NANKAI(9044)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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NANKAI(9044)の株価チャート NANKAI(9044)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

NANKAIの企業グループは、NANKAI、子会社71社及び関連会社6社で構成され、その営んでいる主要な事業内容は、次のとおりであります。

(1)運輸業(36社)

事業の内容

会社名

鉄道事業

NANKAI 泉北高速鉄道株式会社※1

軌道事業

阪堺電気軌道株式会社※1

バス事業

南海バス株式会社※1 和歌山バス株式会社※1 関西空港交通株式会社※1

熊野御坊南海バス株式会社※1 徳島バス株式会社※1

海運業

南海フェリー株式会社※1

貨物運送業

サザントランスポートサービス株式会社※1 株式会社南海エクスプレス※1

車両整備業

南海車両工業株式会社※1(A)

その他24社

 

(2)不動産業(5社)

事業の内容

会社名

不動産賃貸業

NANKAI 泉北高速鉄道株式会社※1

不動産販売業

NANKAI 南海不動産株式会社※1(A)

その他2社

 

(3)流通業(9社)

事業の内容

会社名

ショッピングセンターの経営

NANKAI 株式会社パンジョ※1

駅ビジネス事業

南海商事株式会社※1(A)

 

その他6社

 

(4)レジャー・サービス業(21社)

事業の内容

会社名

旅行業

株式会社南海国際旅行※1(A)

ホテル・旅館業

株式会社中の島※1

ボートレース施設賃貸業

住之江興業株式会社※1

ビル管理メンテナンス業

南海ビルサービス株式会社※1(A)

葬祭事業

南海グリーフサポート株式会社※1

 

その他16社

 

(5)建設業(4社)

事業の内容

会社名

建設業

南海辰村建設株式会社※1 株式会社日電商会※1

その他2社

 

(6)その他の事業(7社)

事業の内容

会社名

情報処理業務代行業

経理業務代行業

南海システムソリューションズ株式会社※1(A)

南海マネジメントサービス株式会社※1(A)

その他5社

(注)1.※1 連結子会社

2.上記部門の会社数にはNANKAI及び泉北高速鉄道株式会社が重複して含まれております。

3.NANKAIは(A)の会社に対し業務の委託を行っております。

4.NANKAIは泉北高速鉄道株式会社と相互直通運転を行っておりましたが、2025年4月1日付で同社を吸収合併し、NANKAIの泉北線として営業しております。

 


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

NANKAIグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてNANKAIグループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

NANKAIグループは、鉄道事業をはじめとする交通輸送サービスを基軸に、不動産、流通、レジャー・サービス等の生活に密着した事業を幅広く展開し、社会の信頼に応え、その発展に貢献することを通じて、NANKAIグループの企業価値増大をはかることを基本方針としております。

また、NANKAIグループの普遍的なテーマを、以下のとおり「グループ経営方針」及び「サステナビリティ方針」として位置づけております。

<グループ経営方針>

・安全・安心の徹底             鉄道をはじめとしたすべての事業において安全・安心を徹底します

・環境重視                     「地球環境保全」を使命として認識、事業において環境に配慮します

・コンプライアンスの徹底       法令遵守、自らの社会的責任を認識、公正で健全な企業活動を行います

・顧客志向の追求               地域に密着した企業として、お客さま目線での行動を徹底します

<サステナビリティ方針>

沿線エリアを中心に、地域住民・自治体・企業等、さまざまなステークホルダーと共創・協働し、企業理念の実践を通じて、「持続的な企業価値の向上」と「持続可能な社会の実現」の両立をめざします。

 

(2)経営環境

NANKAIグループは、大阪府南部や和歌山県を主たる営業基盤とし、運輸、不動産、流通、レジャー・サービス、建設等の事業を展開しております(NANKAIグループの事業の内容については、「第1 企業の概況 3 事業の内容」 をご覧下さい。)。

 新型コロナウイルス感染症に伴う社会構造の変化は、NANKAIグループをとりまく経営環境や将来の事業運営の在り方に変化・変革をもたらすものと認識しております。また、地震・台風等の自然災害の激甚化傾向や人口減少、ITの進化等、今後経営環境の変化は一層激しさを増すと予想しており、これらに対して柔軟に対応していく必要があると考えております。一方、NANKAIグループは、近年、インバウンド旅客の増加による空港関連輸送の活性化やなんば地区を中心とする不動産業の拡充等により大きな成長を遂げてきました。今後も、大阪・関西万博(2025年日本国際博覧会)の開催や大阪・夢洲へのIR(統合型リゾート)の誘致計画といった関西におけるビジネスチャンスの拡大に加え、なにわ筋線開業(2031年春目標)により、沿線のさらなる利便性向上が期待されています。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

NANKAIグループにおいては、コロナ禍を契機に人々の生活様式や価値観が大きく変化する中、将来に向けて「先が読み切れない」ことを前提に、変化への耐性の強い経営基盤を構築することが不可欠であります。

このような認識の下、2027年度におけるありたき姿を定めた「南海グループ経営ビジョン2027」に加え、NANKAIグループがこれまで推進してまいりました「持続的な企業価値の向上」と「持続可能な社会の実現」を両立するサステナブル経営の考え方に基づき、NANKAIグループがめざすべき姿として、「沿線への誇りを礎に、関西にダイバーシティを築く事業家集団」という“2050年の企業像”を策定しております(詳細は後記<ご参考>に記載のとおり)。

この“2050年の企業像”の実現をめざし、NANKAIグループでは、コロナ禍を経ての「再構築」と「成長への基礎構築」を行うため、2022年度~2024年度の3年間を対象期間とする中期経営計画「共創140計画」を推進しております。最終年度である2024年度においては、本計画の完遂を下支えし、すべての事業・業務において「イノベーション」に取り組むための人財戦略として、人財の価値を最大化するための投資や活動をさらに強化させていくとともに、次期中期経営計画の策定を見据え、資本コストや資本収益性をより意識したうえで、成長投資、株主還元及び事業ポートフォリオに関する基本的な方針を策定してまいりたいと存じます。また、2025年度に予定されるNANKAIと泉北高速鉄道株式会社との経営統合による効果の早期発現に向けた諸準備を精力的に進めるほか、公共交通事業、まちづくり・不動産事業に続く「第3の柱」となる事業の育成に引き続き注力してまいります。

 

NANKAIグループをとりまく経営環境は、先行き不透明で楽観視できない状況が続くものと予想されますが、鉄道事業をはじめ、「安全の確保」「安心の提供」がNANKAIグループ全事業の根幹であることを肝に銘じつつ、グループ経営の効率改善によるサステナブルな事業推進体制を確立するとともに、未来探索及びサステナブルな未来につなぐ投資をさらに加速させることにより、グループの総力を結集して本計画を完遂し、以て「南海が描く“2050年の企業像”」の実現に着実に近づけてまいりたいと存じます。

 

 

 

中期経営計画「共創140計画」/戦略骨子

 

(1) 事業戦略

ア、公共交通事業のサステナブルな経営

激甚化する自然災害への対策等、安全・安定輸送を阻害するリスクの低減・解消のため、計画的な設備投資を実行するとともに、デジタルテクノロジーを活用した新しい枠組みの構築とブランド向上施策等により、業務効率化と収益構造の変革をはかる。また、中期的には既存の鉄道事業・バス事業等を発展させ、ラストワンマイルまでの多彩なサービスを提供する「総合モビリティ事業」への進化をめざす。

イ、選ばれる沿線づくりと不動産事業深化・拡大

2031年開業予定のなにわ筋線新難波駅周辺や難波駅周辺の開発を進めるなど、「アジアの“なんば”」をめざし、引き続き“グレーターなんば”の創造に取り組むとともに、泉北ニュータウンにおけるスマートシティ戦略をはじめとするサステナブルなまちづくり等、沿線において自治体等とともに社会課題の解決を通して地域活性化をめざす、「地域共創型まちづくり」を進める。あわせて、すでに遂行している物流施設の高度化を着実に進める。

ウ、未来探索

中長期視点での成長をめざし、公共交通事業、まちづくり・不動産事業に続く新たな柱の創造に注力する。デジタル顧客接点の構築による新価値創造をめざすとともに、eスポーツ事業への本格参入をはじめ、多種多様な人々が幸せに暮らせるまちづくりに向けて、外国人との共生に資するビジネス拡大に挑戦する。さらに、高野山や百舌鳥・古市古墳群等、世界遺産をはじめ沿線の豊富な観光資源を活かしたツーリズム関連事業等、新たな事業の芽の育成に十分な投資枠を確保し、さまざまな挑戦を促進する。

 

(2) 人事戦略・財務戦略

上記事業戦略を確実に実行するため、人事戦略・財務戦略を連動させる。

ア、人事戦略

生産性向上と人財の確保・育成、多様な活躍の場の提供を通じて、新たな“人財ポートフォリオ”の構築をめざす。

イ、財務戦略

財務健全性の維持を大前提に、必要な投資をタイムリーに実行していくため、私募リートの設立をはじめ、多様な資金調達を実施する。

 

(3) 数値目標

計画の最終年度にあたる2024年度の数値目標(連結ベース)は、以下のとおりとする。

営業利益(※1)

280億円

純有利子負債残高/EBITDA(※2)倍率

7.5倍以下

(※1)営業利益+受取配当金

(※2)営業利益+受取配当金+減価償却費

 

(ご参考)

設備投資額(3か年総額)

1,600億円

CO2排出量削減(2024年度)

2013年度比32%減

 

 

 

<ご参考>南海が描く“2050年の企業像”

 

(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

「南海グループ経営ビジョン2027」では、営業キャッシュ・フローを成長投資に優先配分し、収益力向上を通じた財務体質の強化をめざすこととしております。NANKAIグループは、本ビジョンにおいて、経営上の目標の達成状況を判断するための経営指標(連結ベース)のうち収益性指標として「営業利益」を、財務健全性指標として「有利子負債残高/EBITDA倍率」を採用しております。

 

2022年度から2024年度を対象期間とする「共創140計画」においては、収益性指標として「営業利益」を、財務健全性指標として「純有利子負債残高/EBITDA倍率」をそれぞれ採用しております。なお、コロナ禍の影響を受けて、一時的に手元資金を積み増した経緯から、「共創140計画」における財務健全性指標は、有利子負債から現金及び預金を控除した純有利子負債残高をもとに算定することとしております。

また、「共創140計画」においては、以下の2項目を参考指標として設定しております。

同計画で掲げる3つの事業戦略を推進するためには、設備投資の継続的実施が欠かせないことから、「設備投資額」を採用しております。

サステナブル重要テーマ(マテリアリティ)のひとつである「地球環境保全への貢献」に向けて、CO2削減をより促進させるべく、「CO2排出量削減」を採用しております。

 

上記各指標のうち「営業利益」は、成長戦略として共同出資等のアライアンスを積極的に活用するため、受取配当金を含めた総額としております。

経営指標である「営業利益」の算出方法は、以下のとおりであります。

「営業利益」=営業利益+受取配当金

また、「有利子負債残高/EBITDA倍率」「純有利子負債残高/EBITDA倍率」におけるEBITDAの算出方法は、以下のとおりであります。

EBITDA=営業利益+受取配当金+減価償却費

 

なお、当連結会計年度の客観的な指標等の進捗状況につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ② 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗状況」をご覧下さい。

 


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

NANKAIグループの事業その他に関するリスクにつきましては、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。NANKAIグループでは、リスク管理委員会を設置するなど、グループ全体の総合的・一元的なリスク管理を行うことにより、NANKAIグループの経営に重要な影響を与える可能性のあるリスクの回避又は低減に努めております。なお、発生の回避及び発生した場合の対応を一部記載しておりますが、係る対策が必ずしもリスク及びその影響を軽減するものではない可能性があることにご留意下さい。

本項につきましては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末において判断したものであります。

(1)経済情勢等

少子高齢化、沿線地域における人口、雇用情勢及びインバウンドをはじめとする関西国際空港利用者数の動向等により、鉄道事業をはじめとする運輸業における旅客が減少することや、国内外の景気動向、消費動向及び市場ニーズの変化により、不動産業、流通業、レジャー・サービス業等における売上高について影響を受けることがあります。このほか、為替の変動、原油価格の高騰による電力料金の値上げや資材価格の高騰が、NANKAIグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

さらに、投資有価証券に係る株価変動、保有不動産の地価変動等により株式や低収益物件等の減損処理が必要になる場合、NANKAIグループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2)競合

鉄道事業におきましては、一部路線が他社と競合しております。さらに、自家用車やバイク等の輸送手段への移行が今後も影響を及ぼす可能性があります。

バス事業におきましては、新規路線参入については自由競争下にあるため、競争の激化によりNANKAIグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、NANKAIの経営拠点であるなんばエリアにおいて経営する商業施設「なんばCITY」及び「なんばパークスShops&Diners」につきましては、大阪市内における他のエリア(梅田、天王寺等)の大型商業施設と競合関係にあります。

(3)法的規制

鉄道事業におきましては、鉄道事業法(昭和61年法律第92号)の定めにより、経営しようとする路線及び鉄道事業の種別ごとに国土交通大臣の許可を受けなければならず(第3条)、さらに旅客運賃及び料金(上限)の設定・変更につき、国土交通大臣の認可を受けなければならない(第16条)こととされております。なお、これらの国土交通大臣の許可及び認可については、期間の定めはありません(一部例外あり)。

また、同法、同法に基づく命令、これらに基づく処分・許可・認可に付した条件への違反等に該当した場合には、国土交通大臣は期間を定めて事業の停止を命じ又は許可を取り消すことができる(第30条)こととされております。鉄道事業の廃止については、廃止日の1年前までに国土交通大臣に届出を行う(第28条の2)こととなっております。

現時点におきまして同法に抵触する事実等は存在せず、鉄道事業の継続に支障を来す要因は発生しておりません。しかしながら、同法に抵触し、国土交通大臣より事業の停止や許可の取消を受けた場合には、事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。

なお、上記のほか、NANKAIグループが展開する各事業については、さまざまな法令、規則等の適用を受けており、これらの法的規制が強化された場合には、規制遵守のための費用が増加する等、NANKAIグループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(4)大規模販売用不動産

大規模販売用不動産につきましては、計画的な分譲を実施することにより、資金回収をはかっておりますが、主に郊外地域における土地価格の下落や住宅需要の都心回帰の傾向がさらに進んだこと等により、郊外型大規模住宅開発には厳しい状況が続いております。今後も計画的な分譲を進めてまいりますが、少子化による住宅需要減や都心回帰の顧客志向がますます強くなることも予想されますので、資金回収の遅れが生じる等の影響が出る可能性があります。

 

(5)グループ会社に関する事項

NANKAI連結子会社である南海辰村建設株式会社は、グループ会社で唯一の上場会社であり、またグループ内の中核会社であるため、NANKAIではこれまでに第三者割当増資の引受や支援金の提供等の経営支援を行っておりますが、同社において、想定外の受注環境の悪化等に見舞われた場合には、NANKAIグループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6)投資

鉄道事業における投資につきましては、連続立体交差化工事や安全運行確保のための各種更新投資が長期にわたりかつ多額となるため、その資金調達や金利負担がNANKAIグループの業績及び財務状況に影響を与えております。

(7)M&A

成長戦略としてのM&Aの実行に際しましては、外部専門家等も交え、対象会社の財務内容等に関するデューディリジェンスを綿密に行いますが、当該デューディリジェンスの過程で検知できなかった偶発債務や未認識債務等が顕在化した場合、NANKAIグループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、M&A実行後の事業環境の変化に伴い、対象会社の収益力が低下した場合や期待するシナジー効果が実現できない場合、減損損失を認識する必要が生じ、投資の回収が不可能となる等、NANKAIグループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(8)退職給付会計

退職給付に係る資産及び退職給付に係る負債につきましては、従業員の退職給付に備えるため、当連結会計年度末における見込額に基づき、退職給付債務から年金資産の額を控除した額を計上しております。数理計算上の差異は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(3年から11年)による定額法により翌連結会計年度から費用処理することとしております。債務の計算における前提が変更された場合や、一層の運用利回りの悪化があった場合には、NANKAIグループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(9)有利子負債

NANKAIは、その事業の特性上、借入金依存割合が高い状況にあり、設備投資やM&A実行資金を使途に多額の社債発行や銀行借入を行った場合、有利子負債残高がさらに増加することが考えられます。資金調達手段の多様化をはかり、財務健全性の維持に努めますが、金利変動により金利負担が増加した場合、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、格付機関がNANKAIの格付を引き下げた場合、NANKAIグループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(10)自然災害等

南海トラフ地震等の大規模地震やそれに伴う津波の発生、台風等による風水害・地すべりといった自然災害により、NANKAIの設備やインフラが多大な被害を受けた場合には、NANKAIグループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。高架橋柱をはじめとする鉄道施設やビル等の耐震補強を計画的に実施するほか、橋梁等の防災・減災のため各種対策を講じております。

なお、(11)、(12)の事故発生等を含め、大規模自然災害が発生した場合の対処として、災害対策規程等の制定や、大規模地震を想定した事業継続計画(BCP)の策定、震災対応型コミットメントラインの導入等、被害を最小限にとどめる管理体制の強化をはかっておりますが、発生の地域、規模、時期、時間等により、被害の範囲が大きくなる可能性があります。また、NANKAI施設に直接の被害がない場合であっても、大規模自然災害に伴う、第3種鉄道事業者の施設被害や電力供給の制限、列車運行に必要な部品の調達困難等により、鉄道輸送に大きな支障が出る可能性があります。

このほか、新型コロナウイルス感染症に伴う社会構造の変化は、NANKAIグループをとりまく経営環境や将来の事業運営の在り方に変化・変革をもたらすものと認識しております。

 

(11)事故・システム障害等の発生

安全安心な輸送サービスの提供を最大の使命とする運輸業を基軸に事業展開をしているNANKAIグループにおいて、事故や自社設備の火災・爆発等が発生した場合、並びに重大インシデント(事故が発生する恐れがあると認められる事態)が発生した場合には、社会的信用の失墜を招くばかりでなく、その復旧及び損害賠償請求等により業績に多大な影響を生じる可能性があります。

また、人的原因や機器の誤作動等により、システム障害が発生した場合、事業運営に支障を来すとともに、施設の復旧や振替輸送に係る費用の発生等により、NANKAIグループの社会的信用の失墜や業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。事故・システム障害の未然防止のため、保安諸施設や駅務システムの整備、更新や定期的なメンテナンスの実施、従業員教育の徹底等、さらなる対策に取り組んでまいります。

(12)第三者行為やテロ活動等

第三者行為による事故発生やテロ活動及び不正アクセス等につきましても、不審物への警戒や施設内巡回の強化及び情報セキュリティの確保等の対策を行っておりますが、万一、テロ活動等が発生し、その影響を受けた場合には、事業活動に支障が出る可能性があります。

(13)保有資産及び商品等の瑕疵・欠陥

NANKAIグループが保有する資産について、瑕疵や欠陥が発見された場合、又は健康や周辺環境に影響を与える可能性等が指摘された場合、その改善・原状復帰、補償等に要する費用が発生する可能性があります。また、NANKAIグループが販売した商品、売却した不動産、受注した工事、提供したサービス等について、瑕疵や欠陥が発見された場合、その改善及び補償等に要する費用の発生や社会的信用の失墜等により、NANKAIグループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(14)気候変動への対応

NANKAIグループでは、気候変動の緩和に向けた脱炭素社会への移行に伴う費用増や、気候変動による激甚化した災害が発生した場合に、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。その対処として、気候変動による事業への影響を想定し、リスクと機会への対応について事業戦略と一体化していくための取組みを行っています。また2021年9月には、NANKAIは気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に賛同を表明し、その提言に基づいた情報開示を進めております。引き続き、サステナブル重要テーマ(マテリアリティ)である「地球環境保全への貢献」への取組みを通じて、持続可能な社会の実現に寄与してまいりたいと考えております。

(15)人事政策

鉄道、バス等の運輸業におきましては、労働集約型の産業構造であるため、事業運営上必要な人財の安定的な確保が求められます。また、「選ばれる沿線づくり」や「不動産事業の深化・拡大」といった事業戦略を推進していくために多様で専門的な人財の確保・育成に努める必要もあります。これらの政策が環境変化等により遅れた場合、NANKAIグループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(16)情報資産の管理

NANKAIグループでは、各事業においてお客さまや従業員の個人情報だけではなく、機密情報をはじめとする重要情報を保有しております。このため、リスクマネジメント強化を目的として、情報セキュリティ基本方針等の社内規程を整備するとともに、従業員に対する教育等に取り組んでおります。しかしながら、何らかの原因により情報が流出した場合には、損害賠償責任が発生する可能性があるほか、NANKAIグループの社会的信用が失墜し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(17)コンプライアンス

NANKAIグループでは、企業倫理の確立をはかり、コンプライアンス経営を維持・推進するために、コンプライアンス遵守に関する教育を定期的に実施する等の啓発活動に努めております。また、法的・倫理的問題を早期に発見し、是正していくための体制として内部通報制度を設けておりますが、重大な不正・不法行為が発生した場合、NANKAIグループの社会的信用の失墜や業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(18)重要な訴訟

現在のところ、特に経営に重大な影響を及ぼすような重要な係争事件はありません。

今後の事業展開におきましても、あらゆる取引において契約内容の真摯な履行に努めてまいりますが、相手方の信義に反する行為に対しやむを得ず訴訟等を提起する場合や、相手方との認識の相違又は相手方悪意により、訴訟等を提起される可能性があります。さらに、訴訟等の結果によっては、NANKAIグループの社会的信用の失墜や業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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