旅工房グループは、旅工房と旅工房の連結子会社3社(Tabikobo Vietnam Co. Ltd.、PT. Ramayana Tabikobo Travel及び株式会社ミタイトラベル)の計4社によって構成されています。
旅工房グループは、主に日本国内の個人顧客をターゲットにオンラインでの海外向けを中心とするパッケージ旅行の企画・販売や、航空券の販売、宿泊手配、オプショナルツアーの手配等を行っております。個人向け以外にも、企業や官公庁、学校法人等の法人顧客向けに業務渡航や団体旅行の手配等を行っております。
連結子会社のTabikobo Vietnam Co. Ltd.は、ベトナムで主に現地企業向けのコンサルティング事業、航空券の販売及び宿泊の手配等を行っております。また、PT. Ramayana Tabikobo Travelは、インドネシアで主に個人顧客向けの宿泊及びオプショナルツアーの手配等を行っております。
旅工房グループは、旅行業の単一セグメントであるため、セグメント情報は記載せず、主要な事業についてその特徴を記載します。
個人のお客様に対し、海外向けを中心とするパッケージ旅行を企画・販売するとともに、単品での航空券販売、宿泊手配、オプショナルツアー、海外旅行保険等の手配を行っております。
個人旅行事業における旅工房の特徴は以下のとおりです。
旅工房グループでは、パッケージ旅行等の旅行関連商品の販売チャネルを自社ホームページや他社が運営する旅行系のポータルサイトといったインターネット上での販売に絞り込むとともに、お客様とのやり取りについてはメール及び電話を主な手段としています。これによって、店舗開設・運営にかかる固定費を削減し、コストの低減を図っております。
旅工房グループでは、インターネット上で顧客獲得を行っておりますが、旅行商品の販売手段としては、個人のお客様の旅行予約に際し「トラベル・コンシェルジュ」がサポートする仕組みと、自動化された販売システムを使用してお客様ご自身の操作によりウェブサイト上で予約手続きが完結するオンライン販売システムの2種類があります。
旅工房グループでは、独自に実施したインターネットユーザーの行動調査により、オンライン予約の過程で多数のユーザーが「商品ページに記載されているよりも詳細な情報を知りたい」「初めての旅行先は相談して最終決定したい」「複雑な旅程や条件で予約したい」等、システムによるオンライン予約だけでは対応できない潜在ニーズがあることを把握しております。
これらの潜在ニーズに応えるため、旅工房グループではシステムによるオンライン予約と、システムで対応しきれないお客様に対して、方面別に旅行先の情報に精通したプロフェッショナルによる電話やメールでの対応を組み合わせた「ハイブリッド戦略」を推し進めております。
具体的には、旅行先の方面別に「トラベル・コンシェルジュ」と呼ぶ担当者を配置し、お客様からインターネットでいただいたお問い合わせをもとに、担当する地域に精通した「トラベル・コンシェルジュ」が電話及びメールでご要望のヒアリングを行い、ヒアリング内容をもとに必要に応じて旅行内容のカスタマイズや旅程の組み直しを行って、一人ひとりのお客様に最適な旅行を提供するための体制を整えております。
これにより、自宅に居ながらにして旅行予約ができるオンラインの利便性を確保しつつ、こだわりのあるお客様のニーズにも応えられる付加価値の高い商品提案を行っております。
(3) 24時間対応のオンライン予約システム
旅工房グループでは、「トラベル・コンシェルジュ」がお客様のご予約をサポートする仕組みに加えて、旅行業界の中で急成長している分野である24時間対応のオンライン予約を強化しており、お客様が航空券とホテルの組み合わせをシステム上で自由に選べるダイナミックパッケージと従来型の既製旅行パッケージを販売しております。
オンライン販売システムを利用する場合、24時間いつでも旅行商品の予約が可能となっており、曜日や時間を問わず今すぐ予約したいというお客様のニーズに対応しております。
(4) 方面別組織による付加価値の高い旅行商品の提供
旅工房グループでは、方面別に組織を分けており、それぞれの部署が旅行の企画から予約、手配までを一貫して行う体制としております。目的地の地域ごとにお客様のニーズが異なることから、地域特性に応じた商品の企画及び販売を可能とすることで、価格競争力のみならずお客様のニーズに即した付加価値の高い旅行商品を提供しております。
企業、官公庁、学校法人等のお客様に対し、国内及び海外への業務渡航手配を行っております。また、法人のお客様向けの団体旅行も取扱っており、少人数のグループ旅行から数百人規模の大型の旅行まで、研修旅行、報奨旅行はもちろんのこと、専門性の要求される国際会議、展示会、学会やコンサート等の各種イベント向けの旅行についても取扱っております。
海外から日本を訪れる訪日外国人を対象としたインバウンド旅行の手配を行っております。現在は、海外の企業や団体等の業務渡航や団体旅行への対応が中心となっておりますが、今後は国内の宿泊施設等とのネットワークを充実させて、個人による訪日旅行についても注力してまいります。
これらの主要事業における旅行取扱額は以下のとおりです。
(注)旅行取扱額は、旅工房と旅工房の連結子会社以外の他の旅行会社が主催し旅工房グループが代理販売する旅行商品(以下、「他社主催旅行」という。)の販売額を含めた顧客への販売総額をいいます。なお、売上高の算出においては、旅工房グループが他社主催旅行の販売によって当該他の旅行会社から収受する販売手数料部分のみを計上する一方、保険販売手数料等の旅行商品以外の収入を含めて計上しております。
事業系統図に示すと以下のとおりであります。
旅工房グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、旅工房グループが判断したものです。
旅工房グループは、「国際交流の発展及び世界平和に貢献することと同時に、全従業員及び関係者の物心両面の充足と幸福を追求する」ことを経営理念として掲げております。旅行業を通じて国際間における人的交流の促進に寄与することが、我が国と諸外国間における国際交流の発展につながり、ひいては世界平和の実現に貢献できるとの理念のもと、旅工房グループの事業を推進してまいります。
また、持続的な事業の発展と公正な利益分配を通じて、株主の皆様、従業員、旅行者、取引先といった全てのステークホルダーの物心両面の充足と幸福実現を追求してまいる所存です。
旅工房グループでは、事業規模拡大の観点から、売上高及び売上総利益の額とそれらの成長率を重要な経営指標と位置付けております。また、事業の収益性と企業価値の向上を目指すべく、営業利益、経常利益及び1株当たり当期純利益の額とそれらの成長率についても重要な経営指標と認識しております。
旅工房グループの主力事業である個人旅行事業においては、オンライン販売の利点と「トラベル・コンシェルジュ」による柔軟な対応を組み合わせた「ハイブリッド戦略」により事業を拡大させてまいりました。
今後も「ハイブリッド戦略」を拡大・深化させることが国内及び海外の個人旅行市場におけるシェア拡大につながるという考え方から、システム投資によりオンライン販売システムの利便性を高めつつ、商品企画の強化や人材の採用・教育の強化を通じて、旅行商品の充実と「トラベル・コンシェルジュ」による付加価値の高い商品提案を実現させてまいります。あわせて、認知度向上によるさらなる顧客基盤の拡大を目指して、様々なマーケティング施策を積極的に実施してまいります。
また、事業ポートフォリオの多様化を図るべく、法人旅行事業とインバウンド旅行事業についても、引き続き強化してまいります。
足元では、新型コロナウイルス感染症の水際対策の終了により、旅行需要の回復が加速しております。国内旅行市場におきましては、政府の観光支援策等も寄与し、旅行者数は概ね新型コロナウイルス感染症拡大前の水準まで回復しております。しかしながら、旅工房グループが主力事業とする海外旅行市場におきましては、不安定な国際情勢や経済的要因等もあり、旅行者数の回復は緩慢であります。また、ロシア・ウクライナ情勢の長期化、エネルギー資源・原材料価格の高騰、外国為替市場の変動等、旅行業界を取り巻く環境は依然として先行き不透明な状況が続いております。
中長期的には、日本国内の少子高齢化と人口減少が進む一方、新興のオンライン旅行会社の参入や成長により、国内の旅行業界の競争は激化することが予想されます。また、スマートフォン等の通信端末の進化や新たなオンラインメディアの誕生により、これまでとは異なるマーケティング機会や新たな技術が日々登場しております。
旅工房グループは以下のような課題に対処すべきと認識しています。
なお、以下に記載する課題は、旅工房グループとして対処すべき優先順位が高いと考えるものから順番に記載しております。
(コンプライアンス体制の強化)
旅工房グループは、Go To トラベル事業給付金の給付申請に関する外部の有識者による調査委員会及び検証委員会からの指摘、提言を真摯に受け止め、二度と同じことのないよう再発防止に取り組んでいます。また、コンプライアンスの浸透を図るため、コンプライアンスを企業の経営上の重要課題の一つと位置付け引き続き再発防止策を含めた内部統制システムの運用の徹底に努め、コンプライアンス体制の強化を進めてまいります。
旅行の申込み方法ではインターネットが最も多く、スマートフォン等の情報端末の進化や電子商取引市場の拡大を勘案すると、今後もインターネット経由での売上が増えることが予想されます。旅工房グループでの旅行商品の取扱いはインターネットを通じたオンライン販売が中心であり、インターネットを利用して旅行商品を購入する消費者の割合が増えれば旅工房グループの対象マーケットは拡大し、旅工房グループの今後の成長に寄与することが見込まれます。コストコントロールの一環で稼働を停止していた24時間自動で予約を受注するための「オンライン・パッケージ」システムの再稼働や、旅行商品データベースの充実やサーバの機能増強等、引き続きオンライン予約システムの機能強化を推進してまいります。また、情報端末の多様化への備えや画面上でユーザーが見やすく使い勝手の良いウェブサイト作りに取り組む等、利便性の高いウェブサイトの構築を進めてまいります。
スマートフォン等の情報端末や技術の進化、日々の生活へのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の浸透、新たなオンラインメディアの登場等により、消費者のインターネット上での購買行動が変化していくことが予想されます。その結果、中長期的には、これまでのインターネット上での広告手法や旅行系のポータルサイトを通じた集客が通用しなくなり、これまでとは異なるマーケティング手法への対処が必要となるものと考えております。
旅工房グループでは今後のマーケティングの進化を課題と位置付け、従来の手法にとらわれない新たなマーケティングの方法を模索していきます。
お客様に素晴らしい旅行体験を提供するためには、「トラベル・コンシェルジュ」の教育と採用が必要不可欠です。高いスキルを持った優秀な「トラベル・コンシェルジュ」を確保し、その能力を高めることが旅工房グループの喫緊の課題であると認識しております。現状は、新型コロナウイルス感染症の影響による業績不振等で社内人材が減少しているため、人材の確保に力を入れております。
また、オンラインでの旅行商品販売が拡大するにつれ、システムによるオンライン予約だけでは対応できない潜在ニーズに応えるために、旅工房グループの特徴である「トラベル・コンシェルジュ」による接客の重要性は高まっていくと考えております。旅工房グループでは、「トラベル・コンシェルジュ」の教育を行う専門のセクションを設け、継続的な研修実施や外部講師の招聘等により「トラベル・コンシェルジュ」の接客力・対応力向上に努めております。海外旅行に関する個々の「トラベル・コンシェルジュ」の提案力を高めるため、随時、海外研修に派遣して現地を実際に体験することにより、実践的かつ具体的な旅のアドバイスにつながる知見の獲得に努めております。
オンライン化が進み事業者の旅行手配業務への参入が容易になることにより、他社との差別化において旅行の企画力がこれまで以上に重要になるものと考えております。
旅工房グループは、これまで企画担当者の現地研修や社内での勉強会をはじめとする商品企画力強化のための取り組みを行ってきましたが、他社とのさらなる差別化のために現地情報のデータベース化による知識の集約や社内研修等を活用した共有のための取り組みを強化して、企画力の向上を図っていきます。
旅行業界において、大手の同業他社と比較したとき旅工房グループの認知度はまだまだ低いものと思われます。また、旅行商品は個人の消費支出の中では比較的単価の大きな商品であることから、旅行会社の選択にあたっては旅行会社の信頼性及び信用力も重要な要素となっております。多くのお客様から問い合わせを受け、お客様からの信頼を得るには旅工房グループの認知度向上と信頼性及び信用力の向上が不可欠と考えております。旅工房グループのブランド価値、認知度及び信頼性向上のため、積極的にPR施策を行ってまいります。
旅工房グループは従来、今後の海外市場の開拓に関して、海外から国内へのインバウンド需要の拡大や新興国での旅行需要の増加を見据えて、訪日外国人のインバウンド旅行対応の強化と日本国外における海外から海外への三国間旅行事業の強化を重要な戦略の一つとして位置付けておりましたが、2020年1月以降、新型コロナウイルス感染症の拡大状況がインバウンド市場の需要動向に大きな影響を及ぼしております。旅工房グループとしては、中長期的にはインバウンド市場は再び拡大していくと考えておりますが、従来進めていた海外市場の開拓に関しては、市場の動向を鑑みながら慎重に進めてまいります。
以下において、旅工房グループの事業等に関してリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも、そのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。旅工房グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、旅工房グループの外的要因による事項もあり、旅工房株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、現時点において旅工房グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
旅工房グループは、前連結会計年度において、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた旅行需要の大幅な減退により、営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失を計上しておりました。当連結会計年度においても、351,990千円の営業損失、391,005千円の経常損失、353,825千円の親会社株主に帰属する当期純損失を計上しており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
このため、旅工房グループでは、以下の各施策によって事業面及び財務面での安定化を図り、当該状況の解消、改善に努めてまいりました。
①徹底的なコスト削減
新型コロナウイルス感染症の全世界的な感染拡大が顕在化した2021年3月期以降、販売費及び一般管理費の見直しを行っており、広告宣伝費や支払手数料の削減に加えて、希望退職の実施や東京本社及び大阪支店の縮小移転等による固定費の圧縮を行ってまいりました。今後も、売上高に見合った販売費及び一般管理費となるよう引き続きコストコントロールを実行してまいります。
②海外旅行市場回復を見据えた収益確保の準備
旅工房グループは従来、海外旅行商品を強みとしてきましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、世界各国において海外渡航制限や行動制限等の措置が取られるなど、海外旅行商品の販売に関して厳しい状況が続いておりました。しかしながら、段階的な出入国制限の撤廃等により、足元の海外旅行需要は緩やかな回復傾向にあります。このような状況を踏まえ、旅工房グループにおいては、新型コロナウイルス感染症の拡大前に旅工房グループの収益の中で大きな比率を占めていた海外旅行商品の販売に資源を集中し、人員の新規採用や広告宣伝費の投下の拡大により、取扱高の伸長と業績の改善を図っております。
③資金の確保
当連結会計年度末における現金及び預金は2,480,450千円と、前連結会計年度末比1,652,541千円増加しております。資本増強のため、2022年8月に第三者割当による第3回新株予約権を発行し、当連結会計年度において当該新株予約権の行使により619,736千円を調達いたしました。また、さらなる財務基盤安定化のため、2023年8月10日開催の取締役会において第三者割当による新株式の発行を決議し、2023年10月31日に3,000,000千円の払込が完了いたしました。これにより、当連結会計年度末における純資産は2,190,117千円と、前連結会計年度末比3,242,498千円増加しております。
以上の対応策の実施により、現時点において債務超過は解消され、重要な資金繰りの懸念も解消されております。また、旅工房グループが主力とする海外旅行市場におきましても、日本人出国者数が段階的に回復に向かっており、旅工房グループの業績は回復傾向にあります。
従いまして、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在するものの、重要な不確実性は認められないと判断しております。
国土交通省によりますと、2023年の世界全体の国際観光客数は12億8,600万人となり、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による減少から回復がみられました(2024年6月 国土交通省「令和6年版観光白書」)。旅工房グループは、日本国内及び急速に成長するアジアをはじめとする世界の旅行市場は、新型コロナウイルス感染症の影響の収束後に、再び拡大していくものと想定しております。しかしながら、天候の変動、テロや戦争等の世界情勢の変化及び景気の悪化等により社会的に消費者の旅行に対する意欲が減退した場合、自然災害や事故等により観光インフラへの被害が起きた場合、並びに急激な為替相場変動による世界経済の混乱が発生した場合等には、旅工房グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、新型コロナウイルス感染症のように世界的な感染症の拡大が深刻化した場合には、各国政府による移動制限・自粛要請や、企業や消費者による感染防止を目的とした移動の回避により、広範囲に渡る旅行需要が大幅に減退し、旅工房グループの事業及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
日本と世界における電子商取引は、スマートフォンやタブレット型端末等の新たな情報機器の普及や先進国のみならず新興国での通信環境の向上等に伴って、今後も市場規模が拡大し発展するものと考えております。なかでも旅行サービスの電子商取引の市場規模は、我が国において2022年に2兆3,518 億円(前年比67.95%増)と、もともと旅行市場のインターネットの活用度は高く、オンライン販売比率が年々増加傾向にあったところ、新型コロナウイルス感染症の影響を受けてその購買行動の変化が加速しており、サービス系分野の電子商取引において最大の市場規模を有しております(2023年8月 経済産業省「令和4年度電子商取引に関する市場調査」)。
旅工房グループは、今後も旅行サービスにおける電子商取引の拡大が継続し、インターネット販売比率が高まっていくものと見込んでおります。旅工房グループでの旅行商品の取扱いはインターネット販売が中心であることから、電子商取引の拡大が旅工房グループの今後の成長に寄与することが見込まれます。しかしながら、電子商取引に関する新たな規制の導入や何らかの予期せぬ要因により、旅工房グループの期待どおりにインターネットによる旅行販売の普及が進まない場合には、旅工房グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当該リスクへの対応策として、地域別に高い専門性とホスピタリティを持ったコンシェルジュ(お客様からの問い合わせ対応担当)を育てることでインターネット販売だけに捉われない付加価値を培っております。
旅工房グループの旅行事業は、旅行事業を営む国内外の企業と競合関係にあります。また、これまで旅行事業を行っていなかった企業や新興のベンチャー企業が、新規事業として業界の通例にない技術やビジネスモデルを用いて旅行業界に参入する可能性があります。
また、一般個人が旅行者に宿泊施設を提供するといった消費者同士が直接取引を行う「C to C」の仕組みのように、従来の旅行業界の枠組みを離れた動きもみられます。こうした競争が旅工房の想定している以上に激化した場合には、旅工房グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当該リスクへの対応策として、販売チャネルをインターネットに限定し、お客様からの問い合わせに対して、旅行方面別に組織されたコンシェルジュ(お客様からの問い合わせ対応担当)による専門的かつ柔軟でスピーディな対応を行うことで競合他社と差別化を行っております。
旅工房グループは航空会社から航空券を、宿泊施設から滞在サービスを、また現地のオプショナルツアー催行会社等から現地発着ツアーやアクティビティ等をそれぞれ仕入れて販売しておりますが、近年のインターネットの発達に伴い、航空会社、宿泊施設やオプショナルツアー催行会社等が消費者に直接販売する例が増えてきています。これらの旅行商品を旅行者自らが組み合わせて旅行することも可能ですが、旅工房グループは旅行会社として、旅行商品の大量仕入によるコスト競争力や、個々の旅行商品の特長や現地事情に応じて旅行商品を組み合わせることでより充実したツアーを企画する等、直接販売では提供できない付加価値を提供して今後も売上及び利益の成長を図ってまいります。しかしながらこのような旅行商品の直販化の進展に伴い、直販商品の購入を選好する旅行者が増えた場合には、旅工房グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクへの対応策として、仕入先との良好な関係を維持することに努め、旅工房グループが代理販売することが仕入先の価値向上に寄与するように自社サービスのお客様からの信頼向上に努めております。
旅工房グループは日本発着の海外旅行を中心に取扱っていることから航空機による移動が不可欠であるところ、航空会社は採算を勘案し、航空便を減便もしくは廃止することがあります。旅工房の取扱う旅行方面で航空便が減便もしくは廃止されると、旅工房の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
さらに、日本を訪問する外国人が増加すると、外国人の渡航のために座席が割り当てられるため、結果として海外に渡航する日本人のための座席の割り当てが減少する可能性があります。これにより旅工房の主要ターゲットである日本人の海外旅行(アウトバウンド)に制限が生じ、旅工房の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
以上のほか、旅工房グループは、航空券を販売する際に航空会社からコミッションを受け取る場合があり、それを収益の一部として計上しています。航空会社がコミッションを減額もしくは廃止する場合、それが旅工房グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当該リスクへの対応策として、コミッションが減額もしくは廃止になった場合における業績への影響を最小限に抑えるため、システム改善による人員工数削減等の貢献利益率向上策を進めております。
旅工房グループは旅行商品の中でも海外旅行の取扱いを主力事業としており、海外旅行では原油価格の変動に伴い、航空会社に対して航空運賃に加えて燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)の支払いが必要となる場合があります。この燃油特別付加運賃はお客様にご負担いただくものであるため、原油価格の変動の結果、燃油特別付加運賃の著しい上昇に伴って旅行需要が停滞した場合、旅工房グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
旅工房グループのサービス提供は主にインターネット環境において行われております。そのため、旅工房グループはサービスの安定供給を図るためのセキュリティ対策と、コンピューターウイルス等の侵入やハッカーによる妨害等を回避するために必要と思われる対策をとっております。
しかしながら、あらゆる可能性を想定して対策を施すことは困難であり、旅工房グループの想定しないシステム障害やサービスの妨害行為等が発生した場合には、旅工房グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
旅工房グループは、旅工房グループのサービスを提供するに当たり、顧客の個人情報(氏名、メールアドレス、生年月日、性別、住所、電話番号等)を取得し、サーバに記録しております。これらの個人情報の管理は、旅工房グループにとって重要な責務と考え、顧客に安心かつ快適にサービスを利用してもらうため、顧客のプライバシーとその保護について旅工房グループは経済産業省の外郭団体である一般財団法人日本情報経済社会推進協会の発行するプライバシーマークを取得し、個人情報を慎重に取扱うとともに、個人情報を保護するためのさまざまなシステム及び手続きを導入しております。
しかしながら、これらの情報が何らかの理由によって外部に流出した結果、旅工房グループの信用力の低下を招いた場合には、旅工房グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
一部の航空会社では、普通運賃のほかに、普通運賃よりも低価格の料金体系による航空券を各種設定しており、旅工房が顧客から得る取扱手数料は航空券により異なっております。旅工房はこれらの普通運賃より低価格な料金体系による各種割引航空券を取扱うことにより収益性の向上を図っております。ただし、各航空会社の方針変更等により、これら割引航空券の流通量が著しく減少し、旅工房が十分に確保できない場合等には、旅工房の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当該リスクへの対応策として、割引航空券の流通量が著しく減少し、旅工房が十分に確保できない場合における業績への影響を最小限に抑えるため、システム改善による人員工数削減等の貢献利益率向上策を進めております。
旅工房グループの運営している旅行事業は旅行業法第2条に定める旅行業に該当し、旅工房は第1種旅行業者として登録し、5年毎の更新が義務付けられています。旅工房が旅行業法で定める登録拒否事由に該当して更新を行うことができない場合又は旅行業法上の登録取消し事由に該当し登録取消処分等を受けた場合は、営業の停止等を命じられる可能性があります。旅工房には、現時点において登録拒否事由や取消し事由に該当する事実はないと認識しておりますが、何らかの理由によりこれらの事由が生じた場合には、旅工房グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
旅工房の旅行業に関する登録内容は次のとおりです。
また、旅工房グループは、旅行業法以外にも、不当景品類及び不当表示防止法、消費者契約法、特定商取引に関する法律等による法的規制を受けております。旅工房グループは、社内の管理体制の構築等によりこれら法令を遵守する体制を整備しておりますが、万一、これら法令に違反する行為が行われた場合、あるいは旅工房グループ事業に関わる法令等による規制の改廃や新設が行われた場合には、旅工房グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
旅工房グループでは、コンプライアンス規程及びリスク管理規程を制定し、役職員に対して当該規程を遵守させることで、法令違反等の発生リスクの低減に努めております。しかしながら、旅工房グループ及び役職員の法令違反等の有無にかかわらず、旅工房グループが扱う航空券やツアーにおいてトラブルが生じ、訴訟に発展する可能性があります。提起された訴訟の内容及び結果によっては、多大な訴訟対応費用の発生や企業ブランドイメージの悪化等により、旅工房グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
旅工房グループは旅行商品の中でも海外旅行の取扱いを主力事業としており、旅行代金の決済に際し外貨建の取引を行っていることから為替変動リスクに晒されております。そのため、為替予約等により為替変動リスクの軽減に努めておりますが、完全に回避できるものではありません。また、旅工房グループの連結財務諸表作成にあたっては、在外連結子会社の財務諸表を円貨換算しており、為替変動により期間損益の円貨換算額が増減するリスクが存在します。これらの為替変動リスクは、旅工房グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
具体的には、円高となった場合、売上原価のうち外貨建ての部分について円貨換算後の売上原価が減少し売上総利益が増加いたします。また、円高となった場合、仕入価格の減少等で旅行代金が値下がりし海外旅行の申込みが増加する傾向があることから、旅工房グループの業績改善につながる可能性があります。反対に、円安となった場合は円貨換算後の売上原価が増加し売上総利益は減少するとともに、旅行代金が値上がりして海外旅行の申込みが低調となる傾向にあることから、旅工房グループの業績にマイナスの影響が生じる可能性があります。さらに、旅工房グループの連結財務諸表の数値につきましては、円高となった場合は在外連結子会社の円貨換算後の財務諸表数値が減少し、反対に円安となった場合は増加する形で影響が生じます。
旅工房は、経営基盤の長期安定化に向けた財務体質強化及び事業の継続的な発展を目指すべく、内部留保の充実を重要な課題と考え、これまで金銭による配当を実施したことはありません。今後の株主への配当につきましては、内部留保とのバランスを保ちながら、収益の増加に連動した配当を行うことを基本方針としております。しかしながら、現時点では配当を実施しておらず、今後の配当実施の可能性及び実施時期等については未定であります。
旅工房グループでは売上高の計上基準として帰着日基準を採用しており、旅行商品の売上はお客様が旅行より帰着された日が帰属する月に計上されます。旅行商品については、個人のお客様のご旅行時期が、長期休暇を比較的取得しやすい7月から9月の夏休み期間に集中する傾向にあります。そこで、旅工房グループの売上高及び利益についても7月から9月に増加し、その他の期間については売上高及び利益が減少する傾向があります。
なお、当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の感染状況が業績の季節変動に大きな影響を与えました。
以上の結果、旅工房グループの第30期連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年6月30日)の各四半期連結会計期間の売上高及び営業損益は以下となりました。
旅工房は、2004年8月に、各国の航空会社で組織される国際的な民間団体であるIATA (International Air Transport Association:国際航空運送協会)より公認旅客代理店(IATA PASSENGER SALES AGENT)としての認可を受け、IATAとの間でIATA PASSENGER SALES AGENCY AGREEMENTを締結しております。IATAの公認代理店としての認可を受けることにより、旅工房は自社で国際線航空券の発券を行うことが可能となっております。
IATA PASSENGER SALES AGENCY AGREEMENTは公認代理店としての認可が取り消されるまで有効とされており、旅工房には現時点において認可の取消しに至るようなIATA PASSENGER SALES AGENCY AGREEMENTや関連する諸規則及び決議の違反に該当する事実はないと認識しておりますが、何らかの理由により認可取消しとなった場合には、旅工房の旅行業者としての信用が毀損され、また航空券を自社発券できないことで取引条件が悪化する結果、旅工房グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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