テクマトリックス(3762)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


テクマトリックス(3762)の株価チャート テクマトリックス(3762)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3 【事業の内容】

テクマトリックス及びテクマトリックスの関係会社は、テクマトリックス、連結子会社12社及び持分法適用関連会社2社で構成されており、IT関連のソフトウェア、ハードウェア、ソリューションの販売並びにコンサルティング、保守等のサービスの提供を行っております。

テクマトリックスと主要な関係会社の事業系統図は、次のとおりであります。(2025年3月31日現在)

 

(注)本報告書において「テクマトリックスグループ」という場合、特に断りのない限り、テクマトリックス及び連結子会社(12社)を指すものとしております。

 


 

テクマトリックスグループのビジネスは、(1) お客様のニーズに沿った最適なITインフラとITライフサイクルをワンストップで提供する「情報基盤事業」、(2) 蓄積された業務ノウハウを実装したアプリケーションの提供により顧客の課題解決を実現する「アプリケーション・サービス事業」、(3) “医療情報をみんなの手に。そして、未来へ。”をテーマに健康な社会を支えるための医療情報インフラの構築に取り組む「医療システム事業」の三つの事業セグメントにより構成されております。

 

(1) 情報基盤事業

独自の目利き力を活かし、北米を中心に、高い技術力、競争力、成長力を持つ製品やサービスを見極め、単なる製品販売にとどまらない高付加価値なフルラインのサービスをお届けしております。
 仮想化※1ソリューション、次世代ネットワーク、サイバーセキュリティ、ストレージ等、コスト競争力のある堅牢で可用性の高い情報基盤の構築を支援しております。加えて、企業向けシステム導入以降に必要となる保守、運用・監視サービス等、システムのライフサイクル全てをカバーするITサービスを自社の独自サービスとして提供しております。また、2024年11月にマレーシアの最大手サイバーセキュリティ事業会社「Firmus Sdn. Bhd.」の全株式を取得し連結子会社化したことを契機に、ASEAN市場に対する「最先端のセキュリティテクノロジー+セキュリティサービス」の提供を開始し、同事業における海外展開を進めております。
 連結子会社であるクロス・ヘッド株式会社及びOCH株式会社においては、ネットワークやサーバの運用・監視及びネットワークエンジニアの派遣、サイバーセキュリティ製品やストレージ製品の販売等を行っております。
 企業のITシステム投資の方向性は、設備の「所有」とサービスの「利用」に二極化しております。テクマトリックスグループでは、一般企業向けに加えて、通信キャリアや大手のITサービス事業者へ製品、サービスの提供を行うことにより、「所有」する企業に対しては直接的に、「利用」する企業に対しては間接的に情報基盤ソリューションを提供しております。

 

(2) アプリケーション・サービス事業

特定市場・特定業務向けのアプリケーション領域における豊富な業務ノウハウの蓄積を活かし、システム開発、アプリケーション・パッケージ、テスト・ソリューションに加えて、クラウドサービス(SaaS)等様々なアプリケーション・サービスを提供しております。受動的に顧客の要望に応えるのではなく、お客様の市場における競争を支えるため、ITを活用した業務改善・コスト削減提案を積極的に行っております。エンドユーザとの直接的なコミュニケーションを通じて、業務分析、設計、開発・構築、テスト、保守、運用・監視のトータル・サービスを提供しております。CRM、ソフトウェア品質保証、ビジネスソリューション、教育等の各分野において対面市場向けに付加価値の高いソリューションを提供しております。

 

① CRM分野

自社開発製品「FastSeries」を中心として、企業の顧客サービス向上を支援するシステムを提供しております。電話、メール、インターネット等による「顧客との接触履歴」と「顧客の声」を一元管理しコンタクトセンター運営を効率化するCRMシステムをはじめ、インターネットサイトを通じた自己解決型の顧客サービスシステム(FAQシステム)を提供しております。また、これらはクラウドサービス(SaaS)としての提供も行っております。また、モビルス社(持分法適用会社)と共同で生成AI技術を自社製品に取り込むことにより、更なる顧客満足の向上に取り組んでおります

② ソフトウェア品質保証分野

ソフトウェアの品質向上のための、ソフトウェア開発過程の全ライフサイクルを支援するベスト・オブ・ブリード※2のツール及びエンジニアリングサービスを提供しております。情報家電、OA機器や携帯電話やスマートフォンのソフトウェアのみならず、高信頼性が求められる機能安全(IEC61508、ISO26262、IEC62304等)のコンプライアンスに対応する必要のある自動車、医療機器、ロボット等の組込みソフトウェア及び、金融システムのような24時間365日、止まらないことを要求されるミッション・クリティカルなソフトウェア等を対象としております。また、新規サービスとしてDevOps※3やOSS※4に対応した開発支援ツールの提供にも取り組んでおります。

③ ビジネスソリューション分野

お客様の経営戦略に応じた多種多様なシステムニーズを満たすシステム開発やクラウドサービス(SaaS)を提供しております。システム企画・立案におけるシステムコンサルティングや要件定義・設計から、システム標準化を実践する開発及びテスト、そしてセキュアで安定的なシステムの保守、運用・監視サービスに至るシステムのライフサイクル全てに跨るソリューションの提供をしております。

また、連結子会社であるアレクシアフィンテック株式会社において、金融機関の市場系業務ノウハウを活用し、市場リスク管理、信用リスク管理、ALMシステム※5等金融機関向けリスク管理業務に特化したシステムを提供しております。デリバティブを含む金融商品の時価評価、感応度分析、VaR計測※6機能等により金融機関のフロント・ミドルオフィス業務※7を支援しております。システム導入の過程では、リスク管理プロフェッショナルサービスチームによる業務支援を併せて行っております。また、日本市場に特化した電力取引リスク管理サービス ARECCIA®.PRS の提供を開始しました。

④ 教育分野

教育業界向けに、これからの学びとコミュニケーションを創る、新しい形のスクール・コミュニケーション・プラットフォーム+校務支援システムである「ツムギノ(tsumugino)」をクラウドサービス(SaaS)として提供しております。子どもを中心に考えた独自の設計で、校内外にわたる充実したコミュニケーション機能に加え、学びの蓄積、教職員の校務支援機能までを一元化、学校教育をこれまでの全員一斉・受動型から、主体的・探究型へと進化させ、子ども一人ひとりの未来への可能性を広げる活動を支援しております。

 

(3) 医療システム事業

医療機関向けに、連結子会社である株式会社PSPが医用画像(CT、MRI、CR※8、PET※9等)の医療情報クラウドサービス「NOBORI」及び医療情報サービス「EV Insite」シリーズを提供しております。放射線分野だけに限らず医療施設内で発生する様々な医療情報(内視鏡、超音波、病理、心電図波形、動画)を一元的、横断的に管理します。医療施設内にある任意の端末からのこれらの格納情報の参照を可能とし、フィルムレス、ペーパレス運用をサポートしております。また、一般生活者をターゲットとしたPHR※10(パーソナル・ヘルス・レコード)サービスの開発や、医療機関・AIベンチャー・外部企業との連携による新規事業にも取り組んでおります。

さらに、広く診療、教育、研究を支援する症例データベース、連結子会社である合同会社医知悟による遠隔画像診断インフラ提供等、地域医療をサポートするソリューションを展開するとともに、同じく連結子会社である株式会社A-Lineがクラウド型の医療被ばく線量管理システムの開発・提供を行っております。

 

(用語解説)

 

※1

仮想化

コンピュータシステムを構成する資源(サーバ、ストレージ、ソフトウェア等)に関する技術。複数から構成されるものを論理的に一つのもののように見せかけて利用できたり、その逆に、一つのものを論理的に複数に見せかけて利用できたりする技術。

※2

ベスト・オブ・ブリード

同一メーカのシリーズ製品を使うのではなく、メーカが異なっても最良と思われる物を選択し、その組み合わせで利用すること。

※3

DevOps

DevOpsとは、DevelopmentとOperationsによる造成語。開発チーム(Development)と運用チーム(Operations)が互いに協調し合う開発手法のこと。

※4

OSS

OSS(Open Source Software)とは、作成者がソースコードを無償で公開しており、利用者の目的を問わずソースコードを使用、調査、再利用、修正、拡張、再配布が可能なソフトウェアの総称。

※5

ALMシステム

資産・負債の統合的管理システム。

※6

VaR計測

市場リスクや信用リスクを統計的手法により測定すること。

※7

フロント・ミドルオフィス業務

金融機関の資産運用に関連する部門の業務を指す。資産運用を実施する部門をフロントオフィス、また、資産運用に当たってのリスク管理等を行う部門をミドルオフィスと言う。

※8

CR

コンピュータX線写真撮影装置。医用検査装置の一つ。

※9

PET

陽電子放射断層撮影装置。医用検査装置の一つ。

※10

PHR

PHR(Personal Health Record)とは、 個人が自らの健康に関する情報を、自己管理の下に集約・累積した記録のこと。または、このような情報集約化を実現するツールやシステムのことをいう。

 

 

(事業別取扱製品)

事業の部門

主たる取扱製品

情報基盤事業

・Appgate社製品

・Arctic Wolf Networks社製品

・Cohesity社製品

・Dell Technologies社製品

・Dispel社製品

・F5 Networks社製品

・HCL社製品

・Trellix・Skyhigh Security製品

・Palo Alto Networks社製品

・Pentera社製品

・Proofpoint社製品

・RSA社製品

・SentinelOne社製品

・Tanium社製品

・Tenable社製品

・Veracode社製品

・統合監視サービス「TechMatrix Premium Support powered by TRINITY」(自社製品)

・Microsoft 365トラフィック制御ツール「Microsoft 365 traffic controller」及び「テクマクラウド」(自社製品)

・AWSクラウドサービス

・CROSSLinkシリーズ(クロス・ヘッド社開発製品)

・CROSSPLuginsシリーズ(クロス・ヘッド社開発製品)

・OBC奉行シリーズ

・インプリム社製品

・WinMagic社製品

・Zabbix社製品

・StorCentric社製品(Nexan)

・Gigamon社製品

・エイトレッド社製品

・オレンジソフト社製品

・サイボウズ社製品

・飛天ジャパン社製品

・Schneider Electric社製品(APC by Schneider Electric)

・ブレインズテクノロジー社製品(NeuronES)

・ARアドバンストテクノロジ社製品(ZiDOMA)

・Wasabi Technologies,Inc.社製品(Wasabi Hot Cloud Storage)

・Ericom社製品

・SG-ONE(OEM製品)

・SG-ONE TANDEM(OCH社企画製品)

・Repli (OCH社開発製品)

・Splashtop社製品

・ウィズセキュア社製品

・セキュアPC(ジャスミー社製品)

・J’scuut(JSOL社製品)

・AI自動翻訳(IPDREAM社製品)

・沖縄クラウドネットワーク(沖縄県委託製品)

 

 

 

事業の部門

主たる取扱製品

アプリケーション・
サービス事業

CRM分野

・マルチチャネルコンタクトセンターCRMシステム「FastHelp」(自社製品)

・製薬業界「くすり相談室」向けCRMシステム「FastHelp Pe」(自社製品) 

・市民の声・広聴システム「FastHelp Ce」(自社製品)

・FAQナレッジシステム「FastAnswer」(自社製品) 

・製薬業界向けナレッジシステム「FastAnswer Pe」(自社製品)

・ビジュアルIVR「FastNavigation」(自社製品)

・ボイスボット「FastVoice」(自社製品)

・チャットボット「FastBot」(自社製品)

・有人チャットシステム「FastText」(自社製品)

 

・上記ソフトウェアの販売及びクラウドサービスの提供

ソフトウェア
品質保証分野

・CloudBees社製品

CodeClinic社製品

・ForAllSecure社製品

・FossID社製品

Gurock Software社製品

・Insignary社製品

・Parasoft社製品

・Pocket Soft社製品

・Ranorex社製品

・Scientific Toolworks社製品

・Secure Code Warrior社製品

・アジャイルウェア社製品

ビジネス

ソリューション分野

・Yellowfin社製品(BI)

・Jedox社製品(BI)

・RapidMiner社製品(BI)

・金融商品評価・分析ツール「FINCAD Analytics」(Numerix社製品)

・金融機関向け「FINCAD CVA Service」(Numerix社製品)

・市場リスク管理システム/暗号資産運用リスク管理システム「TradingVaR」(アレクシアフィンテック社開発製品)

・市場系業務管理システム「ARECCIA」(アレクシアフィンテック社開発製品)

・VC向け投資情報管理システム「IIMS」(アレクシアフィンテック社開発製品)

・電力取引リスク管理サービス「ARECCIA®.PRS」(アレクシアフィンテック社開発製品)

・統合ALM管理システム「ALARMS」(アレクシアフィンテック社開発製品)

・信用リスク管理システム「BISMeter」(メッセージ社製品)

・総合リスク計算エンジン「RACERS」(メッセージ社製品)

・Amazon Web Services APNテクノロジーパートナー

・GitLabオープンパートナー

・Google Cloud パートナー

・声優業界特化型スケジュール管理システム「ボイスケ」(カサレアル社開発製品)

・タレント・モデル特化型スケジュール管理システム「モデスケ」(カサレアル社開発製品)

教育分野

・クラウド型 スクール・コミュニケーション・プラットフォーム+校務支援システム「ツムギノ(tsumugino」(自社製品)

・Google for Education Buildパートナー

 

 

 

事業の部門

主たる取扱製品

医療システム事業

医療分野

・医療クラウドプラットフォーム(PSP社製品)

 クラウドPACS/病理PACS「NOBORI」

  - 画像ビューア,他各種アプリケーション

  サービスプラットフォーム「NOBORI-PAL」
AIプラットフォーム「NOBORI-PAL AI」
- M3AI,Lpixel,Vuno,キヤノンメディカル,他各AIベンダー連携
医療連携サービス「TONARI」
モバイル画像参照サービス「TSUNAGU」

・個人向け医療情報サービス PHRアプリ「NOBORI」(PSP社製品)

・AIプラットフォーム「AI Work Space」(PSP社製品)

・線量管理システム「MINCADI」(A-Line開発製品)

・遠隔画像診断支援サービス「医知悟」(医知悟開発サービス)

・オンプレミスPACS(PSP社製品)

 EV Insite シリーズ (R/S/M)
EV Report
EV Palette
EV Confirm
EV Portal View

・RIS 放射線業務管理システム(PSP社製品)

 診断RIS ARIStation
治療RIS ARIStation RT

 

 


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)経営方針

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてテクマトリックスグループが判断したものであります。

テクマトリックスは企業理念「より良い未来を創造するITのプロフェッショナル集団」に基づき、今後の社会・産業にとって必要不可欠な領域における事業を加速し、社会課題を解決するためのサービス提供を通して持続可能な社会の創造に向けて取り組んでいます。

テクマトリックスグループのビジネスは、(1) お客様のニーズに沿った最適なITインフラとITライフサイクルをワンストップで提供する「情報基盤事業」、(2) 蓄積された業務ノウハウを実装したアプリケーションの提供により顧客の課題解決を実現する「アプリケーション・サービス事業」、(3) “医療情報をみんなの手に。そして、未来へ。”をテーマに健康な社会を支えるための医療情報インフラの構築に取り組む「医療システム事業」の三つの事業セグメントにより構成されております。

情報基盤(ネットワーク、サイバーセキュリティ、サーバ、ストレージ等)事業では、個別企業(エンタープライズ)向けのビジネスに加え、クラウドサービスを提供する事業者(通信キャリア、データセンター、大手システム・インテグレーター等)へのビジネス展開を加速させます。サイバー攻撃が常に高度化・巧妙化する中で、従来のセキュリティ対策製品では必ずしも対処できるとは限らないため、引き続き、最先端のセキュリティ関連技術の動向を先取りし、積極的に新規商材 を発掘・展開していきます。また、セキュリティ対策製品は導入して完了ではなく、継続的に検知及び監視する運用が必要であるため、テクマトリックスは、最先端のセキュリティ対策製品の提供に加えて、マネージドサービス等付加価値の高いサービスの開発に積極的に投資していきます。

アプリケーション・サービス事業では、特定市場、特定業務向けのアプリケーション・パッケージの開発を加速し、パッケージ販売のみならず、クラウドサービス(SaaS)事業を積極的に推し進めます。CRM分野においては、前中期経営計画においても戦略的に進めてきたASEAN地域での事業展開をより一層加速させるとともに、生成AIを用いてコンタクトセンター業務の効率化を促進するための自社ソリューションの提供に取り組んでいきます。ソフトウェア品質保証分野においては、様々な分野で機能安全の国際規格への対応が必要とされていることを背景に、組込みソフトウェアの品質向上は社会的にも非常に重要な課題と考えています。また、開発支援ツールをより効果的に利用してもらうための自動化・効率化を目的とした開発基盤の構築や導入支援サービスの提供を強化するとともに、自社の独自付加価値の向上に取り組んでいきます。ビジネスソリューション分野においては、従来の特定顧客向け受託開発ビジネスで積み上げてきた技術力を活かし、公共分野のDX化とCX向上ソリューションの開発と提供に取り組んでいきます。教育分野においては、子どもの「主体的・対話的で深い学び」や「個別最適な学び」の実現と教職員の働き方改革を推進するクラウドサービスの公立校への導入の拡大を進めていきます。

医療システム事業では、2022年4月1日に新たにスタートした新生PSP株式会社が、顧客基盤の統合、サービス・製品の集約と統合を進めるとともに、旧PSP株式会社によって導入された医用画像管理システム(PACS) のクラウド化によりストック型ビジネスへの転換を推進します。 また、医療画像データの利活用を進展させるAIプラットフォーム事業の推進、メドメイン株式会社との協業による病理分野のDXにより創造される新マーケットの発掘、コンシューマ(患者)をターゲットとしたPHR(Personal Health Record)サービスの利用者拡大に取り組みます。

目標とする経営指標としては、テクマトリックスグループが経営の最重要課題の一つに掲げる「株主価値の向上」のための事業規模拡大が挙げられますが、収益力の強化及び収益の安定性向上も必要と考えております。収益力の指標として営業利益率を、安定性向上の指標としてはストック比率を重視しており、当該指標の向上を目指しております。

 

■営業利益率(%)

 

2022年3月

2023年3月

2024年3月

全体(グループ連結)

10.2

11.1

11.0

 情報基盤事業

12.4

10.5

11.4

 アプリケーション・サービス事業

△0.7

0.2

3.9

 医療システム事業

16.0

21.3

15.5

 

※IFRS基準ベースで記載しております。

※営業利益率(%)の表示については以下のとおりです。
 情報基盤事業においては、グループ連結の数字を表示しております。アプリケーション・サービス事業においては、グループ連結の数字を表示しております。同事業における2022年3月期は、医療分野(現在の医療システム事業)の数字を含んでおりません。医療システム事業においては、グループ連結の数字を表示しており、2022年3月期は、2018年にテクマトリックスから分社化し連結対象子会社であった株式会社NOBORI、連結対象子会社である合同会社医知悟及び株式会社A-Lineの数字に、2022年2月に連結子会社化した旧PSP株式会社の2~3月の実績を加算した数字を表示しております。同事業は、2023年3月期からアプリケーション・サービス事業部門から分離独立しております。同事業の2023年3月期は、新生PSP株式会社(2018年にテクマトリックスから分社化し連結対象子会社であった株式会社NOBORIと、2022年2月に連結子会社化した旧PSP株式会社が2022年4月1日に合併しました。以下同じ。)、連結対象子会社である合同会社医知悟及び株式会社A-Lineの数字を表示しております。
 2024年3月期より、報告セグメントの業績をより適切に評価するため、一部費用の配賦方法を変更しております。なお、2023年3月期のセグメント情報は、変更後の算定方法により作成したものを開示しております。

 

■ストック比率(%)

 

2022年3月

2023年3月

2024年3月

情報基盤事業

74.7

77.4

82.3

アプリケーション・サービス事業

60.0

62.4

65.6

医療システム事業

49.1

49.9

 

※ストック比率の表示については以下のとおりです。
情報基盤事業においては、テクマトリックス単体の数字を表示しております。アプリケーション・サービス事業においては、2022年3月期は、テクマトリックス単体の数字に加え、連結子会社であった株式会社NOBORI(2018年4月に医療システム事業を会社分割により承継)を含んだ数字を表示しております。医療システム事業においては、2023年3月期からアプリケーション・サービス事業部門から分離独立し、新生PSP株式会社(2018年にテクマトリックスから分社化し連結対象子会社であった株式会社NOBORIと、2022年2月に連結子会社化した旧PSP株式会社が2022年4月1日に合併しました。以下同じ。)の数字を表示しております。

※情報基盤事業は、サブスクリプション型ビジネスモデルの伸長等により、ストック比率が拡大しております。一方、アプリケーション・サービス事業においても、お客様の個別ニーズに対応するカスタマイズサービスがフロー型の収入となり、その収入が一定程度の規模を占めることにより、ストック比率は微増となっておりますが、サブスクリプション型ビジネスへの転換が着実に進展しています。

 

(2)経営環境・経営戦略及び対処すべき課題等

テクマトリックスグループは、2024年5月9日に新中期経営計画「Creating Customer Value in the New Era」を発表しました。日々進化を続けるAIなどの新たなテクノロジーの出現、少子高齢化に伴う国内労働人口の減少、企業が担うべき社会的責任の変化といった新たな時代が到来する中でも、テクマトリックスグループは「目利き力」と「業務ノウハウ」を詰め込んだソリューションで社会課題を解決し、より良い未来を創造する会社であり続け「顧客価値」を向上させることを目指します。「目利き力」とは、最先端のテクノロジーと解決すべき社会課題を発見することであり、発見した社会課題を「業務ノウハウ」で解決していきます。専門性を要する特定の業界・業務に対しては、数百・数千のお客様にご利用いただいた結果としての深い業務の知見を有していることがテクマトリックスグループの強みであると認識しています。「顧客価値」とは、提供するソリューションやサービスだけでなく、それを提供するテクマトリックスのブランディングイメージ、テクマトリックス従業員のお客様への対応、テクマトリックスとのお取引における手続きややり取りなど、お客様が感じる価値です。

 

<Creating Customer Value in the New Eraにおける基本戦略・焦点エリア> 
 テクマトリックスグループは、お客様の利便性や業務効率性が向上し、安全にかつ安心して暮らせる社会「より良い未来」を創造する企業集団であり続け、より多くの顧客価値を提供します。創造した価値によって得られたステークホルダーからの信頼は、テクマトリックスグループの「目利き力」や「業務ノウハウ」として蓄積され、競争力強化や新たなビジネスの機会につながります。顧客価値創造の源泉(DNA)は業務ノウハウを詰め込んだソリューションの提供であり、それを支えるベースとなるのは社員一人一人が挑戦し成長できる環境です。逃げずに粘り強く対応し、常に学び続けるという企業文化を一層浸透させ、持続的な価値創造の輪の拡大を目指していきます。


 

 

セグメント別の基本戦略は以下のとおりです。


 

焦点エリアは以下のとおりです。


 

 

<目標とする経営指標>

■収益力の指標としての営業利益率

営業利益率(%)

 

2025年3月期
中計1年目

2026年3月期

中計2年目

2027年3月期
中計3年目

全体(グループ連結)

11.0

10.6

10.9

 情報基盤事業

11.1

10.5

10.5

 アプリケーション・サービス事業

6.6

10.8

11.7

 医療システム事業

14.8

10.8

12.3

 

※IFRSベースで記載しております。

 


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。 

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書の提出日現在においてテクマトリックスグループが判断したものです。また、必ずしも事業上のリスクに該当しないものについても、投資判断上重要と考えられる事項について積極的に開示しております。ただし、テクマトリックスグループの事業上のリスクを必ずしも全て網羅するものではないことをご留意ください。

 

(1) 戦略リスク

① 海外ベンダーとの取引について

テクマトリックスグループの取扱い製品には、Palo Alto Networks, Inc.(米国)をはじめ、海外のネットワーク機器メーカーやソフトベンダー等の製品が当連結会計年度において仕入金額の6割程度含まれております。また、新規性の高い技術を扱うというテクマトリックスグループの事業戦略上、テクマトリックスグループの仕入先には小規模な海外ベンチャー企業も含まれております。こうした仕入先が買収された場合や倒産した場合、また、海外ベンダーが販売網の見直しを行う場合には、テクマトリックスグループが従来同様の販売代理権を継続できる保証はなく、場合によっては製品の調達が困難となる可能性もあります。テクマトリックスグループでは、仕入先との関係強化に日頃から努めておりますが、万が一テクマトリックスグループの主力製品の仕入に支障が生じた場合には、テクマトリックスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

取扱い製品の競争力について

テクマトリックスグループの取扱い製品は、現時点において、各製品分野でデファクト・スタンダード(実質的な業界標準)となった競争力の高い製品が中心であると認識しており、また、ソリューションやサービス等の付加価値の高いビジネスを増やすことで仕入先の競争力低下による影響を受けにくい事業構造への改善を進めております。しかしながら、IT業界の技術革新は著しく、競争も激化しているため、テクマトリックスグループ若しくは仕入先による技術革新への対応や価格低下への対応が遅れた場合、テクマトリックスグループの事業の競争力が低下し、テクマトリックスグループの事業、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

③ テクマトリックスグループの競争力について

テクマトリックスグループは、最先端製品の調達、コールセンターや医療等特定業務分野におけるパッケージソフトの開発やクラウドサービスの提供等により、各事業において競合他社との差別化と付加価値の確保に努めております。しかしながら、テクマトリックスグループが先行する分野への大手企業の参入、新興企業の台頭等によりテクマトリックスグループの競争力が低下する可能性があります。また、景気の低迷等によって企業のIT投資が抑制されるような環境下においては、他社との価格競争の激化により売上収益及び利益が減少し、テクマトリックスグループの事業、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

④ M&A、資本・業務提携について

テクマトリックスグループは、シェア拡大及び事業規模拡大策として、同業他社やテクマトリックスグループの事業を補完しうる他社等に対するM&Aや資本・業務提携の実施を経営の重要課題と位置付けております。

M&A等の実行に際しては、対象企業に対して財務・税務・法務・ビジネス等に関する詳細なデューディリジェンスを行い、各種リスクの低減に努めておりますが、デューディリジェンスの実行後、これらの調査で確認・想定されなかった事象が判明あるいは発生した場合、テクマトリックスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、M&A等がテクマトリックスの予測通り円滑に進捗するとは限らず、M&A等の結果、仮に実施に至ったとしても、テクマトリックスが想定した事業上のシナジーや事業の効率化等の効果が生じる保証はなく、またテクマトリックスグループの収益構造が変化する等のディスシナジーが生じる可能性もあります。

また、テクマトリックスグループは、M&Aや資本・業務提携等により関係会社、取引先等の株式等を保有しております。テクマトリックスグループは、原則として保有する全ての株式等を公正価値で評価しており、当該株式等の公正価値が著しく下落した場合、テクマトリックスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 検収時期による業績の変動について

テクマトリックスグループでは、ストック型ビジネスの推進により、売上収益が特定時期に偏重する季節性は薄れてきておりますが、顧客企業の予算執行のタイミングや開発システムの工期との兼ね合いから通期決算期末(3月末)に役務提供の完了及び売上収益計上が集中する傾向があります。このため、技術者の業務集中又は不測の事態等により役務提供の完了及び売上計上が決算期末を超えて遅延した場合には、テクマトリックスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 人材の確保

テクマトリックスグループでは、ITサービス産業において一般的な労働集約型ビジネスではない、より高付加価値なストック型ビジネスの拡大を目指しておりますが、更なる成長に向けては、優秀な人材の確保・育成は不可欠であります。テクマトリックスグループでは、新卒の定期採用においては、潜在能力の高い人材を、また中途採用においては、即戦力として活用できる経験者を幅広く採用しております。

ITが全産業分野に浸透して行く中、IT人材の獲得競争は、同業者間のみならず、異業種やベンチャー企業の間でも熾烈になってきております。今後、テクマトリックスグループが事業拡大に必要な人材を十分に確保・育成できない場合には、テクマトリックスグループの事業展開、経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) オペレーショナルリスク

① システム障害の可能性について

テクマトリックスグループが提供するシステムやクラウドサービスは、顧客業務において重要な役割を担っています。これらのシステムやクラウドサービスにおいて、不具合やオペレーションミス等により重大な障害が発生した場合、発生した損害の補償を求められることや、テクマトリックスグループ全体の信用力やブランドイメージにも悪影響が及ぶことが考えられ、テクマトリックスグループ全体の事業、業績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

 

② 受託開発案件の採算について

テクマトリックスグループがアプリケーション・サービス事業で行う受託開発は、プロジェクトの見積りの誤り、作業進捗の遅れ、契約不適合責任の履行等により、自社での超過経費の負担が発生し、プロジェクトの採算が悪化する可能性があります。このような場合には、テクマトリックスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 法的規制について

テクマトリックス及びテクマトリックスグループ会社(クロス・ヘッド株式会社、及びアレクシアフィンテック株式会社)では、労働者派遣法に基づく労働者派遣事業の許可を取得しており、エンジニア派遣サービスの提供を行っております。

医療システム事業では、2005年4月に施行された改正薬事法(現在の「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保に関する法律」。以下「薬機法」といいます。」において、テクマトリックス連結子会社であるPSP株式会社(旧 株式会社NOBORI)が開発・販売する医用画像システムの一部の製品が「管理医療機器」と指定されました。これに伴い、当時の薬事法における製造業、製造販売業、販売賃貸業(現行の販売業・貸与業)の許可を取得しております。さらに、その薬事法を元に 2014年11月に改定された「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(薬機法)への対応も行っております。このようにテクマトリックスグループの提供するサービスは、薬事法や薬機法の影響を受けるものであって、診療報酬の改訂によって当該分野の業績に影響を及ぼす可能性があります。

CRM分野、ビジネスソリューション分野、医療分野においては、電気通信事業法に基づく電気通信事業の届出を行っており、同届出に基づくサービスの提供を行っております。

テクマトリックスグループでは、当該許可の諸条件や各法令の遵守に努めておりますが、万が一法令違反に該当するような事態が発生した場合や、関連法令の制定・変更及び行政対応等の動向によっては、規制対応費用が増加すること等により、テクマトリックスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 情報セキュリティについて

テクマトリックスグループは、幅広く事業を展開しており、顧客企業が保有する個人情報や機密情報等を取り扱う場合があります。コンピュータウィルスや不正アクセス等により、または自然災害等の不測の事態によって、これらの情報の漏洩や改竄等が発生した場合、顧客企業等から損害賠償請求やテクマトリックスグループの信用失墜による取引関係悪化の事態を招き、テクマトリックスグループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

このため、内部統制システムの基本方針に沿って、情報セキュリティ管理及び個人情報保護に関する内部規程を定めています。2006年11月に外部認証機関に基づく監査を経て、国際規格「ISO/IEC 27001」及び国内企画「JIS Q27001」を取得しており、取得以降は、毎年の定期監査、若しくは更新監査を受けております。

内部の体制としては、経営者をトップとした情報セキュリティ委員会を構成し、四半期毎に委員会を開催し、情報セキュリティマネジメントに係るPDCAサイクルの実施状況の共有や社内課題(セキュリティ対策の強化等)の検討を行っています(コーポレート部門の社員を中心とする「事務局会議」は毎月開催)。

運用状況の評価は、毎年内部監査と外部監査により実施しております。また、セキュリティ・インシデントが発生した際に迅速な事態の収束、被害の最小化を実現できる体制を構築しております。その他、全従業員を対象としたセキュリティ研修を毎年定期実施しており、インシデントが発生した部署においては、再教育を実施する等、再発防止の対策も講じています。

また、セキュリティ・インシデント対応を行う組織として、CSIRT(Computer Security Incident Response team)を昨年新設しました。ログからの予兆や監視を強化し、インシデントレベルごとの対応手順の整備や訓練を行うことで、検知から復旧まで対応可能な組織が実現しました。社内、社外の関係組織との連携を強化してまいります。

 

(3) 財務リスク

① 為替変動による影響について

テクマトリックスグループの取扱い製品のうち、海外から仕入れた製品の大部分は米ドル建で契約しております。テクマトリックスグループは為替変動によるリスクをヘッジする目的で先物為替予約を行っており、また状況に応じて販売先に対する価格交渉を行っておりますが、必ずしもすべてのリスクをヘッジできるものではなく、為替相場の急激な変動があった場合等には、テクマトリックスグループの事業、業績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。

 

② 無形資産(ソフトウェア)について

テクマトリックスグループは市場販売目的のソフトウェア(パッケージソフト)及び自社利用のソフトウェアのうち第三者提供目的のソフトウェア(クラウドサービス、ASPサービス)を無形資産として資産計上しており、一定期間で償却を行っております。ソフトウェアの開発に際しては、市場性等を慎重に見極めておりますが、市場や競合状況の急激な変化などにより、今後利用が見込めなくなった場合や、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合には、除却あるいは減損の対象となる可能性があります。このような場合には、テクマトリックスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 大型の継続取引における資金繰りについて

昨今、サイバーセキュリティ分野においてもクラウドサービス化が進み、複数年にわたるサブスクリプション契約など顧客との継続取引契約が大型化する傾向にあります。その際、顧客よりの資金回収が単年度毎となり、一方で、海外ベンダーへの支払いが一括前払いとなるケースがあります。その場合、テクマトリックスには資金繰り負担が発生するため、回収サイクルと前渡金負担のギャップを注視し、資金繰り計画に留意する必要があります。

 

(4) ハザードリスク

① パンデミック・自然災害の発生について

パンデミック(感染症・伝染病の世界的な大流行)や天災事変等の自然災害の発生に起因して、テクマトリックスグループの従業員やビジネスパートナー企業の事業活動に影響が生じた場合は、テクマトリックスの事業継続にも大きな影響が出る可能性があります。また、サプライチェーンの乱れ等、経済活動の混乱に波及した場合は、テクマトリックスグループが提供する製品や保守、各種ITサービスに対する投資動向にも影響を及ぼす可能性があります。さらには、このような場合、テクマトリックスグループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 半導体や部品の不足による製品の納期遅延について

戦争の勃発や地政学的リスクの増大による世界情勢の混乱、パンデミックや自然災害の発生、経済安全保障上の調達・供給制限等、あらゆる不測の事態に起因して半導体や部品の安定的な調達が困難になった場合は、テクマトリックスグループが提供する製品の納期遅延が発生するリスクがあります。このような場合には、テクマトリックスグループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

 

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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