メタリアル(6182)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】メタリアルグループの主要な会社は、株式会社メタリアル(メタリアル)と100%子会社の株式会社ロゼッタ、株式会社グローヴァ、株式会社T-4PO Construction、株式会社シグナンス、株式会社MATRIX、株式会社CLASSⅢ、メタリアルが55%の株式を保有する子会社の株式会社STUDIO55、メタリアルが20%の持分を有するVoicePing株式会社の9社から構成されております。また、メタリアルは、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。メタリアルグループの事業は、AI(人工知能)型の機械翻訳(MT:Machine Translation)及び生成系AIサービスの提供を行う「AI事業」(株式会社ロゼッタ・株式会社CLASSⅢ・株式会社T-4PO Construction・株式会社シグナンス)、従来型の昔ながらの人間による翻訳(HT:Human Translation)と通訳・語学教育等の業務受託サービスを行う「HT(Human Translation)事業」(株式会社グローヴァ)、「メタバース事業」(株式会社MATRIX、VoicePing株式会社、株式会社STUDIO55)及び「AI/MV Marketing事業」(株式会社STUDIO55)の4事業より構成されています。また、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。 (1) AI事業AI(Artificial Intelligence)事業は、「業種分野特化×垂直統合型AIエージェント×日本企業のグローバル対応」にポジショニングしたAIサービスを提供しており、成長可能性の高い4つの戦略領域である「人手修正の要らない翻訳AI(エージェンティック翻訳AI)」「製薬特化垂直統合エージェントAI」「建築特化垂直統合エージェントAI」「事業創出全自動AI」への選択と集中を進めています。「AI事業」は主に株式会社ロゼッタによって運営されています。 (2) HT事業HT(Human Translation)事業は、人間による翻訳/通訳/語学教育等の業務受託サービスを提供しております。「HT事業」は株式会社グローヴァによって運営されています。 (3) メタバース事業メタバース事業は、10±5年後以降での開花を想定する長期成長戦略として、「Metaverser」構想及びその手段としての「Metaverse×AI」を課題として取り組んでいます。特に現在は、株式会社STUDIO55を中心に、建築デザインのVR・CG・BIM分野において、メタリアルグループの最先端のAI技術と株式会社STUDIO55の専門技能と顧客基盤を組み合わせたシナジー創出による各種サービスの提供を推進しています。「メタバース事業」は株式会社MATRIX及び株式会社STUDIO55のVR事業によって運営されています。 (4) AI/MV Marketing事業AI/MV Marketing事業では、メタリアルグループのAI事業及びメタバース事業における先端技術を活用して成長が期待できる専門技術領域の企業に対しM&Aを行い、その顧客基盤や事業ノウハウを活かしながら事業の拡大を目指しています。AI/MV Marketing事業は、株式会社STUDIO55(VR事業を除く)によって運営されています。 事業の系統図は次のとおりであります。
有価証券報告書(2026年2月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社の経営の基本方針企業ミッションである「人類を場所・時間・言語・物理的な制約からの解放」の実現が経営の目的です。より、具体的にはAI、AR(Augmented Reality:拡張現実)、VR(Virtual Reality:仮想現実)、5G/6G/7G(高速大容量・多数同時接続通信)、4K/8K/12K(超解像映像)、映像配信ソリューション、ウェアラブルデバイス、ロボット、HA(Human Augmentation:人間拡張)等の最新テクノロジーを統合して、世界中の人々が「いつでもどこでも誰とでも言語フリーで」交流し、生活し、仕事し、人生を楽しめる世界を実現します。 (2) 中長期的な会社の経営戦略HT事業をキャッシュカウ、AI事業を短中期の成長戦略、メタバース事業を5~10年後を見据えた長期成長戦略、AI/MV Marketing事業を短中期から長期に至るまでのメタリアルの持続的成長を支える成長戦略と位置付けています。 (3) 経営環境生成AIが爆発的な進化を遂げ、今後急速にパラダイムシフトが起こると予想されることより、メタリアルには大きなチャンスが到来したと考えております。メタバースについては、主にハードウエアと通信インフラの問題から、スマートフォン並みに普及するのはまだ先(早くて5年、遅くて10年後)であると判断しています。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題①成長可能性の高い4つの戦略領域への集中成長可能性の高い4つの戦略領域である「翻訳特化エージェンティックAI(オートノマスAI/人手修正の要らない翻訳AI」「製薬特化エージェンティックAI」「建築特化エージェンティックAI」「事業創出エージェンティックAI」への選択と集中により、顧客のビジネスプロセスにおけるスピード・人的工数等の課題を解決します。「翻訳特化エージェンティックAI(オートノマスAI/人手修正の要らない翻訳AI)」においては、創業以来掲げてきたミッション「我が国を言語的ハンディキャップの呪縛から解放する」に加え、2025年12月4日に新たなビジョンとして「人手の修正が不要な翻訳AIを創る」を発表し、本ビジョンの実現に向けた新機能開発を順次進めております。翻訳業務における人手による修正作業をなくし、AIによる完全自動化を実現することにより、メタリアルが20年にわたり挑み続けてきた翻訳イノベーションの集大成として、産業翻訳の生産性を革新する次なるステージの実現を目指してまいります。「製薬特化エージェンティックAI」においては、AIを活用した製薬業界のドキュメント作成における非効率解消及び新薬承認スピード加速による「新薬上市の早期化」に貢献し、社会と市場に大きな価値を生み出すことをミッションに掲げた、ラクヤクAI事業を展開しています。同事業は、汎用AI市場との競争ではなく、製薬文書作成にターゲットを限定した特化型AIとして、専門性が求められる領域に経営資源を集中させ、高付加価値事業としての成長を目指す方針です。「建築特化エージェンティックAI」では、株式会社STUDIO55を中心に、建築デザインのVR・CG・BIM分野において、メタリアルグループの最先端のAI技術と株式会社STUDIO55の専門技能と顧客基盤を組み合わせたシナジー創出による売上成長と、BIMプラグイン開発・DXサポート開発などの高付加価値分野の強化、販管費の適正化及び海外拠点との連携強化等による収益性の向上により、メタリアルグループ全体への収益貢献を目指してまいります。「事業創出エージェンティックAI」においては、事業創出のあらゆる工程を全自動化するAIの実現にむけて、メタリアルグループの最先端のAI技術を駆使した開発と検証を加速させています。同事業では、従来の事業成長のボトルネックであった「人間のキャパシティ」を廃し、新サービスの企画・開発の自動化、営業・販売プロセスの自動化、顧客接点の自動増殖、新規顧客獲得と成長ループの強化、超高速の多言語グローバル展開などを実装することにより、中長期の期間において、メタリアルグループの成長への貢献を目指してまいります。②メタバース事業における長期成長戦略メタバース事業は、10±5年後以降での開花を想定する長期成長戦略として、「Metaverser」構想及びその手段としての「Metaverse×AI」を課題として取り組んでおります。特に現在は、株式会社STUDIO55を中心に、建築デザインのVR・CG・BIM分野において、メタリアルグループの最先端のAI技術と株式会社STUDIO55の専門技能と顧客基盤を組み合わせたシナジー創出による成長を目指してまいります。 ③専門分野強化に向けたM&A戦略の推進M&Aによって業種特化の専門分野領域の顧客基盤と技能ノウハウをもった会社をグループ化してメタリアルのAI/MVの先端技術を融合させることによって成長させる「AI/MV Marketing」セグメントは、マニュアル・取扱説明書系企業、製薬ドキュメント系企業、建築ドキュメント・デザイン系企業、広告代理店系企業、金融財務ドキュメント系企業の5領域を中心にM&A活動を進め、メタリアルグループが集中する成長可能性の高い4つの戦略領域とのシナジー創出により成長を目指す方針です。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてメタリアルグループが判断したものであります。 1.事業環境に関するリスク(1) 法的規制・制度の新設・改定等による影響について現在、メタリアルが営むインターネットを利用して提供するサービスに関連した規制法令等はありませんが、今後、インターネットの利用者や関連するサービス及び事業者を規制対象とする法令等の制定や、既存の法令等の適用、あるいは何らかの自主的なルールの制定等が行われた場合、メタリアルグループの事業が制約され、AI事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、メタリアルグループが提供しているHT事業は、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」の規制の対象外でありますが、今後、同法律の改定等により、メタリアルの事業も適用対象とされた場合には、事業運営に厚生労働大臣の許可が必要となり、許可の取得に時間を要する場合、許可の取得ができない場合は、メタリアルグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 技術革新についてAIの分野は、技術革新のスピードの変化が激しく、新しいサービスが逐次産み出されている分野です。メタリアルにおいても、こうした技術革新への変化に対応するべく、積極的に最新情報の蓄積、分析及びメタリアルのサービスへの導入に取組んでおります。しかしながら、技術革新においてメタリアルが予期しない急激な変化があり、対応が遅れた場合には、メタリアルのサービスの陳腐化や競争力の低下を引き起こし、AI事業、HT事業、メタバース事業及びAI/MV Marketing事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 需要の変動についてメタリアルグループのAI事業、HT事業の顧客は、製薬、化学、製造、IT業界などの事業会社が中心です。これらの顧客が属する業界において、何らかの法制度等の変更、景気変動、業界再編による企業数の増減等があった場合、あるいは顧客の方針変更(例:内製化、外注先の絞り込み等)があった場合には、メタリアルグループが提供するサービスへの需要が大きく変動する場合があり、メタリアルグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、HT事業においては、米国・欧州・中国等の世界各国の政治・経済情勢等の変化、法律の改正、外交問題等の要因により顧客企業のグローバル展開に影響を与え、企業研修サービスへの需要が大きく変動する場合があり、メタリアルグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 競合と参入障壁について民間企業ではありませんが、総務省所管の国立研究開発法人情報通信研究機構が開発している専門分野別産業向け文書機械翻訳エンジンがメタリアルのAI事業サービスに対して競合関係となっており、ユーザーの争奪等で激しい圧迫を受ける場合は業績に影響を及ぼす可能性があります。官庁による後ろ盾の影響力や国庫からの資金力を利用した追随は脅威になり得ます。 2.事業内容に関するリスク新規事業に関する会計上の数値が費用先行型になるリスクメタバース事業及びAI等のAI事業における新規事業について、開発・アジャイルブラッシュアップに伴い発生する開発コスト分により連結決算上の損失計上額が多額になるリスクがあります。 3.事業運営体制に関するリスク(1) 人材の確保についてメタリアルグループは、開発部門、営業部門、制作部門、管理部門等における優秀な人材の確保を重要な経営課題の一つと認識しており、積極的に採用活動を行い、全役職員が最大限の能力を発揮できる組織体制づくりなどに取組んでおります。しかしながら、これらの施策により優秀な人材を確保・維持できなかった場合等には、メタリアルグループにおいて開発の遅れ、販売戦略の見直し、提供しているサービスの質の低下、業務執行体制や内部管理体制の不備等により、メタリアルグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 内部統制について内部統制の一部又は全部が適切に整備・運用されない場合、メタリアルグループの経営成績及び財政状態、レピュテーション並びに金融機関との関係等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、その他内部統制の整備上の欠陥や運用上の認識不足等の不備により財務報告等に重大な誤りが生じた場合にも、メタリアルの信用が失墜するとともに、メタリアルグループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 4.システムに関するリスクメタリアルが行っているAI事業は、インターネット環境で「SaaS」で提供するサービスであり、サービスの安定供給のために適切なセキュリティ対策を施しておりますが、ハードウエア・ソフトウエアの不具合、人為的なミス、コンピューターウイルス、第三者によるサイバー攻撃、自然災害等の予期せぬ事象が発生し、想定していないシステム障害等が発生した場合には、メタリアルの事業活動に支障が生じ、業績に影響を及ぼす可能性があります。 5.コンプライアンスに関するリスク(1) 顧客の機密情報の保護についてメタリアルグループでは、顧客の翻訳原稿に基づき翻訳成果物を納品するサービスを提供しており、その内容には顧客の機密情報も含まれます。これらの機密情報の流出や外部からの不正アクセスによる被害防止は、メタリアルグループの事業にとって極めて重要であります。メタリアルグループではこれら機密情報等の第三者への漏洩を防止するために、社員及び業務委託先に対し、雇用契約又は業務委託契約による相当の機密保持義務を課しており、また、各社ごとに執務室内への入室にセキュリティロックを施し、AI事業においては外部データセンターの選定はISMS認証取得を条件とし、通信にはSSL(暗号回線)を使用しております。しかし、これらの対策にも関わらず、機密情報の流出等を完全に排除できるとまでは言えず、何らかの原因により流出等が発生した場合、メタリアルグループの信用低下や法的責任を問われる可能性もあり、メタリアルグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 個人情報の保護についてメタリアルグループでは、自動翻訳の登録ユーザー、翻訳通訳の発注者、教育研修の受講者、翻訳通訳の業務委託先である登録翻訳者・通訳者等の個人情報を保有しております。メタリアルグループでは、個人情報を各社別にシステムで管理しており、これらの情報へのアクセスは職位及び業務内容により制約されております。また、メタリアルグループではプライバシーマーク(プライバシーマークとは、日本工業規格「JIS Q 15001個人情報保護マネジメントシステム―要求事項」に適合して、個人情報について適切な保護措置を講ずる体制を整備している事業者等を認定する制度)を取得しており、情報管理規程の策定・運用、全役職員を対象に定期的な研修等による教育を実施するなど、個人情報の保護に努めております。しかし、不測の事態の発生により、メタリアルグループの保有する個人情報が外部に漏洩した場合には、損害賠償等の補償や信用低下等により、メタリアルグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) コンプライアンスについてメタリアルグループでは、コンプライアンス体制が有効に機能していることが極めて重要であると認識しております。そのため「コンプライアンス規程」を策定し、全役職員を対象に「行動規範」の周知徹底に努めております。また、代表取締役CEOを委員長とする「メタリアルグループ・コンプライアンス委員会」を設置し、コンプライアンス体制の強化に取組んでおります。しかし、これらの取組みにも関わらず、コンプライアンス上のリスクを完全に排除することは困難であり、今後のメタリアルグループの事業運営に関して法令等に抵触する事態が発生した場合、メタリアルグループの企業価値が毀損し、事業継続及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 第三者との係争についてメタリアルグループは、法令遵守を基本としたコンプライアンス活動の推進により、法令違反、情報漏洩、知的財産侵害等を防止し、法改正等への適切な対応、契約行為が及ぼす法的効果の充分な検討を行うことで、訴訟に発展するリスクを排除するよう努めております。しかしながら、何らかの予期せぬ事象により、法令違反等の有無に関わらず、顧客や取引先、第三者との予期せぬトラブルが訴訟等に発展する可能性があります。AI事業の自動翻訳の開発においては、第三者が保有する知的財産権を侵害する可能性が、HT事業の翻訳においては、顧客から預かった翻訳原文が第三者の著作権等を侵害していることに伴い、依頼主である顧客だけでなくメタリアルグループにも損害賠償等を求められる可能性があり、かかる訴訟の内容及び結果によっては、多大な訴訟対応費用の発生や信用低下等により、メタリアルグループの事業継続及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 6.その他のリスク(1) 配当政策についてメタリアルグループでは、将来の事業展開と財務体質強化のために必要な内部留保の確保を優先しつつ、利益成長に応じた配当の実施を基本方針としております。株主への利益配分につきましては、今後も経営の最重要課題の一つと位置付け、企業体質の強化と将来の事業展開に備える内部留保とのバランスを図りながら、利益成長に応じた配当政策を実施する予定であります。しかしながら、想定どおりの利益成長が達成できないなどの理由により、配当を実施できなくなる可能性があります。 (2) 新株予約権についてメタリアルグループでは、株主価値の向上を意識した経営の推進を図るとともに、役職員の業績向上に対する意欲や士気を一層高めること及び資金調達を目的として、メタリアル役員及び従業員並びに社外協力者に対して新株予約権を付与しております。2026年2月末現在、新株予約権による潜在株式数は150,000株であり、発行済株式総数10,888,060株の1.4%に相当しております。これらの新株予約権が権利行使された場合は、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があり、将来における株価形成へ影響を及ぼす可能性があります。 (3) 自然災害について地震や津波、台風等の自然災害、感染症の蔓延、事故、火災、テロ、戦争等により人的・物的な被害が生じた場合、あるいはそれらの自然災害及び事故等に起因する電力・ガス・水道・交通網の遮断等により、正常な事業活動が阻害された場合、メタリアルグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 企業買収等メタリアルグループは、AI事業、HT事業、メタバース事業及びAI/MV Marketing事業の強化補強を目的に、企業買収及び資本参加を含む投資を行うことがあります。実施に当たっては、事前に収益性や投資回収可能性に関する十分な調査及び検討を行いますが、買収及び投資後における事業環境の急変や想定外の事態の発生等により、期待した利益やシナジー効果を確保できない場合には、メタリアルグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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