スピンオフとは?事例と株価が急落する理由を徹底解説


スピンオフとは、連結子会社を親会社たる本体から切り離して、資本関係のない独立した会社にする仕組みのことをいいます。
親会社が保有している子会社の全株式を、現物配当によって親会社の株主に分配します。
切り離した子会社は、スピンオフを実施する前に新規上場申請をして証券取引所に上場します。子会社の株主が株式を売却する機会を確保します。
親会社の株主は、スピンオフによって、親会社と、独立した子会社の2銘柄を保有することになります。

スピンオフを利用して、子会社を分離独立させると、次のようなメリットがあります。

・スピンオフ制度を利用して子会社を分離した場合、事業を売却したときに課される税金が免除されます。
・分離した会社の独立性が高くなます。
・柔軟かつ迅速な意思決定がしやすくなります。
・それぞれの会社は中核事業に専念しやすくなり、投資家も中核事業に絞った投資がしやすくなる。
・自由な競争が促進される。

スピンオフとは

事例

カラオケ事業「まねきねこ」をはじめ、「ひとりカラオケ専門店ワンカラ」、カーブス事業、温浴事業などを展開する総合余暇サービス提供企業「コシダカホールディングス」が、国内初となるスピンオフを臨時総会に付議することを2019年10月10日に取締役会で決議しました。
スピンオフを利用して、連結子会社のカープスホールディングスを、資本関係から切り離します。カープスHDは、女性向けのフィットネスクラブを全国にチェーン展開している会社です。
コシダカHDの株主には、カープスHDの株式を、現物配当によって分配。コスダカHDとカープスHDの2銘柄を保有することとなります。

コシダカホールディングスの株価チャート / カプスホールディングスの株価チャート

10月10日決議後、コシダカHDの株価が急落しましたが、その後はレンジ相場を繰り返します。

コスダカHDのスピンオフ事例

2月20日にカープスHDの発行価格(1株750円)が決定。2月26日権利付き最終日、2月27日権利落ち日。3月2日カープスHD新規上場。

コスダカHDのスピンオフ事例

カープスHDが連結子会社から外れるため、その分の株価が下落しています。配当落ち日に株価が配当分下落するのと同じ理由です。
コシダカHDの株主は、カープスHDの株主にもなれるため、理論上の損益はプラマイゼロです。ただし需給などその他様々な要因も株価に影響するので完全なプラマイゼロにはなりません。
2020年2月は、日本でも新型コロナウイルスの感染が拡大したことで、人が集まるカラオケなどのレジャー業界には逆風が吹いていました。



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