法令の順守、労働慣行、事業慣行の観点などから、製造委託先等の工場ごとに自己評価と現地監査を行い、是正・改善計画の策定とモニタリングを行う取り組みを高めています。併せて、CSR調達活動の対象先を、製造委託先を超えて漸次拡大を図るとともに、仕入先一覧をワコールホールディングスホームページで開示しています。 |
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知的財産権の侵害・被侵害 |
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□ 発生の可能性:高 |
□ 影響度:中 |
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● リスクの内容 知的財産権を侵害されたり侵害したりすることで、訴訟や経済的損失が起きる可能性があります。 また、近年、インターネット上でワコールホールディングスブランドを詐称した「なりすまし広告・偽サイトへの誘導」が拡がっています。注意喚起や排除措置といった適切な対策を怠れば、消費者や市場からの信頼失墜を招きかねず、戦略的な知的財産権の保護や活用ができないでいると、事業に影響を及ぼす可能性があります。 |
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● 対応策 ワコールホールディングスグループは知的財産権があらゆる事業活動に関わり、競争優位性を確保する重要な資産であると認識しています。 ブランドや、独自の技術、デザイン、サービス等を、自社の競争力の源泉として知的財産権で保護・活用できるよう、一方で他社の知的財産権を尊重し侵害しないよう、従業員に対しセミナーによる教育や業界知財動向の共有を行い、正しい理解を促しています。また、外部専門家との連携を強化するなど、知的財産担当部門の知見を高めDXやCX戦略、新規事業における知的財産権の保護、活用を進めています。 また、国内外における模倣商品の出現や、他社による商標、特許等の無断使用といった知的財産権の侵害には、侵害者に対して権利主張を行い、厳格に対応を行うこととしています。最近ではEC事業のボーダーレス化に伴ったブランド価値の棄損、とりわけ、SNSを中心としたワコールホールディングスブランドを騙る「なりすまし」の広告・販売の出現について、消費者への注意喚起の実施、販路の追跡と監視、排除措置の実施等に力を注ぐとともに、日本国内に留まらない消費者保護、ブランド保護対策に努めています。 |
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デジタルマーケティングの加速による表現訴求、品質表示・取扱表示等の記載 |
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□ 発生の可能性:高 |
□ 影響度:中 |
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● リスクの内容 主流になりつつあるデジタルマーケティングにおいて、従業員参加型を含むSNS上の発信内容、サステナビリティを巡る国際基準に逆らう概念での訴求表現によって、ネガティブキャンペーンや発信者への誹謗中傷をはじめとする社会問題を招き、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。他方、品質表示等の法令違反や機能性表示における不適切な表現は社会的な信用を損なう可能性があります。また、商品の回収・表示変更のコスト発生、販売中止によって経済的な損失影響が出る可能性があります。 |
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● 対応策 消費者が適正に商品を選択し使用するための品質表示については、商品そのものに付帯させる法定表示に始まり、店頭やメディアでの広告・宣伝、販促表現、知的財産保護表示など多岐にわたっており、リスクが顕在化しやすい事案だと認識しています。また、加熱するデジタルマーケティングを背景に、SNSでのワコールホールディングスの発信や参加者の言動が社会的な批判に晒される、あるいは、昨今においては、その内容の真偽に関わらず拡散されるリスクも認識しています。 “企業倫理・リスク管理委員会”傘下の「品質保証審議会」、「品質管理委員会」の活動を通して、表示内容を決定する部門でのダブルチェックを前提にした表示確認体制の整備、表示決定のプロセスにおける可能な限りのシステム化、表示ミス発生時の迅速な対応、問題発生後の再発防止のための徹底的な原因究明と対策の実施といった、一連のサイクルをルール化し運用しています。また、品質表示に関わる社内啓発活動と担当者教育を定期的に実施しています。 併せて、国内外の関係会社ごとの事業環境に照らしたSNS運用規程を定めて周知徹底を行うとともに、マーケティングやコミュニケーション部門の従業員を対象に、訴求表現内容の事前確認・適否判断を行うための教育を推進しています。加えてワコールホールディングスブランドを騙る「なりすまし」の広告・販売に対して、消費者への注意喚起の実施だけでなく、販路の追跡と監視、排除措置の実施等に毅然として注力しています。 このほか、独禁法、景表法、薬機法などと絡めたガイドライン各種の制定と改訂、e-ラーニングによる従業員を対象にした教育の実施などによってリスクの軽減を図っています。また、機能・効能表現においては、商品化計画部門と研究部門、品質保証部門間の連携フローと併せて表記ルールの再整備を行い、外部の機関を交えたエビデンスデータの確認体制を整えています。 |
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設計・製造上の品質保証 |
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□ 発生の可能性:中 |
□ 影響度:中 |
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● リスクの内容 不良品を販売することや商品が人体へ危害を及ぼすこと等により、商品回収等のコストが発生する、ワコールホールディングスが高品質の商品を提供するというレピュテーションが損なわれ社会的信用を失うといった、業績への悪影響を及ぼす可能性があります。 |
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● 対応策 高品質な商品をグローバルに提供できることが、ワコールホールディングスグループの強みの一つです。“企業倫理・リスク管理委員会”の下に「品質保証審議会」を設置し、安全性ガイドラインを整備すると同時に、製品企画・設計・開発時点での安全性確認ルールの順守、製造時の検査の徹底、問題発生時の原因追及と再発防止策の策定に取り組んでいます。併せて、こうした活動・情報内容については、グループの国内外関係会社へ水平展開・共有化を図ることによって、品質意識の高揚、全体での管理体制の底上げを行っています。また、「品質保証審議会」の傘下では、商品化計画を担う部門ごとのメンバー選出による「品質管理委員会」を運営し、個別課題への対策フォローアップ、品質管理全般に対する社内教育を実施しています。 他方、生産拠点の現場では、定めた品質管理・検査の徹底のみならず、製品受入ロックシステム(材料基準達成製品のみの受け入れ)の運用による基準未達品の排除、検査人員の技量の標準化、品質優秀表彰制度による従業員のモチベーションアップに取り組んでいます。 |
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新興国の社会情勢変動 |
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□ 発生の可能性:中 |
□ 影響度:中 |
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● リスクの内容 新興国に事業拠点を構えるワコールホールディングスグループは、政治的不安定状態、法改正や制度変更、ストライキの発生、人材の確保難などによって材料調達や生産が滞る、自国産業保護政策(輸入関税、外資規制等)が継続し事業効率の改善が遅れる、あるいは新規の多額投資を必要とするなど、事業業績に影響を与える可能性があります。 |
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● 対応策 各国・地域の法律・規制の動向には常に十分な注意を払い、現地情報の収集・分析に努めています。現地の“リスク管理責任者”と連携し、地域の実情を把握し、必要に応じ外部の弁護士、コンサルタントなど、専門機関の協力を得て対応を行うよう整備と運用を図っています。軍事政権による掌握が続くミャンマーでは法律・規制の動向に加え、人権課題への対応についても注視しています。また、地政学的なリスクも見据え、適切な生産拠点の分散を行いリスクの軽減化に努めています。このほか、高い輸入関税が適用されるインドでは、国内における商品企画・生産比率を高めることで競争優位性を強化するよう努めています。 |
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税務の管理 |
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□ 発生の可能性:中 |
□ 影響度:中 |
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● リスクの内容 税制改正や移転価格の調査等による多額の課税がなされた場合には、風評被害の他、ワコールホールディングスグループの財政状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
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● 対応策 繰延税金資産については、現行の会計基準に従い、将来の課税所得を合理的に見積もったうえで計上しています。将来の課税所得見積額の変更や税制改正に伴う税率の変更等により、繰延税金資産が減少し、ワコールホールディングスグループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼすリスクがあります。これを踏まえて、ワコールホールディングスでは、適宜、経営環境の変化等に照らし、将来の課税所得の見積もりに関する見直しを行い、回収可能性を合理的に判断しています。 事業を展開する国・地域の法令、国際税務関連法規を順守し、透明性の高い税務管理を行い、ステークホルダーからの信頼を得ることをねらいに「税務行動指針」を策定しています。この指針では、国内外の連結子会社を対象に、税務の最新情報入手や研修による啓発活動を含めたグループ税務体制の構築をはじめ、不確実な税務ポジションへの対応、優遇税制の適用、グループ会社間取引、租税回避行為の禁止、税務に関するディスクロージャー等のガイドラインを示しています。加えて、定期的に国内連結子会社を対象にした税務研修会を運営しています。当該研修会では、インボイス制度など、時事の税制改正に適切な対応を進める確認を行う一方、「税務行動指針」の周知・徹底を行っています。また、同指針に記載したガイドラインの運用状況については、IFRIC23の指針に基づいた対応状況と併せて、国内外の連結子会社から、事業年度末に報告書を受けることによってモニタリングを行っています。このほか、BEPSをはじめ国際税務に関する動向を把握し、適宜、海外連結子会社と最新情報を共有するなど、ワコールホールディングスグループにおける税務体制の整備に努めています。 |
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※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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