償還期間が10年に近い日本国債は、日本の代表的な長期金利をあらわす指標です。住宅ローンや企業の設備投資など、長期資金の調達コストに影響を与えます。
(1)10年物国債金利の推移(1987年から2016年まで)
(2)10年物国債金利と日経平均株価との関係をあらわすチャート 青:日経平均株価 縦軸左:国債金利 縦軸右:株価
(3)10年物国債金利と為替(ドル円相場)との関係をらわすチャート 緑:為替(ドル円) 縦軸左:国債金利 縦軸右:ドル円
債券には価格が上がると金利が下がり、価格が下がると金利が上がるという関係があります。価格が上がれば買い手が減るため金利を上げることで需要を呼び込む必要があるためです。
2013年4月に日銀が国債を大量に買い取るなどの異次元緩和と呼ばれる金融政策が実施されてから、株価は大きく上昇し、長期金利は低下して両変数の乖離が大きくなっているのがわかります。
長期金利が下がると、住宅ローンが組みやすくなり、企業が設備投資をしやすくなるといといったメリットがありますが、学資保険や年金保険など貯蓄型商品の利回りが下がるなどのデメリットもあります。