セブン工業の企業集団等は、セブン工業及び関連会社1社の計2社により構成されており、集成材等を使用した住宅部材を品目別に生産販売しているほか、不動産の賃貸管理を行っております。
セブン工業の事業内容及びセブン工業と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。
また、次の各事業は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
内装建材事業・・・・内装部材(階段・手摺・カウンター・和風造作材・框・洋風造作材)
木構造事業・・・・・構造部材(プレカット加工材・住宅パネル)・施設建築
その他・・・・・・・賃貸事業(不動産の賃貸管理)
なお、2024年4月1日付けでセグメント名称を「木構造建材事業」から「木構造事業」に変更しております。セグメント名称の変更によるセグメント情報に与える影響はありません。
事業の系統図は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在においてセブン工業が判断したものであります。
(1)経営方針
セブン工業は「真実と努力」「行持報恩」を基本理念とし、真実の道理に従って行動し、公正、透明性など企業倫理に基づいた企業活動の実践によって、セブン工業を取り巻く全てのステークホルダー(あらゆる利害関係者)から信頼を得る事業の創生及び構築を基本姿勢としております。
そして、「顧客に最大の満足と安心」を品質方針に掲げ、お客様のニーズに即応する快適商品の創造、供給を図るとともに、「地球環境との共生」を果たすため環境方針を定め、そのマネジメントシステムを構築し、積極的な事業展開を図ってまいります。これらにより持続的発展が可能な会社の実現と企業価値の最大化に邁進してまいります。
(2)経営戦略等
セブン工業を取り巻く事業環境として、かつては100万戸を超えていた新設住宅着工戸数がこの数年、80万戸から90万戸程度の水準で推移しており、将来的にも少子高齢化や人口減少の進行に伴い新設住宅着工戸数は漸減していくことが予測されております。その一方、カーボンニュートラルの施策として、木造化・木質化の普及によるCO2の長期固定化の促進が国を挙げて推進されており、大阪・関西万博に向けて世界最大級の木造建築物が建設されるなど、非住宅分野の木材需要は年々増加しています。このようなウッドファーストの潮流が広がりを見せていること、また、建築現場での大工就業者の減少および高齢化に伴う住宅建設の担い手不足、建築現場の作業負荷増加を背景に省施工化へのニーズが加速しています。
幅広い木材加工事業を手掛けるセブン工業においては、こうした時勢は強みを発揮できる機会と認識しており、非住宅建築への提案力強化による木造化領域の拡大、木材の利用促進による新規市場開拓やパネル事業を中心にユニット化を軸とした新たな商品開発・サービスの展開や完全プレカット階段の拡充といった省施工化の展開など、既に幾つかの取り組みを通じその成果が表れてきております。加えて内装建材事業と木構造建材事業の二つの異なる領域を持つ、セブン工業ならではの事業構造により実現可能な展開もあり、こうしたシナジーを更に追求する施策を講じるなど、木材の可能性をあらゆる角度から追求し、コーポレートスローガンである「伝えたい 届けたい WOOD IDEA」を体現する施策を進めてまいります。
(3)経営環境及び優先的に対処すべき事業上並びに財務上の課題
今後の経済の見通しについては、世界情勢の不安感を背景にエネルギー価格や各種原材料価格の高騰を受け、更なる物価上昇が懸念されるなど、先行きの不透明感が続くものと予測されます。
セブン工業が属する住宅業界におきましても、住宅価格の高騰や金利の上昇基調に伴う消費マインドの減退傾向から、持家を中心に市況の低迷が予測され、また、物流業界の2024年問題等更なるコストアップが見込まれるなど、これまで以上に厳しい経営環境下が懸念されます。
この数年異例な事業環境が続くなか、セブン工業においては、脱住宅(非住宅分野への事業領域)の拡大や省施工商品の充実化といった時代のニーズに即する製品開発及び成長分野への投資を加速させ、その成果も現れてきている一方、内装建材事業における製品群のライフサイクルが過渡期にあり、事業ポートフォリオの再構築が必要な局面にあると認識しております。
長年に亘り培った技術や強みを維持しつつ、時代や市場の変化に沿った事業・商品へと進化を遂げていくために「Change & Create New7」を新たなスローガンとして掲げ、前述した脱住宅への展開、省施工商品・サービスの拡充に資する差別化の推進と提案力の強化に努めるとともに、新設する事業開発推進室を中心に従前の延長上ではない、セブン工業の新たな将来を創造する事業創出に傾注してまいります。これら攻めの展開に加え、足元において内装建材事業における収支改善が急務であることから、販売価格の適正化や素材開発・変更による原価低減、生産性向上を目的とした省力化・省人化、徹底したムダの排除等、従前よりも更に踏み込んだ施策を断行し、収益体質の改善を推し進めてまいります。一方、戸建て住宅の減少と平屋率の増加により市場環境は更に厳しくなることを予測しており、自社の加工・化粧貼・塗装技術をフルに活用し、非住宅分野をターゲットとした内装建材の商品拡充を進めてまいります。
木構造建材事業におきましては、引き続きプレカット、パネル、建装の三位一体の事業展開をコアの戦略としながら、パートナー企業とのアライアンスを強化し、加工から木工事請負まで事業範囲を拡大することにより非住宅物件の受注拡大を図ってまいります。パネルでは階段室ユニット製造や小屋裏界壁ユニットパネルといった省施工における新規取り組みの拡充、プレカットにおいては、次期に予定するプレカットラインの更新に向け、非住宅物件加工のキャパシティアップを含めた増産体制や更なる生産性向上に向けた体制整備を進めることに加え、2024年問題への対策として荷役スペースを増床(木造倉庫新設)し、物流問題への対策を講じてまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
セブン工業は、売上高営業利益率及びROE(株主資本利益率)を経営の重要指標として捉えており、売上高営業利益率3%、ROE5%以上の達成を目標としております。
そのために、木材に特化した高い技術力を背景に、卓越した品質基準のもと、付加価値の高い製品群の拡充、非住宅分野といった新たな事業領域の拡大、そしてセブン工業の強みである内装建材事業、木構造建材事業の二つの事業の融合を図り、安定かつ持続的成長を目指しております。資本コストに関しては、不透明な経営環境が予測されるなか、自己資本は現状の水準を維持することに加え、将来のための投資及び株主価値の向上に資する配当政策を勘案し、事業効率を重視した経営を進めております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在においてセブン工業が判断したものであります。
セブン工業の事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも上記のようなリスク要因に該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。セブン工業は、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努めておりますが、本株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容を併せて、慎重に検討したうえで行われる必要があります。なお、以下の記載は本株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、この点ご留意下さい。
(1)住宅着工の動向がセブン工業業績に影響を及ぼすことについて
セブン工業は、集成材を中心とした住宅部材の製造販売及び関連する製品の販売のほか施設建築、賃貸及びこれに付帯する事業を行っております。なかでも新築住宅向けの製品を主たる事業領域としていることから、セブン工業の業績は住宅着工戸数、特に木造住宅の着工戸数の動向に大きく左右される可能性があります。
市場における価格競争の激化は、売上ばかりでなく収益性に大きく影響を及ぼし、更に住宅様式の多様化、それに伴う顧客ニーズの変化が加速するなか、製品売上構成上に起因するリスクが業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
今後は、少子高齢化が進み将来的な人口動態の予測から住宅着工戸数が減少に向かうことが予測され、さらに廉価な海外製品の流入を含め、市場の構造変化に伴う価格競争の激化は売上、利益面に大きな影響を及ぼす可能性があります。
新設住宅着工戸数の減少に伴うリスクに関しては、特注対応力を活かしたきめ細やかな顧客ニーズに対応するとともに、非住宅分野への事業領域を拡大する取り組みを進めており、住宅のトレンドに適応する施策と新設住宅市場に限定されない事業構築を進めております。
(2)特定販売先依存について
セブン工業は、売上高の相当部分が限定された顧客に依存していることから、特定の顧客からの受注が大幅に減少した場合には、売上高及び利益に大きな影響を及ぼす可能性があります。
供給体制は、顧客の業績や経営方針の転換など自社に起因しない事象に左右される場合があり、予期しない契約の打ち切り、調達方針の変化などは業績に与える影響が大きいものと予測されます。また、これら顧客の要求に応じるための値下げの要請などは利益率を低下させる可能性があります。
(3)海外調達による資材の価格変動、為替変動等について
セブン工業においては、資材調達における海外の依存度が高く、需給バランスや、自然環境の変化、原産国の政策、調達原材料の変化、また、為替の変動については、業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
セブン工業はベトナムを中心に東南アジアにおける独自の調達ルートを構築していることや海外又は国産の木材資源調達における有力なサプライヤーと協調関係にあり、資材調達におけるリスク軽減を図っております。更に、資材調達リスクの分散化の観点から新規サプライヤーの開拓に努め、また為替変動リスクも勘案し、国産材、地域材の活用拡大に着手しております。
(4)法的規制について
セブン工業は、集成材を中心とした住宅部材の製造販売を主な事業としております。製品及び各事業所を規制する主な法的規制は以下のとおりであります。これら法律の新たな規制の改正などはセブン工業の事業運営に大きく影響を及ぼす可能性があります。
① 建築基準法
② 農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)
③ 製造物責任法(PL法)
④ 住宅の品質確保の促進等に関する法律(住宅品質確保促進法)
⑤ 労働基準法、労働安全衛生法及び関係諸法令
⑥ 下請代金支払遅延等防止法(下請法)
⑦ 消防法
⑧ 個人情報保護法
⑨ 環境関連法令(大気汚染防止法、水質汚濁防止法、騒音規制法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律)
特に建築基準法は大幅な改正が行われた場合、製品の仕様、資材調達の変更など事業活動の根幹部分での対応が必要となりセブン工業の事業内容に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、近年、環境に関する認識の高まりを受け、諸規制が更に厳格化されることも予想され、これらの環境法令の改正に対応するため、新たな設備投資の導入が必要になるなど、これらに係る費用がセブン工業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
現状において経営の根幹に関わる改正等はありませんが、コンプライアンス対応は必須であり、法令面の改正動向には注視を怠らず、必要な内容に関しては着実な対応を図っております。
(5)製造物責任について
住宅業界においては、住宅品質確保促進法の施行など消費者保護の時勢を背景として、製造物の欠陥が業績に影響を及ぼす可能性があります。製品の品質に関しては、徹底した管理を実施いたしておりますが、木材は鉄やアルミなどとは違い、有機物であるため、環境によっては、不具合が発生し結果として欠陥が生じる場合があります。特に柱や梁など住宅の構造部分に関わる部材の欠陥については、大きな責任問題に発展する可能性があります。この場合、発生する費用はもちろん、販売先の住宅メーカー、工務店など顧客からの信頼性を失墜させ、業績及び事業運営に大きく影響を及ぼす可能性があります。
製品の品質に関しては、品質管理システムに基づき徹底した管理を実施しております。現在においては、重大なクレームが懸念される事態はございません。
(6)人材の確保と育成について
企業価値の最大化、持続的発展が可能な会社の実現のためには、会社の基本理念に基づいた優秀な人材の確保と育成を図ることが重要課題であると捉えております。既存事業の維持、拡大、また、新製品開発や新規事業の構築を推進するにあたって、各セクションにおいて、それぞれに専門知識を有した人材の確保、また管理者の育成を図る必要があります。
雇用の流動化が進んでいるなか、新規採用のほか、即戦力のスペシャリストの中途採用を積極的に行うなど、人材の確保に努め、その育成にも力を注いでおりますが、生産拠点が岐阜県東部に集約されている雇用環境から、適格な人材を十分確保できない場合、又は優秀な人材が社外に流失した場合には、今後の事業運営に制限を受ける可能性があり、将来的なセブン工業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
労使間の緊密な協調関係のもと離職率は低調に推移しており、採用に関しても新規学卒並びに中途採用による人員の確保も的確に行っております。また、労働時間の削減、ワークライフバランスの浸透を図るとともに多様な人材の登用や育成を含めた人材の活性化に努めております。
(7)災害に対するリスクについて
セブン工業の工場及び生産関連設備、構築物が火災、地震、水害等の災害の発生により、生産活動及び業務運営に支障をきたす可能性があります。主力工場は岐阜県東部に集中しており、立地的に河川の氾濫、土砂災害など自然災害の危険性が比較的高く、また、東海・東南海大地震の影響が懸念される地域であります。
火災に対する対策については、建物、設備を含め消防法に基づいた防火体制を整備し、従業員に対して避難訓練を行うなど罹災時における対策を徹底しております。
全ての建物、機械設備については火災、風水害など罹災時の補償を行う保険に加入しておりますが、地震保険については、充分な補償が得られないことから加入しておりません。
地震による工場、その他の構築物に対し滅失、焼失等が発生した場合にはこれらの物的損害はもちろん、復旧までの生産停止期間中の逸失利益はセブン工業の事業運営や業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
こうした地震リスクに備え、被災時の初期対応、対策本部の設置、復旧の手順などを定めたBCPを策定するとともに全従業員を対象とした安否確認システムの導入、主要拠点間の通信手段確保のための衛星電話の配備、非常食の備蓄などの対策を実施しております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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