投資信託は、たくさんの投資家からすこしづつ資金を集めてファンドと呼ばれる基金を作り、投資のプロがそのお金を使って株や債券、外貨などで運用し、生じた利益を、投資信託を買った人に配分する金融商品です。投資信託は証券会社を通じてインターネットから注文することができ、また銀行でも販売しています。
投資信託の特徴は、(1)個人でも気軽に売買単価の高い大企業にも分散投資ができること、(2)少額資金から投資ができること、(3)投資のプロに運用を任せるので初心者でも気軽に始められる、(4)1000円とか500円といったように金額を指定して買付ができる、(5)配当金を自動で再投資することができる、(6)自動で積み立て投資ができることが挙げられます。
投資初心者にいちばんおすすめできるのがインデックス投資と呼ばれる、株価指数(インデックス)に連動して基準価額が動くように設計された商品です。日本を代表する企業群や、米国を代表する企業群、全世界で活躍している企業などに少額で分散投資ができるもので、比較的リスクが低く、長期間持ち続けることで大きな福利効果が得られる商品です。
投信には株式と同じように証券取引所に上場しているETFと呼ばれるものもあります。上場していない普通の投信に比べると商品数は少ないものの、(1)コストが安い、(2)株と同じように取引所が開いている時間内であればリアルタイムで成行注文、指値注文、逆指値注文ができるのでかぶかがさがったたいみんぐでそくじこうにゅうするなどのタイミング投資ができる、(3)信用取引ができる、といったメリットがあります。
基礎用語の解説
- 株式型 おもに会社の株などで運用する商品です。株は元本割れが日常茶飯事な金融商品で、リスクが大きいかわりに、リターンも大きい商品です。リスクとリターンの大きさに応じてPR1からPR5までの商品があり、数字が小さいほどローリスクローリターン、数字が大きいほどハイリスクハイリターンとなっています。
- 公社債型 国や地方自治体、企業の債券を買って運用する商品。債券は借金のことなので、元本割れが少なく、利回りもあらかじめ決まっているものが多いので、株式型よりも安全な商品ですがリターンは小さくなります。
- REIT 不動産投資信託です。投資家から集めたお金をもとに不動産を購入し運用(賃貸・売買等)して得られた収益を分配金として投資家に還元する金融商品です。
- 追加型 いつでも売ったり買ったりできる商品。
- 単位型 売り買いをする時期に制限がつけられている商品。
- テーマ型 一定のジャンルに絞った企業の株や債券のみで運用する商品。例)地球環境に優しい製品を製造販売している企業の株や債券のみで構成された投資信託。
- 純資産残高 その投信を購入した人から得た資金の合計と、運用によって発生した利益や損失を加えたもの。純資産残高の大きさはその投信の人気の高さを表すものです。資金の集まりが悪いと運用難に陥いることがあります。
- 基準価格 投信一口の値段
- 騰落率 一定期間における基準価格の値上がり率または値下がり率。次の式で求められます。騰落率(%)=(基準価格から値上がりまたは値下がりした分の金額÷購入時の基準価格)×100。値下がりしてる場合はマイナスになります。