銘柄の選び方 16のコツ


初心者にとって最初の難関は、なんといっても銘柄選びです。数千社ある企業の中から、業績や財務内容、各種指標、事業内容を見て会社の成長性や安全性を判断するのは、なかなか大変です。そこで初心者でも比較的簡単に銘柄選びができる方法について、いくつか紹介します。
ちなみにミニ株を利用すれば、数百円から数千円で大半の銘柄を買うことができます。初心者にはとくにお勧めできるサービスです。

方法1

自分の得意分野や趣味に関連する会社の株を探してみましょう。
たとえばゲームが得意であるとか、スポーツが得意、車に興味がある、カメラが好き、ファッションが好き、映画好きなどです。
関心のない会社では、その会社が提供している製品やサービスが売れるかどうか、将来の業績を予測することが困難です。
ライザップは、9年で株価が1000倍にまで膨れ上がっています。もしライザップの株を安い時に1万円買っていれば、9年で1000万円です。
ほかにも10倍越え、100倍越えしている銘柄はたくさんあります。こういう夢のある銘柄を発掘することも株式投資の醍醐味のひとつです。
当サイトでは、こちらのページから、事業に関係するキーワードで検索して銘柄を探すことができます
銘柄が決まり、買いの注文を出すときは、なるべく割安なタイミングを見計らって注文を出しましょう

事例:
・画質が4倍(4K)のスマートフォン向けの有機ELを開発したVテクノロジー(7717)は、発表があった2015年4月6日以降上昇トレンドに転じた。
・新型インフルエンザやエボラ出血熱感染者に対して有効な「アビガン」を開発した富士フィルムHD(4901)の上昇トレンドが続いた。
・2019年6月3日 町を歩きながら敵と対戦しレベルを上げていくスマホ版の位置情報ゲーム「ドラゴンクエストウォーク」を発表したスクウエア・エニックス
・スマホゲーム「ウマ娘」が大ヒットし、トリプルバガーを達成。サイバーエージェント

方法2

ミニ株を利用して、高配当銘柄に分散投資する。最近は株主還元に力を入れている企業も多く、配当利回りが高い銘柄が増えてきましたので、配当目的で投資をする投資家も増えてきました。権利確定日までに高配当銘柄を買っておけば分配金を獲得することができるので、権利確定日に近づくにつれて高配当株に投資をする投資家が増えて株価が上昇していくことがあります。
ミニ株でも配当金は持株数に応じて分配されますので、時間を分けていろんな高配当銘柄に分散投資するのがおすすめです。
時間と銘柄を分散すれば、値下がりリスクを抑えつつ配当金を獲得することができます。
ただし業績が悪く財務体質にも問題がある会社は上場廃止のリスクもあるので、長期で保有する場合は、かならず業績と財務状況は確認するようにしましょう。

方法3

中長期の上昇トレンドに便乗する。短期から中期で取引する場合、大きく下がったところで買う逆張り投資よりも、上昇しつづけている銘柄に飛び乗るほうが勝てる確率が高くなります。
株式投資は、人気投票の側面も強いので、上昇し続けている銘柄は、何かしらの理由で人気が集まっているのでどんどん株価は上がりやすい傾向にあります。
ただし短期間に株価が急騰している高PER銘柄は、急落するリスクも高いので、初心者が手を出すのは危険です。
数年にわたって少しづつ株価が上昇している銘柄は、上昇トレンドの途中で便乗しても、すぐに急落するといったケースは少ないので、短期から中期で取引する場合はこのような銘柄を選ぶのがおすすめです。
長期で株価が上がり続けている銘柄は、売上高や利益も成長しつづけていて、財務体質もよい会社であることが多いです。
業績好調で、株価が緩やかに上昇していて、投資指標をみても割安感のある銘柄があれば、狙い目です。

長期投資で上昇中の銘柄を買う場合は、時間を分散して少しづつ投資するのがおすすめです。

参考:過去10年間で最も大化けした銘柄過去5年間で最も大化けした銘柄

そのほか、当サイトでは、業種やテーマ別で、過去10年間や過去5年間などにおいて、もっとも値上がりした銘柄順に並べ替えるページがあります。このソート機能をつかって、長期にわたって株価が上昇している銘柄を探すこともできます。
個別ページから株価と業績の関係や財務三表から会社の特徴を分析できるページへアクセスすることもできますので、参考にしてください。
例:サービス業一覧   バリューコマースの株価と業績の推移  バリューコマースのPERの推移
バリューコマースは、Yahoo!を抱えるZホールディングスの子会社で、アフィリエイトが主力。YAHOO!は検索エンジンで高シェアを占めているため、ネット集客で優位に立てるなどの特徴があります。

方法4

出遅れ銘柄を探す。通期決算や四半期決算で売上や利益の伸び率が非常に高かったわりに、好業績が株価に反映されず割安のまま放置されている銘柄があります。
このような銘柄のうち、過去のPERとPBR、同業他社のPERとPBRとくらべて割安なものがあれば、ねらい目です。

参考:直近の利益伸び率が高かった 10月決算銘柄一覧

方法5

株の格言に「国策に売りなし」というものがあります。たとえば災害復興や、耐用年数のすぎたトンネルや橋などのメンテナンスにかかわる銘柄。2020年東京オリンピックの開催に向けて競技場や交通網の整備などにかかわるオリンピック関連銘柄、日銀の金融緩和から円安に向かう際にメリットを享受できる輸出関連銘柄、第4次産業革命の本丸であるIoT、ビッグデータ、AI、ロボッ トなど、国策にかかわる企業の株は期待が膨らみやすく、なにか材料(助成金など政府の後押し)が飛び出すごとに株価が上昇する傾向があります。
成長戦略や未来投資戦略などで探すと、国策に関連するキーワードを発掘することができます。

方法6

上場銘柄の中には、日経平均株価やリート指数など株価指数に連動して動くタイプのETFと呼ばれる商品もあります。
1万円前後の手ごろな価格で買えるうえ、複数の銘柄に分散投資しているので、株価変動リスクをおさえて損益を小さくできる特徴があります。
ETFは、年1回のほか、年2回、年4回、毎月配当金ももらえるものがあります。手堅く資産を増やしていきたい人にお勧めの商品です。
国内株式と同じように立会時間内であればリアルタイムで売買ができ、成行き注文や指値注文、逆指値注文もできます。
そのほかETFには、株価が下がると利益が出るインバース型のものや、海外株式、原油、債券などに投資をするタイプもあります。
分配金の高いETFなどをまとめたページも用意しましたので、参考にしてください。

方法7

金融株やリートは配当利回りが高く、インカムゲインを目的とした長期投資銘柄に向いていますが、金利の変動リスクを受けやすいという側面があります。
金利が上昇すると、銀行をはじめとする金融株の株価が上がりやすく、金利が下落すると、リートの株価が上がりやすいといった傾向がよく見られます。
そこで金利の下落局面で金融株が大きく下がった時には金融株を買い、金利の上昇局面でリートの株価が大きく下がった時にはリートの株を買います。
こうすることで金利の変動リスクを抑えながら、なるべく安い時に株を買って、高配当も獲得することができます。
ただしコロナショックのような株式市場全体の地合いが悪い時には、リスク軽減の効果はありませんので、このようなリスクも減らしたい時は、安全資産である金または金ETFを併せて買っておくと、第3のリスクも軽減することもできます。

方法8

株価がおよそ500円未満の銘柄を低位株といいます。
株価が10倍、20倍、30倍、100倍に膨れ上がる大化け株の大半は、低位株のなかから誕生しています。
たとえば、株価175倍超を達成したAbalance(3856)は、2020年6月9日の週に184円だったものが、2023年5月15日の週には、13620円をつけました。
業績が伸び続けていたり、業績が急拡大しそうな低位株を見つけたときは、大勝ちするチャンスです。

またこのような銘柄は、これ以上下がりようがないという底値圏で横這いに動いていることが多く、上がるタイミングと下がるタイミングが読みやすいものがあります。
たとえば、株価が200円まで落ちたら上昇しやすく、株価が500円まできたら下がりやすいという、決まったリズムで動いているものがあります。
このような銘柄を探して、株価200円で買い、株価500円で売る超短期トレードを繰り返して、コツコツ利ザヤを積み上げていくといった方法もあります。
このような銘柄は、最低売買価格も安いので証券会社の手数料も、ほぼ無料で取引ができます。

ただし業績不振や不祥事が原因で、株価が暴落して低位株となった銘柄は、上場廃止のリスクがあるので要注意です。必ず業績はチェックするようにしましょう。

低位株をまとめたページはこちらです。

方法9

理由はわからないけど、特定の月には毎年株価が上昇している銘柄が数多く存在します。理論的根拠は不明だけど経験則上よく当たるというアノマリーに便乗して、株を買ってみるというやりかたもあります。

10月に株価が上がりやすい銘柄一覧

方法10

売上高は伸びているのに、原材料の価格が一時的なインフレによって高騰したことにより利益が減少して株価が下がっている銘柄。インフレが落ち着けば粗利率が向上して利益が回復する可能性があります。粗利率の減少にともない株価もさがった銘柄を、近い将来インフレが落ち着くことを期待してあらかじめ仕込んでおくという選び方です

参考:花王の粗利率の推移

方法11

新規上場銘柄を公募で買って、上場後初値がついた直後に株を売って利ザヤを稼ぐ方法。
会社が証券取引所にはじめて上場するときは、会社は新たに株式を発行して、投資家を募集します。
多くの場合は上場して初めて値が付く初値は、公開価格を上回ります。
ただしIPOは、人気が高く、大半は、新たに発行する株数よりも、買いたい投資家のほうが上回って、抽選になります。
抽選になった場合は、当選しなければ新規公開株を買うことはできません。この抽選で当選する確率は3%程度ともいわれ、狭き門になっています。
抽選に申し込むのは無料で、取り消しも自由なので、何度もチャンレンジすることで、当選確率を上げることができます。

初値が高い銘柄は、PERも高くなるため、利益確定売りと相まって、セカンダリのパフォーマンスは悪くなっているケースが目立っています。
逆に公募割れした銘柄や、初値が公募価格に近い銘柄は、PERがそれほど高くなく、セカンダリのパフォーマンスがいいケースも見られます。
セカンダリを狙う場合は、このような銘柄から、業績が伸びそうなものを選ぶのがよいでしょう。

IPO銘柄の選び方 こんな銘柄が買われやすい!

方法12

会社の歴史が長く、時価総額が大きいメガバンク、スーパーゼネコン、総合商社、大手電機メーカー、大手自動車メーカーなどの有名な大企業は、経営基盤がしっかりしていて上場廃止のリスクが低いわりに、比較的割安に放置されている銘柄が多く、また内部留保(利益剰余金)に余裕があるので、配当利回りが高めに設定されていることが多いといった銘柄が多く見られます。
とくにこれらの銘柄の株価下落の原因が、外部要因(海外の事情)に引きずられて大きく下がっている場合などは、押し目買いのチャンスです。

株価が割安であるかどうかは、PER(ピーイーアール)、PBR(ピ-イーアール)という投資指標を使って判断するのが一般的です。この指標は、1株当たりの利益や会社が持っている財産に対して、今の株価がどの程度の水準にあるのかを見る指標です。数値がいくつなら割安であるのかという明確な基準はありませんが、PERであれば、だいたい15%以下、PBRなら1%以下で割安というのがひとつの目安です。

中長期投資家のトレンドを示す週足を使ったゴールデンクロスは、大相場のシグナルといわれることもあります。

方法13

悪いニュースの直後に、パニック売りが加速して一時的に株価が急落し、売られ過ぎの状態になることがあります。しかし悪材料の内容が、一時的なもので会社の業績にほとんど影響がないケースでは、直後に反発することがあります。
急落後の反発を期待して、押し目買いをいれる方法があります。
急落株は、下落株ランキングから探すことができます。

方法14

地震や火山噴火、洪水など、自然災害が発生すると、株式市場全体の株価が下がることがありますが、この場合でも災害復旧・復興に関連する建設や防災関連銘柄は受注期待から、株価が上がる傾向が見られます。
株価は会社の将来の業績を織り込んで動くので、決算の内容が良かったとしても、その時は将来の業績が株価に織り込まれていて時すでに遅し場合がほとんどです。
しかし自然災害は、事前に予測することができないので株価に織り込むことができません。そのため災害の起きた直後は関連銘柄が買われやすい傾向にあります。
あらかじめ値動きの安定しているゼネコン株を買っておいて、株価が上昇したときに利益確定するといった方法もあります。
建設銘柄は、配当利回りの高い銘柄が多いといった特徴もあります。

方法15

人気の優待銘柄は権利落ち日に株価が大きく下がり、その後はゆっくり株価を戻していくパターンがみられます。業績不振に陥っていない企業で優待内容に魅力がある銘柄は、権利落ち日以降、株価が大きく下落したところで値上がりを期待してあらかじめ仕込んでおくという方法があります。例:総合商研 北海道特産品を株主優待として提供している7月末決算の会社。過去3年間の株価チャートを比較すると、権利落ち日に急落し、その後に株価がじりじりと上昇するパターンを繰り返しています。

方法16

バイオ関連銘柄には、株価が安く、値動きが大きい、大株主に証券会社が多い等の特徴が見られます。また薬の研究開発に専念しているので、利益が出ずに毎年赤字は続いていても、流動資産が潤沢にあり財務基盤はしっかりしていて、倒産リスクが低いという会社が多く見られます
臨床試験の結果が良好であったなどの材料がでると株価が急騰することがあるので、株価が安い時に仕込んでおいて急騰時に売り抜けるといったやりかたもあります。
また財務基盤はしっかりしているので、株価が安くなった時にTOBにより買収されるケースも多々見られます
バイオ関連銘柄のページから、TOBによって上場廃止になった銘柄も閲覧できますので、参考にしてみてください。
ただし売上高や流動性などの面で上場廃止基準に抵触し上場廃止になったケースも中には存在しますので、低位株を長期保有する場合は、注意が必要です

当サイトでは、低位株を使ってサヤ取りの練習ができるページも作りました。トレーニングは、上記のページからアクセスできます。
ただし低位株は、財務状況が悪いものが多く、上場廃止のリスクもあるので、注意しましょう。

 


銘柄選びに悩む女性



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