メディアドゥグループは、事業持株会社であるメディアドゥ(株式会社メディアドゥ)、子会社15社及び関連会社3社により構成されております。著作物を公正な利用環境のもと、できるだけ広く頒布し著作者に収益を還元するという「著作物の健全なる創造サイクルの実現」をミッション、「ひとつでも多くのコンテンツを、ひとりでも多くの人へ」をビジョンに掲げ、日本における文化の発展及び豊かな社会づくりに貢献するため、積極的な業容の拡大と企業価値の向上に取り組んでおります。
日本国著作権法第一章 総則の第一条に謳われる『著作物は文化の発展に寄与』、『著作物の利用と保護の調和』を第一義に、デジタル化された数多くの著作物をより多くの人に届け、その利用における適正な対価を著作者に還元し、また新たな著作物が創造されるよう“著作物の健全なる創造サイクル”の一翼を担うことを目的に事業を行っております。
具体的には、『電子書籍流通事業』と『戦略投資事業』としてセグメントを区分し、事業を展開しております。
『電子書籍流通事業』は、電子書籍の流通拡大に貢献する役割を担い、メディアドゥの中核事業となっている取次事業に加え、自社運営電子書店“コミなび”を株式会社クレディセゾンとの業務提携によりリニューアルした“まんがセゾン”等の事業によって構成されています。『戦略投資事業』は、インプリント事業/IP・ソリューション事業/国際事業/FanTop事業の4事業によって構成され、電子書籍流通事業に比肩する第二の収益軸の確立に向けて、出版バリューチェーンの上流・下流の双方で多様なサービス・ソリューションを提供しております。
それぞれの事業の内容は以下の通りであります。
(1)電子書籍流通事業
電子書籍流通事業では、国内出版社をはじめとするコンテンツホルダーから電子書籍コンテンツを預かり、システムを介して電子書店向けに取次を行うことを主業務としております。取次業務については、各出版社と各電子書店間の個別契約仲介や、デジタルデータの検証作業、自社システムへの登録、各電子書店への配信及び自社運営の電子書店での販売等、幅広く電子書籍流通を推進しております。
システムソリューション以外の面においても、営業・サポート体制を構築し、戦略企画、電子書籍運営コンサルテーション、電子書店サイト制作・運営サポート、各出版社・電子書店のキャンペーンの管理等を行っております。
具体的には、下記のような2つのサービス形態を中心とした事業展開をしております。
① 「電子書籍取次」
電子書店向けに電子書籍コンテンツの取次販売を行っております。
② 「自社電子書店の運営/電子書籍ストアシステムの提供」
資本業務提携契約を締結している株式会社クレディセゾンと自社運営電子書店“まんがセゾン”の運営を行っております。
また、アライアンスパートナー企業が運営する電子書店に対して、電子書籍ストアシステムを提供しております。
①及び②の事業者向けのサービスとしては、電子書籍コンテンツ、電子書籍配信システム、電子書籍ストアシステム、電子書店運営ノウハウをパッケージで提供しており、クライアントからの様々なニーズにワンストップで対応しております。
(2)戦略投資事業
戦略投資事業では、第二の収益軸の確立に向けて、インプリント事業/IP・ソリューション事業/国際事業/FanTop事業の4事業を展開しています。
① インプリント事業
グループ内連携によるコンテンツ制作や原作創出によって、出版プラットフォーム機能の強化・拡大を目指します。主要子会社としては、実用書/コミック/雑誌等を中心に紙・電子を問わず取扱う出版社の株式会社日本文芸社、マンガのカラーリングや作画支援を行うアルトラエンタテインメント株式会社が含まれます。
② IP・ソリューション事業
出版社から消費者まで電子書籍にまつわる様々な関係者に対してサービスを展開することで、新たな事業機会を創出するとともに、国内の出版市場を活性化させることを目指します。主な子会社/サービスとしては、書籍の要約コンテンツを提供するサービス“flier”を運営する株式会社フライヤー、電子図書館プラットフォーム提供で世界最大手である米国のOverDrive,Inc.との業務提携によって国内の電子図書館導入を推進している電子図書館事業、株式会社インプレスホールディングスとの合弁会社でPODサービスを提供する“PUBFUN”等が含まれます。
③ 国際事業
米国5大出版社を顧客に持つグループ会社の海外における出版社ネットワークを活かし、日本発のコンテンツを世界に流通させるほか、海外の出版DXのノウハウを国内の出版社に展開することによって、メディアドゥグループの事業ミッションを国際的に展開することを目指します。主要子会社としては、海外におけるホールディングス機能を担う米国のMedia Do International, Inc.と、編集、制作、マーケティング、広報から売上管理まで出版に関わるワークフロー全体を一元管理できるERPツールを提供する米国のQuality Solutions, Inc.、書籍のWebマーケティングツールを提供する米国のNetGalley, LLC.及び出版社の自社ECシステム構築ツールを提供する英国のSupadü Limitedが含まれます。
④ FanTop事業
メディアドゥが自社開発・運営するNFTマーケットプレイスである「FanTop」を通じ、リアル書店・紙書籍出版をはじめとした出版業界の活性化とコンテンツ業界のさらなる発展を目指します。
具体的には、紙書籍にデジタルアイテム・音声・映像・電子書籍等のNFTデジタルコンテンツを付帯する「NFTデジタル特典付き出版物」の取組みに注力しています。この「NFTデジタル特典付き出版物」の累計発行部数は240万冊を超えており、累計発行部数の増加に伴い「FanTop」上で流通するコンテンツ数と「FanTop」の会員数は着実に増加しています。また、コンビニエンスストア等の全国約60,000店舗で設置されるマルチコピー機でNFTデジタルコンテンツ付き商品を販売する初の試みを2024年12月から進めるなど、非出版物向けの取組みも行うことでさらなる会員獲得を図っております。
メディアドゥグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてメディアドゥグループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
メディアドゥグループは、著作物を公正利用のもと、出来るだけ広く頒布し著作者に収益を還元するという「著作物の健全なる創造サイクルの実現」をミッションに、「ひとつでも多くのコンテンツを、ひとりでも多くの人へ」をビジョンに掲げ、日本における文化の発展、及び豊かな社会づくりに貢献するため、積極的な業容拡大と企業価値の向上に取り組んでおります。また、日本国著作権法第一章 総則の第一条に謳われる『著作物は文化の発展に寄与』、『著作物の利用と保護の調和』を第一義に、デジタル化されて数多くの著作物をより多くの人に届け、その利用における適正な対価を著作者に還元し、また新たな著作物が創造されるよう“著作物の健全なる創造サイクル”の構築を目指して事業を行っております。
(2)中長期の経営戦略と優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
メディアドゥグループは、2022年4月に、2023年2月期を初年度とする5カ年(2023年2月期~2027年2月期)の中期経営計画(※)を策定し、“Publishing Platformer”としてコンテンツ業界のDXを支えるべく事業を推進しております。
メディアドゥグループが持つ最大の「強み」は、電子書籍流通における圧倒的なポジションだと考えております。具体的には、メディアドゥグループの取引先は、出版社2,200社以上、電子書店150店以上を数え、流通総額は1,700億円(2024年2月期時点)、電子書籍における流通シェアは約3割(いずれもメディアドゥ試算)と流通の中核機能を担っていること、加えて、大手出版社の株式会社小学館、株式会社講談社、株式会社集英社等(保有株数順)や紙書籍取次大手の株式会社トーハンがメディアドゥ株主として参画しており、業界からの支援を得られることなどがあります。メディアドゥグループの強みであり最大の資産でもある圧倒的なポジションを生かしながら、正規版を取り扱うことができる取引先との信頼関係とともに、電子書籍流通事業に次ぐ第二の収益軸の構築に向け戦略投資事業として4つの事業を展開しております。
(※)中期経営計画における業績目標数値については昨今の外部・内部環境を踏まえ見直し中です。
[経営戦略]
① 紙書籍も含めた出版業界における地位固めと新規事業の収益化による第二の事業軸の確立
メディアドゥグループは、各事業を電子書籍流通事業及び戦略投資事業の2つ、さらに戦略投資事業を4つのセグメントに分類し、中期経営計画において以下の取組みを進めております。
イ.電子書籍流通事業
a)電子書籍流通事業
アライアンスパートナーとの電子書店のシステム運営と、さらなる流通カロリー抑制と機能追加により、業界のインフラとしての役割の強化を目指すべく、以下の施策を実施。
・流通カロリーの抑制による電子書籍市場拡大
・顧客密着型対応、システム連携強化によるシェア拡大
・データマーケティングなど新たな機能追加
・新規商材の確立と文字もの電子書籍市場拡大
・アライアンス電子書店の運営
ロ.戦略投資事業
b)インプリント事業
グループ連携によるコンテンツ制作と出版プラットフォーム機能の強化・拡大を目指すべく、以下の施策を実施。
・出版社である日本文芸社や小説投稿サイトのエブリスタを中心として、コンテンツを生み出す強固な仕組みを確立
・出版プラットフォーム機能の強化
・メディアミックスの推進
c)IP・ソリューション事業
業界連携による新たな事業機会模索を目指すべく、以下の施策を実施。
・ビジネス書の要約サイトを運営するフライヤーの法人契約強化
・トーハンとの連携による電子図書館の推進や、紙書籍も含めた出版DXの推進
・POD事業合弁会社設立など新たなアライアンス推進
d)国際事業
Publishing Service Platformとして、世界におけるメディアドゥグループの存在感の向上を目指すべく、以下の施策を実施。
・出版インフラ機能としてのグローバルでの地位確立
・新規サービスの世界展開/日本へのDX事例導入
・Media Do Internationalの機能・体制拡充
e)FanTop事業
IPホルダーやファンとのつながりの深化と日本発の正規版NFTコンテンツ流通の実現を目指すべく、以下の施策を実施。
・出版社との協業により、NFTデジタル特典付き出版物の流通を促進
・著者やクリエイターへの印税分配を可能にするNFTエコシステムの実現
・エアドロップ機能追加による出版業界以外へのアプローチ
・コンテンツホルダーとファンのダイレクトコミュニケーション
② 経営基盤の強化
イ.連結経営の強化
ロ.優秀な人材の確保
ハ.ミッション・ビジョンを軸にしたESG重点テーマへの対応
「環境」
・メディアドゥグループが事業活動において利用する資源・エネルギーの効率化
・電子書籍の利用拡大による紙使用量削減と物流に係るエネルギー消費量の抑制
「社会」
・企業理念に基づく事業活動の遂行(著作物の公正利用と頒布)
・著作者、出版社、ユーザー(読者)が安心・信頼して利用できるシステム基盤の構築と強化
・地方創生と地域社会活性化
「ガバナンス」
・サステナビリティ推進委員会による統合型リスク管理の推進と社会課題を踏まえた事業機会の最大化とリスクの極小化
・様々なステークホルダーとの対話を通じたコーポレート・ガバナンスの強化
・コンプライアンス及びリスクマネジメント強化
[財務戦略・資源配分計画]
メディアドゥグループは、高い資本効率と財務健全性のバランスを重視し、企業価値向上のために戦略的に経営資源を配分することを財務戦略の基本方針としております。また、中期的には事業の収益創出力の強化と規律あるキャッシュ・フローマネジメントにより、持続的な成長サイクルの実現を目指しております。
引き続き、有利子負債の返済や利益積み上げを通じた自己資本比率の改善により財務健全性を向上させていくほか、適切な情報開示・IR活動を通じて株主資本コストの低減を図ってまいります。また、財務レバレッジを考慮しつつ負債の規律ある活用も進めることにより、資本効率を向上させながら企業価値の創出に努めてまいります。
設備投資に関しては、企業価値の向上に資する成長のための投資、特にシステム開発を積極的に推進してまいります。なお、各年度の設備投資額は営業キャッシュ・フローの範囲内とすることを原則とし、強固な財務体質を維持し、十分な水準の手元流動性を確保してまいります。
① 経営資源の配分に関する考え方
メディアドゥグループは、当連結会計年度においては連結売上高の91.9%を電子書籍流通事業にて計上しております。電子書籍市場は将来にわたって拡大が見込まれることから、経営資源(人材、投資)は今後も一定程度、電子書籍流通事業に投下する方針であります。
一方で、グループ全体における電子書籍流通事業への偏重がリスクにもなり得るとの認識から、戦略投資事業への経営資源の配分が、グループ全体の企業価値向上にも資するものと考え、回収可能性や、手元現預金及び今後創出するフリーキャッシュ・フローを十分に考慮したうえで、投資を実行してまいります。
更にメディアドゥは、株主の皆様に対する利益還元を重要な経営課題と認識するとともに、将来の持続的な成長に必要な設備投資等や経営基盤の強化も重要な経営目標と考えております。そのため、内部留保を確保しつつ、財政状態及び業績動向等、経営状態を総合的に判断して利益配当を行っていくことを基本方針としております。
この方針に基づき、株主の皆様への利益還元については、配当及び自社株式の取得による総還元性向(注)30%以上を念頭に置き、配当と自己株式の取得の配分は、株価水準等に応じて判断いたします。
(注)総還元性向=(配当支払総額+自己株式取得総額)/親会社株主に帰属する当期純利益
② 資金需要の主な内容
メディアドゥグループの資金需要は、営業活動に係る資金支出では、事業運営にかかる人件費や業務委託費、広告宣伝費などがあります。また、投資活動に係る資金支出は、競争力の維持・強化に向けたシステム開発などがあります。
③ 資金調達
メディアドゥグループにおける設備投資額は営業キャッシュ・フローの範囲内とすることを原則としております。そのため、事業活動の維持拡大において外部資金が必要となる可能性は低いものと認識しております。
一方、今後において、更なる企業価値向上に資するM&A等のための追加的な資金需要が生じる可能性もあります。その際には、内部資金及び外部資金を有効に活用することとしますが、外部資金が必要となる場合には、高い資本効率と財務健全性とのバランスを考慮のうえ、最適な資金調達手段を選択いたします。
[経営目標]
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連結 |
2023年2月期 実績 |
2024年2月期 実績 |
2025年2月期 計画 |
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売上高 |
1,016億円 |
940億円 |
980億円 |
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営業利益 |
23.9億円 |
20.6億円 |
23.0億円 |
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EBITDA |
38.6億円 |
33.9億円 |
35.6億円 |
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親会社株主に帰属する当期純利益 |
10.5億円 |
△3.1億円 |
13.3億円 |
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RОE |
6.3% |
△1.9% |
8.0% |
[対処すべき課題]
メディアドゥグループを取り巻く外部・内部環境はここ数年で大きく変化しています。具体的には、マンガをはじめとした電子書籍が広く人々の生活に浸透し、電子書籍市場は成長期から次第に成熟期を迎えております。こうした状況下において、取り扱うキャンペーン管理数の急増や運用の煩雑化によって取引先からメディアドゥに期待される役割も変化しています。
① 基盤システム・情報セキュリティの強化
電子書籍流通事業における取次基幹システムは、出版社や電子書店がコンテンツ制作やサービス・プロモーションの強化に一層注力できる環境を整え、コンテンツの流通カロリーを低減する役割を果たすべく、両者間における契約手続き、売上印税管理、キャンペーン管理等、煩雑化する事務負担の軽減とオペレーションの効率化を目指した絶え間ない改善に取り組んでおります。また、各社からの要望に応えるためのシステム開発を実施しているほか、メディアドゥのエンジニアを出版社へ参画させることでシステム連携の強化を実施しており、メディアドゥの電子書籍取次への期待や高まる需要に応えるとともに、基盤システムの強化に努めております。
このようにメディアドゥグループが今後も安定した事業運営を行うためには、情報及びデータセキュリティの強化が重要であると認識しております。セキュリティ強化に向けた取組みとして、異常値やインシデントに対しては一定の基準を設け、担当部門がデータやシステムに対するアクセスを常に監視し、実際に異常が見られた場合には、情報セキュリティ管理統括責任者と密に連携を取りながら、問題への迅速な対処並びに再発防止に努める等の対策を進めてまいりました。これらに加えて、引き続き変化の多い市場環境や技術動向に対応すべく、情報セキュリティ規程の整備と施行、及び社内研修の実施、情報セキュリティリスクアセスメントの実施、EDR(Endpoint Detection and Response)やシャドウIT、情報漏洩等の不正監視の強化に向けたCASB(Cloud Access Security Broker)の導入等を遂行し、今後もより安全で最適なサービスの運営・開発・運用体制の整備に取り組んでまいります。
② 事業の基盤強化
メディアドゥグループが市場での競争優位性を確立し企業として成長を持続するためには、経営資源の確保と高度化に努め、電子書籍流通事業の強化を図りながら、第二の収益軸の確立に向けた戦略投資事業に対する積極的な取組みが必須であります。そのための課題点と対応の方向性は、以下の通りであります。
ⅰ)電子書籍流通事業における付加価値提供及び効率的な運用
メディアドゥグループの主力事業である電子書籍流通事業において、メディアドゥは国内最大の電子書籍取次事業者となっております。新型コロナウイルス感染症の影響による屋内エンタテインメント需要の高まりにより、マンガをはじめとした電子書籍が広く人々の生活に浸透したことで、電子書籍市場そのものは成熟期を迎えつつある一方で、話配信・巻配信等配信形態の多様化や、キャンペーン管理数及び取扱いコンテンツ数は6年間(2019年2月期~2024年2月期)で3倍超に増加しております。メディアドゥが出版社や電子書店からの高まるニーズに応えながら電子書籍市場の拡大に貢献し続けていくためには、技術革新やノウハウ共有等によって組織の効率化と強化を進め、オペレーショナル・エクセレンスを確立する必要があります。
具体的には、電子書籍取次システムの機能拡充や、各書店で随時、かつ無数に展開されるキャンペーンや販促施策等の情報連携・管理等をよりスピーディかつ正確に実施するほか、電子のみならず紙出版も含めた売上・印税管理システムの開発提供等、出版バリューチェーンの上流・下流を問わない効率化・高度化の実現に注力いたします。加えて、業務プロセス見直しや社内DX、管理コスト抑制策を推進し、利益率の改善を図ってまいります。
ⅱ)M&A・資本提携・事業ポートフォリオ見直しへの取組み
メディアドゥグループが事業を展開する電子書籍業界においては、縦スクロールコミックといった新たなスタイルの電子書籍の勃興やボーダレス化の加速等、市場環境や顧客ニーズ、競合の状況が常に変化しております。また電子書籍に限らず、メディアドゥが提唱するNFTテクノロジーを活用したデジタルコンテンツの新たなあり方も含めると、今後も変化の激しい事業環境になることが想定されます。このような事業環境において、電子書籍取次に次ぐ新たな収益軸の構築や非連続な成長を実現するためには、M&Aや他社との協業、資本提携も重要な課題であると考えております。
当連結会計年度においては、事業の新陳代謝を図り、経営資源配分の適正化を図るべく、引き続き事業ポートフォリオの見直しと入れ替えを行うとともに、運営を厳格化し、見直し基準をROIC8%として設定しました。買収3年目以降に当該基準を下回ることが見込まれた場合は、対象会社又は事業のピボット、経営者交代、売却・撤退等の実施を検討いたします。
この基準に基づき、当連結会計年度においては、子会社日本文芸社における役員体制の変更を行い、縦スクロールコミック事業については国内外の他社スタジオと協業したオリジナル作品の制作から撤退したほか、投資有価証券の売却を実施いたしました。
ⅲ)将来に向けた研究開発・戦略投資事業への取組み
スマートフォンの普及にはじまり、5Gの高速通信環境整備、さらに新型コロナウイルス感染症の感染拡大により社会のあり方は大きく変わり、リモートワークの浸透等、人々の生活様式のデジタル化は一層進行しました。他方、新型コロナウイルス感染症の感染拡大前の生活を取り戻しつつある近頃においては、国内出版市場についても電子書籍市場は順調に推移する一方で、特に紙書籍出版と、それらを取り扱うリアル書店の衰退・減少は続いており、これらは出版業界の深刻な課題の一つとなっております。メディアドゥは、これまで電子書籍流通事業で培ってきた信頼と出版業界におけるポジションを活用し、第二の収益軸となる戦略投資事業の確立、ひいては出版業界の活性化と新たなビジネス機会創出を目指し事業に取り組んでまいります。
具体的には、戦略投資事業のうち、一つはFanTop事業として、デジタルコンテンツの新たな在り方を提唱し、それらの流通に最適なNFTコンテンツプラットフォームを目指すべく、紙本にNFTテクノロジーを活用したデジタルコンテンツを付帯するサービス(NFTデジタル特典)を推進しております。FanTop事業を発表して2年半以上が経過しましたが、NFTデジタル特典付き出版物の発行部数は累計240万冊超にのぼります。
その他、メディアドゥグループにおける原作創出機能を強化すべく、小説投稿サイトであるエブリスタや出版社である日本文芸社への取組みを強化してまいります。日本文芸社については紙資源や印刷費・運送費の高騰等、外部環境の影響による費用の増加や、営業力やマーケティング力の不足といった課題が顕在化してきております。このような状況から脱するべく、全社におけるコストコントロールや、営業力の強化、作品の制作プロセスの見直し、そして役員体制の変更による抜本的な改革に着手しております。
iv)海外事業展開の推進
メディアドゥグループの主力事業である電子書籍流通事業は主に国内で事業を展開しており、依然として連結売上高のほとんどが国内市場からもたらされていることから、収益構造の事業的・地理的な分散を図る必要があると認識しております。
一方で、現在の中期経営計画では、子会社であるMedia Do International, Inc.を通じたM&Aによりグループ化した企業群を軸に海外事業の一層の拡大を図る方針を掲げております。具体的には、2021年1月に買収した米Quality Solutions, Inc.(Firebrand Technologies)、米NetGalley, LLC及び2022年2月に買収した英Supadü Limitedを中心として欧米出版社とのネットワーク構築、日本及びアジアの出版業界への出版IT技術導入といった出版バリューチェーンを支えるSaaS型ソリューションビジネスの拡大を図り、Global Publishing Platformの確立を目指します。いずれもSaaS型のビジネスモデルで低いチャーンレートを誇り、法人契約数の積上げにより増収増益基調にあります。
加えて、メディアドゥは2018年よりインターネット技術の世界的標準化推進団体である「W3C (World Wide Web Consortium) 」に加盟、さらにMedia Do International, Inc.にてPresident & CEOを務める塩濵大平氏は2019年2月よりW3C内のPublishing Business Groupの共同議長を、2021年1月からは日本人初となるW3Cのエヴァンジェリストを務めております。こうした海外ネットワークを活用し、メディアドゥグループは電子書籍の国際標準規格策定への提言活動をより強化することで、日本の出版文化の維持・保護に努めてまいります。また、アジアの代表として出版業界全体のデジタル化を推進することで存在感を発揮し、海外事業の成長につなげてまいります。
③ 優秀な人材の確保
メディアドゥグループは、イノベーターとして電子書籍市場の成長促進、既存事業にとらわれない新規事業創出、グループ会社の経営管理体制強化に貢献する人材を確保し育成することが、さらなる業容拡大や業界におけるポジションの差別化、事業を通じた業界・社会貢献の継続のために、非常に重要であると考えております。また、サステナブルな事業体の実現に向けては、財務的な観点のみならず、人的資本や技術開発投資をはじめとした非財務的な観点を含めた経営資源の適正な配分が不可欠と認識しております。
主力事業である電子書籍流通事業においても、その他の事業においても、そのほとんどがBtoBのサービス提供となっており、常に出版・コンテンツ業界における課題を解決し続けることで企業の付加価値を提供しております。社員一人ひとりが取引先をはじめとした目の前のステークホルダーと向き合い、課題を解決するためには、社員の成長が不可欠であり、メディアドゥとしても成長を促す機会や制度を充実させる必要があります。係る中、2024年3月に新たな人事制度を導入いたしました。新たな制度は、自発的な行動変容と成果創出を促す仕組みとして実効性と整合性を高めるために整理・設計し、各等級における役割と責任、評価基準、育成方針等を明確化したほか、従来までの制度と比べ、各人のパフォーマンス次第でより柔軟性をもって昇降格ができるように設計いたしました。また、「人材基本方針」を踏まえ、働き方改革への対応、社内教育制度の整備を図ることで採用及び定着の強化につなげてまいります。
④ コーポレート・ガバナンスの強化
メディアドゥグループは、これまでに、執行役員制度及び取締役の任期1年制の導入による責任体制の明確化や、社外取締役3名を含む独立役員の要件を充足する社外役員の招聘による監督・監査機能の強化、取締役会付議基準の見直しによる意思決定の迅速化及び取締役会全体の機能向上等、コーポレート・ガバナンスの実践に努めてまいりました。加えて、経営の透明性・公正性・迅速性の維持・向上及びガバナンスの中核を担う取締役会全体のさらなる機能及び実効性の向上に向けて、メディアドゥグループにおける「コーポレート・ガバナンス基本方針」及び「コンプライアンス基本方針」の策定や取締役・監査役の資質の明示(スキルマトリックス)、ダイバーシティを意識した取締役構成を行い、2021年6月には任意の指名報酬諮問委員会を設置いたしました。2023年5月にはメディアドゥ初の社内昇格による女性取締役を選任し、当連結会計年度末における女性取締役比率は37.5%となりました。また、2022年6月からは、環境問題や社会課題を、事業活動及び企業価値創造にインパクトを与え得るファクターとして、より経営戦略に取り込むべく、リスク管理委員会を改組しサステナビリティ推進委員会を設置する等、不断の改善に取り組んでおります。
今後も持続的な成長を遂げ、ひいては中長期的な企業価値の向上を図るためには、さらなるコーポレート・ガバナンスの実践・強化が重要な課題の一つであると認識しており、財務情報をより正確に、かつ分かりやすく提供することはもとより、経営戦略、ガバナンスや社会・環境問題に関する事項等いわゆる非財務情報を具体的かつ積極的に提供する等の情報開示の充実、株主との建設的な対話を促進することを含むIR活動のさらなる強化に努めてまいります。
⑤ サステナビリティ推進
メディアドゥグループにとってのサステナビリティとは、自らの事業・提供サービスが健全な経済社会の形成と著作物がもたらす文化の発展に貢献するという責任と自負をもって、役職員が一丸となって積極的に企業活動に取り組むことであると考えております。こうした考えのもと、SDGs(持続可能な開発目標)に代表される環境問題・社会課題に対してもミッション・ビジョンを軸にした経営・戦略を推進し、ESG(環境・社会・ガバナンス)の切り口で事業機会とリスクを整理しながら、社会課題の解決と持続的な成長を両立させ、企業価値の向上を果たしていくことをサステナビリティ方針として掲げております。
メディアドゥでは代表取締役副社長CFOが委員長を務めるサステナビリティ推進委員会が主体となって社会情勢やステークホルダーからの要請を把握し、自社の中長期的なミッション・ビジョンとの整合を図りながら、経営企画部を推進部署としながら各部門とも連携し経営計画を立案しております。この経営計画及びESGにおける重点テーマに基づき、各部門やグループ会社が取り組むべき具体的なサステナビリティ戦略や目標を設定し、推進主体が定期的にモニタリングすることで推進を図っております。そのような活動の中で、2023年5月には長期的かつ持続的な企業価値向上を実現するにあたり、10個の対処すべき重要な経営課題(マテリアリティ)を特定いたしました。
詳細は、下記メディアドゥウェブサイトをご覧ください。
https://mediado.jp/sustainability/
メディアドゥグループでは、リスク発生の抑制及び会社損失の最小化を図ることを目的として「リスク管理規程」を制定しております。それに基づき、持続的成長や事業活動の遂行に影響を与える可能性のあるリスクの抽出、評価及び対策について、サステナビリティ推進委員会(原則、四半期に1回開催)が主体となって全社リスクに関する検討並びに評価(アセスメント)を行うとともに、各リスクに対するリスクオーナーを指名、明確化することで対応の実効性の担保に努めております。またリスクアセスメント結果については、取締役会に報告することとし、取締役会は、経営目線でのリスク間の相対的な関連性を検討・考慮した上で、対処すべきリスクの優先順位を決定し、対策実施の指示をすることとしております。
重要と判断したリスクについては、メディアドゥグループの各事業、コーポレート部門、マネジメント等の各レイヤーが当該リスクの内容に応じた対応・対策を検討・協議し、サステナビリティ推進委員会がその進捗をモニタリングのうえ、継続的な改善を図るよう努めております。監査役は取締役会への参加、重要書類の閲覧・確認、会計監査人との連携等を通じて、対処すべき優先順位の高いリスクについて有効な対策が実施されているかをモニターしております。加えて、コンプライアンスに関連する方針や規程を制定し、メディアドゥグループの役職員が遵守すべき法令、ルールを定め、内部監査等により遵守状況の確認を行っております。
なお、リスクの抽出においては、リスクを戦略遂行リスクとオペレーショナルリスクに分類しており、それぞれは以下の通り定義しております。
(1) 戦略遂行リスク
経営方針の策定及び事業戦略の遂行にあたり、企図する成果や効果が予定通り獲得できない可能性の程度及びその発生可能性であり、持続的成長を実現するにあたり、影響の範囲・程度を認識しつつ、対応策も含め検討するリスク
(2) オペレーショナルリスク
戦略遂行を支えるオペレーション上の事象・障害の発生可能性及び損失可能性であり、事業遂行上、一定以下に抑制すべきリスク
<リスクマネジメント体制>
上記を踏まえ、本書に記載したメディアドゥグループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については下記の通りであります。
メディアドゥグループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、メディアドゥ株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、将来や想定に関する事項には、不確実性が内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、実際の結果と大きく異なる可能性もあります。以下の記載は、投資家に対する積極的な情報開示を目的として発生頻度や内外要因分析をマッピングするなどして記載しておりますが、メディアドゥ株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、この点ご留意ください。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてメディアドゥグループが判断したものであります。
(1)メディアドゥグループの事業環境等に関するリスクについて
① 電子書籍業界の成長性について
メディアドゥグループにおける「電子書籍流通事業」は2024年2月期現在、売上高が86,402百万円で連結売上高全体の91.9%を占める基幹事業であります。電子書籍市場は拡大を続けておりますが、法制度や規制又は特許等による参入障壁は低く、またコンテンツ提供元である出版社等も非独占的にコンテンツ提供を行っております。
一方で、「電子書籍取次」においては、多くの出版社等と取引関係を構築することに時間を要するため、新規参入には一定の障壁があると思われますが、「電子書店」や「出版事業」については今後、さらなる競合他社の参入増加や縦スクロールコミックといった新たな出版コンテンツ等の伸長も予想されます。また、ユーザーの嗜好の急激な変化への対応の遅れによりサービス・ソリューション提供機能や技術の陳腐化・コモディティ化を招いた場合や業界における取引慣行や価格体系が変化した場合など、計画策定時の想定を超える不確定要素が顕在化した場合には、メディアドゥグループの経営方針や経営戦略の変更を余儀なくされ、メディアドゥグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
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影響度 |
対応策 |
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競争環境の変化等によって、大きな業績影響(数億円~10億円超)が生じる可能性があります。 |
引き続き電子書籍市場の拡大に注力するとともに、流通カロリーの低減に向けた顧客密着型対応や、出版社や電子書店とのシステム連携の強化等、業界のインフラとしての役割の強化に向けて、コンテンツラインナップの充実やメディアドゥグループが提供する配信システムの強化、ユーザーニーズに適合したサービス・ソリューションの開発・提供や先進技術への対応等により、出版市場全体とユーザーのすそ野拡大への寄与だけでなく、競合他社との差別化を図ってまいります。 |
② 外的要因(自然災害等)による事業への影響について
メディアドゥグループは、インターネットや通信などの各種サービスの提供に必要な通信ネットワークや情報システムなどを構築・整備しています。しかしながら、不測の大規模地震や台風・豪雨・大雪、及び火山活動などの自然災害、火災や停電・電力不足、テロ行為・コンピューターウイルス・不正アクセスなどの攻撃により、通信ネットワークや情報システムなどが正常に稼働しなくなった場合には、メディアドゥグループの事業活動・各種サービスの提供に支障をきたす可能性があります。これらの影響が広範囲にわたり、復旧に相当時間を要した場合、信頼性や企業イメージが低下し、顧客の獲得・維持が困難になり、また、通信ネットワークや情報システムなどを復旧するために多額の費用負担が発生するなどにより、メディアドゥグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
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影響度 |
対応策 |
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事業活動等に支障が生じることで、中~大程度の業績影響(数億円~10億円規模)が生じる可能性があります。 |
メディアドゥグループは、出版コンテンツにおける社会インフラの役割を担う立場として、著作者、出版社、ユーザー(読者)が安心・信頼して利用できる仕組みの持続可能な提供を目指しており、システムや業務の冗長化に向けた対策の実施および対策組織の体制構築に取り組んでおります。また、リスク管理規程に紐づく経営危機管理マニュアルや危機管理広報マニュアル等、有事対応のマニュアル化やBCP策定について継続的に協議・検討を進めている等、不慮・不測の事態に備えた取り組みを進めております。 |
③ 海賊版サイト等の影響について
電子書籍コンテンツは海賊版や模倣品が流通することによって出版社や著作権者等に不利益をもたらします。メディアドゥグループでは、メディアドゥと出版各社等が設立、初代代表理事を現メディアドゥ顧問である新名新氏が務める一般社団法人ABJでの活動を通じて、出版社やインターネットサービスプロバイダー等と協働し、海賊版サイトの情報収集、正規版サービスの認定ならびに認定マークの付与、海賊版対策全般の啓蒙活動に取り組んでおります。他方、政府主導により著作権等の法制度改正・整備といった対応策も進んでおりますが、仮に電子書籍コンテンツの知的財産権について、長期にわたり大規模な侵害行為を受けた場合には、その侵害行為によって生じる機会損失がメディアドゥグループの収益に影響を及ぼす可能性があります。
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影響度 |
対応策 |
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海賊版サイト等の利用者が増加し、被害が拡大することで、中~大程度の業績影響(数億円~10億円規模)が生じる可能性があります。 |
足元では、海外に拠点を置く中小規模のサイトの存在を多数確認しております。これらのうち上位サイトが同時に大量閉鎖する等、海賊版サイトへのアクセス数はピークの時期と比較して4分の1程度まで減少していながらも、完全に撲滅するには至っておらず、引き続き出版業界や政府とも連携しながら、運営者の特定やサイトの閉鎖といった対応を進めてまいります。 |
④ 特定業界・取引先からの仕入依存について
メディアドゥグループは国内最大手の電子書籍取次事業者として出版業界を主たるマーケットとしております。したがって「電子書籍流通事業」では、各種コンテンツを様々な出版社を中心に仕入れております。特に、大手出版社にコンテンツが集中することなどから、メディアドゥグループの電子書籍コンテンツの仕入総額に占める大手出版社の比率は、ここ数年来高止まりの傾向が継続しております。中長期的には、電子書籍市場の拡大とともにユーザーニーズも多様化して、特定の仕入先への依存度は低くなっていくものと考えておりますが、当面の間はこれらの大手出版社等に対する仕入依存は高いまま推移すると予想しております。
これらの大手出版社等とは電子書籍市場拡大に向けた協力体制を維持し友好関係を構築しておりますが、永続的な取引が確約されているものではなく、取引条件の変更等があった場合には、メディアドゥグループの経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
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影響度 |
対応策 |
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取引条件の変更等が生じることで、中~大程度の業績影響(数億円~10億円規模)が生じる可能性があります。 |
取引先との条件交渉の頻度は高くないものの、定期的な見直しを取引先、メディアドゥの双方にて実施しております。引き続き、電子書籍市場拡大に向けた協力体制を維持する一方、電子書籍取次ビジネスに加えて、第二の収益軸の構築に取り組んでまいります。 |
⑤ システム・情報セキュリティリスクについて
メディアドゥグループのサービスは、スマートフォン等の端末によるインターネット接続により行われておりますが、メディアドゥグループのサービスに対するアクセスの急激な増加等、一時的な負荷増大によってメディアドゥグループ又は通信キャリアのサーバが作動不能に陥った場合や、メディアドゥグループのハードウエア又はソフトウエアの欠陥により正常な情報発信が行われない場合には、システムが停止しサービス提供が不可能となる場合があります。さらには、外部からの不正な手段によるコンピューター内への侵入やメディアドゥグループ担当者の過誤等によって、メディアドゥグループや取引先のシステムが置き換えられたり、個人情報や取引先情報等の重要なデータを消失又は不正に取得されたりする可能性があります。
メディアドゥグループとしては、侵入防止策、担当者の過誤を防止する体制を採っておりますが、このような障害やアクシデント等が発生した場合には、メディアドゥグループに直接損害が生じる他、メディアドゥグループの社会的信用・信頼の低下を招きかねず、メディアドゥグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
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影響度 |
対応策 |
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メディアドゥの一部事業における停止や、メディアドゥへの信頼・評判が毀損することにより、中程度の業績影響(数億円規模)が生じる可能性があります。 |
メディアドゥでは、IT統括部にて情報セキュリティ規程及び関連細則の整備と施行、情報セキュリティハンドブックの作成・配布、情報セキュリティ関連の社員教育をe-ラーニングで配信しているほか、情報セキュリティリスクアセスメントの実施、EDR(Endpoint Detection and Response)やCASB(Cloud Access Security Broker)の導入等を実施し、セキュリティ強化に努めています。引き続き、営業活動やシステム開発、バックオフィス業務などを含む全社横断の情報セキュリティ対策に継続して取り組んでまいります。 |
⑥ 投資や減損に関するリスクについて
メディアドゥグループにおける2024年2月期現在の投資項目の計上額は、ソフトウエアが590百万円、のれんが5,765百万円、投資有価証券が5,870百万円となっております。
メディアドゥは新規事業開発やシステム開発、他企業の株式取得等において、取締役会の下に設置された投資委員会等の会議体にて慎重な検討を行ったうえで投資判断を実行しておりますが、競争環境の激化等の要因によって当初計画通りの事業進捗が実現しない場合、減損や想定以上の費用等が発生するため、メディアドゥグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
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影響度 |
対応策 |
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事業推進遅延等の影響が生じることで、中~大程度の業績影響(数億円~10億円規模)が生じる可能性があります。 |
メディアドゥグループは、資本コストや資本収益性を常に意識しながら規律ある投資行動と効率的な事業運営に努めることで、創出する事業価値の最大化に取り組んでおります。また、これら投資の実行と併せて、経営・事業の多角化を図りながら最適な事業ポートフォリオの構築に向けた事業や投資先の評価基準としてROIC基準を8%に定め、モニタリング体制等のプロセス全体の改善に取り組んでまいります。 |
(2)メディアドゥグループの運営体制等に関するリスクについて
① 人材の獲得について
メディアドゥグループが今後さらに成長していくためには、事業推進者、コンテンツ拡充のための企画・開発・運営担当者、システム技術者及び拡大する組織に対応するための管理担当者など、各方面での優秀な人材をいかに育成・確保していくかが重要になります。メディアドゥグループでは優秀な人材の育成・確保に努めておりますが、適切な人材の獲得・配置及び育成が円滑に進まない場合には、メディアドゥグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
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影響度 |
対応策 |
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事業推進遅延等の影響が生じることで、中程度の業績影響(数億円規模)が生じる可能性があります。 |
事業推進やシステム開発等において、現時点で大幅な人員不足やプロジェクトの遅延等の影響は出ておりませんが、一層の事業成長を図るなか、エンジニアを中心に人材獲得需要はすでに高まっております。オフィスの一部をフルリニューアルする等、働きやすい職場づくりに取り組んでいるほか、社員一人ひとりが自分の果たすべき役割を意識しながら挑戦をし、組織に貢献するよう促すことで年次に関係なく適切な処遇を実施するために人事制度を刷新しました。引き続き、身体的、精神的、社会的に満たされる職場環境を整備することによって人材の獲得・定着を図ってまいります。 |
② 内部管理体制について
メディアドゥグループは、企業価値の持続的な増大を図るためにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要であると認識しております。
また、メディアドゥグループでは、役職員等の内部関係者の不正行為等が発生しないよう、コンプライアンスに関連する規程を制定し、メディアドゥグループの役職員が遵守すべき法令、ルールを定めており、内部監査等により遵守状況の確認を行っております。
しかしながら、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為が発生するといった事態が生じた場合、事業の急速な拡大により内部管理体制の構築が追いつかない等の事態が生じる場合には、メディアドゥグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
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影響度 |
対応策 |
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メディアドゥへの信頼・評判が毀損することにより、中程度の業績影響(数億円規模)が生じる可能性があります。 |
現時点でコーポレート・ガバナンス上の問題は生じておりませんが、将来の事態発生を抑止すべく、内部管理、内部統制体制の充実を図る必要があるものと認識しており、社員のコンプライアンス意識醸成を目的とした計画的なe-ラーニングの導入や、メディアドゥの定めるコンプライアンス行動指針(17項目)の見直しと再整備等、サステナビリティ推進委員会における全社リスクマネジメント活動と併せて実効性の強化に努めてまいります。 |
③ 特定人物への依存について
メディアドゥグループの代表取締役社長CEOである藤田恭嗣は、メディアドゥグループの強みである事業モデルの創出や経営方針及び経営戦略において中心的な役割を果たしております。メディアドゥグループは、同氏に対して過度に依存しない経営体制の構築を目指し人材の育成・強化にとどまらず、経営体制の整備に注力しておりますが、同氏が何らかの理由により業務執行できない事態となった場合、メディアドゥグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
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影響度 |
発生時期 |
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事業推進遅延等の影響が生じることで、中程度の業績影響(数億円規模)が生じる可能性があります。 |
特定人物への依存によって現在生じている影響はありませんが、取締役会及びその諮問機関である指名報酬諮問委員会において、後継者計画の検討と策定に向けた協議を進めており、代表取締役2名体制とすることで迅速な意思決定を可能とするほか、持続可能な企業運営及びボードガバナンスの確立に取り組んでまいります。 |
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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