日本精機の企業集団は、日本精機、子会社33社及び関連会社1社で構成され、四輪車用・二輪車用・汎用計器類、民生用機器、樹脂材料の製造販売及び自動車販売を主な事業内容とし、さらに各事業に関連する物流、コンピュータシステム等の事業を展開しております。
国内関係会社においては、製造会社は主として日本精機の生産体制と一体となって、日本精機製品の部品・完成品の製造を担当し、主に日本精機へ納入をしております。その他販売及びサービス関連の会社については日本精機及びグループ間の取引のほか、直接他の法人、エンドユーザーとの取引をしております。
海外関係会社においては、現地系企業への販路拡大及び日本精機国内得意先の海外展開へ対応するとともに、なかでも中国・アジア拠点は、グループ内相互補完の輸出基地としての役割をもって日本精機製品の製造・販売を行っております。
日本精機グループの事業に関わる位置付け、及びセグメントとの関連は次のとおりであります。
(注) 複数の事業を営んでいる会社については、それぞれの事業区分に記載しております。
事業の系統図は次のとおりであります。
日本精機グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において日本精機グループが判断したものであります。
日本精機グループを取り巻く環境の大きな変化を踏まえ、今後の持続的な成長を図るべく、これまでの理念体系をより一層“日本精機らしい”内容に再構築し、制定いたしました。持続的な社会と企業の繁栄に貢献する企業グループとして、これからも事業活動を推進し、発展させてまいります。
〔企業理念体系〕
<パーパス(Purpose):私たちの存在意義>
安心と感動に満ちた世界と未来をつくります
<ビジョン(Vision):私たちの目指す姿>
つながる技術で、インターフェースの価値を創造する企業を目指します
<ミッション(Mission):私たちの使命>
みえないものをみえるようにします
みえない「モノ」と「コト」をはかり、「ヒト」に最適な製品とサービスを届けます
<バリュー(Value):私たちの価値観>
01 新たな技術への挑戦 イノベーションで次世代の価値をつくります
02 品質へのこだわり 顧客の期待に応える品質をつくります
03 人にやさしく、地球にやさしく 人と地球に寄り添い、持続可能な社会をつくります
04 たゆまぬ誠実さ すべてのステークホルダーと信頼関係をつくります
〔経営理念〕
筋肉質な企業としてチャレンジを続け、社会と企業の持続的な繁栄に貢献します
(2) 経営環境及び対処すべき課題
日本精機グループは2025年3月期から2027年3月期の新中期計画の期間を「業績回復期」と位置づけ、さらなる業績回復と資本収益性の向上に取り組んでまいります。業績目標としては、2025年3月期以降毎年1%の営業利益回復を目指し、新中期3か年の最終年度には売上高3,300億円、営業利益では165億円(5%)への回復を目指してまいります。
新中期経営計画の事業戦略の全体方針としては「ヘッドアップディスプレイ事業強化」、「欧州事業の黒字化」、「新規顧客開拓と新規商材開発」の3つに注力してまいります。
ヘッドアップディスプレイ事業強化については、日本精機はヘッドアップディスプレイにおいて世界1位のシェアを獲得しており、高い表示品質、豊富な開発・量産実績からくる知見などがお客様から高く評価されています。ヘッドアップディスプレイは今後高い市場成長性が見込まれており、日本精機はこれまで取引のなかった顧客への拡販や搭載車種のターゲット拡大、新技術・新商品の開発などに注力し売上規模の拡大を図ってまいります。
欧州事業については、ヘッドアップディスプレイ事業の研究開発機能を担う重要な立ち位置を担っていますが、旧中期経営計画の期間にはコロナ禍の生産調整による売上減少や物流費の高騰などが影響し、欧州地域は大幅な赤字となりました。新中期経営計画においては欧州の事業構造改革に重点的に取り組んでまいります。コスト削減として設計開発拠点の再編および欧州子会社の固定費削減、新規受注による数量効果、そして原材料高騰分の売価の適正化交渉と不採算機種の原価改善などにより黒字化を目指します。
新規顧客開拓と新規商材開発については、新たなヘッドアップディスプレイ、車載計器の開発に注力してまいります。ヘッドアップディスプレイでは3Dのように奥行を表現する技術を取り入れた製品や後付け可能で低価格な製品を開発してまいります。車載計器では、速度や警告などをフロントガラス下部に表示し、従来よりも高い視認性とコックピットデザインの自由度向上を実現するウインドシールドディスプレイなど新たな商材を拡販してまいります。
また、車載分野の次世代技術獲得をはじめとした、新たな価値の創造に取り組むだけでなく、地産地消の加速、生産レイアウトの最適化などサプライチェーンの改革を進めるとともに、業務プロセス改革、製品仕様の見直しによる原価低減を進め、ビジネス環境変化に強い筋肉質な企業体質を目指します。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が日本精機グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において日本精機グループが判断したものであります。
日本精機グル―プは、日本をはじめ、米州、欧州、アジア地域を含む世界各地域で製造及び販売活動を行っておりますが、半導体部品等の部品および原材料のひっ迫による生産調整、政治的、軍事的、社会的な緊張の高まりによる地政学上のリスク、それに伴い著しく需要縮小となった場合、日本精機グループの事業、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。日本精機グループではこのような事態に備え、グローバルでの経済状況の変化を注意深くモニタリングし、製品の他地域生産拠点への移管や、地産地消の推進等、変化に迅速かつ柔軟に対応できるような体制強化に努めております。
日本精機グループは米州、欧州、アジアの各地域で海外事業展開を行っております。しかしながら以下のリスクが顕在化した場合、日本精機グループの事業、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
・予期しない法律又は規制の変更
・不利な政治的又は経済的要因
・人材の採用と確保の難しさ
・テロ、戦争、疾病、その他の要因による社会的混乱
日本精機グループではこのような事態に備え、生産・販売国の経済・政治・社会的状況に加えて事業に関連する各国の法規制の情報を日々収集し、必要な対応を行っております。
日本精機グループは、グローバルに事業を展開しており今後も積極的に海外での事業展開を行ってまいりますが、日本精機グループの売上収益に占める海外売上収益の比率は年々増加し、為替変動の影響もより大きくなっております。 一般的に為替が変動した場合、外国通貨建ての売上収益や連結決算における在外連結子会社の財務諸表の円換算額等に影響を及ぼし、日本精機グループの財政状態及び経営成績に影響を与える場合があります。このため、主要通貨の変動と事業への影響をモニタリングし、必要に応じて為替予約等、為替リスクをヘッジする施策を適時実行しております。
日本精機グループは、時代の変化、市場ニーズに常に目を向け、顧客目線で、価値の高い製品づくりを目指し研究開発に取り組んでおりますが、想定外の市場ニーズの変化や、業界の技術革新に対応できず優位性のある製品を提供できなくなった場合、日本精機グループの事業、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
このような事態を回避するため、日本精機グループは顧客・サプライヤーとの連携深化を進めるとともに、先端技術開発力の強化、更なる製品の高機能化や普及に対応すべく、営業・要素技術開発・量産設計開発がより密に連携することで、将来に向けた技術開発を発展させる取り組みを進めております。
日本精機グループは、事業の優位性を確保するために、他社製品と差別化できる技術とノウハウを保持しております。自社の有用な技術・発明等を出願・権利化し知的財産を保護するとともに、これら知的財産の保護には注力しておりますが、第三者が日本精機グループの知的財産を無断使用して製造することを防止できず損害を被る可能性があります。もう一方では、日本精機グループの製品が第三者の知的財産権を侵害しているとの主張を受け、日本精機が第三者から訴訟を提起された場合、その結果によっては、日本精機グループの事業、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
このような事態に対し、自社及び第三者の製品に使用される技術等を検証する知的財産部門を有し、対応を行っております。
日本精機グループの提供する製品において、万一、製品に欠陥が生じ顧客に重大な損失をもたらし、社会的信用の低下、また多額な損害賠償が発生した場合、日本精機グループの事業、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。日本精機グループではこうした事態を回避するため、製品の企画・設計・開発・製造・販売のすべての活動において、品質第一の考えのもと顧客要求を満たし、業界一の品質・技術の確立を目指し、以下の事項に従い全力をあげて取り組んでおります。
①製品が法規制、顧客要求事項、機能安全要件を満たし、適合しているか分析・評価し、顧客満足の向上を図る。
②優位性のある、Q(品質)、D(納期)、C(コスト)、D(技術)の目標を掲げ、これを達成する。
③品質目標の達成を事業計画に含め、経営重点事項として展開する。
日本精機グループは、2024年3月期において、本田技研工業株式会社グループへの販売高が日本精機の連結売上収益の10%以上を占めており、これらの主要顧客や業界の生産及び販売動向、経営環境や事業戦略等の変化等により、日本精機グループの業績に影響を与える可能性があります。
日本精機グループでは、こうした事態に備え、主要な取引先向けビジネスの維持・拡大を図るとともに、当該リスクの低減と更なる事業成長に向け、営業活動を推進し、新規顧客の獲得に努めております。
日本精機グループは、製品の製造に使用する原材料や部品を複数のグループ外供給元から調達しておりますが、一部のものについては、その特殊性から調達先が限定されているものや、調達先の切替の困難なものがあります。調達先の生産能力不足や品質不良又は倒産、火災、地震等の自然災害、世界的な半導体の供給不足や価格の高騰、その他の理由により調達ができなくなった場合、日本精機グループの事業、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
日本精機グループでは、こうした事態に備え、発生時の影響を最小限に抑えるため、日頃から代替品の検討、調達先の複数社化、グローバル調達等を進めることにより安定した原材料や部品の調達を図っております。
日本精機グループは、全世界で多岐に渡る事業活動を展開しており、各国で訴訟その他の法的手続きの当事者となる可能性があります。また、各国の法制度・裁判制度の違いもあり、事案によって多額な損害賠償となった場合、日本精機グループの事業、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
こうした事態に対し、日本精機グループは、事業に関わる各種法令を遵守するとともに、安全な製品の提供・使用、契約条件の明確化、相手方との協議の実施等により紛争の発生を未然に防ぐよう努めており、法務部門が中心的な役割を担っております。
日本精機グループは、研究開発、生産、販売等をはじめ事業活動の多くをITシステムに依存しており、 技術情報等の重要な機密情報や、顧客その他関係者の個人情報を保持しております。しかし災害、ソフトウエアや機器の欠陥、あるいはサイバー攻撃等の不測の事態により これらの情報が漏洩し、社会的信用の低下、また多額な損害賠償が発生した場合、日本精機グループの事業、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
これら情報の漏洩を防止するため社内規程の整備や社員教育の徹底、セキュリティシステムの強化等様々な対策を講じております。
日本精機グループは、大規模な地震、洪水、台風等の自然災害や火災等の災害事故が生じ、設備等の損壊や電力、ガス、水の供給困難となり操業を停止せざるを得ない事態となれば、生産及び出荷が遅延する可能性があります。また、損害を被った設備等の修復のために多額の費用が発生した場合、日本精機グループの事業、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
そのような事態に対し、日本精機グループでは、リスクマネジメント委員会「防災部会」「BCP部会」を設け、自然災害に対する被害・損害を最小限にするための防災や減災、危機管理を重要なものと位置付け、継続的な活動を行っております。有事の際には各本部機能が中心となり、情報収集や対応の検討を行うとともに、その情報が経営層に伝達され、対応を図る危機管理体制を構築しております。また事故発生の未然防止のための安全操業体制の強化に日々邁進しております。
新型コロナウイルスの影響に関しては、社会経済活動が再開し、日本精機グループにおいても事業活動の正常化が進んでおります。しかしながら、感染が再び拡大した場合は、日本精機グループの事業、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。今後も危機管理体制の強化を図るとともに、感染が再び拡大した場合は、お客様、お取引先および従業員をはじめとするステークホルダーの安全を最優先にしつつ、事業継続の観点から事業、業績及び財務状況への悪影響を最小化するための対応を行っております。
日本精機グループは、グローバルでの事業目標達成のために多様で優秀な人材の確保に努めております。
しかしながら日本国内での少子高齢化による労働人口の減少、グローバルでの事業拡大に伴う人材需要の増加及び必要スキルの高度化等により、多様で有能な人材を計画的に確保、育成及び定着させることができず、中・長期経営計画の戦略を実行しその目標を達成することが困難になる可能性があります。
日本精機グループはこのような事態に備え、中・長期の経営計画に掲げる目標達成のためには、個人と会社の両方が成長していくことができる関係を大切にし、社員個々人の能力を高め、それを存分に発揮できる仕組みを構築することが必要不可欠であると認識しています。そのため日本精機グループは、多様性を尊重するとともに、社員が安心して活き活きと働ける企業を目指し各種人材育成プログラムを積極的に行っております。
日本精機グループは、気候変動を含む環境問題について、経営に影響を及ぼす重要な課題として認識しております。異常気象がもたらす災害リスクは、製品の設計開発から調達、生産、物流、販売等にわたっており企業活動を停滞させる可能性があります。また法令・規制強化に対応するための設備投資等があった場合、日本精機グループの事業、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
日本精機グループでは気候変動対応として環境負荷低減の取組みを強化しており、国内外拠点での太陽光パネルの設置など、グリーンエネルギーの導入を推進しております。また樹脂材のリサイクル技術開発を開始し、カーボンニュートラル実現に向けた取組みを推進しております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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