AGSグループ(AGS及びAGSの関係会社)は、AGSと連結子会社2社とで構成されており、多様な取引先の情報化ニーズに応えるべく、「ソフトウエア開発と運用が一体となった柔軟でスピーディなITサービス」を基盤として、システムコンサルティングからアウトソーシングに至る総合情報サービスを主要な事業といたしております。
AGSグループは、次のセグメントに関する事業を行っております。
(1) 情報処理サービス
データセンターを基盤に、50年来の実績を持つ大型汎用機を中心とした受託計算サービスと、データ入力・印刷・デリバリ等の周辺業務を併せたトータルなサポートとIDCサービス、クラウドサービス(*1)、BPOサービス(*2)を提供しております。
IDCサービスにおいては、「インターネットデータセンター(さいたまiDC)」は、強固なファシリティとセキュリティのもと、システムの監視から運用まで24時間365日、安全かつ確実なサービスの提供に努めております。また、クラウドサービスにおいては、企業システム向けプライベートクラウドサービスや、サイバー攻撃対策として標的型攻撃メール訓練サービス「セキュリズム」等があります。
なお、AGSグループはISMS(ISO/IEC27001)、ISMSクラウドセキュリティ(ISO/IEC27017)、ITサービスマネジメントシステム(ISO/IEC20000)、プライバシーマークの認証を取得しております。
関係する会社は、AGS並びにAGSビジネスコンピューター株式会社、AGSプロサービス株式会社であります。
(2) ソフトウエア開発
長年にわたるソリューション提供の実績とエンジニアリング経験を活かし、金融機関・公共団体・一般法人など幅広い業界・業種のお客様に対して、情報戦略策定支援等のシステムコンサルティングに始まり、アプリケーション・ソフトの受託開発やネットワークの設計・構築をトータルに提供しております。
また、AGSは、ソフトウエア能力成熟度モデル統合であるCMMIレベル3の認定を受けた後、その能力を維持・向上させるべくAGSオリジナルのソフトウエア開発標準である「AGS統合開発標準(INDESTA)」を策定し、専任の品質管理部門による品質チェックを受けながら、高品質なソフトウエアの開発を行っております。
関係する会社は、AGS並びにAGSビジネスコンピューター株式会社であります。
(3) その他情報サービス
お客様のIT化を迅速かつスムーズに実現するために、ITコンサルティング、システムパッケージ商品の販売及び導入支援サービス、インフラ・セキュリティに関するコンサルティングや導入支援サービス、AWSをはじめとしたパブリッククラウド運用支援サービス、各種保守サービス等、さまざまなITソリューションをトータルに提供しております。
関係する会社は、AGS並びにAGSビジネスコンピューター株式会社、AGSプロサービス株式会社であります。
(4) システム機器販売
AGSグループは、独立系のマルチベンダーとして、特定のコンピュータメーカーに依存せず、お取引先の多様なニーズにマッチした最適なコンピュータ機器の選定・販売や関連する周辺機器・備品、コンピュータ帳票の販売を行っております。
関係する会社は、AGS並びにAGSビジネスコンピューター株式会社であります。
(*1) クラウドサービスとは、データセンターのハードウエア資源やアプリケーションを、利用者のニーズに合わせてインターネット等の回線を通じて貸し出すサービスであります。
(*2) BPOサービスとは、自社のビジネスプロセスを見直し、非主体部門(主に間接部門)における一部事業を外部委託(アウトソーシング)することにより、コスト削減等の業務効率化及びコア業務への集中化を実践することです。
事業の系統図は以下のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてAGSグループが判断したものであります。
(1)経営方針
AGSグループは、「お客様とともに未来を創造し、ITで夢のある社会づくりに貢献します」を企業理念としており、多様な情報化ニーズにお応えすべく、ソフトウエア開発と運用が一体となった柔軟でスピーディーなITソリューションを基盤とした総合情報サービス企業として、お客様に満足感のあるサービスを提供することを使命として経営に努めております。
(2)経営戦略
AGSグループは、「IT事業を通じて社会課題の解決に取り組み、夢のある未来の創造に貢献する企業」を目指し、お客様から選ばれ続けるITパートナーであるために、弛まぬ努力と変革を続けることを「長期経営ビジョン」として掲げ、その実現のため経営目標である「持続的に成長可能な経営基盤の構築」の更なる前進を図るべく、2022年度を開始年度とする経営計画「Keep On Changing ~事業を通じて社会課題を解決し、変革し続ける~」を策定しております。
同計画においては、以下の5つの重点施策(成長戦略・経営基盤強化)に取り組んでおります。
<変革>DX・クラウドインテグレーションビジネスの推進
<挑戦>新サービス・新事業の創出
<深化>既存ビジネスの深化
<改革>構造改革による経営の効率化
<成長>人材育成及び人材成長戦略
(3)経営環境
① 企業構造
AGSグループは、AGS株式会社を中心に、ソフトウエア開発やシステム機器販売などを行うAGSビジネスコンピューター、システムの管理・運用や人材派遣などを行うAGSプロサービス、ITコンサルティングやBCMコンサルティングなどを行うAGSシステムアドバイザリーの4社で構成され、AGSの強みの一つである「コンサルティングから、システム構築、保守・運用までのワンストップでのサービス提供」が可能な企業構造としております。こうした企業構造を基盤として、グループ全体のシナジー効果を最大限発揮し、多様な情報化ニーズに迅速かつ柔軟に対応していくことにより、企業価値の一層の向上を図っております。
② 市場環境
AGSグループが属します情報サービス産業におきましては、地方公共団体の基幹業務システム標準化推進や、老朽化が懸念される民間企業の基幹システム刷新、および官民を問わず、生成AIの活用をはじめとしたデジタルトランスフォーメーション(DX)推進の更なる加速が期待されております。また、組織を標的としたサイバー攻撃による被害が増加し、自社の防衛策のみならず関係する外部組織も含めたセキュリティ対策の重要性が高まっており、今後も中長期的に市場規模の拡大が継続するものとみられます。一方、原材料価格や人件費の高騰等による原価の増加及び顧客のIT投資抑制などについて、十分に注視していく必要があります。
AGSグループでは、このような事業環境の変化を積極的な成長の機会と捉え、デジタルトランスフォーメーション(DX)への取組みを強化し、更なる高品質・高付加価値のサービス提供に努めてまいります。
③ 顧客基盤
AGSは、都市銀行のシステム関連の子会社であったことから、金融関連のお客様や、自治体・諸団体のお客様、銀行取引に関連する法人のお客様など、金融・公共・法人の幅広い分野で、優良な顧客基盤を有しており、長年にわたってお客様の信頼と実績を積み重ねてまいりました。現在、各分野の売上高の割合はほぼ均等で、市場環境に柔軟に対応できるバランスのとれた顧客ポートフォリオを構成し、安定的な成長を維持しております。
④ 競合他社との競争優位性
AGSグループは、コンサルティングやシステム構築などの「SIビジネス」と「データセンタービジネス」による総合的なソリューション・サービスを提供しており、「コンサルティングから、システム構築、保守・運用までのワンストップでのサービス提供」を強みとして、多様化・複雑化する情報化ニーズへの迅速かつ柔軟な対応を行っております。
SIビジネスにおいては、金融機関様、自治体様といった、優良なお客様の業務に関し、長年積み重ねてきた経験や専門性の高い業務ノウハウに強みを持っております。
データセンタービジネスは、クラウドサービスの需要増加などから今後も拡大を続けていくものとみられる一方、同業他社との競合が予想されますが、AGSグループのデータセンターは、東京都心部から約25㎞、東京・新宿から電車で40分以内の利便性の高い「都市型データセンター」としており、また震災の影響を受けにくい強固な地盤と洪水による水害の危険性が少ない立地地盤、最新のビル免震技術を導入している点等は、競合他社比で大きな強みであると認識しております。
今後も、これらの強みを最大限に活かした業務運営を行ってまいります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
AGSグループを取り巻く市場環境や技術動向等を踏まえ、以下のとおり、<変革>、<挑戦>、<深化>の重点施策により成長戦略を進め競争力を高めるとともに、<改革>、<成長>の重点施策により経営基盤強化を図っていくことが重要と考えております。
<変革>DX・クラウドインテグレーションビジネスの推進
お客様に選ばれ続ける真のITパートナーとなるべく、技術・業務ノウハウ・コーディネート力等、DX時代に即した「創る力」を高めることに全社を挙げて取り組むことで、お客様のDX・デジタル化、及び経営課題の解決を支援する「ソリューション型ビジネス」を推進し、既存顧客の取引拡大・顧客満足度の向上と新規大口先の獲得を目指します。併せて、今後のメインフレーム(ホストコンピュータ)市場の縮小や、老朽化した基幹システムの刷新を契機に、クラウドサービスの活用等によるDXを推進し、モダナイゼーションを支援することで、お客様の企業価値向上に貢献してまいります。また、昨今のサイバー攻撃増加を踏まえ、セキュリティビジネスを更に強化・拡大し、AGSグループの成長拡大の要となるように推進いたします。
<挑戦>新サービス・新事業の創出
新サービスを企画・創出する体制強化や、資本提携・M&A等により、新たな「サービス提供型ビジネス」を創出し、事業領域・収益基盤の拡大を目指します。更に、お客様やお取引先との業務提携によりITを活用したビジネスを創出し、労働集約型ビジネスに頼らない収益基盤として育ててまいります。
<深化>既存ビジネスの深化
AGS保有の専門ノウハウ・インフラ設備・デジタル化技術の高度化により、紙媒体のデジタル化をはじめとした、デジタル化受託業務の強化・拡大を図ってまいります。併せて、AGSのデータセンターとパブリッククラウドを連携した「マルチクラウドセンター」の推進等により、お客様のクラウドシフトに貢献いたします。また、AGSの業務においても、高度化・自動化・標準化を推進することでサービスレベル向上を図り、顧客提供価値と収益力を強化してまいります。
<改革>構造改革による経営の効率化
事業推進と経営効率化を実現すべく、成長を目指す領域を識別し、戦略的な資源投入や、組織の強化・最適化を図ります。また、「社内事務プロセスの見直し」や「事業の選択と集中」等により収益体質を強化し、資本コストや株価を意識した経営を推進してまいります。
<成長>人材育成及び人材成長戦略
DXビジネスをはじめとした成長戦略の推進に必要な人材を計画的に育成するとともに、経験豊富な中高年層を有効活用すべく、リスキリングの機会提供など、意欲的に働く環境や仕組みを整備いたします。また、「女性活躍推進法」などを踏まえて、多様な人材が活躍できる「挑戦を重視する組織」へと変革し、全ての社員が持てる力を最大限発揮できる組織を目指します。併せて、経営計画の基本方針で掲げている「人が輝き、“満足”と“幸福”を実感する、社員が誇れる最も働きがいのある企業」となるべく、社員のエンゲージメントを向上させる各種施策を実施いたします。更に、IT需要拡大によるIT人材不足や、労働人口の減少に対処すべく、新卒採用のみならず、中途採用を含めた採用活動の強化を図ってまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営計画「Keep On Changing ~事業を通じて社会課題を解決し、変革し続ける~」の計数目標は、以下のとおりです。
|
|
2022年度 実績 |
2023年度 実績 |
2024年度計画 <第一期> |
2024年度 業績予想 |
2030年度計画 <第三期> |
|
売上高(百万円) |
21,066 |
22,092 |
23,500 |
23,500 |
30,000 |
|
営業利益(百万円) |
873 |
1,272 |
1,000 |
1,350 |
1,500 |
|
営業利益率 |
4.1% |
5.8% |
4.2% |
5.7% |
5.0% |
|
ROE |
5.2% |
6.9% |
5.0% |
- |
6.0% |
※ 計画の各計数はM&A等の資本提携を含みます。
※ 営業利益について、2023年度実績が第一期中期経営計画を前倒し達成したため、2024年度の業績予想は第一期中期経営計画から上方修正しております。
※ 第二期中期経営計画の計数目標は別途作成します。
※ 第三期中期経営計画の計数目標は見直しを検討しております。
なお、東京証券取引所より要請されている「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた取組み」については、2025年度からスタートする第二期中期経営計画とあわせて検討を進め、第二期中期経営計画策定の進捗とともに開示する予定です。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてAGSグループが判断したものであります。
(1)AGSグループのリスク管理体制について
AGSグループにおいては、グループの事業継続に重大な影響を及ぼす様々なリスクを的確に把握し、その発現を未然に防止するとともに、緊急事態発生時においては経営への被害を最小限に抑え、適切かつ迅速な回復を図るため、AGS取締役会において、グループリスク管理規程を制定しております。
同規程において、リスク管理重視の企業風土の確立に努めること、リスク最小化に向けて最大限に努力すること、過度なリスクテイクは行わないことを取組方針として、各種リスク管理に取り組んでおります。
① リスク管理に係る組織
AGSグループにおいては、AGSがグループ全体のリスク管理体制の整備を行うとともに、グループ各社に対して指導・助言等を行う体制としております。
AGSの体制といたしましては、取締役会が、グループリスク管理の基本方針に則り、AGSの事業の規模・特性等を踏まえ、リスク管理体制の構築・整備等の重要事項の決議を行い、経営会議が、具体的なリスク管理手続きの制定、リスク管理に係る具体的事項の協議・決定を行うこととしている他、社長を委員長とした「リスク管理委員会」を設置し、同委員会がAGSグループ全体のリスクの状況の把握及び管理・運営等についての検討・協議を行っております。
また、企画部担当役員をリスク管理統括責任者、企画部をリスク管理統括部署とし、AGSのリスクに係る事項の統括・管理、企画・立案を行う他、リスク管理部署が、各所管するリスクの状況の把握及び管理手続きの策定等、管理・運営等を行っております。
② 具体的な活動
上記管理体制のもと、リスク管理部署が対応すべきリスクの抽出、対応策の検討を行い、リスク管理委員会での協議を経て、経営会議での決定により年度ごとのリスク管理計画を策定、計画に沿ったリスク管理を実施しております。リスク管理計画の内容については、取締役会が報告を受けております。
また、年度ごとのリスク管理計画の実施状況については、四半期ごとにリスク管理委員会及び経営会議、取締役会が報告を受け、管理状況の監督を実施しております。
③ 体制図
AGSにおけるリスク管理体制図は以下のとおりです。
(2)主要なリスクについて
AGSグループにおいては、前記の管理体制に基づき、事業等における各種リスクの管理に取り組んでおりますが、有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者がAGSグループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
AGSグループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、AGSグループの株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、文中における状態に関する事項は、当連結会計年度においてAGSグループが判断したものであります。また、以下の記載のうち将来に関する事項は、特段の記載がない限り、当連結会計年度末現在においてAGSグループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。また、以下の記載はAGS株式への投資に関するリスクの全てを網羅しているものではありません。
① 顧客情報等漏洩の影響
AGSグループは、グループのビジネスにおける大きな柱の一つである「データセンタービジネス」において、IDCサービス、クラウドサービス、アウトソーシングサービス、受託計算などの「情報処理サービス」を中心に、総合的なソリューションサービスを展開しており、こうした業務の遂行において、お客様の情報システムの構築、保守並びに運用を行うにあたり、多くの個人の方やお客様情報を含んだ情報資産をお預かりしております。
こうした事業環境下において、お預かりしている個人情報やお客様情報の漏洩が発生した場合は、お客様からの損害賠償請求への対応はもとより、AGSグループの信頼性を大きく毀損し、AGSグループの重要な顧客基盤である公共分野における入札への参加や、特に社会からの信用・信頼を重要なものとしている金融分野をはじめ、その後の業務受託の可否という観点から、業績や財政状態に及ぼす影響は極めて大きいものと認識しております。
こうしたことから、AGSグループでは、このような情報資産の漏洩、紛失、破壊のリスクを回避するために、様々な対策を講じております。情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)適合性評価制度(ISO/IEC27001)やプライバシーマークの認定取得はもとより、情報セキュリティ委員会を設置し、従業員教育、各種ソフトウエアによる監視、情報資産へのアクセス証跡の記録など各種の情報セキュリティ対策を講じることで、個人情報を含む重要な情報資産の管理を実施し、情報漏洩のリスク回避を図っております。
② ソフトウエア開発プロジェクト管理及び品質
AGSグループのビジネスにおいて、前記のデータセンタービジネスとともに大きな柱としているのが「SIビジネス」であります。ソフトウエア開発はこの「SIビジネス」の中核を占める重要な業務として取り組んでいることから、AGSグループが開発したシステムに不備や不具合が発生した場合、あるいは開発段階での大幅な仕様変更による作業工数の増加などの想定外の要因が発生した場合には、AGSグループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
AGSグループでは、ソフトウエアの品質を管理するため、事業本部から独立した専管部署により、引合いや見積り段階での検証や、プロジェクトの進捗管理、出荷時の品質管理を実施し、品質保証強化はもとより、プロジェクトマネジメントの強化に取り組んでおります。また、AGSでは、国際標準/デファクト標準のベストプラクティスや動向を考慮した質の高い標準プロセスとなるAGS統合開発標準(INDESTA:INtegrated DEvelopment STandards for Ags)を構築し、品質の向上に取り組んでおります。
③ データセンターの業務継続における障害等
AGSグループは、お客様のシステム保守・運用を主要業務の一つとしており、IDCサービスでは、24時間365日ノンストップのサービスを提供しております。このデータセンターにおいて、地震や水害などの天災等により業務継続が困難となった場合や、情報セキュリティ事故、設備の不具合、運用ミスが発生した場合に、機会損失やお客様からの損害賠償請求、AGSグループの信用失墜等により、AGSグループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。加えて2019年12月に発生した新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大のようなパンデミック(疫病の蔓延等)リスクについては、社内での感染者の発生や、日本国政府による緊急事態宣言等の法令に基づく外出自粛等に起因し、データセンター業務の継続が困難となった場合に、上記同様の影響を受ける可能性があります。
AGSグループでは、このような業務を行うデータセンターの業務継続リスクや障害リスクを回避するために、同センターをさいたま市内の非常に強固な地盤の上に配置するとともに、「ISO22301(事業継続マネジメントシステム)」の認証を取得している他、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)やITサービスマネジメントシステム(ITMS)の適用はもとより、建物の耐震及び免震構造化、自家発電装置による無停電電源の確保や防犯設備を完備するなど、設備環境を整備しております。また、AGSグループにおいては、ITを通じて社会インフラの一翼を担っているとの認識のもと、パンデミック発生時に備え、事業継続マネジメント(BCM)の一環として、対策マニュアルを策定しており、発生時にはマニュアルに基づく対策本部の設置や各種感染拡大防止策の実施など、従業員の安全確保と業務継続に向けた対応を行うことでリスク軽減を図っております。
④ 特定の販売先への依存
AGSグループは、株式会社りそな銀行のシステム関連の子会社であったことから、株式会社りそなホールディングス及び同社の連結子会社(以下、「りそなグループ」という。)に対する売上の割合が高くなっており、2024年3月期のAGSグループの連結売上高に占めるりそなグループの割合は、間接取引を含めて31.6%となっております。
りそなグループは、AGSグループにとって長期間にわたり安定した取引先でありますが、経営の方針・業績の変化などにより契約が期間満了、更新拒絶、解除その他の理由で終了した場合やAGSに不利な形で変更された場合には、AGSグループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
こうした状況下、AGSグループでは、特定の取引先への依存による業績への影響を回避するため、これまで培ってきた得意分野におけるIT技術力と品質の高いサービス、コンサルティングや人材派遣などのグループ力を活かして、新規事業の推進、アライアンスの強化など、積極的な事業展開による新規取引先の拡大を図り、営業基盤再構築の実現に取り組んでおります。
⑤ 特定の仕入先への依存
AGSグループは、顧客ニーズや用途に応じてハードウエアやソフトウエアの調達先を選定するマルチベンダーであり、特に依存度の高い仕入先はありませんが、仕入先との契約が更新拒絶、解除その他の理由で終了した場合やAGSグループに不利な形で変更された場合には、AGSグループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。AGSといたしましては、今後も、マルチベンダーとして、仕入先各社との良好な関係を維持し、一層の仕入先拡大を図ることでリスク軽減を図ってまいります。
⑥ 法的規制等
AGSグループの事業は、現状において特殊な法的規制を受けるものではありませんが、ソフトウエアの開発業務等を労働者派遣の形態で受ける場合には、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律の適用を受け、AGSグループの各社は、同法に基づく労働者派遣事業の許可を得ております。
また、AGSグループの情報処理サービス等においては、特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律の適用を受ける場合があります。さらに、AGSは電気通信事業者として届け出ており、電気通信事業法の適用を受けます。
AGSグループがその事業運営上必要としている許可等が何らかの理由で取り消されたり、更新されなかった場合、AGSグループが適用を受ける法令が改正された場合、あるいはAGSグループが新たに法令の適用を受けることとなった場合には、AGSグループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、AGSグループは「2 沿革」で記載したとおり、各種の認定、認証、登録等を取得しており、これらがAGSグループの信用を補完する機能を果たしている面があります。そのため、AGSグループが何らかの理由でこれらの認定、認証、登録等を喪失した場合には、AGSグループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、前記のとおり、AGSグループは、中核業務である情報処理サービスにおいて、多くの個人情報等をお預かりしており、また、同サービスの遂行やソフトウエア開発において多くの外注先への委託を行っていることから、個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)や行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(番号法)、下請代金支払遅延等防止法(下請法)などの規制法令の遵守はコンプライアンス及びリスク管理上重要な事項であり、違反が発生した場合には、罰金や行政処分、信用の失墜などによりAGSグループの業績や財政状態に影響を及ぼすおそれがあります。こうしたことから、上記の各種認証取得に加え、企画部をコンプライアンス及び法務リスク管理の統括部署として明確化し、適切に管理を行う等により、コンプライアンスの徹底、法務リスクの低減を図っております。
⑦ 知的財産権等
AGSグループは、業務において、新たなビジネスモデルの構築や自社によるソフトウエア開発、他社の開発したソフトウエアの自社での利用や代理店としての販売を行っていることから、予期せず第三者との間で、知的財産権等の帰属や侵害に関する主張や請求を受ける可能性は完全には否定できず、それに伴いAGSグループが損害賠償請求や差止請求を受ける可能性があり、かかる場合にはAGSグループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
AGSグループは、企画部を法務リスク管理の統括部署として明確化しており、特許事務所との顧問契約を締結し、緊密な連携を図ることで商標権をはじめとしてAGSグループの事業に必要な知的財産権の確保に努めるとともに、具体的な業務の遂行にあたり、第三者の知的財産権その他の権利又は利益を侵害しないよう努めており、現状において、かかる知的財産権等に関する紛争はありません。
⑧ 景気変動等の影響
ITの社会インフラ化が進む中、現状、基本的に企業のIT投資意欲は旺盛でありますが、国際問題の発生による景気後退や、地震・風水害など天災、疫病等の蔓延による経済活動の一時的な停止など、様々な社会的要因による景気の変動は、こうした顧客のIT投資動向に影響を及ぼします。こうした景気後退や経済活動の停止等により社会的なIT投資抑制等が生じた場合には、AGSグループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、AGSグループは、公共分野を顧客基盤の大きな柱の一つとしており、国や地方自治体などのIT戦略及びIT活用方針の変更が、AGSグループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
AGSグループにおいては、売上高ベースで、金融分野、公共分野、法人分野がそれぞれほぼ均等で、景気変動等の環境変化に強いバランスのとれたポートフォリオ構成としており、今後もこうしたバランスを意識しつつ業務に取り組んでまいりますが、営業体制の強化による新規顧客の開拓、新たなサービスや社会的課題の解決に向けたサービスの提供による既存顧客を含めた取引拡大・基盤強化に取り組むことで、一層のリスクの軽減を図ってまいります。
⑨ 人材の確保
AGSグループが属しております情報通信分野においては、技術革新の進展が著しく、システム内容が複雑化する状況において、AGSグループの事業展開にあたっては、専門的な知識が豊富で高度なスキルを有する人材を確保することが重要になっております。
しかしながら、こうした優秀な人材を十分に確保することは難しく、人材の確保・育成が計画通りに進まない可能性があります。そのような事態を招いた場合、事業展開に制約を受け、AGSグループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
AGSグループでは、こうした状況に対処し、人材の確保のリスクを低減するため、「人事戦略」の基本方針のもと、多様・多才な人材の確保や人材の定着化、人材育成等に取り組んでおります。具体的には、達成目標・KPIを設定のうえ、中期的採用/多様な人材活用戦略に基づく積極的な採用活動や、エンゲージメント重視戦略、人材成長戦略に基づく、健康経営推進、働き方改革、ITスキル向上など個の成長を後押しする各種施策を実施しております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
Copyright (c) 2014 かぶれん. All Rights Reserved. プライバシーポリシー