セブン工業(7896)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】 セブン工業の企業集団等は、セブン工業及び関連会社1社の計2社により構成されており、集成材等を使用した住宅部材を品目別に生産販売しているほか、不動産の賃貸管理を行っております。 セブン工業の事業内容及びセブン工業と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。 また、次の各事業は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 内装建材事業・・・・内装部材(階段・手摺・カウンター・和風造作材・框・洋風造作材) 木構造事業・・・・・構造部材(プレカット加工材・住宅パネル)・施設建築 その他・・・・・・・賃貸事業(不動産の賃貸管理) 事業の系統図は次のとおりであります。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在においてセブン工業が判断したものであります。 (1)経営方針 セブン工業は、「真実と努力」及び「行持報恩」を基本理念とし、常に真理に則った誠実な行動を実践するとともに、公正性と透明性を重んじる企業倫理に基づいた事業活動を通じて、あらゆるステークホルダーから信頼される企業価値の創造と発展を目指しております。 品質方針においては「お客様へ最大の満足と安心を提供する」を掲げ、顧客ニーズを的確かつ迅速に捉え、快適で付加価値の高い製品・サービスを創出し続けます。更に、環境方針として「地球環境との共生」を定め、その理念に沿ったマネジメントシステムを構築・運用することで、環境配慮型の事業展開を積極的に推進しています。 これらの取り組みを通じて、持続的な成長を可能とする企業基盤を確立し、企業価値の最大化を実現してまいります。 (2)経営戦略等 セブン工業を取り巻く事業環境は大きな転換期を迎えており、新設住宅着工戸数は、かつての100万戸超から足元では約80万戸を割り込む水準に減少し、少子高齢化・人口減少に伴い今後も緩やかな縮小が見込まれます。一方、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みとして、木造化・木質化による CO₂ 長期固定化が推進されており、大阪・関西万博での大屋根リング建設をはじめ国策としての木材利用は拡大の一途をたどっています。 こうした流れにより、非住宅分野での木材需要拡大や “ウッドファースト” の潮流が加速するなか、大工職人の減少・高齢化による担い手不足、現場作業の負荷増大を背景に、省施工化ニーズも一段と高まっており、木材加工事業を多面的に展開するセブン工業は、自社の強みを最大限に発揮できる好機と捉えております。非住宅建築向けの提案力を強化し、木造化領域の拡大と新市場開拓を推進するとともに、パネル事業を核としたユニット化による新商品開発や、完全プレカット階段の拡充など、省施工化ソリューションを積極的に展開し、すでに複数の取り組みの成果が顕在化しつつあります。 更に、内装建材事業と木構造事業という二つの柱を有する「セブン工業ならでは」の事業構造を活かし、両領域のシナジー創出を図る施策を進めるとともに木材の持つ多様な可能性を追求し、コーポレートスローガン「伝えたい 届けたい WOOD IDEA」の具現化に向けた挑戦を継続してまいります。 (3)経営環境及び優先的に対処すべき事業上並びに財務上の課題 今後の経済の見通しにつきましては、米国の通商政策の動向、ウクライナ情勢及び中東情勢の緊迫化といった地政学的リスクに加え、為替相場の変動等も懸念され、依然として先行き不透明な状況が継続するものと予測されます。特に、中東情勢に起因するエネルギー価格及び各種資材価格への影響に加え、サプライチェーンの分断による物資調達の不安定化など、経済活動全般に大きな影響を及ぼす可能性があるものと認識しております。 セブン工業が属する住宅関連業界におきましても、中東情勢の緊迫化に伴う資源価格の高騰や供給面の不安定化が懸念され、住宅着工の抑制や住宅価格の更なる上昇につながる可能性も否定できず、新設住宅着工戸数は低水準で推移するとともに、価格競争の激化も一層進展するなど、予断を許さない事業環境が継続するものと見込まれます。 このような状況のもと、セブン工業におきましては、翌事業年度のスローガンとして「Create New7 “投資を力に!成果を形に!”」を掲げ、過去2年間にわたり進めてきた各種施策を成果として具現化する、攻勢フェーズと位置付けております。プレカット及びカウンターにおける大型投資のフル稼働、大手建材メーカーとの協業による階段事業の展開、本年4月に取得した子会社の事業特性を活かした非住宅分野の更なる拡充など、収益基盤の強化に資する取り組みを推進してまいります。 内装建材事業においては、事業特性上、中東情勢に起因する資源価格の高騰及び供給体制への影響が特に懸念されることから、こうした外部環境の変化への対応を図り、より踏み込んだ販売価格の適正化及び原価低減活動の徹底に取り組んでまいります。また、前事業年度に実施した設備投資によりカウンターの生産体制を強化し、生産性向上への寄与を目指すとともに、かねてより準備を進めてきた階段製品の協業事業を開始し、当該事業領域における主力製品の底上げを図ります。加えて、子会社の展開を通じ、同社の加工技術及びノウハウを活用した非住宅向け製品の拡充を進め、提案力の強化及び販売機会の拡大につなげてまいります。 木構造事業においては、主力のプレカット事業において多くの課題を残したことを踏まえ、まずは新プレカットラインの稼働能力を最大限発揮できる体制の構築を進め、生産効率の向上と加工能力の最大化を図ってまいります。また、これらの設備を活かした大型物件及び非住宅木造建築分野の受注拡大に取り組み、引き続き非住宅分野への展開強化を進めてまいります。さらに、建築基準法改正等による構造計算需要の増加などの環境変化も見据え、設計支援体制の強化や技術提案力の向上を図るとともに、加工技術の高度化による差別化を推進し、競争力強化に努めてまいります。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 セブン工業は、売上高営業利益率及びROE(株主資本利益率)を、経営上の重要指標として位置付けており、売上高営業利益率3%、ROE5%以上の達成を経営目標として掲げております。 この目標の実現に向けては、木材に特化した高度な技術力を基盤とし、優れた品質基準の下、付加価値の高い製品群の拡充を図っております。あわせて、非住宅分野への事業領域の拡張並びに、セブン工業の強みである内装建材事業と木構造事業との融合によるシナジー創出を推進し、安定的かつ持続的な成長の実現を目指してまいります。 また、資本コストに関しては、先行き不透明な経営環境が継続するなか、自己資本の現状水準を維持しつつ、将来を見据えた設備投資及び株主価値の向上に資する配当政策を総合的に勘案し、資本効率を重視した経営に努めております。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在においてセブン工業が判断したものであります。 セブン工業の事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも上記のようなリスク要因に該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。セブン工業は、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努めておりますが、本株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容を併せて、慎重に検討したうえで行われる必要があります。なお、以下の記載は本株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、この点ご留意下さい。(1)住宅着工の動向がセブン工業業績に影響を及ぼすことについて セブン工業は、主として住宅用木質部材の製造・販売を中核事業とし、加えて施設建築、賃貸事業等も展開しております。なかでも新築住宅市場向け製品が売上の大半を占めており、特に木造住宅の着工戸数の動向は、セブン工業業績に直接的な影響を及ぼす要因であります。 近年、住宅様式の多様化や顧客ニーズの高度化が進むなか、市場競争の激化により、セブン工業の売上及び収益性が影響を受ける可能性があります。また、国内における少子高齢化の進行に伴い、住宅着工戸数は今後も減少傾向が継続することが予想され、市場構造の変化とあいまって、価格競争の激化による収益圧迫のリスクが高まることが懸念されます。 こうした事業環境の変化に対応すべく、セブン工業は特注対応力を活かした柔軟な製品提案により多様な顧客ニーズに応えるとともに、非住宅分野への事業領域拡充を推進し、特定市場への依存度低減を図るなど、事業基盤の強化に取り組んでおります。 なお、足元においては、中東情勢に起因するエネルギー価格及び各種資材価格への影響に加え、サプライチェーンの分断による物資調達の不安定化が進行しており、住宅関連業界においても資源価格の高騰や供給面の不安定化のみならず、住宅着工の抑制や住宅価格の更なる上昇が懸念され、新設住宅着工戸数は低水準で推移する可能性があります。 (2)特定販売先依存について セブン工業は、売上高の相当部分を一部の特定顧客に依存しており、これら顧客からの受注が大幅に減少した場合には、セブン工業の売上及び利益に重大な影響を及ぼす可能性があります。 とりわけ、顧客の業績動向や経営方針の変更等、セブン工業の経営努力では制御し得ない外的要因により、突発的な契約終了や調達方針の転換が生じた場合には、業績への影響が避けられないものと認識しております。また、顧客からの価格引下げ要請等に応じざるを得ない局面では、利益率の低下を招く可能性があることも、リスク要因の一つとして想定されます。 このようなリスクに対応するため、新規開拓に努め、特定の顧客に対する過度の依存体質にならない顧客基盤を構築してきており、その成果が顕在化しております。 (3)海外調達による資材の価格変動、為替変動等についてセブン工業は、資材調達において海外依存度が高いため、国際的な需給バランスの変動、自然環境の変化、原産国の政策変更、原材料の仕様変更等の外的要因に加え、為替相場の変動が業績及び財務状況に与える影響は少なくありません。こうしたリスクに対しては、主にベトナムを中心とした東南アジア地域において独自の調達体制を確立するとともに、国内外の有力サプライヤーとの協働体制を構築し、安定的な資材供給の確保に努めております。また、調達リスクの分散を図る観点から、新規サプライヤーの開拓を継続的に推進しているほか、為替変動の影響を軽減すべく、国産材及び地域材の活用拡大にも取り組んでおります。 (4)法的規制についてセブン工業は、集成材をはじめとする住宅部材の製造・販売を主要事業としており、事業活動に関連する法的規制は多岐にわたります。該当法令の改正や新たな規制の導入は、セブン工業の事業運営に重大な影響を及ぼす可能性があります。現在、セブン工業の製品及び事業所が主に該当する法令は以下のとおりであります。① 建築基準法② 農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)③ 製造物責任法(PL法)④ 住宅の品質確保の促進等に関する法律(住宅品質確保促進法)⑤ 労働基準法、労働安全衛生法及び関係諸法令⑥ 中小受託取引適正化法(旧法名:下請代金支払遅延等防止法(下請法))⑦ 消防法⑧ 個人情報保護法⑨ 環境関連法令(大気汚染防止法、水質汚濁防止法、騒音規制法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律)なかでも建築基準法については、大幅な改正が行われた場合、製品仕様や資材調達体制の見直しを迫られる可能性があり、セブン工業の事業運営に直接的かつ重大な影響を及ぼすおそれがあります。また、環境保全に対する社会的要請の高まりに伴い、環境関連法令の規制強化も想定され、新たな設備投資や対応費用の発生が業績に影響を及ぼす可能性があります。現時点においては、重大な改正は確認されておりませんが、法令遵守は企業経営の前提であり、法改正の動向を注視しつつ、必要な措置を的確に講じてまいります。 (5)製造物責任について住宅業界においては、住宅の品質確保の促進等に関する法律(住宅品質確保促進法)の施行をはじめとする消費者保護の流れを背景に、製造物責任に関わるリスクが高まっております。セブン工業においても、製品の欠陥が生じた場合には、業績及び事業運営に重大な影響を及ぼす可能性があります。セブン工業は品質確保に最大限の留意を払い、品質管理システムに基づく徹底した管理体制を構築・運用しておりますが、木材は有機物であり、気温や湿度等の環境条件によっては、経年変化や不具合が発生し、結果として欠陥に至る場合があります。特に、柱や梁といった住宅の構造体に関わる部材に欠陥が認められた場合には、重大な責任問題へと発展するおそれがあり、是正費用の発生に加え、顧客である住宅メーカーや工務店からの信頼喪失を招き、セブン工業の信用、業績にも影響を及ぼす可能性があります。なお、現時点においては、セブン工業製品に起因する重大な品質クレームは発生しておらず、品質管理体制のもと、引き続き未然防止と適切な対応に努めてまいります。(6)人材の確保と育成について企業価値の最大化及び持続的成長の実現に向け、セブン工業では、基本理念に基づいた優秀な人材の確保・育成を重要課題として位置付けております。既存事業の維持・拡大に加え、新製品の開発や新規事業の推進を図るうえで、各部門において専門知識を有する人材の確保及び管理者の計画的育成が不可欠であります。雇用の流動化が進行するなか、セブン工業では新卒採用に加え、即戦力となる中途人材の採用を積極的に行い、人材確保に注力するとともに、その育成にも継続的に取り組んでおります。しかしながら、セブン工業の主要生産拠点が岐阜県東部に集中していることから、地域的な雇用環境によっては、必要人材の確保が困難となる場合や、有能な人材の流出が生じた場合、事業運営に支障をきたし、将来的に業績へ影響を及ぼす可能性があります。なお、現在においては、労使間の円滑な関係のもと、離職率は低水準で推移しており、新卒・中途を問わず人員の安定的な確保が図られております。また、労働時間の削減やワーク・ライフ・バランスの推進、多様な人材の登用・育成を通じて、組織全体の活性化に努めております。(7)災害に対するリスクについて セブン工業の工場及び生産関連設備は、火災、地震、水害等の自然災害により、生産活動や業務運営に支障をきたす可能性があります。特に主力工場は岐阜県東部に集中しており、当該地域は河川氾濫や土砂災害等の自然災害リスクが比較的高いほか、東海・東南海地震の影響も懸念されております。 火災への備えとしては、建物・設備を含め消防法に基づく防火体制を整備し、避難訓練を通じて初動対応の徹底を図っております。また、全ての建物及び機械設備については火災・風水害に備えた損害保険に加入しておりますが、地震保険については補償内容の限界から未加入となっております。 大規模地震により工場等が滅失・焼失等の物的損害が生じた場合、復旧までの間における操業停止による逸失利益を含め、セブン工業の事業運営及び業績に重大な影響を及ぼすおそれがあります。 このためセブン工業では、災害発生時の初動対応、対策本部の設置、復旧手順を定めた事業継続計画(BCP)を策定し、全従業員を対象とした安否確認システムの導入、主要拠点間の通信確保を目的とした衛星電話の配備、非常食の備蓄等、平時からの備えを講じております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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