上場を目指している会社をサポートする証券会社のことを、幹事証券会社といいます。
その中で上場全体にかかわる中心的な仕事をする証券会社を主幹事証券会社といいます。
上場会社が発行した株は、証券会社が引き受けた後、公開価格で一般投資家に販売します。証券会社を間に入れることで株の売れ残りを防ぎます。
IPO株は、どの証券会社でも買えるわけではなく、IPO株を引き受けた証券会社でしか買うことはできません。
証券会社がIPO株を引き受ける場合、その株が売れ残った場合の損失は、その証券会社が被ることになります。
そこで、この売れ残りリスク分散するために複数の証券会社は、引受シンジゲート団を結成して、引き受けた株をそれぞれに分配して投資家に販売します。
引き受けた株を分配するときは、引き受けシンジゲート団を結成した証券会社の間で等分に分配するのではなく、
上場準備において中心的な役割をする主幹事証券会社がもっとも多く引き受けます。
そのため、
IPOが抽選となった場合は、引受株数の多い主幹事証券会社が一般的に有利になるといわれています。
ただし主幹事証券会社となることが多い証券会社は、IPO目的で口座を開設して購入の申し込みをする投資家も多いので、必ずしても抽選で有利になるとは限りません。
また抽選の仕方も証券会社によって異なるため、口座を開設したばかりの人と、取引回数の多い投資家とで有利不利が変わってくることもあります。
一般的にネット証券は平等抽選が多く、店舗証券はIPO株を割り当てられている営業マンの裁量によることが多いようです。
主幹事証券会社を務めた件数
| 2014年から2016年までの件数 |
---|---|
野村證券 | 71 |
大和証券 | 48 |
SMBC日興証券 | 42 |
みずほ証券 | 39 |
三菱UFJ証券 | 36 |
SBI証券 | 26 |
東海東京証券 | 10 |